ユウキのめざめるパワー(氷)

ポケモンバトル考察

〔WCS2019 MOON〕トゲトゲグラゼルネwithヒートロトム

アローラ!ユウキです。
今回の記事はムーンシリーズ終盤で使用していた構築の紹介です。
INC Feb.のサブロムにて使用する予定でしたが、メイン使用構築の調子が良かった点から惜しくもお蔵入りした構築です。
ギリギリまで最終候補として残った程度に使用感が良かったのと、お気に入りの並びなので、記録に残しておきます。



【パーティ】
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種族名 性格 技1 技2 技3 技4 持ち物 特性
ゼルネアス 控え目 ムーンフォース マジカルシャイン ジオコントロール まもる パワフルハーブ フェアリーオーラ
トゲデマル 陽気 ねこだまし アイアンヘッド ほっぺすりすり いかりのまえば とつげきチョッキ がんじょう
ガオガエン 慎重 ねこだまし フレアドライブ バークアウト とんぼがえり フィラのみ いかく
グラードン 意地っ張り だんがいのつるぎ いわなだれ つるぎのまい まもる ジメンZ ひでり
トゲキッス 図太い エアスラッシュ このゆびとまれ おいかぜ まもる ぼうじんゴーグル てんのめぐみ
ロトム 臆病 オーバーヒート 10まんボルト じこあんじ まもる ホノオZ ふゆう



【概要】
単体性能が高いゼルネアスと、その補完として優秀なだけでなく自らもエースとなり得るグラードンの組合せを軸としたグラゼルネ。
ゼルネアスミラーを意識した展開役であるトゲデマルの採用と、グラゼルネ+炎の組合せでミラーした場合に光るヒートロトムの採用が一般的なグラゼルネとの大きな差別化点。
ゼルネアスを全力で通すプラン、グラードンを全力で通すプラン、それぞれが強力で対応範囲が違うのが強み。



【構築経緯】
極端に苦手な相手が少なく、勝ち筋として強力なゼルネアスを軸として構築をスタート。
まず頻発するであろうゼルネアスミラーにおいて優位に立てる「ねこだまし」要員であるトゲデマルの採用から決めた。
ねこだまし」持ち+ゼルネアスのよくある初手からお互い「ジオコントロール」を積み合う展開で、「ほっぺすりすり」を入れればこちらだけ一方的にすばやさ優位を取れるようになる。
ミラー以外でも耐久振りと特性〔がんじょう〕により最低限の行動保証が得られ、すばやさ操作や優秀な削り技からゼルネアスのサポーターとしての適性が高いと感じる。


ゼルネアスを立てる選出でもう1匹「ねこだまし」要員がいると「おいかぜ」や「トリックルーム」を凌ぐのがかなり楽になるので、ガオガエンを採用。ゼルネアスの苦手な鋼に強く、〔いかく〕で耐久補佐も出来る。対トリパでは遅いすばやさからの「バークアウト」も頼もしく、様々なシーンで時間を稼いでくれる。


伝説枠には、ゼルネの苦手な鋼や毒、炎タイプに強いグラードンを採用。ゼルネを通しにくい構築にはこちらをエースとして通すプランを取る。対雨でゼルネアスの被ダメージを抑える役割も担える。また地味に増えているヌケニンに打点があり、高い物理耐久がある点も見逃せないポイント(ルナアーラは打点はあるが「かげうち」で縛られやすいため攻撃回数を稼ぎにくい)で、ゼルネ構築としては無視出来ないヌケニンで詰む可能性を減らせる。


ねこだまし」を多用する構築なので相手のカプ・テテフのサイコフィールドが邪魔な場面があり、パーティ全体に催眠耐性を付与したり、ミストフィールドを解除して「ほっぺすりすり」で麻痺を入れたりするためにカプ・コケコを採用。
ゼルネアスの障害となるモロバレルフシギバナに迅速な打点を持てる物理型とし、晴れフシギバナに先手を取れる『こだわりスカーフ』とした。「ジオコントロール」後の控え目ゼルネアスより速いので、相手のゼルネアスへの奇襲や、味方ゼルネアスより速く動いて『レッドカード』に触るという芸当が可能。
コケコの型:ワイルドボルト/ブレイブバード/とんぼがえり/フリーフォール@こだわりスカーフ 陽気AS


まだモロバレルが面倒なこと、「ねこだまし」無効でゼルネアスの妨害をしてくる敵に対してサポート出来る「このゆびとまれ」「いかりのこな」持ちが欲しいこと、ここまで地面の一貫があることから浮いている「このゆびとまれ」要員としてトゲキッスを採用。持ち物を『ぼうじんゴーグル』としてモロバレル対策を担う。草技を半減で吸える点で、グラードンとの相性も良い。


しばらく回した上で、以下の課題点が浮き上がった。
①ゼルネアスを通せないキャラ(クロバット,ソルガレオ等)+グラードンを通せないキャラ(ランドロス等)の組合せがきつい
②グラゼルネミラー(特にウルガモスファイアローリザードンヒードラン等の炎入り)


①ゼルネアスを通せないキャラ(クロバット,ソルガレオ等)+グラードンを通せないキャラ(ランドロス等)の組合せがきつい
耐久の高い鋼がいる構築にはゼルネアスを通すプランを取りにくいので、裏エースであるグラードンを通すプランを狙うことが多い。
しかし相手にクロバットや〔いかく〕持ちのランドロス等がいるとたちまちグラードンの通りも悪くなるので、これも難しくなる。そのような組合せに対して不利を取られず、双方に打点を持てるキャラが欲しいと思っていた。


②グラゼルネミラー(特にウルガモスファイアローリザードンヒードラン等の炎入り)
トゲデマルがいればゼルネアスミラーはある程度有利と考えていたが、取り巻きにガオガエン以外の炎タイプがいると若干の不安が生じる。
特にがにゅーオフで優勝したScarさんの並び(ウルガモス入りグラゼルネ)は強力であり流行すると考えたので、ウルガモス入りグラゼルネに対して不利は取りたくない。そして本番でウルガモスが増えることを見越してそこに有利を取れるファイアローリザードンヒードラン入り等が台頭する可能性も考え、それらにも強いキャラを探した。


既に採用している6匹からどの枠を変えるかだが、トゲキッスだけで対テテフ、モロバレルフシギバナは何とかなっていたので、コケコの枠を変更し、上記課題を解決することを試みた。
保管枠として様々なキャラを模索する中で、ヒートロトムを採用する案をINC前日に思いついた。


ヒートロトム採用の利点は以下。
クロバットに一致弱点を突ける&ブレバ持ちでも縛られない(ウルガモスは不意のブレバクロバに弱い)
ランドロスの地面技無効、岩技も4倍ではない(ウルガモスファイアローリザードンヒードランランドロスに4倍弱点を突かれ、こだわりスカーフ等で奇襲されると動けない)
ソルガレオに一致弱点を突ける&鋼技を1/4で受けられる
・ゼルネアスのフェアリー技半減
グラードンの地面技無効、炎技半減
・炎半減に加えて虫・飛行・鋼等の第2タイプの技も半減のため、ウルガモスファイアローリザードンヒードランに対して一方的に有利
・晴れオバヒZでグラードンを飛ばせる
・「じこあんじ」を採用することでゼルネアスに先に「ジオコントロール」を許しても勝てる


こうして見ると求めていた条件に非常にマッチしており、我ながら良い閃きだったと思う。また発想した当時からヒートロトムの使用者がほとんどいなかったため、ウルガモスのように不毛なミラーが発生しないのも良い点。
オマケにヒートロトムは自身の好きなキャラNo.1(Twitterのアイコンにする程)なので、それを使って結果が出せればとても嬉しいだろうな~と思った。
当初はメインでテテフライドオーガを使い、サブでこちらのグラゼルネを使うつもりでいたが、冒頭にも述べた通りメインロムで使用した構築の勝率が非常に良かった点、思いついたのが本番直前過ぎたため充分な練習期間が設けられず不安が残った点から、結局サブでもメインと同パーティを流用したため、惜しくもお蔵入りとなった。


以下に個別に解説する。



【個別解説】
■ゼルネアス@パワフルハーブ
控え目 231-**-115-200-118-123
ムーンフォース マジカルシャイン ジオコントロール まもる


努力値配分
・A(-1)「ねこだまし」+C(+2)「ムーンフォース」でHDガオガエンを高確率で倒せる
・C(+2)「ムーンフォース」で無振りカイオーガ確定1発
・S準速ルンパッパ抜き
スカーフオーガに行動を許さない点、相手のガオガエンを味方トゲデマルの「ねこだまし」後に倒し切ることで「バークアウト」や「ほえる」を考慮せずに済む点が控え目最大の利点。ミラーで足りていないすばやさはトゲデマルの「ほっぺすりすり」やトゲキッスの「おいかぜ」で補える。



トゲデマルとつげきチョッキ 〔がんじょう〕
陽気 161-118-83-**-125-140
ねこだまし アイアンヘッド ほっぺすりすり いかりのまえば


●技構成
ねこだまし
味方の積み技使用の機会を作る、すばやさ操作技のターンを稼ぐ。必須かつ採用理由でもある技。

アイアンヘッド
相手ゼルネアスへの打点。怯みで行動不能を狙えるのも強い。

・ほっぺすりすり
相手ゼルネアスに当てることで「ジオコントロール」ミラーでもこちらが上を取れるようになる。また、事前に麻痺をばらまいてから上から味方ゼルネアスの「ジオコントロール」を決めやすい盤面も作れる。

いかりのまえば
この技のお陰であらゆる対面で腐らずに仕事が出来る。相手を大幅に削ることで、フェアリー技の通りが悪い相手を無理やりゼルネアスの攻撃圏内にする動きが強い。


努力値配分
・C183(+2)ゼルネアスの「ムーンフォース」高確率2発耐え
・S最速ドーブル抜き
ドーブルゼルネとの対戦で上を取っていると有利なので最速ドーブル抜き。残りを特殊耐久で対ゼルネで行動回数を稼げるようにした。


●持ち物
対ゼルネアスでかなり余裕が生まれる他、ルナアーラカイオーガ相手にも抗えるようになる『とつげきチョッキ』。
電気が特別辛い構築ではないので特性は〔がんじょう〕とし、不利な相手を前にも一度の行動保証を得られるようにした。



ガオガエン@フィラのみ
慎重 201-135-111-100-154-84
ねこだまし フレアドライブ バークアウト とんぼがえり


●技構成
ねこだまし
トゲデマル同様、味方の積みサポートや時間稼ぎとして優秀な技なので採用。

フレアドライブ
鋼やモロバレルへの有効打。晴れで威力を底上げ出来るのがグラ入りのガエンの強み。

・バークアウト
トリパに対して連打することで時間稼ぎを出来る。ゼルネやグラの積みの起点も作れる。

・とんぼがえり
サイクルの中で不利対面を作らないように撃ったり、有利な盤面にゼルネやグラを無償で着地させる技。


努力値配分
・C201(+2)ゼルネアスの「ムーンフォース」7/16耐え
・C183(+2)ゼルネアスの「ムーンフォース」確定耐え
・最遅90族-1
・「おいかぜ」時に最速100族抜き
耐久を重視した配分にしつつ、トゲキッスとの選出時を想定して多少のすばやさ振り。


●持ち物
クッション性能を最大限高めるピンチベリー。



グラードン@ジメンZ
意地っ張り 207-187-160-**-120-133
だんがいのつるぎ いわなだれ つるぎのまい まもる


●技構成
だんがいのつるぎ
メインウェポン。命中不安だがそれを補って余りある威力。決め時にはZを切れば良いため命中不安が気になりにくい。

いわなだれ
浮いているキャラへの打点。特にクロバットやホウオウに打点が持てることは大事。最悪怯み狙いも可能。

つるぎのまい
〔いかく〕を回されやすいのでそこを咎める技として。取り巻きでサポートして全抜きを狙う。

・まもる
伝説でかつ積み技持ちなので狙われやすく、必須。


努力値配分
・A135「ねこだまし」+A187(+1)「だんがいのつるぎZ」で207-161グラードン高乱数
・A135ガオガエンの晴れ「フレアドライブ」2発耐え
・C183(+1)ゼルネアスの「ムーンフォース」確定耐え
・C201(+1)ゼルネアスの「ムーンフォース」13/16耐え
・C201(+2)ゼルネアスの「マジカルシャイン」確定耐え
・C152フシギバナの「くさむすび」確定耐え
・C156ルンパッパの「くさむすび」14/16耐え
・C222カイオーガの晴れ『こだわりメガネ』+W「しおふき」確定耐え
・C189ルナアーラの「ムーンライトブラスター」14/16耐え
・S準速フシギバナ抜き(非晴れ、「おいかぜ」時想定)
フシギバナ入りに対して出して強気な行動を通せるような耐久・すばやさ調整。


●持ち物
ワイドガード」ケアや相手のグラードン等物理耐久の高い相手を無理やり破壊するため『ジメンZ』。



トゲキッスぼうじんゴーグル 〔てんのめぐみ〕
図太い 191-**-160-146-136-101
エアスラッシュ このゆびとまれ おいかぜ まもる


●技構成
エアスラッシュ
仮想敵であるモロバレルフシギバナ等の草タイプへの打点。怯み狙いによる強引なサポートも可能なのがズルい。

このゆびとまれ
ゼルネアスの「ジオコントロール」やグラードンの「つるぎのまい」サポート。

・おいかぜ
味方全体に効果が及ぶすばやさ操作。グラードンとの並びで特に強さを発揮する。自身が上から「エアスラッシュ」を撃てる範囲が広がるのも強い。


・まもる
狙われやすいことを逆手に取った技。フシギバナの「ヘドロばくだん」を守って横のグラードンを動かす等のプレイングでアドバンテージを稼げると美味しい。


努力値配分
・C182カプ・テテフのPF「サイコショック」2発耐え
・A207ソルガレオの「メテオドライブ」耐え
・A229日食ネクロズマの「メテオドライブ」15/16耐え
・S追風時最速130族抜き
ねこだまし」でのサポートが出来ないテテフ絡みに出すことを想定した配分。ゼルネアスと同様に鋼弱点であるが、物理耐久を重視することでそれらの攻撃を1回耐えられるようにした。


●持ち物
ぼうじんゴーグル』で催眠対策。モロバレルに対して非常に強くなり、フシギバナの「ねむりごな」も防げるため、バナ入りに対してもグラードンを通せるようになる。



ヒートロトム@ホノオZ
臆病 131-**-127-157-127-146
オーバーヒート 10まんボルト じこあんじ まもる


●技構成
・オーバーヒート
味方グラードンの晴れで威力が上がる。Zと併せて広い縛り範囲を実現。素で使った際にとくこうが2段階下がるが、それにより生じた隙を後述の「じこあんじ」でカバー可能なのが偉い。敢えて積極的に使って起点にされやすくして、相手ゼルネアスの「ジオコントロール」を誘うことも可能。

・10まんボルト
デメリットなしのメインウェポン。クロバットに有効。

・じこあんじ
対ゼルネアスで立ち回りにかなり余裕が生まれる。相手ゼルネアスの「ジオコントロール」を盗めれば対グラゼルネ最強兵器になる。基本的に読まれにくいのが強み。味方ゼルネアスをコピーする動きも可能。

・まもる
対面調整用、「じこあんじ」成立後に狙われやすくなるため採用。


努力値配分
・晴れ「オーバーヒートZ」で207-125グラードンまで確定1発
・晴れ「オーバーヒートZ」で219-119ゼルネアスまで確定1発
・C201(+2)ゼルネアスの「ムーンフォース」83.9%耐え
・C157(+2)10まんボルトで202-156ガオガエン確定2発
・最速フシギバナ抜き
グラゼルネ及びその取り巻きに対して攻撃面で大きな圧力をかけられる上に、耐性面でも余裕があるため非常に優位に立ち回れる。
すばやさはグラードンを抜いていたいことに加えフシギバナも場合によって抜けていると便利なため最速とし、火力も譲れないので耐久無振りとなった。これでも耐性のお陰で最低限の行動保証はあるが、少し心許ないのでうまく味方の「ねこだまし」や「このゆびとまれ」でHPを残したまま行動回数を稼ぐようにしたい。


●持ち物
炎技の瞬間火力を増強し、グラゼルネに対して強襲する『ホノオZ』。「オーバーヒート」のデメリットを1回だけ踏み倒せる点も優秀。



【選出】
●基本選出
先発:トゲデマル+ゼルネアス
後発:ガオガエン(トゲキッス)+グラードン


大体の場合にトゲデマル+ゼルネアススタートで問題なく展開可能。相手によって後発は「このゆびとまれ」のトゲキッスか「ねこだまし」のガオガエンを選択。ゼルネアスが事故ってもグラードンで抜いて行くプランも取れるのが強み。
初手から「ジオコントロール」を狙い、成立後は2匹の「ねこだまし」をクルクルしながらゼルネアスの攻撃回数を稼ぐ。
ゼルネアスがよほど刺さっていた場合、グラードンを抜いてサポート3枚にしても良い。



●対ドーブルゼルネ
先発:トゲデマル+ゼルネアス
後発:ガオガエングラードン


ドーブルゼルネには初手トゲデマルで先制「ねこだまし」をドーブルに決めつつ「ジオコントロール」を選ぶ。
相手ドーブルはゼルネアス側に「ねこだまし」が来るパターンを想定すると動かさざるを得ないため、ほぼ「ねこだまし」で『きあいのタスキ』を削ることが出来る。
互いにジオコンを積んだ後は「マジカルシャイン」でドーブルを倒しつつゼルネアスを削りながらゼルネアスに「ほっぺすりすり」を入れることで次ターン以降有利が取れる。
尚、当初はトゲデマルの性格を慎重としていたが(対ゼルネアスにかなり余裕が生まれる)、ドーブルを抜けていないとこの初手に対して動きが安定せず、択負けするとそのまま負けるので最速ドーブル抜きに変更したところ格段に立ち回りやすくなった経緯がある。
後発ルナアーラに「じこあんじ」を決められても全抜きされないようにガオガエンは選出する。



●対日食ネクロズマ入りトリパ
先発:トゲデマル+ゼルネアス
後発:ガオガエングラードン


対トリパでもゼルネアスを選出可能なのが2枚「ねこだまし」選出の強み。
初手でネクロズマと対面したらゼルネアスを無理に立てず、トゲデマルの「いかりのまえば」でネクロズマを削っておき1回目の「トリックルーム」を凌ぎきることを目標にする。ガオガエンがいればネクロズマの火力を削ぎつつ時間を稼げる上、カイオーガを立てられてもグラードンの晴れと「バークアウト」で一掃されずに抗える。
適度にターンを稼ぎネクロズマを削った状態で再度「ねこだまし」要員とゼルネアスを並べ、「トリックルーム」切れ後の制圧を狙う。盤面作りのためにグラードンを多少雑に扱っても、ネクロズマさえ倒せばゼルネアスで全抜き可能。
また、この手のパーティは地面の一貫があるので中盤以降でグラードンを通すプランもあり。ただし「だんがいのつるぎ」は外れるので、なるべく要所で『ジメンZ』を切るか、最後はゼルネアスで詰めたい。



●対テテフ、アマージョ入り
先発:トゲデマル(ガオガエン)+ゼルネアス
後発:トゲキッスグラードン


ねこだまし」によるサポートが出来ないのでトゲデマルガオガエンの選出は諦めて「このゆびとまれ」のトゲキッスを選出。トゲデマルはテテフの攻撃に強く「ほっぺすりすり」ですばやさ操作が可能なので選出しやすい。ガオガエンエスパーの一貫を切れるので、相手の取り巻きによって「バークアウト」が有効そうなら出せる。アマージョには全員強いのであまり苦労することはない(トゲデマルガオガエンは格闘技での奇襲が怖いが、裏や横にトゲキッスがいれば全く怖くない)。



●対グライベルツンデガエンバナコケコ
先発:ガオガエングラードン
後発:トゲキッス+ゼルネアス(ヒートロトム)


ツンデツンデ入りはゼルネアスを通しにくい。グラードンとセットでなければ日食ネクロズマ入りトリパ同様にガオガエントゲデマルでターンを稼ぎやすいが、グラードンツンデツンデ入りは、「ねこだまし」要員に地面技が一貫しており、ターンを稼ぐのが厳しいので別選出。
この手の構築には主に通りの良いグラードンを通すプランを狙う。イベルガエンの組合せに一貫する「いわなだれ」がキーとなる。〔いかく〕に対しても高い物理耐久と「つるぎのまい」でカバーして行ける。フシギバナだけが苦手なので、草技を吸って延命出来るトゲキッスは是非選出したい。グラードンミラーではこちらのすばやさ振りと『ジメンZ』、相方トゲキッスの「おいかぜ」と「エアスラッシュ」で優位に立ちたい。
ヒートロトムも全員に打点があり有利なので、出せると活躍する。



●対トルネオーガゼルネ
先発:トゲデマル+ゼルネアス
後発:ガオガエン(トゲキッス)+グラードン


2枚「ねこだまし」で「おいかぜ」ターンを切らしてゼルネアスでの制圧を狙う形。
相手にアマージョがいた場合は「ねこだまし」を安易に使えないので、ガオガエングラードンの枠はトゲキッスに変える。
トルネロスに「あまごい」があるとグラードンがお荷物になるので、一般枠3匹+ゼルネアスの選出も多々やる。アマージョ+「ちょうはつ」トルネロスまで意識するとトゲキッスの「このゆびとまれ」が欲しい。
トゲデマルは「ぼうふう」半減で『とつげきチョッキ』のお陰で雨「しおふき」も耐えるのでアマージョがいても仕事しやすく、また相手ゼルネに全抜きされないためにも選出したい。「おいかぜ」に対して「ほっぺすりすり」で麻痺を撒いておくと「おいかぜ」切れ後に優位を取れる。



●対グラゼルネ+炎(ウルガモスファイアローリザードンヒードランetc)
先発:ヒートロトムグラードン
後発:トゲデマル+ゼルネアス


相手の炎枠をヒートロトムグラードンで削るか倒してからこちらのゼルネアスを通すプラン、相手ゼルネアスをロトムで処理してからグラードンかゼルネアスを通すプラン等で立ち回る。いずれにしてもロトムの仕事量が試されるが、どう出しても刺さっているため積極的に序盤から負荷をかけて行きたい。



●対クロバor鋼+ランド
先発:ヒートロトムグラードン
後発:トゲキッス+ゼルネアス


クロバや鋼を倒してからゼルネを通すプラン、ランドを倒してからグラードンを通すプランを試合の中で選択して行く。ロトムで有利対面を取ったら積極的に相手の頭数を減らし、伝説枠の障害を取り除く。



【雑感】
・W「ねこだまし」、「このゆびとまれ」で介護したゼルネアスが非常に強い
・「つるぎのまい」+『ジメンZ』グラードンも裏エースとしてかなり強い
・伝説枠のパワーが高く、うまく行動回数を稼げれば一掃が狙いやすい
トゲデマルヒートロトムのお陰でミラーで強く立ち回れる
・苦手な相手に対してもそれなりに抗える術がある
ロトム入りにしてからの練習量が足りていなかったこと、他の構築の感触が良かったことから残念ながら予選で使用せず
ロトムを入れてからのミラー勝率は9割前後だったので、かなり強かった
ロトムを思いつくのがもっと早くて、選出や立ち回りを煮詰める時間を確保出来れば化けたかもしれない