ユウキのめざめるパワー(氷)

ポケモンバトル考察

【ダブルReg.E】ジャラランガカーニバル【ポケパラ本戦5-2/25位】

こんにちは、ユウキです。
先日11/4に開催された非公式全国大会「ポケモンパラレルアリーナ2023」にて使用した構築の解説記事を残します。
かなりの自信作なので、良ければ読んでみて下さい!

【パーティ】


【戦績】

◾️ポケモンパラレルアリーナ2023本戦
予選スイスドロー5勝2敗
25位/134名

勝敗数で言えば予選抜けラインには達していたものの、オポネントが足りず残念ながら決勝トナメ進出はならず。
苦手なサーフゴーを3回も引いてしまった(使用者は16名)上、2敗とも当てれば勝ち盤面でのマグマストーム外しが原因なので無念。
しかしながら構築の完成度には過去1番で自信が持てるレベルには仕上がっており、当日の運さえ悪くなければ優勝も狙えると思ったので、短期間にしては良い取り組みが出来て満足している。

OTS Bo3に取り組むにあたり】

今回の大会の形式は予選から全てオープンチームシート(OTS)のBo3である。
今年の世界大会WCS2023と同じで、海外予選から採用された形式でもあり今後主流となっていくと思われる。
私は今年2月に実施されたセカポケ決勝大会以来この形式は取り組んでおらず不慣れだったので、まずはこの形式に向く要素は何か考えた。

これまで私は下記のように前のめりな構築を好んで使っていた。サイクルを回す気など一切なく、攻撃面に特化しているものばかりだ。

普段のランクマやネット大会、所謂クローズドチームシート(CTS)のBo1形式では攻めや初見殺しを得意としているプレイヤーであるものの、今回は初見殺しの通用しないOTSであり、更にBo3ではパーティの対応力が問われる。
攻めに寄せ過ぎて耐久面が疎かになると一度不利要素を引いた際の立て直しが難しいので、この形式なら耐久やタイプ耐性も大事にしてサイクルを回せる方が良いと感じていた。
ちゃんとサイクルを回せるパーティをSVになって全く使って来ていないので、来年の世界大会まで見据えるのであれば避けては通れないと思い、慣れる意味でも触ってみようと決意。

そこで興味があったのが壁パーティ。
実はダブルを14年近くやっていて壁をメインとしたパーティはまともに使ったことがなかったのだが、今年日本一となったナークさんが壁ロンゲ愛好家で何度も壁パーティで好成績を残しており、強い構築タイプなのではと前々から感じてはいた。
しかしながらこれまでは下記の要素から壁パの使用は敬遠しており、対戦数に上限のないランクマも似たような理由で前のめりな構築を好んでいた。

CTS Bo1における壁パのデメリット
・ネット大会では限られた対戦数で結果を出す必要があるので急所による運負けが重い
・仮に急所で勝ち試合を落とした場合、メンタルへの悪影響を次以降の試合にひきずるリスクがある
・単純に試合時間が長引くと時間が足りない&集中力や体力にも不安がある

しかし今回の形式を改めて考えると、壁パーティにとって追風な要素が多々あることに気付いた。

OTS Bo3における壁パのメリット
・Bo3なので運負けの影響を抑えられる
OTSなら不意の壁メタでプランが崩れない(見えてるなら違うプランを立てられる)
・家で取り組むネット大会ではないので試合時間の長さは気にならない(集中力と体力問題は気合いで頑張る)
・耐久面の安定感が交代含めた各ターンの選択肢の増加に繋がる

ということで今回は壁を軸にしたサイクルパーティを使う試みを始めた。


【コンセプト】

①壁+ヤバソチャのおもてなしサイクル
②メタの対象になりにくいエース
③上からと下からの展開

①壁+ヤバソチャのおもてなしサイクル
パーティ全体の耐久力を高めるリフレクター+光の壁オーロンゲを軸とした壁パーティ。
ここにヤバソチャの特性おもてなしを最大限活かせるように捨て台詞や蜻蛉返り等の交代技、交代によるタイプ受けを可能にするポケモンをバランス良く採用することで非常に堅いサイクルを形成出来る。

②メタの対象になりにくいエース
レギュEにおける使用率上位のポケモンを見てみると、実はジャラランガが非常に良く刺さっている。
上位30匹の中でも半数近くにタイプ相性上で有利を取れている上に、こちらが壁やテラスまで駆使すれば更に多くの相手に有利になる。
しかしながらジャラランガ自体の使用率は低く、構築段階からはマークされていないことが多いので相手のメタを搔い潜ってエースを通しに行ける。

S12使用率上位30匹中のジャラの有利キャラ

③上からと下からの展開
壁による耐久戦術ばかりでは上からの被弾回数の増加に弱いが、本構築ではしっかりと上から殴る要素も取り入れている。
ソウルビートによる素早さ上昇で上から制圧するプランと、トリックルームから下から攻めるプランの2つを用意することでBo3における攻め方の幅を増やしている。
展開プランを増やすことは相手から選出や試合展開を絞られにくくする上で非常に重要だと考える。


【構築経緯】

①キタカミプロローグの構築をベースに
キタカミプロローグにて初めてダブルの壁パーティを触ってみた感想として、とにかく耐久の高さによる安定感が高く、更にサイクルを回せるように組むことで立ち回りの幅の広さを感じた。以下が原型となった構築。


これらの要素がOTSのBo3に適していると思ったので、そのまま上記キタカミプロローグの使用構築をベースにレギュレーションEの全国図鑑環境に適応させる方針で構築を組むこととした。
そもそもこのタイプの構築をネット大会で使い始めたがポケパラ本戦を見据えた取り組みだったので、これまでの練習が無駄にならずに済むのは時間的アドバンテージが少ない私にとっては大きな追風だった。

②ジャラの型変更
特殊型のジャラランガはソウルビート+喉スプレーによる特攻2段階上昇の相性の良さと全体技であるスケイルノイズによる制圧力が魅力ではあるが、レギュE環境においては以下のデメリットを感じる。

●レギュ Eにおける特殊ジャラのデメリット
・ハバタクカミ、鋼タイプ、フェアリーテラスが多いせいでスケイルノイズの通りが悪い
・C+2ラスターカノンでもハバタクカミをワンパン出来ない(上を取れていてもテラスを強要される)
・物理環境における反動のBダウンが痛い。特に数の多いチョッキテツノカイナに撃ち負けるのが辛い

これらの点を解消するべく、ジャラランガの型は物理型へと変更をした。

●物理ジャラのメリット
・A+1不一致アイアンヘッドでハバタクカミをワンパン(ソウルビートを積めばテラスなしでカミとの強弱関係が逆転)
ドレインパンチでカイナ等の物理全般に殴り勝てる

基本的にソウルビートを積むジャラランガをサポートする構築構造は変えずに、自身がドレインパンチという回復ソースを得たことで外付け回復ソースが必須ではなくなり、選出や立ち回りの幅が増えた形になる。
以下はジャラの型変更及び全国ダブル環境を意識したチューニングをして行く。

③サブアタッカー
キタカミではもはや採用しないことに理由が必要なレベルで段違いのパワーを持っておりサブエースとしての資質充分なガチグマだったが、今回も続投とした。
色々理由はあるが、単純に使い慣れている点、壁と高い耐久により通常時でも強い点、トリルエースとしては文句なしの制圧力な点から。
一時期外して回した時期もあったがパワー不足になってしまったので、やはりこのポケモンが必要だったのだと思う。

④HPサポート
ジャラのソウルビートによる消耗を補えるおもてなしヤバソチャも文句なしで相性が良いので続けて採用。外付けのHPタンク+怒りの粉でエースのサポートに徹する動きだけでなく、トリルによる味方ガチグマの展開が出来る点が強い。
全国図鑑環境では水ウーラオスやゴリランダーが猛威を振るうが、これらにタイマンで圧倒的に強い点も評価ポイント。
サポーターとしてだけでなく自身が全抜きや詰めを狙える点でモロバレルにはない強みを感じる。

⑤壁サポート
エースの行動回数、ヤバソチャのおもてなしの発動回数を増やす為に強い壁サポート要員として、捨て台詞で交代を強く使えるオーロンゲも続けて採用。
ヤバソチャの悪・ゴースト弱点も補えるのでガオガエン解禁まではヤバソチャの最高の相棒としての地位も揺るがないだろう。
ウーラオス環境なので瓦割りやすりぬけのような露骨な壁対策はほとんど見ないのはありがたい。

猫騙し要員
下記に示す要素により、パーティにはやはり猫騙し要員も欲しい。

猫騙し要員採用のメリット
・猫+ソウルビートの動きを始めとした強い積み技の使い方を狙える
・猫+トリルの選択肢を持てる
・物理高火力+特殊高火力の初手の並び(鉢巻ウイン+眼鏡カミ)や猫カイナ+眼鏡カミのような並びでロンゲの仕事量を最小限にする動きに対して猫+両壁の展開サポートが出来る

ここではこれまでチョッキコジョンドを採用していた枠にチョッキゴリランダーを採用することがすんなり決まった。
元々コジョンドの数値が足りず「早くゴリラやガエン使わせてくれ〜」と嘆いていたので、純粋にパーティが強化された形である。
グラスフィールドによる回復付与もパーティ全体の耐久力向上に大きく貢献してくれ、より堅いサイクルが回せるようになった。

⑦補完枠
最後の1匹の検討には時間を要した。
当初はこの指要員としてキタカミでも使っていた炎オーガポンを続投していたが、既にヤバソチャ、ゴリランダーを採用していて草が3匹にもなると流石に色々な技の一貫性が凄く、パーティの歪みの原因になっていたので没にした。
そこで飛行、炎、フェアリー技の一貫を切れる炎タイプとしてヒードランを採用した。
ジャラが苦手なイエアルマやカミイーユイにも強くなり、見た目のタイプバランスもかなり良くなった。

こうして6匹が決定した。以下に個別解説を行う。


【個別解説】

ジャラランガ

特性:ぼうじん
性格:いじっぱり
持ち物:クリアチャーム
テラス:どく
実数値:152(12)-176(236)-146(4)-**-126(4)-137(252)
技:ドレインパンチ / アイアンヘッド / ソウルビート / まもる

●配分
・HP4n(おもてなし意識)
・A(+1)アイへで158-102ハバタクカミ1発
・S(+1)で最速135族と同速

ASベース。
最速眼鏡ハバカミはほぼ存在しない点、カミが素早さブーストならどちらにせよ抜けない点から素早さは準速で妥協し、火力を追求。
スカーフラオスやランドに対しては2回以上のソウルビートを狙う。猫騙しや怒りの粉があるので複数回の使用も比較的達成しやすい。

●概要
全国ダブル環境でもエースとしての資質充分なアローラの主。
スタンに多い炎水草の御三家タイプ全てに耐性を持つ上に、壁の天敵両ウーラオスの確定急所攻撃、オーガポンのツタ棍棒にも耐性があるのがあまりにも強く、素の種族値の高さに加えて壁やソウルビートの数値上昇を活かしたゴリ押しを通しやすい。

●技構成
ドレインパンチ
タイプ一致のメインウェポンかつ回復ソース。この技の採用により継戦能力が跳ね上がり、場合によっては1vs3からでも逆転可能な程の全抜き性能を手に入れることが出来た。

アイアンヘッド
物理型への変更でハバカミにもしっかり適応。大半のカミがフェアリーテラスなので、ソウルビートを一度積んでしまえばアイへでテラス有無関係なく上から倒せるようになる。ヒードランの最メジャーなテラスがフェアリーなので、テラス前後で弱点を突けるようにしておくことでヒードランに強い駒として安定感が高まる(フェアリーテラバーストは見せ合いありなのでいくらでも対応可能)。

・ソウルビート
体力と引き換えに全能力を1段階上げる最強の積み技。体力消費のデメリットはヤバソチャのおもてなし、ゴリラのグラスフィールド、自身のドレインパンチで回収可能なので隙がない。
実質ビルドレイン型だが、ビルドにはない特防・素早さ上昇がとにかく偉い。
壁下の精神力ビルドコノヨザル@防塵ゴーグルが暗黒強打と水流連打、全ツタ棍棒に耐性を持ち、特防・素早さ上昇手段まで持っているのをイメージして貰うと強さが分かりやすいかもしれない。
一般的な壁ビルド系統の有効な処理ルートである「急所技で崩す」「壁が切れるまで粘ってから上から眼鏡カミ等の特殊高打点で倒す」というのが通用しないので、見た目以上に強力なエース。

・まもる
エースであり大事にしたく、特に相手のねこだましをケアしたり安全に味方サポートの着地を待つ為に採用。

●テラスタイプ:毒
当初は元の弱点であるフェアリー、ドラゴン、氷、エスパー、飛行の5つ全てに耐性を持てる鋼としていたが、鋼テラスを切った後に取り巻きのヒードランやイーユイの炎技、テツノカイナのドレインパンチ等が抜群になるのが足枷に感じた。
元々攻撃面だけで言えばソウルビート1回のアイへでハバカミへの打点は足りており耐性面でしかテラスが必要にならないので、同じくマジカルシャインを受けられるフェアリー耐性テラスの中で炎か毒を検討した。
炎にすると炎耐性を維持しつつ火傷に強くなれるのが良いが、水弱点が痛い。特に水オーガポンや水ラオスは使用率も高くハバタクカミとのセット採用も多い為、ハバタクカミにテラスを切らされた後に水技で倒される展開が避けられないと感じたので、最低限等倍で撃ち合える毒を選択した。
鋼同様キラースピン等で毒にならない耐性を持ちつつ、ついでに毒寿司の毒菱回収も狙える。更に格闘半減によりテツノカイナを完全に起点にしてしまえたり、無視して隣を殴り続ける等立ち回りに余裕が生まれるメリットも。
毒テラスというものを初めて使ったが、案外弱点が少なくて強いテラスタイプであると実感出来た。
テラス前後でエスパー弱点が一貫してしまうデメリットはあるが、最も強いエスパー技の使い手であるイエッサン+グレンアルマには鋼の場合でも不利であり、そもそもこちらの攻撃技2つがグレンアルマに半減されるのもありジャラランガを選出しない方向性で解決した方が良いということで、そこまでエスパー弱点も気にはならなかった。

●持ち物:クリアチャーム
物理型にすると威嚇が辛いのでクリアチャームで無効化することにした。
ついでに凍える風等でも足を奪われなくなるので全抜きエースの持ち物としては非常に安定感があった。

●特性:ぼうじん
スケイルノイズハイパーボイスが飛び交うキタカミ環境と違って防音の旨みはそこまでなく、モロバレル完全無視の性能が魅力的な為防塵を採用。胞子で足止めされないだけでなく、怒りの粉を無視して隣のハバカミ等を殴れるのが強い。
オーガポン環境になりモロバレル自体は以前より数を減らしたものの、結局は環境上位のハバカミカイナ、水ラオス等に役割を持てたり再生力サイクルは依然として強い。マークが薄くなることを読んで使って来る人も一定数いるのではと予想し、メタは緩めなかった。
草タイプ2匹と防塵により完全にモロバレルを腐らせられるので、相手目線では出す気が失せる。するとトリルガチグマを通しやすくなる、というメリットも生まれて来る。


ガチグマ(アカツキ)

特性:しんがん
性格:ひかえめ
持ち物:シルクのスカーフ
テラス:ノーマル
実数値:209(164)-67-141(4)-205(252+)-86(4)-83(84)
技:ブラッドムーン / ハイパーボイス / だいちのちから / まもる

●配分
・HP16n+1(GF,おもてなし意識)
・A189パオの氷柱落とし耐え
・A182ラオスのインファ15/16耐え
・A189(+1)炎オーガポンのテラスツタ棍棒14/16耐え
・C187カミのメガネムンフォ耐え
・S4振り60族抜き抜き

●概要
攻撃性能が素晴らしい重戦車アタッカー。
特性によりメインウェポンに無効がないのがとにかく強く、動けば必ずダメージを稼げる為ゲームプランを立てやすい。
特にトリルエースとしての資質が高く、ヤバソチャとの並びによるスイッチトリルがパーティの強い勝ち筋になっていた。

●技構成
・ブラッドムーン
瞬間火力お化け。相手のオーロンゲやトルネロスモロバレルのようなサポート役を一撃で飛ばしてこちらだけが有利に展開して行く動きが強い。OTSだと守るがない方向に撃てば裏目がないので、いつも以上に使いやすかった。

ハイパーボイス
ダメージ効率の良い全体技。なるべくこの技で相手2匹を両縛りにする盤面を意識して行くとひっくり返されにくい。

・だいちのちから
ノーマル半減の岩や鋼に一致抜群を突ける。キタカミでは強い鋼が多くなかったり瞑想を積む暇があったりしたので不採用だったが、ヒードランとサーフゴーに何も出来ないのは流石にマズイので採用。これらにテラスを切らせる圧力を持てるかどうかはかなり差が出る。

・まもる
こちらもエースであり味方のサポートを受けて猫動かしや守るトリル等の選択肢を持つ為採用。OTSでは狙われたら終わりのエースアタッカーは使いにくいので優先度が高い。

●テラスタイプ:ノーマル
水テラスの水ラオスのように弱点を消しつつ火力を伸ばせるのが非常に強い。
パオの氷技、ゴリラの草技、ラオスの水流連打等を等倍に抑える為に使う場面や、純粋に縛り範囲拡大に使う場面があり、選出した際はテラスの優先度は高めだった。
C205から2倍ノーマル技を振り回せるので実質適応力ポリゴンZだ!と思いながら戦っていた。

●持ち物:シルクのスカーフ
安定してノーマル技の打点を上げられる。命の珠と違い高い耐久を損なわず、のどスプレーと違い初手からノマテラブラッドムーンで広い縛り範囲を実現出来るのが決め手。
ノーマル技に無効がないのもあり非常に安定した運用が可能。


オーロンゲ

特性:いたずらごころ
性格:しんちょう
持ち物:ひかりのねんど
テラス:ゴースト
実数値:202(252)-140(0)-103(140)-103-121(116+)-80
技:リフレクター / ひかりのかべ / ソウルクラッシュ / すてゼリフ

●配分
・A204カイリューの災い鉢巻ノマテラ神速11/16耐え
・A197ランドのテラ飛行+A172パオのスピナー@リフ高確率耐え
・A200ウーラオスの災い水流連打耐え
・A200ウーラオスの水テラス水流連打耐え

・C187カミの眼鏡ムンフォ@壁耐え
・C187カミの眼鏡シャイン耐え
・C203サーフの眼鏡ゴルラ@壁耐え
・C203サーフのゴルラ耐え
・C154(+2)サーフのゴルラ@壁15/16耐え
・C205ガチグマ赫のシルクブラッドムーン耐え
・C200キラフロルのヘドロばくだん耐え

役割的にノマテラ鉢巻神速は確定耐えにしたいところだが、そもそもパオカイ使いが初手からその立ち回りをして来ることは稀(神速だけで倒し切れない場合は結局リフを貼られるので弱い行動)なので、乱数を少し甘えた。OTSでゴーストテラスも見せてるし裏にヤバソチャもいるので余計に選びにくい筈。
代わりにD方面を厚めに振り、なるべく多くの対面で両壁を貼り切れるようにした。

●概要
悪戯心で先制で補助技が撃てるのが強い壁要員。
悪タイプなので悪戯心挑発で止まらないのも優秀で、特にトルネロスに弱くない展開要員である点は評価している。
やれることが多くパーティの根幹となるサポーターなので、実質ノーウェポンながら選出率は非常に高い。

●技構成
・リフレクター/ひかりのかべ
採用理由。こちらだけが一方的にダメージを軽減することが出来れば有利に展開出来るので、なるべく両壁を貼ることを目指す。
味方全てのポケモンと相性が良く、最高のサポート技。
急所による負けもランクマやネット大会と比べるとBo3なら気になりにくい点も良い。

すてゼリフ
相手の火力を削ぎつつヤバソチャを降臨する動きでエースポケモンをおもてなしで回復出来、パーティ全体の場持ちが非常に良くなる。
特に自身が控えに戻ることで残数を残したまま展開出来る為、場に出したヤバソチャを再度オーロンゲへ退くことでおもてなしの2回目以降の発動も容易に狙いやすくなる点が強い。
先制で使えるので擬似サイドチェンジ(横のポケモンを控えに戻しつつ捨て台詞を撃ち、再度そのポケモンを場に出す)の動きが狙えるのも面白い。

ねこだまし
前までソウルクラッシュだった枠を変更して採用。初手に置いた時の動きの幅が格段に増える点、試合中盤以降にこのポケモンを出し入れした後に展開を作りやすい点から採用。
元々ジャラランガのソウルビートやヤバソチャの瞑想、トリル等を考えると猫騙し自体は構築と相性の良い技ではあるが、ゴリランダー以外にも採用すると所謂2枚猫構築になり、猫持ち2匹+エースの行動でクルクルと有利展開を作り続けられるのが強い。
ソルクラを抜いたせいでこのポケモンがラスイチに残ると負けになるが、その扱いにくさを上回る強さを感じていた。
初手置きされやすい相手のオーロンゲ、スカーフウーラオスランドロス、守るや隠密マントのないトルネロス等に対して有利択を仕掛けられるのが構築パワーを上げてくれた。

●テラスタイプ:ゴースト
当初は弱点のフェアリーや鋼、毒に加えて神速やグラススライダー等オーロンゲを行動させずに倒しに来る攻撃を半減する鋼としていたが、あまり切りたい場面はなかった。
初手ゴリラカミやカイナカミの猫+ムンフォで壁を貼らせず処理を狙って来る動きに対してカウンター出来るようにゴーストテラスとした(鋼テラスでもそれらを耐えられるが、結局猫で止められると動けない)。
OTSなら先にゴーストテラスを見せておくことで猫騙しや神速を躊躇わせる効果が狙えるのも良い。本戦でも実際に切って勝つ試合もあったので、採用は悪くなかったと思う。

●持ち物:ひかりのねんど
壁ターンを延長してじっくり戦う。
猫騙し無効のヤミラミも検討したがロゼルの実がないとハバカミのメガネムンフォで壁を貼ってもワンパンされる為行動回数を稼ぎにくく、やはり粘土を持てる種族値の高さは優秀だと感じた。


ヤバソチャ

特性:おもてなし
性格:ずぶとい
持ち物:オボンのみ
テラス:みず
実数値:178(252)-58-166(196+)-141-108(60)-90
技:シャカシャカほう / めいそう / いかりのこな / トリックルーム

●配分
・A197ランドのテラ飛行耐え
・A183ウインのフレドラ15/16耐え
・A189パオの氷柱耐え
・A172パオの氷柱オボン込み2耐え@リフ
・A189パオのスピナーオボン込み2耐え@リフ
・A189パオの氷柱乱数78.2%でオボン込み2耐え@リフ
・A200悪ラオスの暗黒強打14/16耐え

・C205カミの活性シャドボ耐え@壁
・C187カミの眼鏡シャドボ75%耐え@壁
・C205(+1)ガチグマ赫のノマテラブラッドムーン耐え@壁

物理環境である点から防御に寄せた配分。特にパオカイやパオラオス系統に強めになれる。
特殊方面は壁に加えて瞑想でも補えるので、単体でも完結した性能になった。
ヒードランとのタテの相性が素晴らしく、ドランの弱点全てを半減以下に出来る。横に並んでも怒りの粉で吸える為相性が良い。

●概要
ジャラのソウルビートの消耗分をおもてなしで即座に回復して全抜きを支援するサポート役。
回復だけでなく怒りの粉で攻撃回数増加、トリルで追風への切り返しやガチグマエース時のスイッチ展開も担えるのが非常に器用で、モロバレルとピッピとイエッサンの良いとこ取りみたいな使用感だった。

おもてなしによる回復が本当に強く、エース以外にも展開によってオーロンゲやゴリランダーを回復させたりすることでサイクル全体の耐久力が飛躍的に向上した。
モロバレルの花粉団子やイエッサン、ピッピの癒しの波動と比較すると味方がそのターン動いて生存する必要がない点が非常に優秀(守るで温存しつつ回復という選択肢があることが強い)で、既存のヒーラーの常識を覆す存在だと感じた。相手の攻撃より先に回復を挟めるという意味ではキュワワーのイメージに近い。

サポート性能に加えて瞑想から自身が抜きエースにもなれるのが本当に強力だった。

●技構成
・シャカシャカほう
このポケモンが他のサポート専門キャラとは比べものにならない単体性能となる理由。攻撃と回復を同時にこなせるので相手によってはコイツ1匹でも詰め切れる。単体で勝ち筋になれたり、火傷により運勝ちが狙えるのも強い。

・めいそう
今回新たに採用した技。壁からの瞑想シャカシャカ砲だけで充分な脅威となれる為、自らがサポート役と見せかけて全抜きエースにもなれる点が素晴らしい。オーロンゲをサポート特化で採用した都合、こちらにサポート性能以上を持たせる形でバランスを取った。
以前採用していた命の雫はジャラにドレパンがない頃は強かったが、ドレパンで回復出来るようになった為なくても困らなくなった。
本来のサポートとしての運用に加えて最初からこのポケモンを立てて行くエースプラン、ジャラやガチグマをエースにして展開するも急所や読み負けでうっかり失ってしまった後のサブプラン、ジャラやガチグマの圧力を利用して隙を見て瞑想を積み相手にどちらかを選ばせるプラン等、臨機応変に使い分けて行く。

・いかりのこな
エースを守るターゲット変更技。特にウーラオスの水流連打を半減で吸える点、ドランの弱点である地面技を半減で吸える点、テツノカイナのドレパンやカイリューの神速(トリル下)を無効で吸える点が強い。
ムンフォしかないorムンフォで拘ったカミに対して怒りの粉+ソウルビートを狙えたり、テラバフェアリーをケアしたりと味方エースの護衛として用途が多い。

トリックルーム
素早さ反転により主にガチグマをサポートする技。ジャラやゴリラとの相性も良く、これらがトリルアタッカーとなることも。
自身が全抜きを狙う際にも有用だったり、トリル切れを狙った相手の守るを瞑想の起点にしたりと自身との噛み合いも良い。

●テラスタイプ:水
弱点の炎、氷を半減に出来るタイプとして採用。元々炎で使っていたがそれだとパオジアン+水ウーラオスが重くなるので水耐性を維持出来る水にした。草が弱点となることでゴリラやオーガポンには裏目になるが、ドラゴンでは氷が一貫したりハバカミに弱いので没に。
水は純粋に弱点が少なく、広い範囲に対して瞑想から詰めを狙える点やトリルを通しに行ける点でも強いタイプで使用感は良かった。

●持ち物:オボンのみ
他のポケモンをおもてなしする為に交代から繰り出す動きを多用するが、このポケモン自体の場持ちを良くしないとおもてなしの複数回発動が狙えないので1番発動しやすい回復ソースとして採用。
トリル役として見た時も集中攻撃を絶妙に耐えてトリルを決めてくれる場面が多く、瞑想による積みエースとして見た時も瞑想の隙に受けたダメージを回復してからシャカシャカ砲で立て直しやすい。


ゴリランダー

特性:グラスメイカ
性格:いじっぱり
持ち物:とつげきチョッキ
テラス:ほのお
実数値:207(252)-177(124+)-119(68)-**-98(60)-106(4)
技:ウッドハンマー / 10まんばりき / とんぼがえり / ねこだまし

●配分
・GFウドハンで154-101カミ(A200水流連打耐え)を確定
・10万馬力で198-127ドラン確定

・A172パオのスピナー耐え
・A172パオの氷柱落とし66%耐え
・C187イーユイの火炎放射耐え
・C205ガチグマのノマテラシルクブラッドムーン15/16耐え

耐久重視でありながら火力もある程度出せる配分。
特に倒せるか否かで大きな差が出るハバカミやドランに対する確定数を意識。
耐久は壁があれば更に高くなり、見た目以上に行動回数を稼げる。
素早さは後攻蜻蛉の旨みを考えて振らなかったが、ゴリラミラーで猫を先に撃たれると辛い場面があったりドランの上を取れると強そうだったので再考の余地あり。
グラスメイカーにより地震が半減になるので、ガチグマ(原種)とのマッチングで役に立ったりヒードランを動かしやすくなるのもパーティと相性が良い。

●概要
猫騙しが使えてサイクルパーツになれるポケモン。キタカミのジェネリックゴリランダーことコジョンドがホンモノに進化した。
耐久全振りなのに無振りガエン以下の耐久しかないコジョンドに比べると物理も特殊も1.3倍くらい堅く、更にコジョンドのドレパンの2.5倍の瞬間火力まで出せる。無理やりコジョンドを使っていた経験からすると、ゴリランダーのあまりの数値の高さに感動して泣きそうだったw

●技構成
ウッドハンマー
カミをワンパンする為に採用。倒し切れればジャラやヤバソチャ、ガチグマが一気に動きやすくなる。

・10まんばりき
ヒードランとサーフゴー、グレンアルマ、イーユイあたりへの打点を意識して採用。先制技のグラスラとも迷ったが殴れる範囲が広い方が出しやすいのでこちらにした。

・とんぼがえり
裏からエースを着地したり、ヤバソチャのおもてなしを安全に発動させたり、オーロンゲの猫や捨て台詞の回数を稼いだりと用途が多い。イエッサン入りとのフィールド合戦でも強い他、エスパーや悪への打点としても優秀。

ねこだまし
パーティのあらゆる要素と噛み合う最強のサポート技。フィールドで猫が無効化されるイエッサンに強い猫騙し使いである点も偉い。
特にロンゲとの初手出しで壁貼りサポートをする上では耐久が高く頼れる相方。

●テラスタイプ:ほのお
弱点のうち氷、炎、虫を半減しつつ鬼火ケアも可能になる。
フェアリー耐性獲得でハバカミ耐性も上げられ、カミイーユイメタとしても機能する。
炎耐性はコータスやイエアルマとのマッチで役に立つ。

●持ち物:とつげきチョッキ
不足気味な特殊耐久を高めて撃ち合い性能、繰り出し性能を確保。強い攻撃技のみで無理なく技構成を埋められるポケモンで、本当にこのアイテムを上手く使いこなしている印象だった。


ヒードラン

特性:もらいび
性格:ずぶとい
持ち物:たべのこし
テラス:みず
実数値:197(244)-**-166(196+)-150-135(68)-97
技:マグマストーム / てっぺき / ボディプレス / まもる

●配分
・A194ゴリランダーの10万馬力15/16耐え
・A200ウーラオスインファイト耐え
・C203(+2)サーフゴーのシャドーボール2発耐え@光の壁

●概要
構築の歪みを一手に担う補完枠。
耐性が非常に多く、パーティ内の全てのポケモンとのタテの相性が抜群。
ロンゲの弱点の鋼・毒・フェアリー技、ジャラの弱点のドラゴンや飛行・氷・フェアリー技、ゴリラの弱点の炎、飛行、氷、虫、毒技etcに耐性があるので広く受け出し出来る。
当初はジャラの天敵であるハバカミをワンパン出来る控えめ命の珠ラスカ型で採用していたが、下記のようなドラテラ悪巧みサーフゴー入りのサイクルに勝てずに苦戦していた。上位を狙うならどこかでこの系統と当たるのは避けられないと思い色々対策を考えた結果、ギリギリで辿り着いたのが水テラ鉄壁プレス型だった。


▲James BaekのPeoria Regional優勝構築

思いついたのが大会前日で、直前に型を変更することに対してこれまでの経験が無駄にならないかと迷いや不安があったものの、結果的にはこの型のお陰でシャンディさんのドラテラ悪巧みサーフ+カイナ+バレルに無事勝てたので変更は正解だったと言える。

●技構成
マグマストーム
鉄壁型で炎技ワンウェポンならこれ以外ない、ということで命中不安が嫌ながらもしぶしぶ採用。そもそも補完枠だからそんな撃たないし Bo3なら多少の外しも何とかなるだろうという精神で臨んだが実際は思った以上に苦手構築と当たり結構撃たされてしまった。
当日の命中率が6/12で相当下振れており、2敗の直接的な原因を作ってしまった戦犯でもある。この技は今後しばらくは使いたくない…

仮想敵のドラテラサーフに当てて削りを入れる場面こそなかったが、シャンディさんのカイナバレルに対して拘束で交代を封じたお陰で勝つシーンや襷パオを貫通して勝つ試合もあったので、やはりこの技である必要はあったなという印象。
このポケモンを他の鉄壁プレスポケモンと比較した場合、サーフゴーに強烈な打点を持つのがヒスイヌメルゴンや鉄壁ジャラランガに明確に勝る点。サーフがテラスを切ってくれればプレスが通る。

・てっぺき
悪巧みサーフゴーの取り巻きにいるテツノカイナ、水オーガポンあたりに処理されるのを遅らせる為に採用した。後述のボディプレスの威力を増すことでドラテラサーフへの遂行を早められる。
単純に壁や猫騙し、ヤバソチャと相性の良い要素が多々入っている為、採用理由であるサーフ入りサイクル以外にも刺さりが良ければ積極的に詰ませを狙いに行けた。

・ボディプレス
防御を上げる行為を火力を上げる行為に変換出来る最強技。攻撃範囲としても炎が通らないヒードランバンギラスに抜群と相性が良い。更に特殊技オンリーの時に辛かったバークアウトイーユイに対してもスマートに解決出来るのが強い(鬼火も無効で隙がない)。

・まもる
大事に扱う為採用。特にたべのこしの回復をこまめに狙える点でも採用優先度が高い。

●テラスタイプ:水
一般的にはフェアリーが多いが、水とした理由はやはりカイナサーフ水ポンのサイクル意識。
カイナ水ポンに鉄壁で真っ向から撃ち合う為にドレパン・水ツタ棍棒等倍以下が重要で、そこにサーフゴーのゴールドラッシュ半減も欲しかったので水を選択。フェアリーだとテラスを切った後に鋼抜群になるのでNG。
電気と草技を抜群で貰ってしまうが、鉄壁をきちんと積めば受け切れる。似たような運用が可能な電気ではダメな理由として、水が等倍以上だと急所率の高いツタ棍棒を撃たれる回数が増えて負け筋になるが、水半減かつ草抜群なら草技を撃たせることが出来るから。また、地面弱点が一貫するのも惜しい。
水ウーラオスの水流連打を半減出来るので鉄壁を無駄にされにくく、サーフ入りへのメタという観点を除いて単体で見ても強いテラスタイプだと思う。

●持ち物:たべのこし
耐久型にしたので無限回復ソースを持たせた。GFやおもてなしを絡めてゾンビ化出来るので非常に強かった。


【選出】

①基本選出
先発:オーロンゲ+ジャラランガ
後発:ヤバソチャ+ガチグマ

壁でアタッカーの行動回数を稼ぎ、裏から投げたヤバソチャで消耗を抑えて更に行動回数を稼ぎ、怒りの粉やトリルで有利盤面を維持する戦い方。
ヤバソチャのスイッチトリル展開が強く、ガチグマを最大限活かせる形になった。

壁下でガチグマとジャラを並べて相手に両対応を迫るのも強く、基本はガチグマの火力を放置出来ないのでその隙にソウルビートを積む、という動きで怒りの粉ソウルビート以上のアドを取れる可能性が高い。

②猫壁展開
先発:オーロンゲ+ゴリランダー
後発:ヤバソチャ+ジャラランガ(ガチグマ)

相手の攻撃力が高く、オーロンゲの行動回数を稼がないと両壁が貼れなさそうな場合の選出。
ゴリラで片方を止めつつロンゲの壁を貼ることで確実にロンゲを生存させ、両壁を狙う。
その後は蜻蛉や捨て台詞からエースを出してクルクル回して行く。

③W猫サイクル
先発:オーロンゲ+ジャラランガorヒードラン
後発:ゴリランダー+ヤバソチャ

猫騙し持ち2匹をエース枠の隣でクルクルして行く出し方。特に鉄壁ヒードランを援護する出し方として強い。
猫騙し+積み技→エース守る+隣交代(捨て台詞or蜻蛉)→猫騙し+積み技or攻撃で無限にエースの行動回数を稼いで一方的な展開を狙う。
猫騙しを嫌って守ってくれるようなら無償で積み技が通るのでアドだし、相手の並びに守れないポケモンがいる場合は守れる方を猫で止めつつ守るがない方に攻撃を重ねる動きや、守れる方を殴りつつ守れない方を猫で止める動きが安定になり強い。
更にゴリラのグラスメイカーのお陰で猫交代でじっくり時間を掛ける展開ではエースの体力が全く減らないor減ってたとしてもいつの間にか満タンということもザラ。
終盤に2枚猫が残っているのであれば猫読みの守るを更に読んで猫を撃たず猫持ちへ即交代することで相手を完全に詰ませられるのも強い。

④トリル展開
先発:オーロンゲ+ヤバソチャ
後発:ガチグマ+ジャラランガ

猫トリルが有効そうな超高速系や追風系に対する出し方。
トリル中に相手を倒し切れなくても、トリル最終ターンに相手の守るに合わせてジャラのソウルビートを積むことで上を取り続けられる動きが実現可能で、トリパとして見ても強い並びを作れた。


【雑感】

・壁サイクルの耐久力が素晴らしく、 Bo3で抜群の安定感だった
・この系統を極めて行けば似た形式の大会で安定して好成績を残せそう、という手応えを感じた
・今までと違ったパーティタイプをしっかり扱えたのはプレイヤーとしての成長を感じた
・周りの人からも「ユウキさんにしては珍しく丸い構築ですね」とか「これ強そうでパクろうとしたやつだ」とか「守りが手堅い構築だ」との評価があり嬉しかった
・一方で「ユウキさんだからどうせ変なポケモン入れてるんでしょ〜?」→「(ジャラランガを見て)やっぱりw」という反応も得られて、私のスタイルを理解してくれてる人が割といるのも嬉しかったw
ヒードランの型が直前の変更により歪になってしまったのだけが後悔。強いのは強いのだが時間があれば命中不安に頼らずもっとスマートな解決策を模索出来たので、今後も構築力を磨いて行きたい
OTSのBo3の素晴らしいゲーム性に魅了された。ランクマやネット大会で初見殺しで強い人をカモっても本当に勝った気にはなれないが、この形式での勝負は実力で勝ったと言える気がして最高に楽しい
・今後世界大会を見据えるなら定期的に練習しておきたいが、日本の予選がBo1特化なせいで両立が難しくてもどかしい
・日本にいる以上はどちらも頑張って行くしかないので、引き続きタイミングによって取り組み方を切り替えて行く


【最後に】

今年の公式のインターネット本戦は参加者としては最悪の大会で、幕張の全国大会にも出られず消化不良で残念な思いをしていました。
(参加したとしても例年より対戦数も少なく、満足出来る形式ではなかった様子)
そんな中でプレイヤーに寄り添った大規模な非公式大会を開催して下さったポケパラ運営陣には、もう一度やる気になる機会を貰えて本当に感謝しています。実際に参加することが出来、全国から集った強い人と沢山対戦が出来てとても楽しかったです。ありがとうございました!
ポケパラ効果でWCSが終わってもランクマ上位のレートインフレがあったり、各地のオフやオンライン大会も注目度が上がっていたりと例年にないダブル界隈の盛り上がりを感じられたので、またこういう大会があれば嬉しいです。

長文になりましたが、最後まで読んで下さりありがとうございました。
ご意見、ご感想があればコメント欄やTwitterまでお気軽にどうぞ!
それではまた次回の記事でお会いしましょう!

【キタカミプロローグ】ジャラランガリサイタル【最終8位/R1838】

こんばんは、ユウキです。
久しぶりに開催されたインターネット大会「キタカミプロローグ」に参加し、良い結果を残せたので構築を記録しておきます。


【パーティ】

【戦績】

勝敗:34勝11敗
勝率:75.6%
レート:最高最終1838.136
順位:8位/27835名

【コンセプト】

① あの素晴らしい「ブレイジングソウルビート」をもう一度
ソウルビートで全能力1段階up+のどスプレーで更に特攻1段階upのコンボが“弱いワケがない”ジャラランガを絶対的エースにし、取り巻きで全力サポートする構築。

②全体技をメインに
インターネット大会における定番コンセプトだが、スケイルノイズハイパーボイスと言った全体技を主力にして連戦や読み合いによる負担を軽減。

③おもてなしサイクル
ヤバソチャのおもてなしを最大限活かしたいので、交代を強い行動として使えるサイクル要素を多めに入れた。
私が好みがちな前のめりで受けを考えないビートダウン系統と比べると、交代を含めた各ターンの選択肢がかなり多くなるので立ち回りで勝負出来る構築に仕上がった。

連戦でのプレイ負担が大きくなるのはいつもの私の好みからは外れるものの、2018年にジャラランガと一緒にWCSを戦った経験上ジャラ周りの立ち回りには自信があったし、OTSのBo3の大会を控える身としては立ち回りを磨く良い練習になった。


【構築経緯】

ジャラランガ
キタカミ図鑑という限定されたプールにおいて、ジャラランガが強いと考えた。
・ハバタクカミ等の強力なフェアリータイプが不在
・トップメタのオーガポンの全フォルムのメインウェポンが半減
・ガチグマのハイパーボイスを特性で無視出来る
・強いポケモンが限られた環境で600族という数値の高さを押し付けられる
これらが追風となり全国ダブル以上に活躍が見込めると思い、軸とした構築を組むことに。
第七世代で猛威を振るった「ブレイジングソウルビート」とは違って攻撃と能力上昇を同時に行えない点や体力を消耗する点は気になるので、活躍にはお膳立てが必要。
その辺りを周りのポケモンで上手く補えるよう構築を組んで行く。

②この指要員
ジャラランガの被弾を抑える為に、この指要員は欲しい。
最初はピッピ等を試したが、フレガは偉いものの相手に掛ける圧がないのが気になった。
そこで、攻撃性能が高いオーガポンをこの指要員として採用。
この指でサポートに回るつもりで採用したとしても相手目線ではアタッカーとして警戒せねばならない点、その気になれば自身も殴れる点が強い。
ジャラの苦手なフェアリーや氷、鋼に強い点を評価して竈門の面を選択。
後述のガチグマが殴れないドータクン、ミミズズ等にも炎打点で睨みを利かせられる。

③サブアタッカー
ジャラやオーガポン同様、このルールを見た時に頭一つ抜けて強いと感じたのがガチグマ。
もはや採用しないことに理由が必要なレベルで段違いのパワーを持っており、特性心眼による攻撃技の一貫性も凄まじく、エースとしての資質充分。
特殊全体技を持ちジャラと似た運用が可能なので、取り巻きのサポートを共用して無理なく同居する形で採用出来た。

④HPサポート
ジャラのソウルビートはHPを1/3失うので、ここを補填しないと全能力上昇の恩恵を受けにくい。
このデメリットを簡単に補えるのがおもてなしヤバソチャだと誰しもが思いつくので、特に捻らず採用。外付けのHPタンク+怒りの粉でモロバレルのイメージで扱える。

⑤壁サポート
素早さサポートとして当初は追風による高速ビートダウン展開を考えていた。ソウルビートも追風最終ターンの相手の守るに合わせたり上から撃つことで耐久上昇を活かせるからだ。
オンバーンイルミーゼを検討したが数値が信用に足らず(イルミーゼに至ってはせっかくだから使ってみたさはあったものの、大会当日の時点で個体が手元になくて諦めた)、別案を検討。
ヤバソチャのおもてなしの発動回数を増やすことを考えると1番良いのは壁サポートだったので、捨て台詞で交代を強く使えるオーロンゲを採用。ヤバソチャの悪・ゴースト弱点も補える上、相手のジャラにも強い。

猫騙し要員
猫+ソウルビートの動きを始めとした強い積み技の使い方を狙う為に猫騙し要員が欲しい。
マシマシラはジャラの苦手なフェアリーに打点があり捨て台詞もあるので強そうだったが、ドドゲザンに弱いのが気に食わなかったので不採用(ガチグマのA0厳選が土曜までもつれ込んだ結果マシマシラの個体準備までは厳しかったのもあるが、本気で強いと思ってたならA0厳選せず捕獲まではやったのでやはり性能面で納得感がなかった)。
そこで猫騙し持ち一覧を眺めたら目に留まったのがコジョンド。唯一の再生力+猫騙し持ちで、蜻蛉返りで交代も出来る。この3つの要素がヤバソチャサイクルとの相性が抜群なので、数値は不安しかないが採用を決めた。

こうして6匹が決定した。以下に個別解説を行う。


【個体紹介】

ジャラランガ

特性:ぼうおん
性格:ひかえめ
持ち物:のどスプレー
テラス:はがね
実数値:152(12)-103(0)-146(4)-165(236+)-126(4)-137(252)
技:スケイルノイズ / ラスターカノン / ソウルビート / まもる

・HP4n(おもてなし意識)

絶対的エース。
軸として採用したので基本的には選出するが、タイプ耐性が偉い上にパワーが高くて(環境的にドラゴン技の通りが良い)非常に頼もしい存在だった。
トップメタなのでオーガポンのじゃれつくや突然のフェアリーテラスのような対策技を踏む場面も大いにあったが、立ち回りで気をつければ問題ない範囲。
鋼テラスタル獲得による強化が凄まじく、本来勝てなかったフェアリーに対して起点にした上で自分で処理まで出来るのは昔のジャラランガを知る者としては革命的だった。

特性はガチグマのハイボだけでなくミラーでスケイルノイズを無効化するため防音。地味にバクアや捨て台詞を貰わないのが特殊アタッカーとして偉い。

ソウルビートでCが2段階上がるコンボが表択にありながら、スケイルノイズで積まずにいきなり殴ってもCを1段階上げられる裏択があるのも扱い方に幅が出て面白い。トリル下で素早さを上げずに殴ってトリルエースにしたり、トリル最終ターンにソウルビートで素早さ逆転したりと制圧する盤面を様々な方法で作れる。

サブウェポンにはラスカを選択。フェアリーに全く打点がない型だと選出しにくくなってしまいエースとして運用出来ない為、対応範囲の広さを重視した。
この技構成だと相手の鋼タイプに打点がないが、能力を上げてしまえばゴリ押せなくはないのと、周りを工夫して鋼への打点を自身で確保せずとも良いようにしたので問題はなかった。

テラスタイプは元の弱点であるフェアリー、ドラゴン、氷、エスパー、飛行の5つ全てに耐性を持てる鋼。ラスカもタイプ一致になるし噛み合いが良過ぎる。テラスの神に愛されたタイプのお陰でここまで活躍出来るようになったと言っても過言ではない強さだった。

ガチグマ(アカツキ)

特性:しんがん
性格:ひかえめ
持ち物:シルクのスカーフ
テラス:ノーマル
実数値:201(100)-67-141(4)-205(252+)-95(76)-82(76)
技:ブラッドムーン / ハイパーボイス / めいそう / まもる

・HP4n+1(おもてなし意識)
・S4振りオーロンゲ抜き

攻撃性能が素晴らしく、このルールにおける文句なしの最強キャラ。
初めて使ったが既存のどの範囲特殊アタッカーよりも強く感じた。使用感としてはヒードランのような1/4耐性持ちが環境におらず、破壊光線を撃った後に動けるニンフィア。レジドラゴにも似てるが、メインウェポンに無効がないのがとにかく強過ぎる。

大地の力でノーマル半減の岩や鋼に一致抜群を突けるという強みもあるのだが、今回は大地不採用とした。個人的にはかなり勇気のいる選択だったし珍しい型だと思うが、下記の理由から踏み切った。
・岩が大地等倍の岩オーガポンしかいない
・鋼タイプもドドゲザン、ドータクン、ミミズズくらいな上にドドゲザン以外は地面無効
ドドゲザンを殴れないのは気になるが、対鋼打点はオーガポンとコジョンドに任せることで単体性能を極限まで上げられたのはダブルバトルの良い点だな、と思えた。最悪半減でも無理やり瞑想を絡めて突破を狙える範囲だったのでそこまで困らなかった。

瞑想の採用が壁と相性が良く、ミラーで差をつけたり相手の守るを読んで破壊力を増したりした。特にブラッドムーンの存在から相手の守るを誘発しやすい点や、ニンフィアと違って元の種族値配分がHB高めでD低めなので特殊耐久を補えるメリットが大きい点も良く噛み合っている。

テラスタイプは攻防一体のノーマル。
水テラスの水ラオスのように弱点を消しつつ火力を伸ばせるのが非常に強く、このポケモンにテラスを切ることが多かった。
C205から2倍ノーマル技を振り回せるので実質適応力ポリゴンZだ!と思いながら戦っていた。

オーガポン(かまど)

特性:かたやぶり
性格:いじっぱり
持ち物:かまどのめん
テラス:ほのお
実数値:187(252)-155(4)-123(148)-80-129(100)-131(4)
技:ツタこんぼう / ウッドホーン / このゆびとまれ / きあいだめ

・A205ドドゲザンのドゲザン2発耐え
・C205ガチグマの大地の力2発耐え

贅沢なこの指要員。
耐久振りにすると結構硬く、味方の行動回数増加にかなり貢献してくれた。
存在するだけで相手に圧力を掛けられるのが偉く、特に対面したドドゲザンにテラスを切らせることでジャラのドラゴン技やガチグマのノーマル技の一貫を作る動きはピッピのようなサポート専門のキャラでは不可能。
高い攻撃性能とサポート性能を併せ持つので動きの幅も広く、刺さり次第では臨機応変にこちらをアタッカーとして立てる動きも可能。

気合溜めを採用することで壁パーティミラーや能力上昇系、威嚇によるデバフの対策とした。
剣の舞と異なり1回積むだけで以降のデバフを受け付けず継続的に脅威になれるので、暇な時に撃つと以降はオートこの指状態になれたり、そのままエースになれる。特に仮想敵となるドータクンとミミズズが鉄壁をして来ても貫けるのは偉い。

型破りとじゃれつく半減によりジャラの天敵ミミッキュに強いのも評価ポイントだった。

オーロンゲ

特性:いたずらごころ
性格:しんちょう
持ち物:ひかりのねんど
テラス:はがね
実数値:202(252)-140(0)-103(140)-103-121(116+)-80
技:リフレクター / ひかりのかべ / ソウルクラッシュ / すてゼリフ

悪戯心で先制で補助技が撃てるのが強い壁要員。
悪タイプなので悪戯心挑発で止まらないのも優秀。
実はダブルで壁ロンゲを使うのは初めてだったが、普通に強かった。
捨て台詞の存在が偉く、相手の火力を削ぎつつヤバソチャを降臨する動きでエースポケモンをおもてなしで回復出来、パーティ全体の場持ちが非常に良くなる。
特に自身が控えに戻ることで残数を残したまま展開出来る為、場に出したヤバソチャを再度オーロンゲへ退くことでおもてなしの2回目以降の発動も容易に狙いやすくなる点が強い。

単体でジャラランガに強く、テラスを切らせることも狙えるので構築全体のジャラ耐性を上げられて良かった。炎オーガポンと並べることで相手の鋼テラスジャラを板挟みに出来る。

壁だけでなくソウルクラッシュと捨て台詞というデバフ手段も持つので、瓦割りやサイコファング、すりぬけシャンデラ等の壁対策が普段以上に飛び交うマークの厳しい環境であったにもかかわらずしっかりとサポートをこなせた。

テラスは弱点のフェアリーや鋼、毒に加えてガチグマのノーマル技に耐性を持てる鋼としたが一度も切る場面はなかった。

ヤバソチャ

特性:おもてなし
性格:おだやか
持ち物:オボンのみ
テラス:ほのお
実数値:178(252)-58-127(4)-141-145(252+)-90
技:シャカシャカほう / いのちのしずく / いかりのこな / トリックルーム

ジャラのソウルビートの消耗分をおもてなしで即座に回復して全抜きを支援するサポート役。
回復だけでなく怒りの粉で攻撃回数増加、トリルで追風への切り返しやガチグマエース時のスイッチ展開も担えるのが非常に器用で、モロバレルとピッピとイエッサンの良いとこ取りみたいな使用感だった。

おもてなしによる回復が本当に強く、エース以外にも展開によってオーロンゲやコジョンドを回復させたりすることでサイクル全体の耐久力が飛躍的に向上した。
モロバレルの花粉団子やイエッサン、ピッピの癒しの波動と比較すると味方がそのターン動いて生存する必要がない点が非常に優秀(守るで温存しつつ回復という選択肢があることが強い)で、既存のヒーラーの常識を覆す存在だと感じた。相手の攻撃より先に回復を挟めるという意味ではキュワワーのイメージに近いかも。

他のサポート専門ポケモンと比べてシャカシャカ砲の攻撃性能にも光るものがあり、相手によってはコイツ1匹でも詰め切れる展開がある為単体で勝ち筋になれたり、たまに火傷により運勝ちが狙えるのも強い。

テラス炎は炎オーガポン相手にトリルを決めたい場面で便利で、他にも弱点を消して行動回数を確保すれば勝ちに繋がる場面は割とあったのでサポーターながら思ったよりは切った。

コジョンド

特性:さいせいりょく
性格:わんぱく
持ち物:とつげきチョッキ
テラス:かくとう
実数値:172(252)-145-111(164+)-103-92(92)-125
技:ドレインパンチ / とんぼがえり / はたきおとす / ねこだまし

・A189オーガポン、A156ミミッキュのじゃれつく耐え
・A189オーロンゲのソルクラ15/16耐え
・C177サーナイトのショック15/16耐え
・C205ガチグマのシルクブラッドムーン耐え
・C200マシマシラのサイキネ14/16耐え

猫騙しが使えてサイクルパーツになれるポケモンを探して辿り着いたジェネリックガオガエン(ゴリランダー)。耐久全振りなのに無振りガエン以下の耐久しかないという悲しき生き物だが、特性再生力があまりに強い為思ってた以上にしぶとく生存してサイクルを支えてくれた。

ドドゲザンに強いのが優秀で、オーガポン同様相手のドドゲザンにテラスを吐かせた上でジャラガチグマを通す動きにも貢献出来る。
チョッキで特殊相手、特にガチグマやすりぬけシャンデラ相手にも殴り合えるのは良かった。

テラス格闘のままなのは単純に節約の為で、余裕があるなら炎とかのフェアリー耐性持ちが理想かなとは思う。
そもそもコイツにテラス切るよりは他に回した方が強いと構築段階から分かっていたのでケチったが、実際にテラスを切りたい場面はなかったので問題はなかった。

【選出】

①基本選出
先発:オーロンゲ+ガチグマ
後発:ヤバソチャ+ジャラランガ

壁でアタッカーの行動回数を稼ぎ、裏から投げたヤバソチャで消耗を抑えて更に行動回数を稼ぎ、怒りの粉やトリルで有利盤面を維持する戦い方。
エースはジャラなのでガチグマは割と雑めに扱っても良い(ガチグマがオートこの指なのでロンゲの行動回数が増えて結果的に両方の壁を張りやすくなる)と割り切って動かすことも多いが、壁瞑想ガチグマが強いのでそのままガチグマが4タテすることもしばしばあった。

ヤバソチャのスイッチトリル展開が強く、ガチグマを最大限活かせる形になった。

壁下でガチグマとジャラを並べて相手に両対応を迫るのも強く、基本はガチグマの火力を放置出来ないのでその隙にソウルビートを積む、という動きでこの指(怒りの粉)ソウルビート以上のアドを取れる可能性が高い。

②猫サイクル
先発:オーロンゲ+コジョンド
後発:ヤバソチャ+ジャラランガ(ガチグマ)

相手の攻撃力が高く、オーロンゲの行動回数を稼がないと両壁が貼れなさそうな場合の選出。
エース1枚でもしっかりサポートすれば殴り勝てると判断した場合にする。
ロンゲコジョンドヤバソチャのサイクルが壁+捨て台詞、再生力+蜻蛉、おもてなし+命の雫のお陰で本当に硬くて無限にクルクル出来るので、相手の対処が追いつかないと攻撃を受けつつ殴り合うだけで相手だけが一方的に消耗して勝てる時も。
このサイクルを回している時のコジョンドは私が知るどの世代よりも輝いており、ガオガエンやゴリランダーでは再生力がない為出来ないような無茶な立ち回りが可能。
初手で瀕死手前になるような対面でも無理矢理動かした後、再生力とおもてなしにより6割近く回復して何事もなかったかのようにサイクル復帰する芸当はこのポケモンの特権だと感じた。
消耗に強く後投げがしやすいコジョンドのお陰で猫+ジャラの並びを初手以外でも柔軟に作れるので、積極的に後投げから猫騙しチャンスを作りジャラの攻撃回数を増やせるのが最大の強み。

③vsイッカコノヨ
先発:オーガポン+ガチグマ
後発:ヤバソチャ+ジャラランガ

イッカコノヨに対してはオーロンゲやコジョンドを出すと袋叩きやこの指ビルドを止められずに殴り負けるのでオーガポンのこの指で袋叩きだけは防ぎに行く。
ガチグマがイッカネズミをワンパンしたり、ドレパンがガチグマに当たらないようにしつつ瞑想を積むだけで有利に展開出来る。瞑想テラスブラッドムーンでフレガ込みのコノヨザルのワンパンすら狙える。
イッカコノヨの型が初見では分からないのでスカーフ命懸け+ネズミ斬が本当に厄介なのがこの並びの対処の難しさだが、この指で命懸けを吸えればガチグマがネズミ斬を耐えるので、そのまま裏のヤバソチャで有利展開を作れる。相手の型が読めずとも一貫した動きで両対応出来るというのは非常に安心感がある。

④トリル展開
先発:オーガポン+ヤバソチャ
後発:ガチグマ+ジャラランガ

この指トリルが有効そうな超高速系や追風系に対する出し方。
オーガポンが生存したとしてもこの指要員としては攻撃性能が充分高く、倒されたならガチグマを即座に暴れさせられる。
トリル中に相手を倒し切れなくても、トリル最終ターンに相手の守るに合わせてジャラのソウルビートを積むことで上を取り続けられる動きが実現可能で、トリパとして見ても強い並びを作れた。


【雑感】

ジャラランガが本当に強くて感動した。性能だけで見たら2018年のブレイジングソウルビート再来とまでは行かないが、環境との噛み合いと構築全体のサポートによりあの頃に近い活躍が見られて嬉しかった
・本大会におけるソウルビートジャラランガ使用者の最上位を取れたのも嬉しい。最強のソウルビート使い!
・同様にヤバソチャ入りでも参加者中最高成績だった。ヤバソチャも登場時より注目していたポケモンなので、今回しっかり強みを活かした構築を組めて結果を出せたのは嬉しい
・長年やっているが今回ダブルで初めて壁パーティを使った。今回の環境は普段では考えられないくらい壁メタが厳しく、瓦割りサイコファングすりぬけシャンデラ等を合計15回以上見たが意外と勝てた。ここまでメタが厳しくなければもっと勝てるかもなので、壁に対する悪いイメージは少し払拭されたかも
・ただし要所で急所を引いたことによる運負けが負け試合の半数以上なので、やはりこればかりは避けられないものだと受け入れるしかないのか。ネット大会なので序盤に運負けしても笑っていられたが公式大会予選で同じ目に遭った時に平常心を保てるかは分からないので、大事な試合で壁を持ち込む勇気が出るかは今後も不明
・ヤバソチャの評価が元々高かったが爆上がりした。最大限おもてなしを活かせる構築にしたからこそだと思うが複数回発動させる試合ばかりで本当に強かった。今後も相性の良い並びを研究したい
・ガチグマ(アカツキ)の唯一無二の攻撃性能がとても気に入った。ビートダウン構築を組むにしてもレジドラゴのように無効に怯えることなく確実にダメージを入れて行けるのは破格の性能で、このポケモンと仲良くなれたのも今回の大きな収穫
・オーガポンに関してはサポート役として見たら凄く強いが地味な活躍しかさせてあげられなかったので、今後他のお面含め開拓したい


【最後に】

久しぶりかつSVでは初のインターネット大会参加でしたが、とても楽しめました。
ネット大会特有の環境考察や構築作り、構築記事等のアウトプットで自分の考察力が磨かれる実感がありますし、今回も運良く上位にランクイン出来てそれが立証出来たのも嬉しいです。
このようにいいことばかりなので、皆さんも是非ネット大会に出て、そして結果や読んでくれる人が多いかどうかにかかわらず構築記事を書きましょう。普段のランクマよりは限定ルールの記事の需要は少ないかもしれないですが、私は皆さんの記事を読むのが好きです。考え方や参考になる部分が多かったり、単純に面白いので。
私も今後も時間の許す限りは積極的に大会に出て行きたいです。
最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

【ダブルReg.D】レジレジビート【S9最終11位/R2093】

ご無沙汰してます、ユウキです。
シーズン9お疲れ様でした。この度ランクバトルで最終11位を達成した構築を紹介します。
レギュレーションDも残り1ヶ月ですが、超前のめりで試合のテンポも良く、高火力技による爽快感が楽しい構築なので是非レンタルして使ってみて下さい。

【パーティ】

【コンセプト】

①とにかく上から攻める
最速のポケモンであるレジエレキを軸に、上から攻める為の素早さ操作手段を多めに盛り込んだ。

・「エレキネット」
・「いたずらごころ」+「おいかぜ」
・「いたずらごころ」+「こわいかお」
・「トリックルーム」×2

これらを駆使してこちらが先制する盤面を常に維持し、高火力のポケモン達でビートダウンを狙うのがメインコンセプト。

②全体技で攻める
長年インターネット予選やランクマッチの形式で意識しているコンセプトで、下記の通り全体攻撃技を多めに採用。

・レジエレキの「だいばくはつ」「エレキネット」
・レジドラゴの「ドラゴンエナジー
トルネロスの「こがらしあらし」
・ハバタクカミの「マジカルシャイン

相手の交代や片方「まもる」に加え、テラスタルによる耐性変化を読む必要がなく一定のリターンを得られる。
これらを先制で撃てるようにすることでプレイヤーの負担を減らして連戦での勝率を確保する。
単体技ばかりの構築よりも試合時間が短く済む可能性が高いのもポイント。

③初見殺し要素多め
ランクマッチのようなBo1形式ならではのコンセプトだが、この形式では楽して勝つ為の手段としては最有力と考えている。
具体的には下記に挙げる技やアイテムはシーズン9終了時点では採用率が低く、初見ならケアされずに通ることが多かった。
上手く通せれば一気にイージーウィンが近づくものも多いので、クローズド環境ではやはり強力。

・レジエレキの「だいばくはつ」16.9%、「ワイルドボルト」13.7%
・水ウーラオスぼうじんゴーグル6.8%
トルネロスの「こわいかお」6.2%
・ハバタクカミの「きあいのタスキ」11%+「トリックルーム」11.6%
・リキキリンの「サイコショック」8.4% 草テラス2.1%


【実績】

●ランクバトル シーズン9 (使用者:ユウキ)
勝敗:93勝43敗
勝率:68.4%
レート:最高/最終2093.093
順位:最終11位/344901名
ポケモンパラレルアリーナ2023本戦権利獲得

非公式全国大会であるポケモンパラレルアリーナの出場権が欲しくてシーズン9に本気で取り組んだので、無事に1発で結果を出せて非常に嬉しい。
家庭の都合上、休日を丸々使うオフ会への遠征や土日両方の日中を使うオンライン大会への参加はかなりハードルが高かったので、ルール発表時点から家族に迷惑を掛けずに権利獲得を目指すならランクマしかない!と意気込んでいた。色々な参加者の都合に配慮した予選形式を取って下さった運営様に感謝。

また、友人のアカバさん(@akiakaba)にも本パーティのレンタルを7月時点から渡していたが、今回もしっかり使いこなしてくれた。
(細部にアカバさん流のアレンジは多少入った模様だが6匹の並びと基本コンセプトは同じ)
下記の素晴らしい実績もこのパーティの強さの説得力を増してくれ、この上なくこの形式に合ったパーティが作れたと言える。

●ランクバトル (使用者:アカバ)
シーズン8 最終9位 レート2047.937
シーズン9 最終19位 レート2060.720 


【構築経緯】

①レジエレキで爆発したい!
剣盾で一時期愛用していたレジエレキがレギュDから使用可能になり、久しぶりに使いたくなったのが最初のきっかけ。
今作から特性「トランジスタ」の倍率が1.5倍から1.3倍に下方修正されてしまったが、一方でノーマルテラスタルの追加により「だいばくはつ」の火力が強化されたのは非常に強力だと考えた。
単純にノーマルテラス「だいばくはつ」が楽しくて強そうという理由に加え、環境面から見てもこのポケモン自体が刺さっていることも軸とする大きな理由となった。

トルネロス+水ウーラオスの並びが増えて高速電気が強い環境
・水ラオス増加でディンルーやランドロス等の地面タイプの数が抑えられている
・使用率1位のハバタクカミを上からワンパン可能(読まれにくいのもgood)
・追風ミラーでも圧倒的な素早さ+「エレキネット」で上を取り続けられる

これらの利点を活かせるように、レジエレキを軸に構築をスタートした。

②相棒枠のウーラオス
最大火力の「だいばくはつ」をなるべく通したいので、特性「ふかしのこぶし」により相手の「まもる」「みきり」を実質的に使わせないウーラオスの採用はすんなり決まった。
エレキウーラ自体が剣盾から使われていた汎用性が高く強い並びであり、そこに新たな崩しの手段が加わったのはまさに鬼に金棒。
ウーラオスの型はレジエレキが苦手な地面勢に抜群打点があり、エレキの火力が下がるランドロスウインディ等の水弱点「いかく」勢を牽制出来る連撃の型を選択。
「すいりゅうれんだ」を半減にする水タイプや水テラスが環境にかなり増えているが、レジエレキが盤面にいるとこれらが動きにくい為、結果的にウーラオスを通しやすくなる点もシナジーを感じる並び。
「だいばくはつ」無効のゴーストに強い一撃の型も勿論選択肢だとは思うが、後述のトルネロスとの並びで「あまごい」の火力増強を乗せられる点も評価して水ラオスとなった。

③追風要員トルネロス
レジエレキの強みである高い素早さによるアドバンテージは、相手の先制「おいかぜ」や素早さブーストのパラドックス勢に上を取られると一気に失われてしまう。
そこでこちらも先制で「おいかぜ」を貼れるようにすることは構築の早い段階で考えており、その中でも特にスペックが高いトルネロスを採用。
レジエレキの苦手な地面技を無効にしたり、ウーラオスの水技を「あまごい」で強化出来るのもポイント。

④先制技対策要員
「おいかぜ」を主軸とした先制で攻めるパーティを使う上で一番注意したいのがパオジアン+カイリューに代表される高威力先制技。
レギュCで愛用していた「ビビッドボディ」ハギギシリも試したが、水ウーラオスと攻撃範囲や苦手が被るのがイマイチで没に。エレキが物理なので「いかく」も面倒。
そこで特殊アタッカーのリキキリンを投入。似たような性能にイエッサン♀もおり、後述のレジドラゴを「このゆびとまれ」で守れる点は高評価だが、下記の点でキリンに軍配が上がった。

・流行しているゴリランダーに対しイエッサンでは先制技耐性が機能しなくなる場合があるが、キリンなら安定する
・特性「テイルアーマー」は味方の先制技は阻害しない為ウーラオスの「アクアジェット」やトルネロスの「こわいかお」等は通せる
・特攻種族値が高くアタッカー性能にも期待出来る(イエッサンはサポート寄りなのでトルネと同時に出した時の選出パワーの低さが気になる)


⑤エース枠
キリンも「ハイパーボイス」によりある程度火力が出せるが、エースとしては少々不十分さがある。
「おいかぜ」や「トリックルーム」下で相手を一掃出来る可能性のあるエースとして、レジドラゴを採用。
採用理由やメリットは以下の通り。

・命中安定の全体攻撃技をメインに添えられ、上を取った際の制圧力が高い
・「いかく」で火力を削がれない
・ゴリランダーに強め

⑥補完枠
「だいばくはつ」レジエレキの強みを引き出せるゴーストタイプの採用も是非したいと考えた。
一般的にはレジドラゴの相方としてはフェアリーに強いサーフゴーが多く採用されるが、私はハバタクカミを選択。

・中速のサーフゴーと比べて素早さ操作しなくても上を取れる相手が多い
・サイクルを回す構築ではないので連打で威力が下がらない全体技の方が撃ちやすい
(特に対オーロンゲで気軽に撃てる「マジカルシャイン」で倒しに行けるかどうかの差は大きい)
・レジエレキと並べた時の「トリックルーム」が非常に強く、アタッカーでありながら素早さ操作役も担える点が選出枠圧縮の観点から偉い


以上で6匹が決まった。
以下に詳しい個別解説を行う。


【個別解説】

■レジエレキ@いのちのたま
ワイルドボルト だいばくはつ エレキネット まもる
意地っ張り169-167-84-108-72-224
108-252-108-0-12-28

●配分
・A182悪ラオスの暗黒強打耐え
・A182水ラオスの水流連打耐え
・A182ガブリアスの鉢巻地震耐え(テラス時)
・A197ランドの鉢巻地震75%耐え(テラス時)
・A172パオの珠不意打ち耐え
・A189パオの氷柱落とし15/16耐え

・C187カミのムンフォ耐え
・C187イーユイの熱風耐え
・C205カミの眼鏡シャイン15/16耐え
・C203サーフの眼鏡鋼テラスゴルラ耐え

・S速スカーフラオス抜き

「おいかぜ」等で補える為素早さは最低限とし、耐久力を重視。
不意に上を取られても一発は耐えるようにしており、基本的にどんな出し方でも出オチすることはほぼない。
想定外な硬さで相手の攻撃を耐えて行動して勝ちに繋げるパターンも多かった。

●技構成
ワイルドボルト
メインウェポン。A200「すいりゅうれんだ」耐え程度のハバタクカミなら上から高確率でワンパンがあまりにも強い(B101カミに対して142-169ダメージ)。
イーユイやニンフィアと言ったBが低めな相手を考慮外から縛れるのも便利だった。
反動は痛いものの体力が減ったらすぐに爆発するのであまり気にならず、「だいばくはつ」以外でも反動で自主退場出来る手段があるとゴーストタイプ入りにもスムーズに展開出来るメリットも。

・だいばくはつ
実質的なメインウェポン。ノーマルテラス込みでの火力指数は1匹あたり「61059」となる。
ちなみにA200ウーラオスの雨+「しんぴのしずく」持ち「すいりゅうれんだ」が「60750」なので、このレベルの火力をS224から2匹同時に押し付けることの強さが想像出来るだろう。
また、環境に最も多いゴーストタイプであるハバタクカミを上からワンパン可能な「だいばくはつ」要員というのは、今までの歴史上から見ても非常に強い爆弾ポケモンであると言える。
基本通れば勝ちの盤面になるまでは慎重に機会を伺って行くが、時には「まもる」を使われる可能性があっても雑に自主退場技として放つことも。
この用途の場合は「おいかぜ」や「トリックルーム」ターンを裏のエースに最大限回せるのが強い。
地面勢に打点を持てるのが偉く、不意にトリトドンを倒すことに成功すれば一気に水ラオスが止まらなくなる。

・エレキネット
優秀な素早さ操作技として採用。特攻下降補正かつ無振りだが、特性と持ち物のお陰で臆病テツノツツミの「こごえるかぜ」以上の火力は出るので普通に強い。

・まもる
ねこだまし」を対策したり「だいばくはつ」のタイミングをずらす為採用。

●テラスタイプ:ノーマル
「だいばくはつ」を最高火力で使う為にノーマル。

●持ち物:いのちのたま
「だいばくはつ」さえ強化出来れば良いという考えもありノーマルジュエルも試したが、「ワイルドボルト」でハバタクカミをワンパン出来るメリットがあまりに大きい為いのちのたま。



■水ウーラオスぼうじんゴーグル
すいりゅうれんだ インファイト アクアジェット みきり
意地っ張り205-198-123-**-81-119
236-236-20-0-4-12

●配分
・A211カイナのワイボ15/16耐え
・C205カミのWシャイン確定耐え
・C205カミの眼鏡シャドボ耐え
・C205カミの10万耐え
・C177トルネのこがらし70%生存(命中込)
・D(-1)で水テラス時にC187カミの眼鏡シャイン15/16耐え
・C176ツツミのフリドラ確定耐え

・追風で最速スカーフランド抜き
・S(-2)で59

追風パにしてはかなり遅く、耐久重視の配分。
自身の「トリックルーム」での運用と、vsトリパで味方「こわいかお」をする際の遅さを重視。
テツノカイナが重めなので物理耐久を高めているのがこだわりポイント。

●技構成
・すいりゅうれんだ
確定急所かつ連続攻撃が強力なメインウェポン。特にきあいのタスキパオジアンのワンパンを狙える点が偉過ぎる。

インファイト
ヒスイヌメルゴントリトドン、ゴリランダーへの打点として本構築では重要性が高め。レジドラゴ目線でも鋼への打点は多い方が良い。

アクアジェット
先制技。ミリ耐えやきあいのタスキにも屈しにくい。「まもる」で防がれずに確実に仕留められるのが偉い。悪ラオスの「ふいうち」と異なり相手が「まもる」を選んでいても倒せるのは大きな利点でもある。

・みきり
レジエレキの「だいばくはつ」に巻き込まないよう必須。エースとしての性能を維持するだけでなく、特性の存在からも盤面に居続けることがメリットになる。

●テラスタイプ:水
耐性面では飛行やフェアリー弱点を消しつつ、メインウェポンと先制技の火力を増強出来る最強のテラスタイプ。

●持ち物:ぼうじんゴーグル
モロバレルの隣に「いかりのこな」を無視しつつ「すいりゅうれんだ」を撃ち込むとたまにバレル入りの構築が崩壊する。
「キノコのほうし」を受け付けずに済むので対モロバレル絡みの立ち回りの選択肢が格段に増える。



■化身トルネロス@オボンの実 いたずらごころ
こがらしあらし あまごい こわいかお おいかぜ
図太い186-**-133-146-101-132
252-0-244-4-4-4

●配分
・A211カイナのワイボ75%耐え
・A200水ラオスの水テラス雨水流連打99.8%耐え
・A204カイリューの手助けノマテラ鉢巻神速耐え
・A172パオのスピナー15/16耐え

こちらもカイナ意識で防御振り。
耐久特化で場持ちが良いので複数回補助技を撃ったり、雑に攻撃技でダメージを稼ぎやすくなる。

●技構成
・こがらしあらし
命中不安こそあるが念願の高威力一致範囲技で、かつ通りが良い飛行打点の為高いダメージ効率を誇る。
自身で「あまごい」して必中にも出来るので外しに泣かされる場面は思ったよりは多くなかった。
不確定要素ではあるが追加効果による上振れがあると素早さ関係をより有利に出来るのも強い。

・あまごい
水ウーラオスの火力増強、自身の攻撃の命中UP用。ヒードラン等の炎ポケモンに強くなれたり、コータス入り等他天候への天候奪取手段としても有用だった。

・こわいかお
追風ミラーで役に立つだけでなく、味方に撃つことでトリパへの対抗手段にもなるのが非常に偉い。
この技の採用によりガチクレセのような構築にもトルネを選出出来るようになり、対応幅が拡がった。

・おいかぜ
採用理由。「いたずらごころ」でいつでも先制で繰り出せるのが強い。

●テラスタイプ:ゴースト
ねこだまし」「しんそく」対策となりつつ味方エレキの「だいばくはつ」も無効化出来るゴースト。
ガチグマトリパに対しても地面技無効で「からげんき」で狙われるので、ゴーストテラスを合わせることでターンを稼げるのが強い。

●持ち物:オボンの実
ウーラオスの「すいりゅうれんだ」意識。純粋に行動回数増加に繋がる為採用した。
トルネミラーの「ちょうはつ」をケアしたメンタルハーブ等の選択肢も存在する中で、リキキリンのお陰で「いたずらごころ」関連の補助技は無効化出来る為、汎用性が高くて強い持ち物を持たせられるのは嬉しい。
(イエッサンによるサイコフィールドだと浮いているトルネロスは先制技を無効化出来ないが、テイルアーマーなら問題なく無効化出来るのもキリンの偉い部分)



■リキキリン@のどスプレー テイルアーマー
ハイパーボイス サイコショック てだすけ トリックルーム
控えめ197-**-97-178-91-104
12-0-52-252-4-188

●配分
・A182水ラオスの水テラス水流連打耐え
・C(+1)ショックで131-92カミ(意地パオの不意打ち耐え程度)確定
・S追風時最速ツツミ抜き
・Sトリル時無振りゴリラ抜き

追風展開で出すことが多い為、素早さをかなり引き上げた配分。これだけ速いと追風下でのスイーパーとしての役割をしっかり遂行出来、特性と併せた対パオジアン性能が偉い。
火力も最大限にして先制でなるべく多くの相手を倒し切れるように。特に「サイコショック」のハバタクカミへのダメージを意識した。

●技構成
ハイパーボイス
無難に強い一致範囲技のメインウェポン。音技なので「みがわり」貫通で、加えてのどスプレーを発動出来るのは優秀。

サイコショック
当初襷ウーラオスを貫通出来る「ツインビーム」を試していたが、水ラオスの襷は稀だし水テラスされるので、ハバタクカミやチョッキテツノカイナ意識でこちらを採用。レジドラゴと組む時に優先して処理したいハバタクカミに一気に強くなれたり、「めいそう」ポケモンに強くなれるのが偉かった。

・てだすけ
このポケモンより火力があるポケモンが横に並ぶことがほとんどなので、限られたターンで相手を倒し切る為に積極的に使う。

トリックルーム
追風終了後も先手を取り続けたいので採用。追風最終ターンに相手が「まもる」をしたり、味方が相手を縛っている盤面でスイッチトリルを狙えるのが強い。ガチトリパ相手にトリル返しの選択肢も生まれることでかなり立ち回りに余裕が出来る。

●テラスタイプ:草
ハバタクカミが強化アイテムや水テラス「すいりゅうれんだ」で倒されてトリルを貼れなかった場合にこのポケモンでテラスを切りつつ切り返せるように水耐性。モロバレルが重めだった点から草を選択。

●持ち物:のどスプレー
メインウェポン使用後に火力が伸ばせるのが攻撃重視の構築とマッチする。
先発エレキが雑に「だいばくはつ」で削ってミリ耐えした相手を倒しつつ特攻を高め、次の死に出し相手に高火力を撃ち込めるのは強い。



■レジドラゴ@りゅうのキバ
控えめ277-**-84-167-85-103
12-0-108-252-116-20

●配分
・A172パオのスピナー9/16耐え
・A167(+2)ヘイラッシャの一丁14/16耐え
・C187カミのムンフォ15/16耐え
・C203サーフの眼鏡鋼テラゴルラ13/16耐え
・S追風で最速カミ抜き
・Sトリル時無振りゴリラ抜き抜き(104の味方キリンより先に動く)

火力最大にしつつ、素早さはトリルとの兼ね合いで最低限にして耐久を重視した配分。
上を取れない盤面でも耐久の高さとタイプの優秀さで殴り合いを仕掛けられるのが強い。
素早さはキリンとの同速を避ける為に103で、これは追風下で最速ツツミと同速になってしまうが、ほとんどのツツミが素早さ上昇ブーストエナジーなことからそもそもツツミ入りにはトリル展開を選ぶので問題はないと判断。

●技構成
・ドラゴンエナジー
最強の範囲攻撃技。高威力で命中安定、かつ天候に威力を左右されないのでいかにこの技を通せるかを考えてプランを立てられる。

りゅうのはどう
体力が削れた時や「ワイドガード」持ちと対面した場合のメインウェポン。こちらも命中威力安定で詰め筋になる。

・だいちのちから
サーフゴー、ヒードラン等の鋼タイプ意識で採用したサブウェポン。ハバタクカミを強打出来るテラバーストも選択肢ながら、不採用としたのはテラスしないとハバカミに触れないデメリットを嫌ってのこと。「だいちのちから」なら削れたカミをテラスせず倒し切ったり、ウーラオスやキリンとの集中で落とし切れる。

・まもる
エースであり大事にしたい点、素早さ操作のターンを待ってから攻撃に転じたい点から採用。

●テラスタイプ:鋼
抜群であるハバタクカミのフェアリー技やパオジアン、ユキノオー等の氷技、ミラーのドラゴン技への耐性獲得に有用な鋼。

●持ち物:りゅうのキバ
メインのドラゴン技の威力をノーリスクで上げられるりゅうのキバ。特性と併せてかなりの火力になる。ドラゴン技以外の火力には期待していないのでこれで問題なし。



■ハバタクカミ@きあいのタスキ
シャドーボール ムーンフォース マジカルシャイン トリックルーム
控えめ135-**-101-198-156-164
36-0-204-196-4-68

●配分
・A182水ラオスの水流連打98.2%耐え
・S最速ラオス抜き

いかなる展開でも火力はなるべく高くしたかったので特攻特化に近い所からスタートし、残りで配分を考えた。
素早さはトリル運用も考えて最低限とし、襷を貫通してくる水ラオスの攻撃意識で耐久を配分。
特殊方面は無振りでも硬く、サーフゴー等に対しては襷もあり不足を感じる場面はないのでB振り。

●技構成
シャドーボール
特にサーフゴー、ハバタクカミを一致弱点で殴れる点がレジドラゴと組む上では外せない要素。クレセの迅速な削りも出来るのが優秀。

ムーンフォース
単体最高打点なので採用。少ないターンで相手を倒し切る選択肢としては持っておきたい。

マジカルシャイン
雑に削って裏の圏内に入れたり、素早さ優位から一掃を狙う場面で有用な全体技。

トリックルーム
このポケモンが持つ技の中でもクローズドBo1で最強クラスの技。相手の想定外から決めると試合の流れを一気に引き寄せられる。特にトルネロス入りの追風パへのカウンターとして有効。

●テラスタイプ:フェアリー
上を取って相手を殴れる場合の制圧力を重視した一致テラス。範囲技の「マジカルシャイン」と単体最高打点の「ムーンフォース」の縛り範囲拡大の為フェアリー。

●持ち物:きあいのタスキ
どんな攻撃も1発は耐える安心感から、多くの盤面でサポートなしでも「トリックルーム」を高い確率で決められる他、普通に上から殴る盤面でも相手からワンパンされないのが汎用性が高く強いアイテム。テツノカイナの「ヘビーボンバー」やサーフゴーの「ゴールドラッシュ」をテラスなしで耐えて行動回数を稼げるのは偉い。


【選出/立ち回り】

①基本選出
先発:レジエレキ+トルネロス
後発:リキキリン+レジドラゴ(ウーラオス)

追風で上からビートダウンを狙う基本の出し方。
追風最終ターンに相手をドラゴで縛りながらリキキリンが「トリックルーム」を使うスイッチトリルの動きが強力で、常に上を取り続けられる。
場合によっては初手で追風ノマテラ爆発(トルネ巻き込み)から裏の2匹を死に出しし、追風最大3ターンを使ってそのまま試合を決め切る展開も取るが、こちらも強力。


②爆発選出
先発:レジエレキ+ウーラオス
後発:トルネロス+α

エレキの隣にウーラオスを出しておくことで「まもる」「みきり」の使用を躊躇させたところに「だいばくはつ」を通しに行く選出。
数的有利を取れたら裏のトルネと並べて雨or追風ラオスで確実に1匹ずつ倒して詰め切る。


③vsトルネロス(追風ミラー)1
先発:レジエレキ+トルネロス
後発:リキキリン+レジドラゴ(ウーラオス)

エレキの「エレキネット」やトルネロスの「こわいかお」を駆使すれば追風ミラーや素早さブースト系にも中速アタッカー達が先手を取れる。
終盤息切れしないように後発にキリンを控えさせ、スイッチトリルの選択肢も残しておくと強い。
たまに初手トルネカミでカミが追風フェアリーテラス眼鏡シャインを放とうとして来るが、追風ワイボで上からワンパンした瞬間爆発もドラゴも止まらなくなりイージーウィンとなる。読まれない物理エレキは強い。


④vsトルネロス(追風ミラー)2
先発:レジエレキ+ハバタクカミ
後発:リキキリン+レジドラゴ(ウーラオス)

相手の並びによってはカウンタートリルも有効。
初手のレジエレキで圧を掛けて相手トルネに追風を撃たせ、その隙に襷トリルで切り返す。
上手く決まればその後3,4ターンは圧倒的素早さ優位を取れるのでそのまま攻め切る。


⑤vs壁
先発:レジエレキ+ハバタクカミ
後発:リキキリン+ウーラオス

初手のオーロンゲを「ワイルドボルト」+「マジカルシャイン」で処理する。初見なら「ひかりのかべ」しか貼られないので、その後ノマテラ爆発を通して相手の積みエースを破壊して、刈り残しもウーラオスで締める。


⑥vsトリパ、イエアルマ
先発:レジエレキ+ハバタクカミ
後発:トルネロス+ウーラオス

イエッサンやクレセのトリルは爆発とカミの集中で防げるので、トリルを貼らせない動きが可能。
最悪トリルを貼られたとしてもカミでのトリル返し、トルネの味方「こわいかお」でも切り返せるのでトリパに対しては柔軟に対応出来た。
ガチトリパだけでなく追風や高速アタッカー入りのスイッチトリパに対しても同じ選出で対応出来るのがミソ。



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今回の記事は以上となります。
長文でしたが最後までお読み下さり誠にありがとうございました。
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