ユウキのめざめるパワー(氷)

ポケモンバトル考察

【WCS2024】PJCS2024予選第2回レポート

こんばんは、ユウキです。
3/1-3/4にポケモンジャパンチャンピオンシップス(以下PJCS)2024予選のインターネット大会が開催されました。
参加された皆さん、お疲れ様でした。

私は今回にて上位150位以内となり、無事に本戦出場権を獲得出来ました!これで2021年から4連続で予選抜け!
子持ち社会人としてのポケモン対戦活動もかなり慣れて来たかなというのと、自分でも後で振り返りたい場面が出て来ると思うので、備忘録がてら最近の取り組みに関して色々と書きます。誰かの参考になれば幸いです。



【結果】


●PJCS2024予選第2回
勝敗:23勝7敗
勝率:76.7%
最高/最終レート:1745.011
順位:110位/19198名
→PJCS2024本戦出場権獲得


【プレイスタイル】

基本的にポケモンのプレイスタイルは相変わらず「深夜に睡眠削ってガッツリ」です。
原則家族の前でSwitchを起動することはなく、家族が全員寝静まった後にひとりでコソ練してます。
最近の生活スケジュールの一例を挙げます。

07:00 起床
07:40 子供を保育園に預けて会社へ
08:00 出社
    仕事
20:30 退社
21:00 夕食
    風呂
    家事(食器洗い、洗濯等)
    家族団欒etc
00:00 ポケ活開始(眠くなるまで)
02:00~03:00 就寝

3年前の予選終了後に似たような記事を書いたときは共働きで、私が仕事をセーブする代わりに忙しい妻の分も家事を担当するスタイルでしたが、最近は逆になりました。
当時の部署から異動になって仕事が結構忙しくなった為、仕事を頑張らせて貰いつつ3月まで育児休暇中の妻に家事育児の殆どを頼っている形です。
特に予選のある週は毎日20時~21時まで残業していたので、妻の負担もかなり大きかったはずです。大変な中で家庭をしっかり支えてくれた妻には本当に感謝しかありません。
4月以降は妻が復職するので、更に忙しくなります。保育園のお迎えは夫婦分担制にして週に2~3回は定時退勤、残りの日はガッツリ残業して業務進捗調整という形でやりくりして行こうと思います。

ポケモンのプレイ時間についてですが、就寝時刻は疲れ具合で前後するものの大会前の追込み期間でも日に2~3時間確保が限度かなと。
これ以上やると流石に倒れそう、というか予選の週は毎日3~4時間残業+4時間睡眠してたら金曜仕事中に眩暈でちょっと動けなくなりました。危ないので命の削り過ぎは程々に。。。
土日は仕事はお休みですが、日中は家族との時間なので普通に遊んだり出掛けたりして過ごし、ゲームは深夜のみプレイします。
こんな生活を続けて数年になりますが、我が家ではこんな感じでやっております。
もういい年なのでいつまで私の体が耐えられるかという勝負になりそうですが、仕事もポケモンもより少ない時間で成果を出せるよう効率化して行くしかないですね。


【構築選択と練習】

第1回の予選ではトルネロス+レジエレキ入りのガチキリンを使っていました。

追風orエレキネットor凍える風orトリルの素早さ操作を駆使してガチグマを通すパーティでしたが、全体的に前のめりでクッションが不在で、的確な素早さ操作技を通せない=相手に素早さマウントを取られると誰も後出しが出来ず切り返せない、というのが辛かったです。
ピーキー過ぎる構築は一手の不慮の事故から崩れてしまいがちで結果も安定せず、反省してサイクル構築と向き合うことにしました。

これまでの予選では必ず上から範囲技を押し付けるのをメインコンセプトとした前のめりな構築を選択していましたが、これは「上から殴る方が事故が少ない」の他に「試合時間を短くしたい」という意図がありました。
家庭を持ちながら2ROMで参加をするには対戦時間の確保が最大の課題となる為、ちんたら交代を繰り返してたら時間が足りないのです。
交代ボタンは基本ないものとして、前しか見ずに突進するのが最短で試合を終わらせる方法なのでそうしていました。

しかし今回から1ROMになり時間的制約が緩くなったことで、交代を多用するようなスタンダードなサイクル構築を使う選択肢が生まれました。
第1回が終わった2月初旬から早々にサイクル構築を使い始め、約1ヶ月弱、軸は基本的に変えずに補完枠や細部の調整をしつつ使い込んで練度を上げました。
サイクル系はどれだけ自分の体に構築が馴染んでいるか+当日の立ち回りが冴えているかが勝負だと思うので、事前準備は時間の許す限り対戦・ダメージ計算・ダメージ感覚の習得に充てました。
その甲斐あって本番では自らの手足のように構築を使いこなし、スタン特有の広い対応範囲を活かして高い勝率をキープし、少ない対戦数で予選抜けボーダーに到達することが出来ました。


【ボーダー読み】

前回の結果から、第2回におけるボーダーを事前に下記のように予想して、目標を設定していました。

●第1回の予選抜けボーダー
レート:1741
順位:192位

初回なので上位に食い込んだ海外勢分のみが繰り上げとなりますが、40名以上海外勢がいた模様。
これを受けて、第2回のボーダーは下記と予想していました。

●第2回の予選抜けボーダー予想
レート:1740
順位:200位

・第1回予選の上位150名(失うものがない)が今回の大会で更に高レートを狙って来る
・海外勢は今回も同様にCP狙いでガチで潜ってる
上記により同順位のレートは第1回よりインフレ傾向になりますが、上位に権利持ちが増える為繰り上げ枠も増え、結果的にボーダー順位は下がり、レート自体はほぼ変わらないと予想しました。

●第2回の予選抜けボーダー正解
レート:1738
順位:188位

繰り上げ枠が前回より減ったのは想定外でしたが、レートとしてのボーダーは大体予想通り。
海外勢が前回2ROM→今回1ROMに変更されたことで上位から減ったのが原因でしょうか。
終戦を潜る前はレート1732で、流石にそれでは足りないだろうと思って迷うことなく最終戦を潜ったのですが、その判断自体は正解だった模様。


【大会期間の日記】

★DAY1 3/1(金)
当初の予定では土日に予定が詰まっている為ここで対戦をなるべく消化しておくつもりでしたが、平日の残業+夜更かしの疲れが全く取れておらず、このコンディションで潜っても勝てないと判断。
この日は早めに寝て体力回復に努めました。
23:50 就寝

★DAY2 3/2(土)
09:00 起床
この週末は娘の初節句のお祝いに私の両親、妹が遠方から来てくれる予定だったので、午前中はその準備として家の片付けや掃除、買い物等をしました。
お昼過ぎにゲスト達が来てくれてからは夕食の準備等をし、無事にご馳走を振舞いながら皆でお祝い出来ました。
夕食時に酒を飲んだので、この日も対戦せず寝ました。
01:00 就寝

★DAY3 3/3(日)
07:30 起床
午前中は泊まっていた両親、妹と桜餅を食べたり遊んだりして過ごし、彼らが昼前に帰ってから対戦開始。
ナツキが金曜から風邪でなるべく休ませたかったので、妻に子供達と添い寝して貰って自室に籠りスタート。

12:00 ○○×○○○○○○○ 1634(9-1)
14:15 休憩。昼飯を買いに行く
15:00 昼食。ゲン担ぎにトンカツをチョイス
16:30 ×○× 1617(10-3)
17:20 中断。子供の世話(夕食、風呂、寝る準備etc)
18:50 子供達の寝かしつけを妻に頼み対戦再開
18:50 ○○○×○× 1649(14-5)
20:30 休憩(風呂→妻と団欒)
21:30 ○○× 1660(16-6)
22:12 運負けのストレスケアで長めに休憩 外出てリフレッシュ
22:26 ○○ 1691(18-6)
22:55 × 1675(18-7) 初回の1700チャレ失敗
23:05 運負けのストレスケアで休憩
23:10 ○○ 1705(20-7) 1700超えたのでレッドブル開封
23:40 ○○○ 1745(23-7)
00:42 順位確認 57位
00:57 60位
01:05 62位
01:22 61位 大幅な変動ないので就寝


★DAY4 3/4(月)
06:26 起床 順位確認 86位(-25位/5hなので1hに5位しか落ちていない)
06:35 86位
07:50 99位 逃げ切りを確信して出社
09:00 最終110位(1hちょいで-11位。最後の追い上げは要注意)


【対戦消化時間について】

・集中時は1戦約12分ペース(1時間で5戦)→理論上は9時間あれば45戦終わる
・実績では休憩等も含めて12時間+αで30戦

サイクルを一切回さない前のめりなパーティなら1時間に6戦出来ていた実績がありますが、今回はじっくり戦うサイクルパだったので割と時間が掛かりました。
今回は運よく1回目のボーダーチャレンジで成功したお陰でまともな時間に寝られて次の日の仕事にも支障を出さずに済みましたが、最大で+15戦(=どんなに速くても3時間)やる覚悟ではいました。
その場合寝るのが4~5時とかになるのでほぼ徹夜コースですが、過去のインターネット大会やランクマ最終日にそういう経験を積んでいるので「最悪そうなっても体はギリ耐えられる」という気持ちでいられるのは一つの安心材料です。
嫌なら事前に有給申請しておけば良いのですが、勝てるかどうかはやってみないと分からない中で有給申請すべきかは判断が難しく、わざわざ月曜休みを取ったのにボーダーにかすりもせず終わったら虚無なので今年は特に取りませんでした。
(有給が余ってるor取りやすい環境なら絶対取り得ではあります。私の場合は子供を含む家族の体調不良時に結構有給を使っているので、私1人の個人的な理由での年休取得には職場への迷惑を考えるとあまり前向きになれない、という背景もありました)


【1ROM参加について】

今年から大会に参加出来るのが1人1ROMだけになりましたが、これは大きな変化です。
私のように土日の日中を自由に使える訳ではない子持ち社会人的には、週末実質2日だけで2ROMを全消化するのは不可能に近いです。
(最速で18時間、金土日全部潜っても1日6時間もポケモンやるのは家族への迷惑なしでは捻出不可能)。
家族に多大なる迷惑を掛けつつ、月曜に有給を取りつつ、自分の睡眠を最大限削ってどうにかやれるかやれないか、というラインでした。

しかし1ROMになったことで予定がある週と大会が被ってしまってもギリギリ会社への迷惑は掛けずに大会を終えられました。
家族には相変わらず迷惑を掛けたし色々協力して貰えたからこそですが…本当に感謝しかありません。

全員2ROM可能なら自分も無理してでも2ROMで潜りますが、全員1ROMになるのであれば平等な上に参加者全員がまともな時間の過ごし方を選びやすくなり非常に健全なゲームになりますね。
サブロムという保険がないとボーダー付近で最終日の晩〜朝を過ごす場合に苦痛ですが、結局魂の1戦を勝つしかないことを考えるとやることは変わらないですし、やはり1ROMで良かったと言えますね。
ただし月曜朝9:00終了、てめーはダメだ。日本代表を決める大会なのに一生UTCで開催しているの本当に何故なんでしょうね・・・
今回は余裕ありそうだったので時間までSwitchにかじりつかなくて良かったですが、最悪出社時刻遅らせるかお祈りしつつ出社するかの二択を多くの社会人プレイヤーに迫って来るの、鬼畜過ぎます。


【大会中に実施したこと】

①対戦は1人でやる
同居している家族がいる場合は「どんな環境で対戦をするか」も結構重要になりますが、基本的に周りに人がいると集中力が大なり小なり削がれるので、自分1人きりの空間を用意するのがベターだと言うのが自論です(当たり前)。
今回も対戦する際は自室に引きこもってやらせて貰いました(飼い猫のクッキーはいるので厳密には1人きりにはなれないですが、邪魔にならない程度にリラックスさせてくれるのでOK。むしろすぐ撫でれる距離にモフモフがあるのは精神衛生上good)。
ちなみに隣の部屋が家族の寝室である為、途中息子が咳き込んだり娘が泣いたりすると聴こえて来ます。この辺りはある程度は仕方ないと割り切っていますが、徹底したい人は部屋の配置や防音設備に関しても意識した方が良いかも。
イヤホンやヘッドホンを装着して対戦するというのも選択肢ですが、私は顔の周りに何か付いてない方が集中出来るのでTV音声(小量)で対戦していました。


②対戦ノートを取る
これは私がポケモンガチ対戦を始めた17年以上前からの習慣なのですが、普段のランクマでも真面目にやる時は必ずノートに記録するようにしています。
メモする内容は人それぞれで良いですが、私がやっているのは以下の記録です。

●対戦ノートの記録内容
・開始時の自分の順位/レート
・対戦相手のTN/レート
・相手のパーティ6匹
・相手の選出/自分の選出
・判明した相手の持ち物、技、特性、素早さ(随時)
・1ターン毎の互いの全行動とその結果(命中、急所、追加効果、倒したetc)
・互いのポケモン達の行動順
・ステータスのランク変化
・追風やトリル、壁等のターン
・テラスしたポケモンとテラスタイプ
・HP変動(自分のは実数値、相手のはHPバーの目分量)
・各ターンで取ったアドバンテージ評価(得したターンは○、損したら△みたいな)

対戦中に得られる情報ほぼ全部を、対戦しながらリアルタイムで記録しています。
私のノートを見れば、実質録画したバトルビデオと同等の情報量が詰まっています。
これは試合後の振り返り時に役立つ情報となるのが主な用途ですが、対戦中にも利点があります。

特にこの辺りは明確なメリットとなり得る為、是非記録することをオススメします。

●対戦ノートを取るメリット
・相手の技構成(メモしてないと幻の5個目の技を警戒したりするが、明記していれば思考をクリアに出来る)
・被ダメージ実数値から(時間に余裕があれば)相手の攻撃/特攻を割り出せる
・一度退いた相手ポケモンのHP残量が分かる
・今が試合開始何ターン目で、追風やトリルが後何ターンかが分かる(これは今はSwitch画面でも確認出来ますが、昔は出来なかった)
・対戦中にいちいちSwitchの操作をせずともターン管理が楽になる

対戦ノートの付け方についてはこれだけで1本ブログ記事を書きたいぐらい長くなるので今回は割愛します。
「上記の膨大な情報を対戦しながら記録するって、頭より手の方が忙しくて試合に集中出来なくない!?」と思われそうですが、工夫すれば全然余裕です。
というかこれに慣れてしまっているので、やった方が思考が整理出来て落ち着きます。
ゲーム画面上にはない数ターン先までの盤面が脳内で見渡せるイメージです。
全国大会や世界大会の時もメモは認められているので、対戦の時は家でノートを取るのと同様のやり方を実施していました。


尚、最近はキャプチャボードも低価格で入手可能で普及しているので、対戦を全て録画するのもありです。
私自身、ノートに記録しつつも高レート帯や大事な試合は録画も残しています。
ただ、「対戦後の振り返り」として使う分には録画データは優れているのですが、「対戦中の情報整理」に使う場合は圧倒的に紙の方が優位です。欲しい情報を見つける為に録画を再生していてはコマンド入力が間に合わないですが、ノートなら即座に欲しい情報を取得出来ます(その為には殴り書きではなくある程度整然としたフォーマットに則り、綺麗めな文字で書く)。


③勝っても負けてもリフレッシュ
意識したのは、毎試合勝っても負けても一呼吸置くこと。
ランクマとかだと惰性でそのまま「はい」を押して次の試合に行きがちですが、今回の大会は1試合1試合を大事にするつもりで毎回「いいえ」を押して一度トップ画面に戻っていました。
試合終了後は下記の行動を一通りやるのをルーチン化していました。

●試合ごとのインターバル
・椅子から立ち上がる
・トイレへ行く(緊張で水を良く飲むのでトイレに行く回数も自然と増えていましたw)
・ストレッチ
・水を飲む(+必要なら糖分補給)


④負けの後は長めにリフレッシュ
負け試合の直後に潜ると前の試合のことを引きずったりレートを取り戻そうと焦ったりして良くないことが起こりがちなので、勝ちの後よりも長めにインターバルを挟みました。

●負けた時のルーチン
・飼い猫のクッキーのモフモフを触って落ち着くor家族の顔を見に行くor外に出る
・試合内容を振り返り
・敗因の分析
・自分の中で納得するまで考える(次似たような場面に遭遇したらこうする、という結論まで出す)
・負け試合から思考を切り離せたな、と思えたら次の試合へ進む

運負けの場合は振り返り内容があまりないですが、苛立ちが残っていると冷静な判断が出来ないので更に長めに休憩を取ります。
明確な運負けの後は「物に当たる」「叫ぶ」という発散方法よりも、動物や子供に触れる方が心が穏やかになれて良いです。
フワフワ、モフモフしたものは触ると落ち着くので、飼い猫や飼い犬がいなくてもぬいぐるみやクッションを近くに置いておくのも手だと思います。
子供がいる人は子供の顔を見ると負の感情をリセット出来るので、個人的にはオススメしたいです。
特に寝顔や笑顔だと最高です。「可愛い我が子が健やかに育っている」という事実が人生においてどれだけ幸運なことか実感することが出来れば、ゲームでの運負けなんて些細なことに思えるはずです。これで不運や理不尽は何でも許せる気持ちになるので、仏の心で次の対戦に臨めます。
家族が寝静まった後は、一度家の外に出て冬の冷たい空気で文字通り頭と体を冷やし、クールダウンしてから戻って来ることもありました。

こんな感じでメンタルをしっかりリセット出来ていたお陰で、今回の大会では連敗は0でした。
連敗は2連敗→3連敗というように負の連鎖に繋がりますし、少ない対戦数でボーダーに到達するには絶対避けないと行けないので、ここは特に大事にしていました。



⑤勝負所でエナジードリンク
「レート1700行ったらレッドブルを飲む」と自分の中で事前に決めていたので、実際にやりました。
理由は単純で、1日に飲める栄養ドリンクは1本が限度で(乱用は体に悪影響)、使うタイミングは「ここぞ!」というところに絞りたかったからです。
「1700まで到達するまでに消耗した体力を回復する」「気合を入れて最高のパフォーマンスを魂の1戦付近で発揮する」という為にはこのタイミングがベストだと判断しました。
実際に1700から無敗でボーダーまで到達出来たのもレッドブルのお陰かも?


⑥Switch及びソフトの再起動
これはエラーによる負けを回避する為。
6試合ぐらいしたらソフトリセット、12試合ぐらいしたらSwitchを再起動してました。
どのくらい効果があるのかは分かりませんが、結果的にエラーによる負けは一度も起きずに済みました。
自分の勝ち試合がエラーで負けになったりするとかなり萎えると思うので、この辺の対策はしっかりしたいですね。


【反省点】

・予選直前の仕事が立て込んでいてキツかった
・本来なら本番1週間前ぐらいから睡眠時間の確保に努めるべき
 →早期の構築完成
・今回は1年前から予定していたので仕方ないが、可能なら大会期間に予定は入れない


【心得】

・大会日程確定後早めに家族のアポを取り協力依頼
・家族の協力は必要不可欠。自分一人の力では予選抜けは出来ない。常に家族への最大限の敬意と感謝を忘れずに
・その上で日頃は家族を最優先し、趣味でなるべく迷惑を掛けないように


スペシャルサンクス】

・毎年この時期になると憂鬱、と言いながらも今回も試合消化に全面的に協力してくれた妻
・対戦の合間に無邪気な笑顔を見せてくれた子供達
・対戦中ずっと同じ部屋にいてくれ、たまにストレス軽減に付き合ってくれたクッキー
・進捗報告をして励まし合ってくれたアカバさん
Twitterで応援や祝福の言葉を下さった皆様

皆さん、本当にありがとうございました!
4月の本戦も頑張ります!!

【ブルーベリープロローグ】樹海ロマン【最終29位/R1810】【最高1888】

こんばんは、ユウキです。
インターネット大会「ブルーベリープロローグ」に参加したので、記念にパーティを記録します。
コンボギミックをこれでもかと詰め込んだ芸術点重視のロマンパーティですが、実用性もあって実際かなり勝てたので、良ければ読んでみて下さい。

【パーティ】

【戦績】

◾️最終
勝敗:36勝9敗

勝率:80%

レート:1810.727

順位:29位/20272名

◾️最高
勝敗:32勝3敗
勝率:91.4%
レート:1888.517
順位:1位/20272名(最終日深夜3:21頃)

月曜は朝7時半からナツキを保育園に送り出した上での出社が控えているので、まともな子持ち社会人なら3時半の時点で「10戦余ってるけど明日も早いし流石に寝るか。ワンチャンこのまま1位だし、仮に抜かれても知らん。1桁上位は確実だから充分だろ」となる気がするが、「いや、暫定1位や1桁フィニッシュに満足せず最終1位を確信して気持ち良く寝る為にもう1,2勝積んで1900目指すぞ!潜らずに抜かれて後悔するよりは目の前にある1位を貪欲に獲りに行くぜ!」と命を削って潜ったのは我ながらポケモンバカだなぁと思った。こんな歳になってもここまでアツくなれるものがあるというのは素晴らしいことだ。

結果的に最終1位は1900超えだったので、あくまで1位を狙うなら潜った判断自体は正解だったのがせめてもの救いだった。
結局勝ちきれないどころか有効急所等による運負けに多く見舞われ大幅にレートを溶かしてしまったが、1位からでも潜る精神力を鍛えられたり、最終日深夜〜明け方の上位帯同士での対戦でしか得られないヒリヒリ感や読み合い等、多くの収穫があった。
ちなみに最高レートでキープしていたら最終3位だったようだが、最終1桁自体は既に何度か経験しているので1位を獲れそうな時にしっかり狙いに行ったこと自体は後悔はない。
今後もこの時の気持ちを忘れず、常にトップを狙い続ける姿勢でいたい。


【コンセプト】

①楽しいコンボ構築
「使っていて楽しい」「ワクワクする」「ロマンがある」をコンセプトに、決まったら面白いと思うコンボを沢山詰め込んだ。
あのコンボとこのコンボを合体させたらもっと強いんじゃね!?という頭の悪そうな構築。
せっかくのお祭りなので、勝つことは勿論、自身が最大限に楽しむことも目指した。
レギュFや竜王戦に時間を割きたい忙しいタイミングなので当初は泣く泣く不参加とする予定だったが、このルール自体の面白さに加えて自分が使ったパーティが楽しかったからこそ完走出来た。他のパーティなら参加しなかったし、ここまでやらなかったと思う。

②コンボ+コンボの押し付け
この構築の真髄が、複数の強い勝ち筋を押し付けることによって生まれる強みだ。
例えばジュカグロスで地均し弱点保険を起動すると、相手のヘイトは当然能力が上がったメタグロスに向く。
するとメタグロスが守るを使ったり相手を上から倒すことで隣がフリーになり、ジュカインの尻尾切りが安全に決まる。
無償でテラパゴスが着地すると、身代わりとテラスシェルの残ったテラパゴスと攻撃が上がったメタグロスが並ぶ。
相手目線ではグロスを処理しに行くとテラパゴスがフリーで瞑想を複数回積んでしまうし、かといってメタグロスを放置したら即死級の火力が飛んでくるし…と言った不条理な2択を突き付けられる。
故に最強。

【構築経緯】

①テラパゴスキャリー構築の弱み
当初はテラパゴスをゼルネアスだと思ってたのでドーブルテラパゴス+ブーバーキュワワーマホイップみたいなサポート全振りの構築を使っていたが、テラパゴスがうっかり事故死すると他のポケモンが単体で弱いのが気になっていた。

ドーブル不採用へ
ドーブルはサポート性能の高さはピカイチだが相手を倒す性能は基本的にないので、この指で失うドーブル分の数的不利をテラパゴスで回収することが勝利の前提となる。その為テラパゴスへの負担が大きく、ただでさえマークが厳しいポケモンなので変なメタを踏んだり急所や追加効果で事故ると巻き返しが不可能になる。
この動きと構築の構造に疑問を感じ、ドーブルを抜くことに。

③強いポケモンでサポート
では代わりに誰をサポートにしようかな、と考えた時に浮かんだのがジュカイン+弱点保険アタッカーの並び。
新規習得の尻尾切りによってテラパゴスのサポートを出来るだけでなく、地均しによる弱点保険起動により強いポケモンを能動的に盤面に作ることでそのポケモンが実質この指止まれ状態となり、テラパゴスが積む隙が生まれる。これはタダでこの指要員を失うより遥かに強い動きで、上手く行けばそのまま2匹で制圧して行ける。
強いポケモンを強いポケモンでサポートする動きは、最悪どちらかを失っても残った方のエースを通しに行けば良いのでパーティパワーが高くなるのが好み。

ジュカを軸に相性の良さそうなサブエースとしてグロスカラマネロが入り、カラマネロのサポートとして最適なエルフも入り、それぞれのエースを守る潤滑油として元々使用感が良かったブーバーが入って構築が完成。


【コンボギミック一覧】

◾️ジュカグロス
①地均し+クリアボディ弱点保険
この指を無視してメタグロスの攻撃を上げつつ、相手の素早さのみを下げて攻撃出来る。テラパゴスのテラスシェルを地均しで剥がしつつ攻撃上昇ヘビーボンバーで1ターンキルを狙える。
本構築メインギミックの1つ。

◾️ジュカマネロ
②地均し+天邪鬼
味方のカラマネロは地均しで素早さが上がり、相手2匹は下がるので実質追風以上の素早さ操作となる。加速したカラマネロで上から馬鹿力やひっくり返すを撃つ動きが強力。

◾️ジュカパゴス
③地均し+クリアチャーム
ジュカインの隣に味方パゴスが来ても、クリアチャームのお陰で地均しで巻き込んだ際に素早さが下がらずに相手に先手を取りに行ける。

④尻尾切り+テラスシェル
ガチの最強コンボ。ジュカインの尻尾切りにより身代わりをバトンされたテラパゴスは、身代わりに対してテラスシェルが発動する。HP44の身代わりを半減技で壊さなければならず、生半可な攻撃では1発では割れない。
具体的には攻撃無振りガオガエンのフレドラ程度なら身代わりが耐えてくれるので、多くの相手を瞑想の起点にして行ける。
身代わり破壊後に本体が攻撃を被弾する際もテラスシェルが発動するので、突破に最低でも3発以上はかかる。瞑想を複数回積んでから攻撃しても良いし、テラクラスターで殴りに行っても良い。

◾️エルフパゴス
⑤追風嘘泣き+テラクラスター
上から高火力全体技で制圧するダブルバトル基本の動き。命中安定かつ威力も高めなので、最終局面にはこの動きへ移行出来るよう常に意識して試合を進めていた。

⑥甘える+瞑想
テラスシェルがなくとも、物理を腐らせて特殊相手に瞑想を積む動きも可能。

◾️エルフマネロ
⑦甘える嘘泣き+天邪鬼
悪戯心による補助技は味方の悪タイプには無効化されない為、優先度+1でカラマネロの火力を倍にしたり特殊耐久を倍にしたり出来る。加えて馬鹿力でも強化して行く為、数ターンでABDのランク上昇モリモリの化け物が誕生する。

◾️ブーバーパゴス
⑧この指+瞑想
この指止まれで相手の攻撃を吸い寄せている隙にテラパゴスの瞑想をガンガン積む。
ブーバーはやる気で眠らない為ドーブルモルフォンフシギバナに強いのが偉い。

代表的なものを挙げるだけでもこれだけのコンボが同居しているので、試合展開によって臨機応変に様々な勝ち筋を辿って行ける。


【個体紹介】

ジュカイン

特性:しんりょく
持ち物:おんみつマント
テラス:くさ
技:エナジーボール / じならし / がむしゃら / しっぽきり

●概要
サポートの軸。
新たに習得した尻尾切りが非常に強く、サポート性能の幅が拡がった。
この環境では素早さがかなり高い方で、ジュカインより遅いポケモンしかいないパーティもザラ。そうなれば先制地均しから上を取る盤面を作りやすい。

●技構成
エナジーボール
終盤に単体でやることがないと困るので一応入れたメインウェポン。特性新緑との相性も良く、C無振りながらイワオのパワフルエッジを耐えた後に返しの新緑エナボでワンパンした時は採用して良かったと思った。

・地均し
この指止まれを無視して味方メタグロスの弱点保険を起動する、相手の素早さを下げる、味方カラマネロの素早さを上げる、相手の襷やテラスシェルを潰す…と多岐に渡るサポートが可能な実質メインウェポン

・我武者羅
削り手段として優秀で、ステラテラパゴスのHPが高いのでゴッソリ削れる。
HPを能動的に減らす尻尾切りと相性が良く、HPがあれば尻尾切りで裏に繋ぎ、尻尾切りが出来ないくらい削れてしまったら我武者羅が強く使えるので隙がない構成となっている。

・尻尾切り
体力を半分削って裏に身代わりをバトンする技。新たに習得したが、使い手の中で最速を誇るので止めにくい。
尻尾切り自体は挑発で止まるのだが、エルフーン等を目の前にしたら地均しや我武者羅によるサポートをすれば良いだけなので実質挑発で止まらないというのがサポートしか脳がないポケモンと違った強み(メンハを持たなくても仕事が出来る)。
体力が減るデメリットを我武者羅威力向上、新緑発動のメリットへ変換出来るのが他の尻尾切り使いと異なる強み。

●持ち物
猫騙しで怯まないよう隠密マント。いつでもサポートが柔軟に出来る。
所持率が高いイメージがないせいか猫騙しを貰ってイージーウィンする試合もたまにあった。

エルフーン

特性:いたずらごころ
持ち物:メンタルハーブ
テラス:くさ
技:ムーンフォース / うそなき / あまえる / おいかぜ

●概要
ジュカインが無理そうな時に出すサブのサポート役。
追風で一方的に上を取り続けられると辛いので、張り合えるように。
1番の採用理由はカラマネロとの相性が良いから。

●技構成
ムーンフォース
メインウェポン。最低限削りに加われる。

・嘘泣き
カラマネロの特防アップ、テラパゴスの制圧力アップの両方に使えるのが強い補助技。
クリアチャーム所持率が通常ルールより高いので注意が必要(n敗)。

・甘える
カラマネロの攻撃アップ、相手の物理ポケモンの無力化の両方に使える。テラパゴスが瞑想を積む隙を生んだり、格闘タイプの攻撃を無理やり耐えたり出来る。

・追風
採用理由でもある素早さ操作。先発で瞑想を積んだテラパゴスと並べて後発から通して行くのが強い。

●持ち物
マントが余ってなかったので襷にするか迷ったが、耐久振りにしていたのでそんなに襷が発動しないだろうと踏んでメンタルハーブ。
ミラーで挑発やアンコールを解除する場面が複数あり、採用は正解。

テラパゴス

特性:テラスチェンジ
持ち物:クリアチャーム
テラス:ステラ
技:テラクラスター / だいちのちから / めいそう / まもる

●概要
この構築のエース。というかこのルールにおいて一強過ぎて採用しないと始まらないポケモン
一般枠しかいない、何なら制限ルールでいつもより弱いポケモン達が使われる環境の中に急に禁止伝説みたいな性能のポケモンが1匹放り込まれているのだから否が応でも環境の中心となる。

●持ち物
個人的には積みエースにしたいならクリアチャーム一択。
テラスシェルを複数回発動出来る残飯も強いが、マークが厳しく瞑想を積む上で受けたくない技(バークアウト、エレキネット、怪電波、凍える風、嘘泣き、捨て台詞etc)が多過ぎて、それら全てを構築段階でケアするのが不可能な為持ち物で対策するのがスマートだと判断。

メタグロス

特性:クリアボディ
持ち物:じゃくてんほけん
テラス:はがね
技:ヘビーボンバー / バレットパンチ / じだんだ / まもる

●概要
特性により威嚇無効、地均しによる素早さダウン無効でテラスなしで地面技で弱点保険を発動させられる、正に地均しを受ける為に存在しているかのようなエース。
普通の構築に入るチョッキグロスも強いが、火力を伸ばせるグロスも当然強い。

●技構成
・ヘビーボンバー
今回新規習得で話題となったメインウェポン。命中安定な上に高威力が出やすく、地均しヘビーボンバーでテラパゴスをワンパンする頼もしい姿には感動した。第四世代でコメットパンチを外しまくって「2度と使わん、スクラップにしてやる!」としばらく決別して以来メガメタグロス以外は信用していなかったが、今回で和解出来そうだ。

バレットパンチ
素早さが足りないメタグロスには嬉し過ぎる先制技。

・地団駄
鋼やガオガエンへの打点。猫騙しされると威力が倍増するのも強い。

・守る
弱点保険起動後はヘイトを集めやすいので、そこで隣をフリーに動かせる選択肢を持てる守るは必須。
相手の攻撃を吸い寄せつつ守ってノーダメージでターンを稼ぎ、隣が無償で尻尾切りや瞑想を積む動きはこの指止まれではあり得ない大きなアドバンテージを産む。

ブーバー

特性:やるき
持ち物:しんかのきせき
テラス:ほのお
技:かえんほうしゃ / クリアスモッグ / このゆびとまれ / ほえる

●概要
今回久し振りに(入手難易度や使用率を考えると実質初めて)この指止まれを習得したこの指サポート要員。
能力の上がったメタグロスカラマネロ、テラパゴス等のエースを守ることで勝ちに繋げたり、自らの犠牲と引き換えに瞑想や馬鹿力を積む隙を作る。
このルールでは奇跡的に数値が足りていて充分にサポートが行える他、この指止まれ以外の技も選択肢が非常に豊富で選び切れない程に優秀なポケモン
エレブー同様、これまで使ったことも考察したこともなかったが間違いなくポケモン対戦の歴史上初めてまともに環境入りし、確かに強いと思える使われ方をしていたのは衝撃的だった。今後も何か噛み合えば使えるかもしれない。

●技構成
・火炎放射
メインウェポン。当初熱風にするつもりだったが技マシンが勿体無いので初期技に。命中安定だし狙いたい方にダメージが伸びるのでこれで良かった。クリスモが無効なブリジュラスに対して結構ダメージを出せるので助かった場面も。

クリアスモッグ
当初はアシッドボムにするつもりだったが技マシンが(以下略)。
吠えるがあるのでそんな使わないと思いきやテラパゴスのテラスシェルを剥がしつつ瞑想を無力化出来るのは偉かったのと、挑発を受けても相手の積みを阻止出来るのも偉かった。

・この指止まれ
採用理由。単体攻撃しかない相手に有効で、テラパゴスの瞑想チャンスを増やせる。
相手にエルフーン(袋叩き)+ブリジュラスやゲッコウガ(水手裏剣)+ブリジュラス、マホイップ(デコレーション)のような味方殴り(サポート)コンボがいた場合は優先して投げて相手のコンボ始動を阻止する。

・吠える
相手の積み対策兼滅びパーティ対策。
味方に吠えてゴチルロックから抜け出させる動きと、ゴチルゼルが守るターンに吠えれば盤面からどかして2匹とも交代出来るようになる動きがあり、滅び選出をして来た相手のプランを崩壊させた。
他にも追風やトリルで上からテラクラスターを連打されてどうしようもない盤面になった時にテラパゴス等のエースをどかして盤面を解決する、という荒技も可能で案外使用機会は多かった。
エレブーは吠えるを覚えない為、ブーバーを使う大きなメリットの1つ。

カラマネロ

特性:あまのじゃく
持ち物:オボンのみ
テラス:あく
技:はたきおとす / ばかぢから / ひっくりかえす / トリックルーム

●概要
特性天邪鬼により全てのデバフ技に耐性があり、実質威嚇を餌に出来る物理アタッカー。
今回の構築では地均しによる素早さ上昇というトリッキーさも手に入れている他、相手目線でもコイツがいるだけで地均し弱点保険系統のコンボを狙うのを躊躇わせる効果もある。
こんなマイナーポケモン、ブルーベリープロローグで初めて対戦するわ!と思う人も多かったかと思うが、奇跡的にこの環境にはかなり刺さっていてキャラランクを作るならAにいてもおかしくないポケモンだった。
ちなみに私はアローラの頃にエルフマネロを愛用していたので他の人よりはこのポケモンのことを高く評価している。

●技構成
・叩き落とす
メインウェポン。アイテムをなくせる上にタイプ一致で威力97.5は破格。この技を失っていたらこのポケモンの評価はワンランク下がる、というぐらいには強い技。

・馬鹿力
実質こちらがメインウェポンなので格闘タイプのノリで使う。天邪鬼で使うだけで威力120なのに攻撃する度に火力と耐久が上がる壊れ技。環境トップのテラパゴスに対して抜群を突ける高威力技のいうのが噛み合いポイント。

・ひっくり返す
能力上昇を能力下降に変えられる。瞑想テラパゴス、持久力ブリジュラス、弱点保険系統へのカウンターとして採用。
この技自体は超強いが使い手が弱いので普段見かけることは滅多にない技だが、今回奇跡的にカラマネロが環境入りしていたので普通に強く使える場面が多発していて感動した。クリスモや黒い霧、吠えるなんて比べ物にならない程の全ての積みアタッカーへの最高のカウンター。

トリックルーム
追風パーティや自分より速いポケモン達への素早さ操作。
相手のガチトリパに出すことも結構あり、トリルされたらエルフで能力を上げまくってからトリルを返すことで相手を制圧出来るようになる。

●持ち物
能力上昇により場持ちを良くしたいポケモンなので、発動条件の緩さと回復量のバランスを考えてオボンの実。
コイツがオボンを持ってなければジュカインにオボンを回して2回尻尾切りをした上で新緑発動、という選択肢もあるが、実際1試合で2回も尻尾切りさせて貰えることは稀だし隠密マントの方が初動が安定するのでこちらにオボンを譲った。


【選出】

①基本選出
先発:ジュカインメタグロス
後発:テラパゴス+カラマネロ

ジュカイン以外全員がエースとなる最強選出。
初手に地均し弱点保険でメタグロスを暴れさせて、ジュカインの体力が残ってるなら尻尾切りからテラパゴスとグロスを並べに行く。
メタグロスが先に倒れた場合にもカラマネロと並べて地均しで加速させるか、尻尾切りでテラパゴスを降臨させつつカラマネロは馬鹿力で単騎で積みに行くかのプランに移行出来る。
能力が上がったメタグロスも身代わりの残った瞑想テラパゴスも馬鹿力を連打するカラマネロも1匹で勝ちに行けるポケモンなので、それらが同時に並ぶ盤面を常に作ることで強力な勝ち筋となる。


②対ドーブル、エルフジュラス等
先発:ブーバー+テラパゴス
後発:エルフーンカラマネロ

エースを眠らされると困るので、対ドーブルはやる気ブーバーで迎え撃つ。
初手ジュカグロスカラマネロで地均しからドーブル集中で処理を狙っても良いが、物理で処理を急ぐ動きは火焔の護りによる裏目が怖いのでブーバーが安定する。
味方殴り系にもこの指ブーバーが刺さる。
エレブーと異なりエルフーンに打点があるので、挑発を受けてしまった後もエルフの処理を狙ったりクリスモで隣の能力上昇を解除したり、火炎放射でブリジュラスを倒しに行ける。
この指瞑想からテラパゴスを強化して、ブーバーが倒れたらエルフ死に出しから追風or嘘泣きテラクラスターで相手を一掃する動きがシンプルながらめちゃくちゃ強力。


カラマネロ育成
先発:エルフーンカラマネロ
後発:ブーバー+テラパゴス
カラマネロが刺さっている場合の選出。初手が特殊なら味方嘘泣きから馬鹿力を積み、物理なら甘えるや追風馬鹿力で被ダメを抑えつつ能力を上げて行く。
対ガチトリパのような初動で火力を出しにくい相手に有効で、エースが出てくるまでにムキムキにしてしまえばエースの攻撃を悠々と耐えてトリルを返したり、叩き落とすでトリル役に多いエスパータイプを倒しに行ける。ポリ2入りのトリパは馬鹿力の餌なのでトラアタで変な追加効果を引かない限りはカモ。


【後語り】

・そもそも今回、色々忙しくて金曜朝8:59までにパーティの育成が終わらず、残念ながら参加出来なかったなぁ…と一度は諦めていた
・しかし何故か今大会だけは大会開始前までのエントリーではなく大会中もエントリーが可能であることが土曜夜に発覚したので、そこから急遽育成して参加した
・エントリーする時も真面目に全試合消化するかは微妙だったので、技マシンは全く使わずにケチったしテラスタイプもテラピースをケチってデフォルトのまま登録する体たらくだった(
・一応言い訳すると、テラパゴスのテラクラスターがテラスポケモンに抜群なせいで普段の環境と異なり耐性テラスが裏目になるパターンが多かったのと、どうせ99%の試合でテラパゴスにテラスを切るつもりだったので他のポケモンのテラスは変えなかった
・ちゃんとやるならブーバーは草、メタグロスは地面か炎耐性、エルフはゴースト、カラマネロは毒あたりが候補だったかなと思う。
・実際そういう緊急テラスを切れていれば拾えたかもしれない負け試合がちょっとあるので、最終的に1位争いに食い込むことまで予期して構築の細部まで徹底しなかったのは反省。
・普段真面目にランクマしたりネット大会潜る時はノートに判明情報と対戦ログを記録しつつやっているが、今回はノートもペンも持たずにラフに挑んでみた。
・結果的に楽に試合が出来たのと、構築が面白いのと、負けても失うものがない大会がひたすら楽しいお陰でスラスラ対戦出来た。
・今回の精神状態を予選でも再現出来たら良さそうなので、可能な部分は取り入れたい。


【最後に】

やっぱり私はインターネット大会が大好きです。
限られた環境で強そうな戦術やポケモンを考察するのも、それを披露する場としての大会での対戦も、考察の証をブログにこうして構築記事として残すのも、とてつもなく楽しくて好きな趣味なんだなぁと実感しました。
本来ならガチ勢目線では目前に迫ったWCS予選のレギュF考察に全てのリソースを割くべきなんですが、これはこれで普段使わないポケモンや戦術と遭遇して案外新たな発見があったりするので、それらが巡り巡って閃きに繋がったり結局自分の役に立つんですよね。
これからもポケモンの息抜きにポケモン、というヘンテコな趣味の楽しみ方でポケモン三昧して行きます。

来週は竜王戦ですね。頑張ります!
また竜王戦予選のインターネットの海でお会いしましょう👍

最後までお読み下さり、ありがとうございました!

【ダブルReg.E】ジャラランガカーニバル【ポケパラ本戦5-2/25位】

こんにちは、ユウキです。
先日11/4に開催された非公式全国大会「ポケモンパラレルアリーナ2023」にて使用した構築の解説記事を残します。
かなりの自信作なので、良ければ読んでみて下さい!

【パーティ】


【戦績】

◾️ポケモンパラレルアリーナ2023本戦
予選スイスドロー5勝2敗
25位/134名

勝敗数で言えば予選抜けラインには達していたものの、オポネントが足りず残念ながら決勝トナメ進出はならず。
苦手なサーフゴーを3回も引いてしまった(使用者は16名)上、2敗とも当てれば勝ち盤面でのマグマストーム外しが原因なので無念。
しかしながら構築の完成度には過去1番で自信が持てるレベルには仕上がっており、当日の運さえ悪くなければ優勝も狙えると思ったので、短期間にしては良い取り組みが出来て満足している。

OTS Bo3に取り組むにあたり】

今回の大会の形式は予選から全てオープンチームシート(OTS)のBo3である。
今年の世界大会WCS2023と同じで、海外予選から採用された形式でもあり今後主流となっていくと思われる。
私は今年2月に実施されたセカポケ決勝大会以来この形式は取り組んでおらず不慣れだったので、まずはこの形式に向く要素は何か考えた。

これまで私は下記のように前のめりな構築を好んで使っていた。サイクルを回す気など一切なく、攻撃面に特化しているものばかりだ。

普段のランクマやネット大会、所謂クローズドチームシート(CTS)のBo1形式では攻めや初見殺しを得意としているプレイヤーであるものの、今回は初見殺しの通用しないOTSであり、更にBo3ではパーティの対応力が問われる。
攻めに寄せ過ぎて耐久面が疎かになると一度不利要素を引いた際の立て直しが難しいので、この形式なら耐久やタイプ耐性も大事にしてサイクルを回せる方が良いと感じていた。
ちゃんとサイクルを回せるパーティをSVになって全く使って来ていないので、来年の世界大会まで見据えるのであれば避けては通れないと思い、慣れる意味でも触ってみようと決意。

そこで興味があったのが壁パーティ。
実はダブルを14年近くやっていて壁をメインとしたパーティはまともに使ったことがなかったのだが、今年日本一となったナークさんが壁ロンゲ愛好家で何度も壁パーティで好成績を残しており、強い構築タイプなのではと前々から感じてはいた。
しかしながらこれまでは下記の要素から壁パの使用は敬遠しており、対戦数に上限のないランクマも似たような理由で前のめりな構築を好んでいた。

CTS Bo1における壁パのデメリット
・ネット大会では限られた対戦数で結果を出す必要があるので急所による運負けが重い
・仮に急所で勝ち試合を落とした場合、メンタルへの悪影響を次以降の試合にひきずるリスクがある
・単純に試合時間が長引くと時間が足りない&集中力や体力にも不安がある

しかし今回の形式を改めて考えると、壁パーティにとって追風な要素が多々あることに気付いた。

OTS Bo3における壁パのメリット
・Bo3なので運負けの影響を抑えられる
OTSなら不意の壁メタでプランが崩れない(見えてるなら違うプランを立てられる)
・家で取り組むネット大会ではないので試合時間の長さは気にならない(集中力と体力問題は気合いで頑張る)
・耐久面の安定感が交代含めた各ターンの選択肢の増加に繋がる

ということで今回は壁を軸にしたサイクルパーティを使う試みを始めた。


【コンセプト】

①壁+ヤバソチャのおもてなしサイクル
②メタの対象になりにくいエース
③上からと下からの展開

①壁+ヤバソチャのおもてなしサイクル
パーティ全体の耐久力を高めるリフレクター+光の壁オーロンゲを軸とした壁パーティ。
ここにヤバソチャの特性おもてなしを最大限活かせるように捨て台詞や蜻蛉返り等の交代技、交代によるタイプ受けを可能にするポケモンをバランス良く採用することで非常に堅いサイクルを形成出来る。

②メタの対象になりにくいエース
レギュEにおける使用率上位のポケモンを見てみると、実はジャラランガが非常に良く刺さっている。
上位30匹の中でも半数近くにタイプ相性上で有利を取れている上に、こちらが壁やテラスまで駆使すれば更に多くの相手に有利になる。
しかしながらジャラランガ自体の使用率は低く、構築段階からはマークされていないことが多いので相手のメタを搔い潜ってエースを通しに行ける。

S12使用率上位30匹中のジャラの有利キャラ

③上からと下からの展開
壁による耐久戦術ばかりでは上からの被弾回数の増加に弱いが、本構築ではしっかりと上から殴る要素も取り入れている。
ソウルビートによる素早さ上昇で上から制圧するプランと、トリックルームから下から攻めるプランの2つを用意することでBo3における攻め方の幅を増やしている。
展開プランを増やすことは相手から選出や試合展開を絞られにくくする上で非常に重要だと考える。


【構築経緯】

①キタカミプロローグの構築をベースに
キタカミプロローグにて初めてダブルの壁パーティを触ってみた感想として、とにかく耐久の高さによる安定感が高く、更にサイクルを回せるように組むことで立ち回りの幅の広さを感じた。以下が原型となった構築。


これらの要素がOTSのBo3に適していると思ったので、そのまま上記キタカミプロローグの使用構築をベースにレギュレーションEの全国図鑑環境に適応させる方針で構築を組むこととした。
そもそもこのタイプの構築をネット大会で使い始めたがポケパラ本戦を見据えた取り組みだったので、これまでの練習が無駄にならずに済むのは時間的アドバンテージが少ない私にとっては大きな追風だった。

②ジャラの型変更
特殊型のジャラランガはソウルビート+喉スプレーによる特攻2段階上昇の相性の良さと全体技であるスケイルノイズによる制圧力が魅力ではあるが、レギュE環境においては以下のデメリットを感じる。

●レギュ Eにおける特殊ジャラのデメリット
・ハバタクカミ、鋼タイプ、フェアリーテラスが多いせいでスケイルノイズの通りが悪い
・C+2ラスターカノンでもハバタクカミをワンパン出来ない(上を取れていてもテラスを強要される)
・物理環境における反動のBダウンが痛い。特に数の多いチョッキテツノカイナに撃ち負けるのが辛い

これらの点を解消するべく、ジャラランガの型は物理型へと変更をした。

●物理ジャラのメリット
・A+1不一致アイアンヘッドでハバタクカミをワンパン(ソウルビートを積めばテラスなしでカミとの強弱関係が逆転)
ドレインパンチでカイナ等の物理全般に殴り勝てる

基本的にソウルビートを積むジャラランガをサポートする構築構造は変えずに、自身がドレインパンチという回復ソースを得たことで外付け回復ソースが必須ではなくなり、選出や立ち回りの幅が増えた形になる。
以下はジャラの型変更及び全国ダブル環境を意識したチューニングをして行く。

③サブアタッカー
キタカミではもはや採用しないことに理由が必要なレベルで段違いのパワーを持っておりサブエースとしての資質充分なガチグマだったが、今回も続投とした。
色々理由はあるが、単純に使い慣れている点、壁と高い耐久により通常時でも強い点、トリルエースとしては文句なしの制圧力な点から。
一時期外して回した時期もあったがパワー不足になってしまったので、やはりこのポケモンが必要だったのだと思う。

④HPサポート
ジャラのソウルビートによる消耗を補えるおもてなしヤバソチャも文句なしで相性が良いので続けて採用。外付けのHPタンク+怒りの粉でエースのサポートに徹する動きだけでなく、トリルによる味方ガチグマの展開が出来る点が強い。
全国図鑑環境では水ウーラオスやゴリランダーが猛威を振るうが、これらにタイマンで圧倒的に強い点も評価ポイント。
サポーターとしてだけでなく自身が全抜きや詰めを狙える点でモロバレルにはない強みを感じる。

⑤壁サポート
エースの行動回数、ヤバソチャのおもてなしの発動回数を増やす為に強い壁サポート要員として、捨て台詞で交代を強く使えるオーロンゲも続けて採用。
ヤバソチャの悪・ゴースト弱点も補えるのでガオガエン解禁まではヤバソチャの最高の相棒としての地位も揺るがないだろう。
ウーラオス環境なので瓦割りやすりぬけのような露骨な壁対策はほとんど見ないのはありがたい。

猫騙し要員
下記に示す要素により、パーティにはやはり猫騙し要員も欲しい。

猫騙し要員採用のメリット
・猫+ソウルビートの動きを始めとした強い積み技の使い方を狙える
・猫+トリルの選択肢を持てる
・物理高火力+特殊高火力の初手の並び(鉢巻ウイン+眼鏡カミ)や猫カイナ+眼鏡カミのような並びでロンゲの仕事量を最小限にする動きに対して猫+両壁の展開サポートが出来る

ここではこれまでチョッキコジョンドを採用していた枠にチョッキゴリランダーを採用することがすんなり決まった。
元々コジョンドの数値が足りず「早くゴリラやガエン使わせてくれ〜」と嘆いていたので、純粋にパーティが強化された形である。
グラスフィールドによる回復付与もパーティ全体の耐久力向上に大きく貢献してくれ、より堅いサイクルが回せるようになった。

⑦補完枠
最後の1匹の検討には時間を要した。
当初はこの指要員としてキタカミでも使っていた炎オーガポンを続投していたが、既にヤバソチャ、ゴリランダーを採用していて草が3匹にもなると流石に色々な技の一貫性が凄く、パーティの歪みの原因になっていたので没にした。
そこで飛行、炎、フェアリー技の一貫を切れる炎タイプとしてヒードランを採用した。
ジャラが苦手なイエアルマやカミイーユイにも強くなり、見た目のタイプバランスもかなり良くなった。

こうして6匹が決定した。以下に個別解説を行う。


【個別解説】

ジャラランガ

特性:ぼうじん
性格:いじっぱり
持ち物:クリアチャーム
テラス:どく
実数値:152(12)-176(236)-146(4)-**-126(4)-137(252)
技:ドレインパンチ / アイアンヘッド / ソウルビート / まもる

●配分
・HP4n(おもてなし意識)
・A(+1)アイへで158-102ハバタクカミ1発
・S(+1)で最速135族と同速

ASベース。
最速眼鏡ハバカミはほぼ存在しない点、カミが素早さブーストならどちらにせよ抜けない点から素早さは準速で妥協し、火力を追求。
スカーフラオスやランドに対しては2回以上のソウルビートを狙う。猫騙しや怒りの粉があるので複数回の使用も比較的達成しやすい。

●概要
全国ダブル環境でもエースとしての資質充分なアローラの主。
スタンに多い炎水草の御三家タイプ全てに耐性を持つ上に、壁の天敵両ウーラオスの確定急所攻撃、オーガポンのツタ棍棒にも耐性があるのがあまりにも強く、素の種族値の高さに加えて壁やソウルビートの数値上昇を活かしたゴリ押しを通しやすい。

●技構成
ドレインパンチ
タイプ一致のメインウェポンかつ回復ソース。この技の採用により継戦能力が跳ね上がり、場合によっては1vs3からでも逆転可能な程の全抜き性能を手に入れることが出来た。

アイアンヘッド
物理型への変更でハバカミにもしっかり適応。大半のカミがフェアリーテラスなので、ソウルビートを一度積んでしまえばアイへでテラス有無関係なく上から倒せるようになる。ヒードランの最メジャーなテラスがフェアリーなので、テラス前後で弱点を突けるようにしておくことでヒードランに強い駒として安定感が高まる(フェアリーテラバーストは見せ合いありなのでいくらでも対応可能)。

・ソウルビート
体力と引き換えに全能力を1段階上げる最強の積み技。体力消費のデメリットはヤバソチャのおもてなし、ゴリラのグラスフィールド、自身のドレインパンチで回収可能なので隙がない。
実質ビルドレイン型だが、ビルドにはない特防・素早さ上昇がとにかく偉い。
壁下の精神力ビルドコノヨザル@防塵ゴーグルが暗黒強打と水流連打、全ツタ棍棒に耐性を持ち、特防・素早さ上昇手段まで持っているのをイメージして貰うと強さが分かりやすいかもしれない。
一般的な壁ビルド系統の有効な処理ルートである「急所技で崩す」「壁が切れるまで粘ってから上から眼鏡カミ等の特殊高打点で倒す」というのが通用しないので、見た目以上に強力なエース。

・まもる
エースであり大事にしたく、特に相手のねこだましをケアしたり安全に味方サポートの着地を待つ為に採用。

●テラスタイプ:毒
当初は元の弱点であるフェアリー、ドラゴン、氷、エスパー、飛行の5つ全てに耐性を持てる鋼としていたが、鋼テラスを切った後に取り巻きのヒードランやイーユイの炎技、テツノカイナのドレインパンチ等が抜群になるのが足枷に感じた。
元々攻撃面だけで言えばソウルビート1回のアイへでハバカミへの打点は足りており耐性面でしかテラスが必要にならないので、同じくマジカルシャインを受けられるフェアリー耐性テラスの中で炎か毒を検討した。
炎にすると炎耐性を維持しつつ火傷に強くなれるのが良いが、水弱点が痛い。特に水オーガポンや水ラオスは使用率も高くハバタクカミとのセット採用も多い為、ハバタクカミにテラスを切らされた後に水技で倒される展開が避けられないと感じたので、最低限等倍で撃ち合える毒を選択した。
鋼同様キラースピン等で毒にならない耐性を持ちつつ、ついでに毒寿司の毒菱回収も狙える。更に格闘半減によりテツノカイナを完全に起点にしてしまえたり、無視して隣を殴り続ける等立ち回りに余裕が生まれるメリットも。
毒テラスというものを初めて使ったが、案外弱点が少なくて強いテラスタイプであると実感出来た。
テラス前後でエスパー弱点が一貫してしまうデメリットはあるが、最も強いエスパー技の使い手であるイエッサン+グレンアルマには鋼の場合でも不利であり、そもそもこちらの攻撃技2つがグレンアルマに半減されるのもありジャラランガを選出しない方向性で解決した方が良いということで、そこまでエスパー弱点も気にはならなかった。

●持ち物:クリアチャーム
物理型にすると威嚇が辛いのでクリアチャームで無効化することにした。
ついでに凍える風等でも足を奪われなくなるので全抜きエースの持ち物としては非常に安定感があった。

●特性:ぼうじん
スケイルノイズハイパーボイスが飛び交うキタカミ環境と違って防音の旨みはそこまでなく、モロバレル完全無視の性能が魅力的な為防塵を採用。胞子で足止めされないだけでなく、怒りの粉を無視して隣のハバカミ等を殴れるのが強い。
オーガポン環境になりモロバレル自体は以前より数を減らしたものの、結局は環境上位のハバカミカイナ、水ラオス等に役割を持てたり再生力サイクルは依然として強い。マークが薄くなることを読んで使って来る人も一定数いるのではと予想し、メタは緩めなかった。
草タイプ2匹と防塵により完全にモロバレルを腐らせられるので、相手目線では出す気が失せる。するとトリルガチグマを通しやすくなる、というメリットも生まれて来る。


ガチグマ(アカツキ)

特性:しんがん
性格:ひかえめ
持ち物:シルクのスカーフ
テラス:ノーマル
実数値:209(164)-67-141(4)-205(252+)-86(4)-83(84)
技:ブラッドムーン / ハイパーボイス / だいちのちから / まもる

●配分
・HP16n+1(GF,おもてなし意識)
・A189パオの氷柱落とし耐え
・A182ラオスのインファ15/16耐え
・A189(+1)炎オーガポンのテラスツタ棍棒14/16耐え
・C187カミのメガネムンフォ耐え
・S4振り60族抜き抜き

●概要
攻撃性能が素晴らしい重戦車アタッカー。
特性によりメインウェポンに無効がないのがとにかく強く、動けば必ずダメージを稼げる為ゲームプランを立てやすい。
特にトリルエースとしての資質が高く、ヤバソチャとの並びによるスイッチトリルがパーティの強い勝ち筋になっていた。

●技構成
・ブラッドムーン
瞬間火力お化け。相手のオーロンゲやトルネロスモロバレルのようなサポート役を一撃で飛ばしてこちらだけが有利に展開して行く動きが強い。OTSだと守るがない方向に撃てば裏目がないので、いつも以上に使いやすかった。

ハイパーボイス
ダメージ効率の良い全体技。なるべくこの技で相手2匹を両縛りにする盤面を意識して行くとひっくり返されにくい。

・だいちのちから
ノーマル半減の岩や鋼に一致抜群を突ける。キタカミでは強い鋼が多くなかったり瞑想を積む暇があったりしたので不採用だったが、ヒードランとサーフゴーに何も出来ないのは流石にマズイので採用。これらにテラスを切らせる圧力を持てるかどうかはかなり差が出る。

・まもる
こちらもエースであり味方のサポートを受けて猫動かしや守るトリル等の選択肢を持つ為採用。OTSでは狙われたら終わりのエースアタッカーは使いにくいので優先度が高い。

●テラスタイプ:ノーマル
水テラスの水ラオスのように弱点を消しつつ火力を伸ばせるのが非常に強い。
パオの氷技、ゴリラの草技、ラオスの水流連打等を等倍に抑える為に使う場面や、純粋に縛り範囲拡大に使う場面があり、選出した際はテラスの優先度は高めだった。
C205から2倍ノーマル技を振り回せるので実質適応力ポリゴンZだ!と思いながら戦っていた。

●持ち物:シルクのスカーフ
安定してノーマル技の打点を上げられる。命の珠と違い高い耐久を損なわず、のどスプレーと違い初手からノマテラブラッドムーンで広い縛り範囲を実現出来るのが決め手。
ノーマル技に無効がないのもあり非常に安定した運用が可能。


オーロンゲ

特性:いたずらごころ
性格:しんちょう
持ち物:ひかりのねんど
テラス:ゴースト
実数値:202(252)-140(0)-103(140)-103-121(116+)-80
技:リフレクター / ひかりのかべ / ソウルクラッシュ / すてゼリフ

●配分
・A204カイリューの災い鉢巻ノマテラ神速11/16耐え
・A197ランドのテラ飛行+A172パオのスピナー@リフ高確率耐え
・A200ウーラオスの災い水流連打耐え
・A200ウーラオスの水テラス水流連打耐え

・C187カミの眼鏡ムンフォ@壁耐え
・C187カミの眼鏡シャイン耐え
・C203サーフの眼鏡ゴルラ@壁耐え
・C203サーフのゴルラ耐え
・C154(+2)サーフのゴルラ@壁15/16耐え
・C205ガチグマ赫のシルクブラッドムーン耐え
・C200キラフロルのヘドロばくだん耐え

役割的にノマテラ鉢巻神速は確定耐えにしたいところだが、そもそもパオカイ使いが初手からその立ち回りをして来ることは稀(神速だけで倒し切れない場合は結局リフを貼られるので弱い行動)なので、乱数を少し甘えた。OTSでゴーストテラスも見せてるし裏にヤバソチャもいるので余計に選びにくい筈。
代わりにD方面を厚めに振り、なるべく多くの対面で両壁を貼り切れるようにした。

●概要
悪戯心で先制で補助技が撃てるのが強い壁要員。
悪タイプなので悪戯心挑発で止まらないのも優秀で、特にトルネロスに弱くない展開要員である点は評価している。
やれることが多くパーティの根幹となるサポーターなので、実質ノーウェポンながら選出率は非常に高い。

●技構成
・リフレクター/ひかりのかべ
採用理由。こちらだけが一方的にダメージを軽減することが出来れば有利に展開出来るので、なるべく両壁を貼ることを目指す。
味方全てのポケモンと相性が良く、最高のサポート技。
急所による負けもランクマやネット大会と比べるとBo3なら気になりにくい点も良い。

すてゼリフ
相手の火力を削ぎつつヤバソチャを降臨する動きでエースポケモンをおもてなしで回復出来、パーティ全体の場持ちが非常に良くなる。
特に自身が控えに戻ることで残数を残したまま展開出来る為、場に出したヤバソチャを再度オーロンゲへ退くことでおもてなしの2回目以降の発動も容易に狙いやすくなる点が強い。
先制で使えるので擬似サイドチェンジ(横のポケモンを控えに戻しつつ捨て台詞を撃ち、再度そのポケモンを場に出す)の動きが狙えるのも面白い。

ねこだまし
前までソウルクラッシュだった枠を変更して採用。初手に置いた時の動きの幅が格段に増える点、試合中盤以降にこのポケモンを出し入れした後に展開を作りやすい点から採用。
元々ジャラランガのソウルビートやヤバソチャの瞑想、トリル等を考えると猫騙し自体は構築と相性の良い技ではあるが、ゴリランダー以外にも採用すると所謂2枚猫構築になり、猫持ち2匹+エースの行動でクルクルと有利展開を作り続けられるのが強い。
ソルクラを抜いたせいでこのポケモンがラスイチに残ると負けになるが、その扱いにくさを上回る強さを感じていた。
初手置きされやすい相手のオーロンゲ、スカーフウーラオスランドロス、守るや隠密マントのないトルネロス等に対して有利択を仕掛けられるのが構築パワーを上げてくれた。

●テラスタイプ:ゴースト
当初は弱点のフェアリーや鋼、毒に加えて神速やグラススライダー等オーロンゲを行動させずに倒しに来る攻撃を半減する鋼としていたが、あまり切りたい場面はなかった。
初手ゴリラカミやカイナカミの猫+ムンフォで壁を貼らせず処理を狙って来る動きに対してカウンター出来るようにゴーストテラスとした(鋼テラスでもそれらを耐えられるが、結局猫で止められると動けない)。
OTSなら先にゴーストテラスを見せておくことで猫騙しや神速を躊躇わせる効果が狙えるのも良い。本戦でも実際に切って勝つ試合もあったので、採用は悪くなかったと思う。

●持ち物:ひかりのねんど
壁ターンを延長してじっくり戦う。
猫騙し無効のヤミラミも検討したがロゼルの実がないとハバカミのメガネムンフォで壁を貼ってもワンパンされる為行動回数を稼ぎにくく、やはり粘土を持てる種族値の高さは優秀だと感じた。


ヤバソチャ

特性:おもてなし
性格:ずぶとい
持ち物:オボンのみ
テラス:みず
実数値:178(252)-58-166(196+)-141-108(60)-90
技:シャカシャカほう / めいそう / いかりのこな / トリックルーム

●配分
・A197ランドのテラ飛行耐え
・A183ウインのフレドラ15/16耐え
・A189パオの氷柱耐え
・A172パオの氷柱オボン込み2耐え@リフ
・A189パオのスピナーオボン込み2耐え@リフ
・A189パオの氷柱乱数78.2%でオボン込み2耐え@リフ
・A200悪ラオスの暗黒強打14/16耐え

・C205カミの活性シャドボ耐え@壁
・C187カミの眼鏡シャドボ75%耐え@壁
・C205(+1)ガチグマ赫のノマテラブラッドムーン耐え@壁

物理環境である点から防御に寄せた配分。特にパオカイやパオラオス系統に強めになれる。
特殊方面は壁に加えて瞑想でも補えるので、単体でも完結した性能になった。
ヒードランとのタテの相性が素晴らしく、ドランの弱点全てを半減以下に出来る。横に並んでも怒りの粉で吸える為相性が良い。

●概要
ジャラのソウルビートの消耗分をおもてなしで即座に回復して全抜きを支援するサポート役。
回復だけでなく怒りの粉で攻撃回数増加、トリルで追風への切り返しやガチグマエース時のスイッチ展開も担えるのが非常に器用で、モロバレルとピッピとイエッサンの良いとこ取りみたいな使用感だった。

おもてなしによる回復が本当に強く、エース以外にも展開によってオーロンゲやゴリランダーを回復させたりすることでサイクル全体の耐久力が飛躍的に向上した。
モロバレルの花粉団子やイエッサン、ピッピの癒しの波動と比較すると味方がそのターン動いて生存する必要がない点が非常に優秀(守るで温存しつつ回復という選択肢があることが強い)で、既存のヒーラーの常識を覆す存在だと感じた。相手の攻撃より先に回復を挟めるという意味ではキュワワーのイメージに近い。

サポート性能に加えて瞑想から自身が抜きエースにもなれるのが本当に強力だった。

●技構成
・シャカシャカほう
このポケモンが他のサポート専門キャラとは比べものにならない単体性能となる理由。攻撃と回復を同時にこなせるので相手によってはコイツ1匹でも詰め切れる。単体で勝ち筋になれたり、火傷により運勝ちが狙えるのも強い。

・めいそう
今回新たに採用した技。壁からの瞑想シャカシャカ砲だけで充分な脅威となれる為、自らがサポート役と見せかけて全抜きエースにもなれる点が素晴らしい。オーロンゲをサポート特化で採用した都合、こちらにサポート性能以上を持たせる形でバランスを取った。
以前採用していた命の雫はジャラにドレパンがない頃は強かったが、ドレパンで回復出来るようになった為なくても困らなくなった。
本来のサポートとしての運用に加えて最初からこのポケモンを立てて行くエースプラン、ジャラやガチグマをエースにして展開するも急所や読み負けでうっかり失ってしまった後のサブプラン、ジャラやガチグマの圧力を利用して隙を見て瞑想を積み相手にどちらかを選ばせるプラン等、臨機応変に使い分けて行く。

・いかりのこな
エースを守るターゲット変更技。特にウーラオスの水流連打を半減で吸える点、ドランの弱点である地面技を半減で吸える点、テツノカイナのドレパンやカイリューの神速(トリル下)を無効で吸える点が強い。
ムンフォしかないorムンフォで拘ったカミに対して怒りの粉+ソウルビートを狙えたり、テラバフェアリーをケアしたりと味方エースの護衛として用途が多い。

トリックルーム
素早さ反転により主にガチグマをサポートする技。ジャラやゴリラとの相性も良く、これらがトリルアタッカーとなることも。
自身が全抜きを狙う際にも有用だったり、トリル切れを狙った相手の守るを瞑想の起点にしたりと自身との噛み合いも良い。

●テラスタイプ:水
弱点の炎、氷を半減に出来るタイプとして採用。元々炎で使っていたがそれだとパオジアン+水ウーラオスが重くなるので水耐性を維持出来る水にした。草が弱点となることでゴリラやオーガポンには裏目になるが、ドラゴンでは氷が一貫したりハバカミに弱いので没に。
水は純粋に弱点が少なく、広い範囲に対して瞑想から詰めを狙える点やトリルを通しに行ける点でも強いタイプで使用感は良かった。

●持ち物:オボンのみ
他のポケモンをおもてなしする為に交代から繰り出す動きを多用するが、このポケモン自体の場持ちを良くしないとおもてなしの複数回発動が狙えないので1番発動しやすい回復ソースとして採用。
トリル役として見た時も集中攻撃を絶妙に耐えてトリルを決めてくれる場面が多く、瞑想による積みエースとして見た時も瞑想の隙に受けたダメージを回復してからシャカシャカ砲で立て直しやすい。


ゴリランダー

特性:グラスメイカ
性格:いじっぱり
持ち物:とつげきチョッキ
テラス:ほのお
実数値:207(252)-177(124+)-119(68)-**-98(60)-106(4)
技:ウッドハンマー / 10まんばりき / とんぼがえり / ねこだまし

●配分
・GFウドハンで154-101カミ(A200水流連打耐え)を確定
・10万馬力で198-127ドラン確定

・A172パオのスピナー耐え
・A172パオの氷柱落とし66%耐え
・C187イーユイの火炎放射耐え
・C205ガチグマのノマテラシルクブラッドムーン15/16耐え

耐久重視でありながら火力もある程度出せる配分。
特に倒せるか否かで大きな差が出るハバカミやドランに対する確定数を意識。
耐久は壁があれば更に高くなり、見た目以上に行動回数を稼げる。
素早さは後攻蜻蛉の旨みを考えて振らなかったが、ゴリラミラーで猫を先に撃たれると辛い場面があったりドランの上を取れると強そうだったので再考の余地あり。
グラスメイカーにより地震が半減になるので、ガチグマ(原種)とのマッチングで役に立ったりヒードランを動かしやすくなるのもパーティと相性が良い。

●概要
猫騙しが使えてサイクルパーツになれるポケモン。キタカミのジェネリックゴリランダーことコジョンドがホンモノに進化した。
耐久全振りなのに無振りガエン以下の耐久しかないコジョンドに比べると物理も特殊も1.3倍くらい堅く、更にコジョンドのドレパンの2.5倍の瞬間火力まで出せる。無理やりコジョンドを使っていた経験からすると、ゴリランダーのあまりの数値の高さに感動して泣きそうだったw

●技構成
ウッドハンマー
カミをワンパンする為に採用。倒し切れればジャラやヤバソチャ、ガチグマが一気に動きやすくなる。

・10まんばりき
ヒードランとサーフゴー、グレンアルマ、イーユイあたりへの打点を意識して採用。先制技のグラスラとも迷ったが殴れる範囲が広い方が出しやすいのでこちらにした。

・とんぼがえり
裏からエースを着地したり、ヤバソチャのおもてなしを安全に発動させたり、オーロンゲの猫や捨て台詞の回数を稼いだりと用途が多い。イエッサン入りとのフィールド合戦でも強い他、エスパーや悪への打点としても優秀。

ねこだまし
パーティのあらゆる要素と噛み合う最強のサポート技。フィールドで猫が無効化されるイエッサンに強い猫騙し使いである点も偉い。
特にロンゲとの初手出しで壁貼りサポートをする上では耐久が高く頼れる相方。

●テラスタイプ:ほのお
弱点のうち氷、炎、虫を半減しつつ鬼火ケアも可能になる。
フェアリー耐性獲得でハバカミ耐性も上げられ、カミイーユイメタとしても機能する。
炎耐性はコータスやイエアルマとのマッチで役に立つ。

●持ち物:とつげきチョッキ
不足気味な特殊耐久を高めて撃ち合い性能、繰り出し性能を確保。強い攻撃技のみで無理なく技構成を埋められるポケモンで、本当にこのアイテムを上手く使いこなしている印象だった。


ヒードラン

特性:もらいび
性格:ずぶとい
持ち物:たべのこし
テラス:みず
実数値:197(244)-**-166(196+)-150-135(68)-97
技:マグマストーム / てっぺき / ボディプレス / まもる

●配分
・A194ゴリランダーの10万馬力15/16耐え
・A200ウーラオスインファイト耐え
・C203(+2)サーフゴーのシャドーボール2発耐え@光の壁

●概要
構築の歪みを一手に担う補完枠。
耐性が非常に多く、パーティ内の全てのポケモンとのタテの相性が抜群。
ロンゲの弱点の鋼・毒・フェアリー技、ジャラの弱点のドラゴンや飛行・氷・フェアリー技、ゴリラの弱点の炎、飛行、氷、虫、毒技etcに耐性があるので広く受け出し出来る。
当初はジャラの天敵であるハバカミをワンパン出来る控えめ命の珠ラスカ型で採用していたが、下記のようなドラテラ悪巧みサーフゴー入りのサイクルに勝てずに苦戦していた。上位を狙うならどこかでこの系統と当たるのは避けられないと思い色々対策を考えた結果、ギリギリで辿り着いたのが水テラ鉄壁プレス型だった。


▲James BaekのPeoria Regional優勝構築

思いついたのが大会前日で、直前に型を変更することに対してこれまでの経験が無駄にならないかと迷いや不安があったものの、結果的にはこの型のお陰でシャンディさんのドラテラ悪巧みサーフ+カイナ+バレルに無事勝てたので変更は正解だったと言える。

●技構成
マグマストーム
鉄壁型で炎技ワンウェポンならこれ以外ない、ということで命中不安が嫌ながらもしぶしぶ採用。そもそも補完枠だからそんな撃たないし Bo3なら多少の外しも何とかなるだろうという精神で臨んだが実際は思った以上に苦手構築と当たり結構撃たされてしまった。
当日の命中率が6/12で相当下振れており、2敗の直接的な原因を作ってしまった戦犯でもある。この技は今後しばらくは使いたくない…

仮想敵のドラテラサーフに当てて削りを入れる場面こそなかったが、シャンディさんのカイナバレルに対して拘束で交代を封じたお陰で勝つシーンや襷パオを貫通して勝つ試合もあったので、やはりこの技である必要はあったなという印象。
このポケモンを他の鉄壁プレスポケモンと比較した場合、サーフゴーに強烈な打点を持つのがヒスイヌメルゴンや鉄壁ジャラランガに明確に勝る点。サーフがテラスを切ってくれればプレスが通る。

・てっぺき
悪巧みサーフゴーの取り巻きにいるテツノカイナ、水オーガポンあたりに処理されるのを遅らせる為に採用した。後述のボディプレスの威力を増すことでドラテラサーフへの遂行を早められる。
単純に壁や猫騙し、ヤバソチャと相性の良い要素が多々入っている為、採用理由であるサーフ入りサイクル以外にも刺さりが良ければ積極的に詰ませを狙いに行けた。

・ボディプレス
防御を上げる行為を火力を上げる行為に変換出来る最強技。攻撃範囲としても炎が通らないヒードランバンギラスに抜群と相性が良い。更に特殊技オンリーの時に辛かったバークアウトイーユイに対してもスマートに解決出来るのが強い(鬼火も無効で隙がない)。

・まもる
大事に扱う為採用。特にたべのこしの回復をこまめに狙える点でも採用優先度が高い。

●テラスタイプ:水
一般的にはフェアリーが多いが、水とした理由はやはりカイナサーフ水ポンのサイクル意識。
カイナ水ポンに鉄壁で真っ向から撃ち合う為にドレパン・水ツタ棍棒等倍以下が重要で、そこにサーフゴーのゴールドラッシュ半減も欲しかったので水を選択。フェアリーだとテラスを切った後に鋼抜群になるのでNG。
電気と草技を抜群で貰ってしまうが、鉄壁をきちんと積めば受け切れる。似たような運用が可能な電気ではダメな理由として、水が等倍以上だと急所率の高いツタ棍棒を撃たれる回数が増えて負け筋になるが、水半減かつ草抜群なら草技を撃たせることが出来るから。また、地面弱点が一貫するのも惜しい。
水ウーラオスの水流連打を半減出来るので鉄壁を無駄にされにくく、サーフ入りへのメタという観点を除いて単体で見ても強いテラスタイプだと思う。

●持ち物:たべのこし
耐久型にしたので無限回復ソースを持たせた。GFやおもてなしを絡めてゾンビ化出来るので非常に強かった。


【選出】

①基本選出
先発:オーロンゲ+ジャラランガ
後発:ヤバソチャ+ガチグマ

壁でアタッカーの行動回数を稼ぎ、裏から投げたヤバソチャで消耗を抑えて更に行動回数を稼ぎ、怒りの粉やトリルで有利盤面を維持する戦い方。
ヤバソチャのスイッチトリル展開が強く、ガチグマを最大限活かせる形になった。

壁下でガチグマとジャラを並べて相手に両対応を迫るのも強く、基本はガチグマの火力を放置出来ないのでその隙にソウルビートを積む、という動きで怒りの粉ソウルビート以上のアドを取れる可能性が高い。

②猫壁展開
先発:オーロンゲ+ゴリランダー
後発:ヤバソチャ+ジャラランガ(ガチグマ)

相手の攻撃力が高く、オーロンゲの行動回数を稼がないと両壁が貼れなさそうな場合の選出。
ゴリラで片方を止めつつロンゲの壁を貼ることで確実にロンゲを生存させ、両壁を狙う。
その後は蜻蛉や捨て台詞からエースを出してクルクル回して行く。

③W猫サイクル
先発:オーロンゲ+ジャラランガorヒードラン
後発:ゴリランダー+ヤバソチャ

猫騙し持ち2匹をエース枠の隣でクルクルして行く出し方。特に鉄壁ヒードランを援護する出し方として強い。
猫騙し+積み技→エース守る+隣交代(捨て台詞or蜻蛉)→猫騙し+積み技or攻撃で無限にエースの行動回数を稼いで一方的な展開を狙う。
猫騙しを嫌って守ってくれるようなら無償で積み技が通るのでアドだし、相手の並びに守れないポケモンがいる場合は守れる方を猫で止めつつ守るがない方に攻撃を重ねる動きや、守れる方を殴りつつ守れない方を猫で止める動きが安定になり強い。
更にゴリラのグラスメイカーのお陰で猫交代でじっくり時間を掛ける展開ではエースの体力が全く減らないor減ってたとしてもいつの間にか満タンということもザラ。
終盤に2枚猫が残っているのであれば猫読みの守るを更に読んで猫を撃たず猫持ちへ即交代することで相手を完全に詰ませられるのも強い。

④トリル展開
先発:オーロンゲ+ヤバソチャ
後発:ガチグマ+ジャラランガ

猫トリルが有効そうな超高速系や追風系に対する出し方。
トリル中に相手を倒し切れなくても、トリル最終ターンに相手の守るに合わせてジャラのソウルビートを積むことで上を取り続けられる動きが実現可能で、トリパとして見ても強い並びを作れた。


【雑感】

・壁サイクルの耐久力が素晴らしく、 Bo3で抜群の安定感だった
・この系統を極めて行けば似た形式の大会で安定して好成績を残せそう、という手応えを感じた
・今までと違ったパーティタイプをしっかり扱えたのはプレイヤーとしての成長を感じた
・周りの人からも「ユウキさんにしては珍しく丸い構築ですね」とか「これ強そうでパクろうとしたやつだ」とか「守りが手堅い構築だ」との評価があり嬉しかった
・一方で「ユウキさんだからどうせ変なポケモン入れてるんでしょ〜?」→「(ジャラランガを見て)やっぱりw」という反応も得られて、私のスタイルを理解してくれてる人が割といるのも嬉しかったw
ヒードランの型が直前の変更により歪になってしまったのだけが後悔。強いのは強いのだが時間があれば命中不安に頼らずもっとスマートな解決策を模索出来たので、今後も構築力を磨いて行きたい
OTSのBo3の素晴らしいゲーム性に魅了された。ランクマやネット大会で初見殺しで強い人をカモっても本当に勝った気にはなれないが、この形式での勝負は実力で勝ったと言える気がして最高に楽しい
・今後世界大会を見据えるなら定期的に練習しておきたいが、日本の予選がBo1特化なせいで両立が難しくてもどかしい
・日本にいる以上はどちらも頑張って行くしかないので、引き続きタイミングによって取り組み方を切り替えて行く


【最後に】

今年の公式のインターネット本戦は参加者としては最悪の大会で、幕張の全国大会にも出られず消化不良で残念な思いをしていました。
(参加したとしても例年より対戦数も少なく、満足出来る形式ではなかった様子)
そんな中でプレイヤーに寄り添った大規模な非公式大会を開催して下さったポケパラ運営陣には、もう一度やる気になる機会を貰えて本当に感謝しています。実際に参加することが出来、全国から集った強い人と沢山対戦が出来てとても楽しかったです。ありがとうございました!
ポケパラ効果でWCSが終わってもランクマ上位のレートインフレがあったり、各地のオフやオンライン大会も注目度が上がっていたりと例年にないダブル界隈の盛り上がりを感じられたので、またこういう大会があれば嬉しいです。

長文になりましたが、最後まで読んで下さりありがとうございました。
ご意見、ご感想があればコメント欄やTwitterまでお気軽にどうぞ!
それではまた次回の記事でお会いしましょう!