ユウキのめざめるパワー(氷)

ポケモンバトル考察

【キタカミプロローグ】ジャラランガリサイタル【最終8位/R1838】

こんばんは、ユウキです。
久しぶりに開催されたインターネット大会「キタカミプロローグ」に参加し、良い結果を残せたので構築を記録しておきます。


【パーティ】

【戦績】

勝敗:34勝11敗
勝率:75.6%
レート:最高最終1838.136
順位:8位/27835名

【コンセプト】

① あの素晴らしい「ブレイジングソウルビート」をもう一度
ソウルビートで全能力1段階up+のどスプレーで更に特攻1段階upのコンボが“弱いワケがない”ジャラランガを絶対的エースにし、取り巻きで全力サポートする構築。

②全体技をメインに
インターネット大会における定番コンセプトだが、スケイルノイズハイパーボイスと言った全体技を主力にして連戦や読み合いによる負担を軽減。

③おもてなしサイクル
ヤバソチャのおもてなしを最大限活かしたいので、交代を強い行動として使えるサイクル要素を多めに入れた。
私が好みがちな前のめりで受けを考えないビートダウン系統と比べると、交代を含めた各ターンの選択肢がかなり多くなるので立ち回りで勝負出来る構築に仕上がった。

連戦でのプレイ負担が大きくなるのはいつもの私の好みからは外れるものの、2018年にジャラランガと一緒にWCSを戦った経験上ジャラ周りの立ち回りには自信があったし、OTSのBo3の大会を控える身としては立ち回りを磨く良い練習になった。


【構築経緯】

ジャラランガ
キタカミ図鑑という限定されたプールにおいて、ジャラランガが強いと考えた。
・ハバタクカミ等の強力なフェアリータイプが不在
・トップメタのオーガポンの全フォルムのメインウェポンが半減
・ガチグマのハイパーボイスを特性で無視出来る
・強いポケモンが限られた環境で600族という数値の高さを押し付けられる
これらが追風となり全国ダブル以上に活躍が見込めると思い、軸とした構築を組むことに。
第七世代で猛威を振るった「ブレイジングソウルビート」とは違って攻撃と能力上昇を同時に行えない点や体力を消耗する点は気になるので、活躍にはお膳立てが必要。
その辺りを周りのポケモンで上手く補えるよう構築を組んで行く。

②この指要員
ジャラランガの被弾を抑える為に、この指要員は欲しい。
最初はピッピ等を試したが、フレガは偉いものの相手に掛ける圧がないのが気になった。
そこで、攻撃性能が高いオーガポンをこの指要員として採用。
この指でサポートに回るつもりで採用したとしても相手目線ではアタッカーとして警戒せねばならない点、その気になれば自身も殴れる点が強い。
ジャラの苦手なフェアリーや氷、鋼に強い点を評価して竈門の面を選択。
後述のガチグマが殴れないドータクン、ミミズズ等にも炎打点で睨みを利かせられる。

③サブアタッカー
ジャラやオーガポン同様、このルールを見た時に頭一つ抜けて強いと感じたのがガチグマ。
もはや採用しないことに理由が必要なレベルで段違いのパワーを持っており、特性心眼による攻撃技の一貫性も凄まじく、エースとしての資質充分。
特殊全体技を持ちジャラと似た運用が可能なので、取り巻きのサポートを共用して無理なく同居する形で採用出来た。

④HPサポート
ジャラのソウルビートはHPを1/3失うので、ここを補填しないと全能力上昇の恩恵を受けにくい。
このデメリットを簡単に補えるのがおもてなしヤバソチャだと誰しもが思いつくので、特に捻らず採用。外付けのHPタンク+怒りの粉でモロバレルのイメージで扱える。

⑤壁サポート
素早さサポートとして当初は追風による高速ビートダウン展開を考えていた。ソウルビートも追風最終ターンの相手の守るに合わせたり上から撃つことで耐久上昇を活かせるからだ。
オンバーンイルミーゼを検討したが数値が信用に足らず(イルミーゼに至ってはせっかくだから使ってみたさはあったものの、大会当日の時点で個体が手元になくて諦めた)、別案を検討。
ヤバソチャのおもてなしの発動回数を増やすことを考えると1番良いのは壁サポートだったので、捨て台詞で交代を強く使えるオーロンゲを採用。ヤバソチャの悪・ゴースト弱点も補える上、相手のジャラにも強い。

猫騙し要員
猫+ソウルビートの動きを始めとした強い積み技の使い方を狙う為に猫騙し要員が欲しい。
マシマシラはジャラの苦手なフェアリーに打点があり捨て台詞もあるので強そうだったが、ドドゲザンに弱いのが気に食わなかったので不採用(ガチグマのA0厳選が土曜までもつれ込んだ結果マシマシラの個体準備までは厳しかったのもあるが、本気で強いと思ってたならA0厳選せず捕獲まではやったのでやはり性能面で納得感がなかった)。
そこで猫騙し持ち一覧を眺めたら目に留まったのがコジョンド。唯一の再生力+猫騙し持ちで、蜻蛉返りで交代も出来る。この3つの要素がヤバソチャサイクルとの相性が抜群なので、数値は不安しかないが採用を決めた。

こうして6匹が決定した。以下に個別解説を行う。


【個体紹介】

ジャラランガ

特性:ぼうおん
性格:ひかえめ
持ち物:のどスプレー
テラス:はがね
実数値:152(12)-103(0)-146(4)-165(236+)-126(4)-137(252)
技:スケイルノイズ / ラスターカノン / ソウルビート / まもる

・HP4n(おもてなし意識)

絶対的エース。
軸として採用したので基本的には選出するが、タイプ耐性が偉い上にパワーが高くて(環境的にドラゴン技の通りが良い)非常に頼もしい存在だった。
トップメタなのでオーガポンのじゃれつくや突然のフェアリーテラスのような対策技を踏む場面も大いにあったが、立ち回りで気をつければ問題ない範囲。
鋼テラスタル獲得による強化が凄まじく、本来勝てなかったフェアリーに対して起点にした上で自分で処理まで出来るのは昔のジャラランガを知る者としては革命的だった。

特性はガチグマのハイボだけでなくミラーでスケイルノイズを無効化するため防音。地味にバクアや捨て台詞を貰わないのが特殊アタッカーとして偉い。

ソウルビートでCが2段階上がるコンボが表択にありながら、スケイルノイズで積まずにいきなり殴ってもCを1段階上げられる裏択があるのも扱い方に幅が出て面白い。トリル下で素早さを上げずに殴ってトリルエースにしたり、トリル最終ターンにソウルビートで素早さ逆転したりと制圧する盤面を様々な方法で作れる。

サブウェポンにはラスカを選択。フェアリーに全く打点がない型だと選出しにくくなってしまいエースとして運用出来ない為、対応範囲の広さを重視した。
この技構成だと相手の鋼タイプに打点がないが、能力を上げてしまえばゴリ押せなくはないのと、周りを工夫して鋼への打点を自身で確保せずとも良いようにしたので問題はなかった。

テラスタイプは元の弱点であるフェアリー、ドラゴン、氷、エスパー、飛行の5つ全てに耐性を持てる鋼。ラスカもタイプ一致になるし噛み合いが良過ぎる。テラスの神に愛されたタイプのお陰でここまで活躍出来るようになったと言っても過言ではない強さだった。

ガチグマ(アカツキ)

特性:しんがん
性格:ひかえめ
持ち物:シルクのスカーフ
テラス:ノーマル
実数値:201(100)-67-141(4)-205(252+)-95(76)-82(76)
技:ブラッドムーン / ハイパーボイス / めいそう / まもる

・HP4n+1(おもてなし意識)
・S4振りオーロンゲ抜き

攻撃性能が素晴らしく、このルールにおける文句なしの最強キャラ。
初めて使ったが既存のどの範囲特殊アタッカーよりも強く感じた。使用感としてはヒードランのような1/4耐性持ちが環境におらず、破壊光線を撃った後に動けるニンフィア。レジドラゴにも似てるが、メインウェポンに無効がないのがとにかく強過ぎる。

大地の力でノーマル半減の岩や鋼に一致抜群を突けるという強みもあるのだが、今回は大地不採用とした。個人的にはかなり勇気のいる選択だったし珍しい型だと思うが、下記の理由から踏み切った。
・岩が大地等倍の岩オーガポンしかいない
・鋼タイプもドドゲザン、ドータクン、ミミズズくらいな上にドドゲザン以外は地面無効
ドドゲザンを殴れないのは気になるが、対鋼打点はオーガポンとコジョンドに任せることで単体性能を極限まで上げられたのはダブルバトルの良い点だな、と思えた。最悪半減でも無理やり瞑想を絡めて突破を狙える範囲だったのでそこまで困らなかった。

瞑想の採用が壁と相性が良く、ミラーで差をつけたり相手の守るを読んで破壊力を増したりした。特にブラッドムーンの存在から相手の守るを誘発しやすい点や、ニンフィアと違って元の種族値配分がHB高めでD低めなので特殊耐久を補えるメリットが大きい点も良く噛み合っている。

テラスタイプは攻防一体のノーマル。
水テラスの水ラオスのように弱点を消しつつ火力を伸ばせるのが非常に強く、このポケモンにテラスを切ることが多かった。
C205から2倍ノーマル技を振り回せるので実質適応力ポリゴンZだ!と思いながら戦っていた。

オーガポン(かまど)

特性:かたやぶり
性格:いじっぱり
持ち物:かまどのめん
テラス:ほのお
実数値:187(252)-155(4)-123(148)-80-129(100)-131(4)
技:ツタこんぼう / ウッドホーン / このゆびとまれ / きあいだめ

・A205ドドゲザンのドゲザン2発耐え
・C205ガチグマの大地の力2発耐え

贅沢なこの指要員。
耐久振りにすると結構硬く、味方の行動回数増加にかなり貢献してくれた。
存在するだけで相手に圧力を掛けられるのが偉く、特に対面したドドゲザンにテラスを切らせることでジャラのドラゴン技やガチグマのノーマル技の一貫を作る動きはピッピのようなサポート専門のキャラでは不可能。
高い攻撃性能とサポート性能を併せ持つので動きの幅も広く、刺さり次第では臨機応変にこちらをアタッカーとして立てる動きも可能。

気合溜めを採用することで壁パーティミラーや能力上昇系、威嚇によるデバフの対策とした。
剣の舞と異なり1回積むだけで以降のデバフを受け付けず継続的に脅威になれるので、暇な時に撃つと以降はオートこの指状態になれたり、そのままエースになれる。特に仮想敵となるドータクンとミミズズが鉄壁をして来ても貫けるのは偉い。

型破りとじゃれつく半減によりジャラの天敵ミミッキュに強いのも評価ポイントだった。

オーロンゲ

特性:いたずらごころ
性格:しんちょう
持ち物:ひかりのねんど
テラス:はがね
実数値:202(252)-140(0)-103(140)-103-121(116+)-80
技:リフレクター / ひかりのかべ / ソウルクラッシュ / すてゼリフ

悪戯心で先制で補助技が撃てるのが強い壁要員。
悪タイプなので悪戯心挑発で止まらないのも優秀。
実はダブルで壁ロンゲを使うのは初めてだったが、普通に強かった。
捨て台詞の存在が偉く、相手の火力を削ぎつつヤバソチャを降臨する動きでエースポケモンをおもてなしで回復出来、パーティ全体の場持ちが非常に良くなる。
特に自身が控えに戻ることで残数を残したまま展開出来る為、場に出したヤバソチャを再度オーロンゲへ退くことでおもてなしの2回目以降の発動も容易に狙いやすくなる点が強い。

単体でジャラランガに強く、テラスを切らせることも狙えるので構築全体のジャラ耐性を上げられて良かった。炎オーガポンと並べることで相手の鋼テラスジャラを板挟みに出来る。

壁だけでなくソウルクラッシュと捨て台詞というデバフ手段も持つので、瓦割りやサイコファング、すりぬけシャンデラ等の壁対策が普段以上に飛び交うマークの厳しい環境であったにもかかわらずしっかりとサポートをこなせた。

テラスは弱点のフェアリーや鋼、毒に加えてガチグマのノーマル技に耐性を持てる鋼としたが一度も切る場面はなかった。

ヤバソチャ

特性:おもてなし
性格:おだやか
持ち物:オボンのみ
テラス:ほのお
実数値:178(252)-58-127(4)-141-145(252+)-90
技:シャカシャカほう / いのちのしずく / いかりのこな / トリックルーム

ジャラのソウルビートの消耗分をおもてなしで即座に回復して全抜きを支援するサポート役。
回復だけでなく怒りの粉で攻撃回数増加、トリルで追風への切り返しやガチグマエース時のスイッチ展開も担えるのが非常に器用で、モロバレルとピッピとイエッサンの良いとこ取りみたいな使用感だった。

おもてなしによる回復が本当に強く、エース以外にも展開によってオーロンゲやコジョンドを回復させたりすることでサイクル全体の耐久力が飛躍的に向上した。
モロバレルの花粉団子やイエッサン、ピッピの癒しの波動と比較すると味方がそのターン動いて生存する必要がない点が非常に優秀(守るで温存しつつ回復という選択肢があることが強い)で、既存のヒーラーの常識を覆す存在だと感じた。相手の攻撃より先に回復を挟めるという意味ではキュワワーのイメージに近いかも。

他のサポート専門ポケモンと比べてシャカシャカ砲の攻撃性能にも光るものがあり、相手によってはコイツ1匹でも詰め切れる展開がある為単体で勝ち筋になれたり、たまに火傷により運勝ちが狙えるのも強い。

テラス炎は炎オーガポン相手にトリルを決めたい場面で便利で、他にも弱点を消して行動回数を確保すれば勝ちに繋がる場面は割とあったのでサポーターながら思ったよりは切った。

コジョンド

特性:さいせいりょく
性格:わんぱく
持ち物:とつげきチョッキ
テラス:かくとう
実数値:172(252)-145-111(164+)-103-92(92)-125
技:ドレインパンチ / とんぼがえり / はたきおとす / ねこだまし

・A189オーガポン、A156ミミッキュのじゃれつく耐え
・A189オーロンゲのソルクラ15/16耐え
・C177サーナイトのショック15/16耐え
・C205ガチグマのシルクブラッドムーン耐え
・C200マシマシラのサイキネ14/16耐え

猫騙しが使えてサイクルパーツになれるポケモンを探して辿り着いたジェネリックガオガエン(ゴリランダー)。耐久全振りなのに無振りガエン以下の耐久しかないという悲しき生き物だが、特性再生力があまりに強い為思ってた以上にしぶとく生存してサイクルを支えてくれた。

ドドゲザンに強いのが優秀で、オーガポン同様相手のドドゲザンにテラスを吐かせた上でジャラガチグマを通す動きにも貢献出来る。
チョッキで特殊相手、特にガチグマやすりぬけシャンデラ相手にも殴り合えるのは良かった。

テラス格闘のままなのは単純に節約の為で、余裕があるなら炎とかのフェアリー耐性持ちが理想かなとは思う。
そもそもコイツにテラス切るよりは他に回した方が強いと構築段階から分かっていたのでケチったが、実際にテラスを切りたい場面はなかったので問題はなかった。

【選出】

①基本選出
先発:オーロンゲ+ガチグマ
後発:ヤバソチャ+ジャラランガ

壁でアタッカーの行動回数を稼ぎ、裏から投げたヤバソチャで消耗を抑えて更に行動回数を稼ぎ、怒りの粉やトリルで有利盤面を維持する戦い方。
エースはジャラなのでガチグマは割と雑めに扱っても良い(ガチグマがオートこの指なのでロンゲの行動回数が増えて結果的に両方の壁を張りやすくなる)と割り切って動かすことも多いが、壁瞑想ガチグマが強いのでそのままガチグマが4タテすることもしばしばあった。

ヤバソチャのスイッチトリル展開が強く、ガチグマを最大限活かせる形になった。

壁下でガチグマとジャラを並べて相手に両対応を迫るのも強く、基本はガチグマの火力を放置出来ないのでその隙にソウルビートを積む、という動きでこの指(怒りの粉)ソウルビート以上のアドを取れる可能性が高い。

②猫サイクル
先発:オーロンゲ+コジョンド
後発:ヤバソチャ+ジャラランガ(ガチグマ)

相手の攻撃力が高く、オーロンゲの行動回数を稼がないと両壁が貼れなさそうな場合の選出。
エース1枚でもしっかりサポートすれば殴り勝てると判断した場合にする。
ロンゲコジョンドヤバソチャのサイクルが壁+捨て台詞、再生力+蜻蛉、おもてなし+命の雫のお陰で本当に硬くて無限にクルクル出来るので、相手の対処が追いつかないと攻撃を受けつつ殴り合うだけで相手だけが一方的に消耗して勝てる時も。
このサイクルを回している時のコジョンドは私が知るどの世代よりも輝いており、ガオガエンやゴリランダーでは再生力がない為出来ないような無茶な立ち回りが可能。
初手で瀕死手前になるような対面でも無理矢理動かした後、再生力とおもてなしにより6割近く回復して何事もなかったかのようにサイクル復帰する芸当はこのポケモンの特権だと感じた。
消耗に強く後投げがしやすいコジョンドのお陰で猫+ジャラの並びを初手以外でも柔軟に作れるので、積極的に後投げから猫騙しチャンスを作りジャラの攻撃回数を増やせるのが最大の強み。

③vsイッカコノヨ
先発:オーガポン+ガチグマ
後発:ヤバソチャ+ジャラランガ

イッカコノヨに対してはオーロンゲやコジョンドを出すと袋叩きやこの指ビルドを止められずに殴り負けるのでオーガポンのこの指で袋叩きだけは防ぎに行く。
ガチグマがイッカネズミをワンパンしたり、ドレパンがガチグマに当たらないようにしつつ瞑想を積むだけで有利に展開出来る。瞑想テラスブラッドムーンでフレガ込みのコノヨザルのワンパンすら狙える。
イッカコノヨの型が初見では分からないのでスカーフ命懸け+ネズミ斬が本当に厄介なのがこの並びの対処の難しさだが、この指で命懸けを吸えればガチグマがネズミ斬を耐えるので、そのまま裏のヤバソチャで有利展開を作れる。相手の型が読めずとも一貫した動きで両対応出来るというのは非常に安心感がある。

④トリル展開
先発:オーガポン+ヤバソチャ
後発:ガチグマ+ジャラランガ

この指トリルが有効そうな超高速系や追風系に対する出し方。
オーガポンが生存したとしてもこの指要員としては攻撃性能が充分高く、倒されたならガチグマを即座に暴れさせられる。
トリル中に相手を倒し切れなくても、トリル最終ターンに相手の守るに合わせてジャラのソウルビートを積むことで上を取り続けられる動きが実現可能で、トリパとして見ても強い並びを作れた。


【雑感】

ジャラランガが本当に強くて感動した。性能だけで見たら2018年のブレイジングソウルビート再来とまでは行かないが、環境との噛み合いと構築全体のサポートによりあの頃に近い活躍が見られて嬉しかった
・本大会におけるソウルビートジャラランガ使用者の最上位を取れたのも嬉しい。最強のソウルビート使い!
・同様にヤバソチャ入りでも参加者中最高成績だった。ヤバソチャも登場時より注目していたポケモンなので、今回しっかり強みを活かした構築を組めて結果を出せたのは嬉しい
・長年やっているが今回ダブルで初めて壁パーティを使った。今回の環境は普段では考えられないくらい壁メタが厳しく、瓦割りサイコファングすりぬけシャンデラ等を合計15回以上見たが意外と勝てた。ここまでメタが厳しくなければもっと勝てるかもなので、壁に対する悪いイメージは少し払拭されたかも
・ただし要所で急所を引いたことによる運負けが負け試合の半数以上なので、やはりこればかりは避けられないものだと受け入れるしかないのか。ネット大会なので序盤に運負けしても笑っていられたが公式大会予選で同じ目に遭った時に平常心を保てるかは分からないので、大事な試合で壁を持ち込む勇気が出るかは今後も不明
・ヤバソチャの評価が元々高かったが爆上がりした。最大限おもてなしを活かせる構築にしたからこそだと思うが複数回発動させる試合ばかりで本当に強かった。今後も相性の良い並びを研究したい
・ガチグマ(アカツキ)の唯一無二の攻撃性能がとても気に入った。ビートダウン構築を組むにしてもレジドラゴのように無効に怯えることなく確実にダメージを入れて行けるのは破格の性能で、このポケモンと仲良くなれたのも今回の大きな収穫
・オーガポンに関してはサポート役として見たら凄く強いが地味な活躍しかさせてあげられなかったので、今後他のお面含め開拓したい


【最後に】

久しぶりかつSVでは初のインターネット大会参加でしたが、とても楽しめました。
ネット大会特有の環境考察や構築作り、構築記事等のアウトプットで自分の考察力が磨かれる実感がありますし、今回も運良く上位にランクイン出来てそれが立証出来たのも嬉しいです。
このようにいいことばかりなので、皆さんも是非ネット大会に出て、そして結果や読んでくれる人が多いかどうかにかかわらず構築記事を書きましょう。普段のランクマよりは限定ルールの記事の需要は少ないかもしれないですが、私は皆さんの記事を読むのが好きです。考え方や参考になる部分が多かったり、単純に面白いので。
私も今後も時間の許す限りは積極的に大会に出て行きたいです。
最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

【ダブルReg.D】レジレジビート【S9最終11位/R2093】

ご無沙汰してます、ユウキです。
シーズン9お疲れ様でした。この度ランクバトルで最終11位を達成した構築を紹介します。
レギュレーションDも残り1ヶ月ですが、超前のめりで試合のテンポも良く、高火力技による爽快感が楽しい構築なので是非レンタルして使ってみて下さい。

【パーティ】

【コンセプト】

①とにかく上から攻める
最速のポケモンであるレジエレキを軸に、上から攻める為の素早さ操作手段を多めに盛り込んだ。

・「エレキネット」
・「いたずらごころ」+「おいかぜ」
・「いたずらごころ」+「こわいかお」
・「トリックルーム」×2

これらを駆使してこちらが先制する盤面を常に維持し、高火力のポケモン達でビートダウンを狙うのがメインコンセプト。

②全体技で攻める
長年インターネット予選やランクマッチの形式で意識しているコンセプトで、下記の通り全体攻撃技を多めに採用。

・レジエレキの「だいばくはつ」「エレキネット」
・レジドラゴの「ドラゴンエナジー
トルネロスの「こがらしあらし」
・ハバタクカミの「マジカルシャイン

相手の交代や片方「まもる」に加え、テラスタルによる耐性変化を読む必要がなく一定のリターンを得られる。
これらを先制で撃てるようにすることでプレイヤーの負担を減らして連戦での勝率を確保する。
単体技ばかりの構築よりも試合時間が短く済む可能性が高いのもポイント。

③初見殺し要素多め
ランクマッチのようなBo1形式ならではのコンセプトだが、この形式では楽して勝つ為の手段としては最有力と考えている。
具体的には下記に挙げる技やアイテムはシーズン9終了時点では採用率が低く、初見ならケアされずに通ることが多かった。
上手く通せれば一気にイージーウィンが近づくものも多いので、クローズド環境ではやはり強力。

・レジエレキの「だいばくはつ」16.9%、「ワイルドボルト」13.7%
・水ウーラオスぼうじんゴーグル6.8%
トルネロスの「こわいかお」6.2%
・ハバタクカミの「きあいのタスキ」11%+「トリックルーム」11.6%
・リキキリンの「サイコショック」8.4% 草テラス2.1%


【実績】

●ランクバトル シーズン9 (使用者:ユウキ)
勝敗:93勝43敗
勝率:68.4%
レート:最高/最終2093.093
順位:最終11位/344901名
ポケモンパラレルアリーナ2023本戦権利獲得

非公式全国大会であるポケモンパラレルアリーナの出場権が欲しくてシーズン9に本気で取り組んだので、無事に1発で結果を出せて非常に嬉しい。
家庭の都合上、休日を丸々使うオフ会への遠征や土日両方の日中を使うオンライン大会への参加はかなりハードルが高かったので、ルール発表時点から家族に迷惑を掛けずに権利獲得を目指すならランクマしかない!と意気込んでいた。色々な参加者の都合に配慮した予選形式を取って下さった運営様に感謝。

また、友人のアカバさん(@akiakaba)にも本パーティのレンタルを7月時点から渡していたが、今回もしっかり使いこなしてくれた。
(細部にアカバさん流のアレンジは多少入った模様だが6匹の並びと基本コンセプトは同じ)
下記の素晴らしい実績もこのパーティの強さの説得力を増してくれ、この上なくこの形式に合ったパーティが作れたと言える。

●ランクバトル (使用者:アカバ)
シーズン8 最終9位 レート2047.937
シーズン9 最終19位 レート2060.720 


【構築経緯】

①レジエレキで爆発したい!
剣盾で一時期愛用していたレジエレキがレギュDから使用可能になり、久しぶりに使いたくなったのが最初のきっかけ。
今作から特性「トランジスタ」の倍率が1.5倍から1.3倍に下方修正されてしまったが、一方でノーマルテラスタルの追加により「だいばくはつ」の火力が強化されたのは非常に強力だと考えた。
単純にノーマルテラス「だいばくはつ」が楽しくて強そうという理由に加え、環境面から見てもこのポケモン自体が刺さっていることも軸とする大きな理由となった。

トルネロス+水ウーラオスの並びが増えて高速電気が強い環境
・水ラオス増加でディンルーやランドロス等の地面タイプの数が抑えられている
・使用率1位のハバタクカミを上からワンパン可能(読まれにくいのもgood)
・追風ミラーでも圧倒的な素早さ+「エレキネット」で上を取り続けられる

これらの利点を活かせるように、レジエレキを軸に構築をスタートした。

②相棒枠のウーラオス
最大火力の「だいばくはつ」をなるべく通したいので、特性「ふかしのこぶし」により相手の「まもる」「みきり」を実質的に使わせないウーラオスの採用はすんなり決まった。
エレキウーラ自体が剣盾から使われていた汎用性が高く強い並びであり、そこに新たな崩しの手段が加わったのはまさに鬼に金棒。
ウーラオスの型はレジエレキが苦手な地面勢に抜群打点があり、エレキの火力が下がるランドロスウインディ等の水弱点「いかく」勢を牽制出来る連撃の型を選択。
「すいりゅうれんだ」を半減にする水タイプや水テラスが環境にかなり増えているが、レジエレキが盤面にいるとこれらが動きにくい為、結果的にウーラオスを通しやすくなる点もシナジーを感じる並び。
「だいばくはつ」無効のゴーストに強い一撃の型も勿論選択肢だとは思うが、後述のトルネロスとの並びで「あまごい」の火力増強を乗せられる点も評価して水ラオスとなった。

③追風要員トルネロス
レジエレキの強みである高い素早さによるアドバンテージは、相手の先制「おいかぜ」や素早さブーストのパラドックス勢に上を取られると一気に失われてしまう。
そこでこちらも先制で「おいかぜ」を貼れるようにすることは構築の早い段階で考えており、その中でも特にスペックが高いトルネロスを採用。
レジエレキの苦手な地面技を無効にしたり、ウーラオスの水技を「あまごい」で強化出来るのもポイント。

④先制技対策要員
「おいかぜ」を主軸とした先制で攻めるパーティを使う上で一番注意したいのがパオジアン+カイリューに代表される高威力先制技。
レギュCで愛用していた「ビビッドボディ」ハギギシリも試したが、水ウーラオスと攻撃範囲や苦手が被るのがイマイチで没に。エレキが物理なので「いかく」も面倒。
そこで特殊アタッカーのリキキリンを投入。似たような性能にイエッサン♀もおり、後述のレジドラゴを「このゆびとまれ」で守れる点は高評価だが、下記の点でキリンに軍配が上がった。

・流行しているゴリランダーに対しイエッサンでは先制技耐性が機能しなくなる場合があるが、キリンなら安定する
・特性「テイルアーマー」は味方の先制技は阻害しない為ウーラオスの「アクアジェット」やトルネロスの「こわいかお」等は通せる
・特攻種族値が高くアタッカー性能にも期待出来る(イエッサンはサポート寄りなのでトルネと同時に出した時の選出パワーの低さが気になる)


⑤エース枠
キリンも「ハイパーボイス」によりある程度火力が出せるが、エースとしては少々不十分さがある。
「おいかぜ」や「トリックルーム」下で相手を一掃出来る可能性のあるエースとして、レジドラゴを採用。
採用理由やメリットは以下の通り。

・命中安定の全体攻撃技をメインに添えられ、上を取った際の制圧力が高い
・「いかく」で火力を削がれない
・ゴリランダーに強め

⑥補完枠
「だいばくはつ」レジエレキの強みを引き出せるゴーストタイプの採用も是非したいと考えた。
一般的にはレジドラゴの相方としてはフェアリーに強いサーフゴーが多く採用されるが、私はハバタクカミを選択。

・中速のサーフゴーと比べて素早さ操作しなくても上を取れる相手が多い
・サイクルを回す構築ではないので連打で威力が下がらない全体技の方が撃ちやすい
(特に対オーロンゲで気軽に撃てる「マジカルシャイン」で倒しに行けるかどうかの差は大きい)
・レジエレキと並べた時の「トリックルーム」が非常に強く、アタッカーでありながら素早さ操作役も担える点が選出枠圧縮の観点から偉い


以上で6匹が決まった。
以下に詳しい個別解説を行う。


【個別解説】

■レジエレキ@いのちのたま
ワイルドボルト だいばくはつ エレキネット まもる
意地っ張り169-167-84-108-72-224
108-252-108-0-12-28

●配分
・A182悪ラオスの暗黒強打耐え
・A182水ラオスの水流連打耐え
・A182ガブリアスの鉢巻地震耐え(テラス時)
・A197ランドの鉢巻地震75%耐え(テラス時)
・A172パオの珠不意打ち耐え
・A189パオの氷柱落とし15/16耐え

・C187カミのムンフォ耐え
・C187イーユイの熱風耐え
・C205カミの眼鏡シャイン15/16耐え
・C203サーフの眼鏡鋼テラスゴルラ耐え

・S速スカーフラオス抜き

「おいかぜ」等で補える為素早さは最低限とし、耐久力を重視。
不意に上を取られても一発は耐えるようにしており、基本的にどんな出し方でも出オチすることはほぼない。
想定外な硬さで相手の攻撃を耐えて行動して勝ちに繋げるパターンも多かった。

●技構成
ワイルドボルト
メインウェポン。A200「すいりゅうれんだ」耐え程度のハバタクカミなら上から高確率でワンパンがあまりにも強い(B101カミに対して142-169ダメージ)。
イーユイやニンフィアと言ったBが低めな相手を考慮外から縛れるのも便利だった。
反動は痛いものの体力が減ったらすぐに爆発するのであまり気にならず、「だいばくはつ」以外でも反動で自主退場出来る手段があるとゴーストタイプ入りにもスムーズに展開出来るメリットも。

・だいばくはつ
実質的なメインウェポン。ノーマルテラス込みでの火力指数は1匹あたり「61059」となる。
ちなみにA200ウーラオスの雨+「しんぴのしずく」持ち「すいりゅうれんだ」が「60750」なので、このレベルの火力をS224から2匹同時に押し付けることの強さが想像出来るだろう。
また、環境に最も多いゴーストタイプであるハバタクカミを上からワンパン可能な「だいばくはつ」要員というのは、今までの歴史上から見ても非常に強い爆弾ポケモンであると言える。
基本通れば勝ちの盤面になるまでは慎重に機会を伺って行くが、時には「まもる」を使われる可能性があっても雑に自主退場技として放つことも。
この用途の場合は「おいかぜ」や「トリックルーム」ターンを裏のエースに最大限回せるのが強い。
地面勢に打点を持てるのが偉く、不意にトリトドンを倒すことに成功すれば一気に水ラオスが止まらなくなる。

・エレキネット
優秀な素早さ操作技として採用。特攻下降補正かつ無振りだが、特性と持ち物のお陰で臆病テツノツツミの「こごえるかぜ」以上の火力は出るので普通に強い。

・まもる
ねこだまし」を対策したり「だいばくはつ」のタイミングをずらす為採用。

●テラスタイプ:ノーマル
「だいばくはつ」を最高火力で使う為にノーマル。

●持ち物:いのちのたま
「だいばくはつ」さえ強化出来れば良いという考えもありノーマルジュエルも試したが、「ワイルドボルト」でハバタクカミをワンパン出来るメリットがあまりに大きい為いのちのたま。



■水ウーラオスぼうじんゴーグル
すいりゅうれんだ インファイト アクアジェット みきり
意地っ張り205-198-123-**-81-119
236-236-20-0-4-12

●配分
・A211カイナのワイボ15/16耐え
・C205カミのWシャイン確定耐え
・C205カミの眼鏡シャドボ耐え
・C205カミの10万耐え
・C177トルネのこがらし70%生存(命中込)
・D(-1)で水テラス時にC187カミの眼鏡シャイン15/16耐え
・C176ツツミのフリドラ確定耐え

・追風で最速スカーフランド抜き
・S(-2)で59

追風パにしてはかなり遅く、耐久重視の配分。
自身の「トリックルーム」での運用と、vsトリパで味方「こわいかお」をする際の遅さを重視。
テツノカイナが重めなので物理耐久を高めているのがこだわりポイント。

●技構成
・すいりゅうれんだ
確定急所かつ連続攻撃が強力なメインウェポン。特にきあいのタスキパオジアンのワンパンを狙える点が偉過ぎる。

インファイト
ヒスイヌメルゴントリトドン、ゴリランダーへの打点として本構築では重要性が高め。レジドラゴ目線でも鋼への打点は多い方が良い。

アクアジェット
先制技。ミリ耐えやきあいのタスキにも屈しにくい。「まもる」で防がれずに確実に仕留められるのが偉い。悪ラオスの「ふいうち」と異なり相手が「まもる」を選んでいても倒せるのは大きな利点でもある。

・みきり
レジエレキの「だいばくはつ」に巻き込まないよう必須。エースとしての性能を維持するだけでなく、特性の存在からも盤面に居続けることがメリットになる。

●テラスタイプ:水
耐性面では飛行やフェアリー弱点を消しつつ、メインウェポンと先制技の火力を増強出来る最強のテラスタイプ。

●持ち物:ぼうじんゴーグル
モロバレルの隣に「いかりのこな」を無視しつつ「すいりゅうれんだ」を撃ち込むとたまにバレル入りの構築が崩壊する。
「キノコのほうし」を受け付けずに済むので対モロバレル絡みの立ち回りの選択肢が格段に増える。



■化身トルネロス@オボンの実 いたずらごころ
こがらしあらし あまごい こわいかお おいかぜ
図太い186-**-133-146-101-132
252-0-244-4-4-4

●配分
・A211カイナのワイボ75%耐え
・A200水ラオスの水テラス雨水流連打99.8%耐え
・A204カイリューの手助けノマテラ鉢巻神速耐え
・A172パオのスピナー15/16耐え

こちらもカイナ意識で防御振り。
耐久特化で場持ちが良いので複数回補助技を撃ったり、雑に攻撃技でダメージを稼ぎやすくなる。

●技構成
・こがらしあらし
命中不安こそあるが念願の高威力一致範囲技で、かつ通りが良い飛行打点の為高いダメージ効率を誇る。
自身で「あまごい」して必中にも出来るので外しに泣かされる場面は思ったよりは多くなかった。
不確定要素ではあるが追加効果による上振れがあると素早さ関係をより有利に出来るのも強い。

・あまごい
水ウーラオスの火力増強、自身の攻撃の命中UP用。ヒードラン等の炎ポケモンに強くなれたり、コータス入り等他天候への天候奪取手段としても有用だった。

・こわいかお
追風ミラーで役に立つだけでなく、味方に撃つことでトリパへの対抗手段にもなるのが非常に偉い。
この技の採用によりガチクレセのような構築にもトルネを選出出来るようになり、対応幅が拡がった。

・おいかぜ
採用理由。「いたずらごころ」でいつでも先制で繰り出せるのが強い。

●テラスタイプ:ゴースト
ねこだまし」「しんそく」対策となりつつ味方エレキの「だいばくはつ」も無効化出来るゴースト。
ガチグマトリパに対しても地面技無効で「からげんき」で狙われるので、ゴーストテラスを合わせることでターンを稼げるのが強い。

●持ち物:オボンの実
ウーラオスの「すいりゅうれんだ」意識。純粋に行動回数増加に繋がる為採用した。
トルネミラーの「ちょうはつ」をケアしたメンタルハーブ等の選択肢も存在する中で、リキキリンのお陰で「いたずらごころ」関連の補助技は無効化出来る為、汎用性が高くて強い持ち物を持たせられるのは嬉しい。
(イエッサンによるサイコフィールドだと浮いているトルネロスは先制技を無効化出来ないが、テイルアーマーなら問題なく無効化出来るのもキリンの偉い部分)



■リキキリン@のどスプレー テイルアーマー
ハイパーボイス サイコショック てだすけ トリックルーム
控えめ197-**-97-178-91-104
12-0-52-252-4-188

●配分
・A182水ラオスの水テラス水流連打耐え
・C(+1)ショックで131-92カミ(意地パオの不意打ち耐え程度)確定
・S追風時最速ツツミ抜き
・Sトリル時無振りゴリラ抜き

追風展開で出すことが多い為、素早さをかなり引き上げた配分。これだけ速いと追風下でのスイーパーとしての役割をしっかり遂行出来、特性と併せた対パオジアン性能が偉い。
火力も最大限にして先制でなるべく多くの相手を倒し切れるように。特に「サイコショック」のハバタクカミへのダメージを意識した。

●技構成
ハイパーボイス
無難に強い一致範囲技のメインウェポン。音技なので「みがわり」貫通で、加えてのどスプレーを発動出来るのは優秀。

サイコショック
当初襷ウーラオスを貫通出来る「ツインビーム」を試していたが、水ラオスの襷は稀だし水テラスされるので、ハバタクカミやチョッキテツノカイナ意識でこちらを採用。レジドラゴと組む時に優先して処理したいハバタクカミに一気に強くなれたり、「めいそう」ポケモンに強くなれるのが偉かった。

・てだすけ
このポケモンより火力があるポケモンが横に並ぶことがほとんどなので、限られたターンで相手を倒し切る為に積極的に使う。

トリックルーム
追風終了後も先手を取り続けたいので採用。追風最終ターンに相手が「まもる」をしたり、味方が相手を縛っている盤面でスイッチトリルを狙えるのが強い。ガチトリパ相手にトリル返しの選択肢も生まれることでかなり立ち回りに余裕が出来る。

●テラスタイプ:草
ハバタクカミが強化アイテムや水テラス「すいりゅうれんだ」で倒されてトリルを貼れなかった場合にこのポケモンでテラスを切りつつ切り返せるように水耐性。モロバレルが重めだった点から草を選択。

●持ち物:のどスプレー
メインウェポン使用後に火力が伸ばせるのが攻撃重視の構築とマッチする。
先発エレキが雑に「だいばくはつ」で削ってミリ耐えした相手を倒しつつ特攻を高め、次の死に出し相手に高火力を撃ち込めるのは強い。



■レジドラゴ@りゅうのキバ
控えめ277-**-84-167-85-103
12-0-108-252-116-20

●配分
・A172パオのスピナー9/16耐え
・A167(+2)ヘイラッシャの一丁14/16耐え
・C187カミのムンフォ15/16耐え
・C203サーフの眼鏡鋼テラゴルラ13/16耐え
・S追風で最速カミ抜き
・Sトリル時無振りゴリラ抜き抜き(104の味方キリンより先に動く)

火力最大にしつつ、素早さはトリルとの兼ね合いで最低限にして耐久を重視した配分。
上を取れない盤面でも耐久の高さとタイプの優秀さで殴り合いを仕掛けられるのが強い。
素早さはキリンとの同速を避ける為に103で、これは追風下で最速ツツミと同速になってしまうが、ほとんどのツツミが素早さ上昇ブーストエナジーなことからそもそもツツミ入りにはトリル展開を選ぶので問題はないと判断。

●技構成
・ドラゴンエナジー
最強の範囲攻撃技。高威力で命中安定、かつ天候に威力を左右されないのでいかにこの技を通せるかを考えてプランを立てられる。

りゅうのはどう
体力が削れた時や「ワイドガード」持ちと対面した場合のメインウェポン。こちらも命中威力安定で詰め筋になる。

・だいちのちから
サーフゴー、ヒードラン等の鋼タイプ意識で採用したサブウェポン。ハバタクカミを強打出来るテラバーストも選択肢ながら、不採用としたのはテラスしないとハバカミに触れないデメリットを嫌ってのこと。「だいちのちから」なら削れたカミをテラスせず倒し切ったり、ウーラオスやキリンとの集中で落とし切れる。

・まもる
エースであり大事にしたい点、素早さ操作のターンを待ってから攻撃に転じたい点から採用。

●テラスタイプ:鋼
抜群であるハバタクカミのフェアリー技やパオジアン、ユキノオー等の氷技、ミラーのドラゴン技への耐性獲得に有用な鋼。

●持ち物:りゅうのキバ
メインのドラゴン技の威力をノーリスクで上げられるりゅうのキバ。特性と併せてかなりの火力になる。ドラゴン技以外の火力には期待していないのでこれで問題なし。



■ハバタクカミ@きあいのタスキ
シャドーボール ムーンフォース マジカルシャイン トリックルーム
控えめ135-**-101-198-156-164
36-0-204-196-4-68

●配分
・A182水ラオスの水流連打98.2%耐え
・S最速ラオス抜き

いかなる展開でも火力はなるべく高くしたかったので特攻特化に近い所からスタートし、残りで配分を考えた。
素早さはトリル運用も考えて最低限とし、襷を貫通してくる水ラオスの攻撃意識で耐久を配分。
特殊方面は無振りでも硬く、サーフゴー等に対しては襷もあり不足を感じる場面はないのでB振り。

●技構成
シャドーボール
特にサーフゴー、ハバタクカミを一致弱点で殴れる点がレジドラゴと組む上では外せない要素。クレセの迅速な削りも出来るのが優秀。

ムーンフォース
単体最高打点なので採用。少ないターンで相手を倒し切る選択肢としては持っておきたい。

マジカルシャイン
雑に削って裏の圏内に入れたり、素早さ優位から一掃を狙う場面で有用な全体技。

トリックルーム
このポケモンが持つ技の中でもクローズドBo1で最強クラスの技。相手の想定外から決めると試合の流れを一気に引き寄せられる。特にトルネロス入りの追風パへのカウンターとして有効。

●テラスタイプ:フェアリー
上を取って相手を殴れる場合の制圧力を重視した一致テラス。範囲技の「マジカルシャイン」と単体最高打点の「ムーンフォース」の縛り範囲拡大の為フェアリー。

●持ち物:きあいのタスキ
どんな攻撃も1発は耐える安心感から、多くの盤面でサポートなしでも「トリックルーム」を高い確率で決められる他、普通に上から殴る盤面でも相手からワンパンされないのが汎用性が高く強いアイテム。テツノカイナの「ヘビーボンバー」やサーフゴーの「ゴールドラッシュ」をテラスなしで耐えて行動回数を稼げるのは偉い。


【選出/立ち回り】

①基本選出
先発:レジエレキ+トルネロス
後発:リキキリン+レジドラゴ(ウーラオス)

追風で上からビートダウンを狙う基本の出し方。
追風最終ターンに相手をドラゴで縛りながらリキキリンが「トリックルーム」を使うスイッチトリルの動きが強力で、常に上を取り続けられる。
場合によっては初手で追風ノマテラ爆発(トルネ巻き込み)から裏の2匹を死に出しし、追風最大3ターンを使ってそのまま試合を決め切る展開も取るが、こちらも強力。


②爆発選出
先発:レジエレキ+ウーラオス
後発:トルネロス+α

エレキの隣にウーラオスを出しておくことで「まもる」「みきり」の使用を躊躇させたところに「だいばくはつ」を通しに行く選出。
数的有利を取れたら裏のトルネと並べて雨or追風ラオスで確実に1匹ずつ倒して詰め切る。


③vsトルネロス(追風ミラー)1
先発:レジエレキ+トルネロス
後発:リキキリン+レジドラゴ(ウーラオス)

エレキの「エレキネット」やトルネロスの「こわいかお」を駆使すれば追風ミラーや素早さブースト系にも中速アタッカー達が先手を取れる。
終盤息切れしないように後発にキリンを控えさせ、スイッチトリルの選択肢も残しておくと強い。
たまに初手トルネカミでカミが追風フェアリーテラス眼鏡シャインを放とうとして来るが、追風ワイボで上からワンパンした瞬間爆発もドラゴも止まらなくなりイージーウィンとなる。読まれない物理エレキは強い。


④vsトルネロス(追風ミラー)2
先発:レジエレキ+ハバタクカミ
後発:リキキリン+レジドラゴ(ウーラオス)

相手の並びによってはカウンタートリルも有効。
初手のレジエレキで圧を掛けて相手トルネに追風を撃たせ、その隙に襷トリルで切り返す。
上手く決まればその後3,4ターンは圧倒的素早さ優位を取れるのでそのまま攻め切る。


⑤vs壁
先発:レジエレキ+ハバタクカミ
後発:リキキリン+ウーラオス

初手のオーロンゲを「ワイルドボルト」+「マジカルシャイン」で処理する。初見なら「ひかりのかべ」しか貼られないので、その後ノマテラ爆発を通して相手の積みエースを破壊して、刈り残しもウーラオスで締める。


⑥vsトリパ、イエアルマ
先発:レジエレキ+ハバタクカミ
後発:トルネロス+ウーラオス

イエッサンやクレセのトリルは爆発とカミの集中で防げるので、トリルを貼らせない動きが可能。
最悪トリルを貼られたとしてもカミでのトリル返し、トルネの味方「こわいかお」でも切り返せるのでトリパに対しては柔軟に対応出来た。
ガチトリパだけでなく追風や高速アタッカー入りのスイッチトリパに対しても同じ選出で対応出来るのがミソ。



* * *



今回の記事は以上となります。
長文でしたが最後までお読み下さり誠にありがとうございました。
ご意見、ご感想、ご質問等があればコメント欄やTwitterまで是非お気軽にお願いします!

【WCS2023】雪セキタン【PJCS予選②最終59位/R1788】

ご無沙汰してます、ユウキです。
遅くなってしまいましたが、4月にPJCS2023予選第2回を突破して本戦出場権を獲得した構築を紹介します。
レギュレーションCもあと僅かですが、超前のめりで複数のコンボがあり使っていて楽しい構築なので是非レンタルして使ってみて下さい。

【パーティ】


【コンセプト】

①高速環境で強いセキタンザン軸
レギュレーションCの環境では、ハバタクカミ、イーユイ、テツノツツミの使用率TOP3を始めとした高速アタッカーの並びが流行っている。
カミツツミの素早さ上昇ブーストエナジーこだわりスカーフイーユイまで考えると上を取る手段は限られて来る。
そこで厄介なツツミカミ、ツツミイーユイ、カミイーユイのどの組み合わせにも有利を取れる素早さと高い攻撃力を持つ蒸気機関セキタンザンを軸にした。
次点で使用率が高いパオカイの並びにも上からの岩技で強く出られる為、環境に非常に刺さっていると言える。
使用率が低いポケモン(第1回PJCS予選では105位)をエースにすることで相手の想定外を押し付ける、というのも強みとなる。


②上から全体技で攻める
長年インターネット予選の形式で意識しているコンセプト。
セキタンザンの「じしん」「いわなだれ」、ユキノオー+テツノツツミの「ふぶき」は全体攻撃技であり、相手の交代や片方「まもる」に加え、テラスタルによる耐性変化を読む必要がなく一定のリターンを得られる。
これらを先制で撃てるようにすることでプレイヤーの負担を減らして連戦での勝率を確保する。
地面技を半減・無効にする草や飛行に氷が抜群で、氷半減の炎や鋼に地面が抜群なので、「じしん」と「ふぶき」は非常に相性が良い。
テラスで片方に対応されたとしてももう一方を一貫させられる為、安定行動で勝ちルートに持って行ける。


③初見殺し要素多め
これまたBo1形式ならではのコンセプト。
セキタンザン自体が低い使用率から地面テラスを読まれにくい側面を持つ他、ハギギシリという存在自体が初見殺しのようなポケモンを採用して相手に手の内を悟られにくくした。
こだわりメガネテツノツツミも読まれずに初見で刺さる場面が多く、ユキノオーの「てだすけ」を絡めた想定外の重い一撃で相手を倒し切れれば勝ちがグッと近づく。


④運負けせず運勝ちを狙える
運負けを限りなく減らす為、命中不安技はなるべく排除した。
パオカイという組み合わせは命中100だけで成立する為安定した戦いが出来る他、セキタンザンも今回は地面テラス「じしん」をメインとしたことで撃つ回数は「じしん」>「いわなだれ」となり、安定した打点を確保している。
テツノツツミの「ハイドロポンプ」という技が嫌いでしばらく採用を敬遠していたのだが、こだわりメガネ「ふぶき」を軸にすることでほとんど撃たずに済むように構築出来た。
(実際2ROM併せて90戦近くやって4回ぐらいしか撃たず)

また、全体攻撃を中心に上から攻めるだけでも急所の期待値が高くなる他、追加効果が強力な技の採用で更に上振れが期待出来る。
「ふぶき」は雪状態で必中な上に凍結の追加効果が非常に強力で、ただ目の前に通る技を撃っているだけで運勝ちを狙える。
いわなだれ」も命中を乗り越えて先制で当てられれば30%怯みの追加効果が強力。


【実績】

●PJCS2023予選第2回 
勝敗:32勝11敗
勝率:74.4%
レート:1788.527
順位:59位/56333名
→PJCS2023本戦権利獲得


【構築経緯】

①軸のセキタンザン
環境に地面や岩の通りが良いことから着目。
元々レギュBまで砕ける鎧グレンアルマをずっと愛用していた背景があり、レギュCの素早さ競争激化に適応出来る点、足りない火力を後述のパオジアンで補える点から乗り換えた形。

②パオカイと組み合わせる
セキタンザンを地面テラスで使う場合、浮いていて水技を上から撃てる相方が欲しい。
そこにピッタリハマるのが「アクアジェットカイリューだった。
元々パオカイを使っていた経験があったが、カイリューの「アクアジェット」はハバカミに触れるので強い技という認識で、本来コンボ始動用の弱い技を強く使えるポケモンというのは魅力だった。
カイリュー及びセキタンザンを更に強く使えるようになるパオジアンも構築にすんなり入る。

ハギギシリに着目
カイリューだけでは弱点保険の起動に安定感がない(特に「いかりのこな」「このゆびとまれ」で止まる)点から、「なみのり」要員を探していた。

・「アクアジェット」も覚える ※状況に応じて「アクアジェット」も使える方が便利
・ある程度速い(耐久イッカネズミやコノヨザルより先に動ける)

という条件で候補に挙がったのはイルカマン、水ケンタロスハギギシリの3匹。

実はセキタンザンは相手のパオカイに有利そうな顔をしていながら「アクアジェット」後に「しんそく」+「ふいうち」で縛られてしまうという課題があった。
そこで先制技で縛られずに蒸気機関セキタンザンを通せるようになるハギギシリの「ビビッドボディ」に注目。
自身は先制技を撃てるが相手からの先制技だけ封じるという壊れ特性で、先制技込みで上から攻めることを意識した他のポケモン達とも相性が良い。
数値があまり高くない為採用を決めた時は半信半疑だったが、特性も技もタイプも奇跡的に環境や構築と噛み合って勝率に大きく貢献してくれた。
SMから登場して以来初めて育成したが、間違いなく強いと思えた。

④補完の雪
第1回予選時はドラパルト+コノヨザルを使用していたが、壁や寿司が辛かった。
基本選出が物理に寄っているので、補完枠には特殊アタッカーが欲しかった。
第1回予選でやなぎさんがディンルーカイリューで結果を残したが、このような地面+飛行の並びはセキタンザンの岩技も地面技も一貫しない為厄介。
またmumemoさんの合体しない寿司も数少ない公開された予選抜け構築なのでマネする人が増えると予測し、対策を仕込みたいと考えた。
地面+飛行の並びには「ふぶき」が両方抜群で通る点、非合体ヘイラッシャに対して「いのちがけ」を対処法とするよりもきちんと抜群を取れるポケモンで処理しに行く方が良い点から、ユキノオー+テツノツツミを採用することに。


【個別解説】

■地セキタンザン@じゃくてんほけん じょうききかん
いわなだれ フレアドライブ じしん まもる
意地っ張り185-145-141-**-110-82
0-252-4-0-0-252

●配分
・S(+6)でS328 最速S(+1)テツノツツミ(S309)を余裕で抜ける
・S(+6)で準速砂ルガルガンと同速

●技構成
いわなだれ
メインの「じしん」無効の飛行タイプに抜群を取れるサブウェポン的な位置づけ。これをタイプ一致で撃てるのが偉い。
炎弱点のドータクンやアーマーガアの炎テラスにも刺さる。

フレアドライブ
単体に対する最高打点で、チオンジェンやモロバレル、アーマーガア意識の採用。地面弱点のキラフロルやイーユイが草テラスしても焼ける。

・じしん
命中安定のメインウェポンで、なるべくこの技を一貫させるよう意識する。岩弱点のギャラドスやテツノツツミが鋼テラスしても抜群で通る。

・まもる
エースを大事にするため採用。

●テラスタイプ:地面
地面タイプになることで「じしん」がタイプ一致になる他、相手から撃たれる地面技や格闘技が抜群でなくなるのが偉い。
これによりディンルーやイダイナキバを見ても突っ込んでいく選択肢がある。
元々弱点の岩が半減になる為、カイリューとの並びで「いわなだれ」を誘うことで1ターンほぼ無償で動ける場合も。


■水ハギギシリこだわりスカーフ ビビッドボディ
ウェーブタックル アクアジェット なみのり サイコファング
陽気146-147-99-67-91-157
20-172-68-0-4-244

●配分
・「ウェーブタックル」で131-76ハバタクカミ確定
・「わざわいのつるぎ」「ウェーブタックル」で155-86ハバタクカミ確定
・A145(+2)セキタンザンの地面テラスW「じしん」耐え
・A183イダイナキバの「ぶちかまし」14/16耐え
・C205ハバタクカミの「ムーンフォース」耐え
・C187ハバタクカミのフェアリーテラス珠W「マジカルシャイン」耐え
・最速コノヨザル抜き

●技構成
・ウェーブタックル
高威力なメインウェポン。反動は多少痛いものの相手を倒し切る火力を出せるのが偉い。

アクアジェット
味方の弱点保険起動用先制技。相手には問題なく撃てるのも偉い。

なみのり
このゆびとまれ対策。セキタンザンの被ダメージを抑える為C0。

サイコファング
水技が通らない相手や格闘勢に撃つ。壁破壊も出来るのが偉い。

●テラスタイプ:水
水テラス「ウェーブタックル」の火力増強が勝ち筋になる場面がある。
パオジアンと組んでいると縛り範囲は増える。

●持ち物:こだわりスカーフ
相手のパオカイの上から動ける、イッカコノヨのコノヨがスカーフでも初動に問題がない、が主な採用理由。
ハバカミを上からの「ウェーブタックル」で縛れる等単純に高速物理アタッカーとして強く、先制技無効という性能と噛み合っている。


■氷パオジアン@きあいのタスキ 
ふいうち アイススピナー せいなるつるぎ まもる
陽気155-172-100-**-86-205
0-252-0-0-4-252

●技構成
・ふいうち
先制技の中でも威力重視でこの技。

・アイススピナー
命中安定の氷技。フィールド破壊を出来るのも偉い。

せいなるつるぎ
効果が優秀なサブウェポン。ヘイラッシャの能力上昇無視、「てっぺき」系統に強いのが偉い。

・まもる
無難に採用。縛り関係を作りやすいポケモンなので相手の「まもる」読みでも使う。

●テラスタイプ:氷
一般的にパオカイミラーで「しんそく」「せいなるつるぎ」無効化が偉いゴーストを選ぶことが多いと思われるが、せっかくハギギシリで先制技やパオカイミラーが対策出来るので他のテラスを検討。
雪の恩恵を残しつつ「アイススピナー」の縛り範囲拡大を狙える氷とした。



■飛カイリューぼうじんゴーグル せいしんりょく
しんそく アクアジェット テラバースト まもる
意地っ張り197-204-116-108-121-101
244-252-4-0-4-4

●配分
・A216セグレイブの「こおりのつぶて」15/16耐え
・A167(+2)ヘイラッシャの「いっちょうあがり」12/16耐え
・C187ハバタクカミの「ムーンフォース」15/16耐え

●技構成
しんそく
実質的なメインウェポン。セキタンで削った相手をこの技で刈り取るイメージで相手にまんべんなく削りを入れておく。

アクアジェット
セキタンザン起動用だが、パオジアンと並ぶと相手にも結構入る。無効タイプのない優秀な先制技。

・テラバースト飛行
一貫性が高く威力も高めなメインウェポン。テラスタルを切る必要がある点を除けば最高。ごくまれに特殊ノーマル技として撃つ場面もあるのでC31。

・まもる
コンボ起動タイミングを図るのもあり、なるべく盤面に維持したいポケモンなので採用。

●テラスタイプ:飛行
ハバカミ+モロバレル+ウインイルカディンルーのようなサイクルに一貫する飛行テラバーストを撃ちたい為採用。
テラス後もちゃんと浮いているので「じしん」に巻き込んでしまわない。

●持ち物:ぼうじんゴーグル
モロバレルの隣に「いかりのこな」を無視しつつ「テラバースト」を撃ち込んだり、「いかりのこな」されてもセキタンザンに味方「アクアジェット」を撃てる。
「キノコのほうし」を受け付けずに済むので対モロバレル絡みの立ち回りの選択肢が格段に増える。

●特性:せいしんりょく
セキタンザンやパオジアンとの並びで「いかく」が厳しいのでこちらだけでも通せるように。



■氷テツノツツミ@こだわりメガネ
ふぶき フリーズドライ ハイドロポンプ クイックターン
131-80-134-166-91-206
0-0-0-172-84-252

●配分
・Aセキタンザンへの「クイックターン」のダメージ変動ない範囲で最大 ※A76と同ダメージ
・A172パオジアンの「せいなるつるぎ」11/16耐え
・C187カミの「ムーンフォース」確定耐え
・S最速

●技構成
・ふぶき
最強の範囲攻撃技。追加効果はオマケで、単純に高威力で命中安定なのが偉い。

フリーズドライ
水の弱点を突ける最高の氷技。主にヘイラッシャに対してテラスタイプ含め抜群を取れることが多く優秀。

ハイドロポンプ
仕方なく採用したが、相手に氷半減が多く代わりに水が一貫した試合終盤か、この技を当て続けないと勝ち筋がない時にしか撃たないと決めている。

クイックターン
技スペースに余裕があったので採用。セキタンザンを絡めた出し方や立ち回りに幅が出る。
単純に速いメガネアタッカーに交代技がある形なので不利対面をリセットするのにも使えなくはない。
味方起動含めて滅多に使用するタイミングはないが、どうせ余っているスペースなので問題ない。

●テラスタイプ:氷
使用頻度の高い「ふぶき」「フリーズドライ」の縛り範囲拡大の為。「てだすけ」を重ねて色々倒せるようになる。
雪による防御上昇の恩恵を残せるのもgood。

●持ち物:こだわりメガネ
通りが良い2種の氷技の威力を底上げしてゴリ押しして行く。
基本「ふぶき」を撃つという縛りを己に課すことで「ハイドロポンプ」を撃つ回数を減らせるのが隠れた強み。
目の前にウインディがいてもどうせ「まもる」か退くか草テラスで受けて来るので黙って「ふぶき」で良い。


■水ユキノオー@オボンの実
ふぶき エナジーボール こおりのつぶて てだすけ
控え目197-100-98-143-106-92
252-0-20-140-4-92

●配分
・A204カイリューの「テラバースト飛行」15/16耐え
・A172パオジアンの「せいなるつるぎ」2発@オボンで94.6%耐え
・A183イダイナキバの「インファイト」14/16耐え
・「エナジーボール」で155-86パオジアン2発
・「エナジーボール」で137-106テツノツツミ確定
・C187ハバタクカミのテラス珠「ムーンフォース」耐え
・C187ハバタクカミのテラス珠「マジカルシャイン」2発@オボンで98.1%耐え
・S4振りチオンジェン抜き

●技構成
・ふぶき
メインウェポン。凍結が非常に強く、ツツミと重ねて連打するのが基本。

エナジーボール
D振りツツミやパオジアンへの確定数を意識し、「ギガドレイン」ではなく威力重視のこちら。

こおりのつぶて
タスキや「マルチスケイル」潰しに。パオジアンと並ぶと少し威力が上がる。

・てだすけ
メガネテツノツツミを最大限強く使う技。もちろん他のアタッカーと並んでも低い素早さからでも仕事出来る。


●テラスタイプ:水
炎弱点を消しつつ水耐性を残せるタイプ選択。ウインディ+イルカマンやイーユイ+ヘイラッシャ等に対応。
水の弱点の電気と草には元タイプが非常に強い為、隙が生まれにくい。

●持ち物:オボンの実
耐久振りと相性が良いので採用。気軽にセキタンザンの「じしん」に巻き込んで行ける他、後出しからも仕事がしやすくなる。


【選出/立ち回り】

①基本選出
先発:カイリュー+セキタンザン
後発:ユキノオー+テツノツツミ

セキタンザンの「じしん」の一貫を狙う基本の先発。
カイリューが浮いているだけでなく、ユキノオーも雪による高い防御+地面半減で遠慮なく「じしん」に巻き込める。
セキタンザンの攻撃に「てだすけ」を重ねてもOK。
地面の通りを嫌って草や飛行テラスして来た相手に「ふぶき」を抜群で通せるようになるので、後発ノオーツツミでお掃除する。
バレル入りもこの選出で対応可能で、ゴーグルカイリューユキノオーで「キノコのほうし」をいなしつついずれかのアタッカーを通しに行く。


②雪
先発:ユキノオー+テツノツツミ
後発:カイリュー+セキタンザン

雪の刺さりが良い場合は先発から出しても良い。
有利対面を取った場合のメガネ「ふぶき」がとにかく強く、「てだすけ」+氷テラスまでするとハバタクカミすら上からワンパンを狙えるので誰も後出しが成立しない。
「ふぶき」連打に対抗する為に炎テラスタルや鋼テラスタルしてきた相手に裏のセキタンザンの「じしん」が一貫する。
この出し方は裏のカイリューとセキタンザンを上手く並べるのが難しいので、①の出し方の方が試合展開はスムーズ。
ユキノオーが炎技を撃たれる対面ではセキタンザンに退くことで「じょうききかん」を発動出来るのは覚えておくと良い。
地味にこの2匹のタテの相性が良く、前のめりな構築ながらサイクルチックな動きも可能。


③vsこの指系、パオカイ
先発:ハギギシリ+セキタンザン
後発:ユキノオー+テツノツツミ

初手でイッカネズミを出されても「なみのり」で弱点保険を起動。
巻き込み「じしん」も1回は耐えるよう調整しているので地面の通りが一番良い場合は遠慮せず巻き込む。
パオカイの並びに対してもスカーフ「なみのり」でタスキと「マルチスケイル」を同時に潰しつつ「いわなだれ」で両縛りを狙えるので非常に強い。
特に相手の「しんそく」「アクアジェット」「ふいうち」を防げる為初手でコンボを狙っても問題ないのが偉い。



④物理ゴリ押し選出
先発:カイリュー+セキタンザン
後発:パオジアン+ハギギシリ

セキタンザンが先制技で縛られる恐れがある場合の出し方。
イルカマンやハッサム、セグレイブ、ドドゲザン等の強力な先制技持ちが対象。
先にハギギシリを出していないのは裏から出すことで相手の先制技を無効化しつつセキタンザンを通す動きの方が強いから。
パオジアンのお陰で全員が高い火力でスイープして行けるので、セキタンザンで全抜きを狙うというよりは雑に削って「しんそく」「ふいうち」「ウェーブタックル」の圏内に入れて詰めていくイメージで良い。


⑤vsファイアロー
先発:パオジアン+ハギギシリ
後発:カイリュー+セキタンザン

スカーフ「アクアジェット」で「はやてのつばさ」を捥いで先制「おいかぜ」を許さない構え。
追撃の「アイススピナー」でファイアローさえ倒してしまえばあとはセキタンザンが全員の上を取れるので裏から並べて制圧を狙う。
ハギギシリのスカーフが読まれることはほぼない為無償で決まる上、読まれても「ビビッドボディ」で「ブレイブバード」を封じている為「ファストガード」ぐらいしかやることがない。
カイリューと並ばずとも、パオジアンが先にやられた場合はハギギシリ+セキタンザンの並びからも起動して行けるのが強い。


⑥vs寿司
先発:カイリュー+セキタンザン
後発:ユキノオー+テツノツツミ

寿司の取り巻きは全員セキタンザンで有利を取れるので、初手で圧をかけて合体を促して行く。
合体したらノオーツツミに交代して「フリーズドライ」や「エナジーボール」で処理を狙い、ヘイラッシャを倒したら残りを全部セキタンザンで貫く。
基本的にはヘイラッシャは草や飛行等の氷抜群テラスが多いので「フリーズドライ」を通しに行ける。
ただヘイラッシャのテラスタイプや技構成次第ではノオーツツミ側も余裕がない為、こちらがセキタンザンに頼り切りでなくても勝てそうなら「せいなるつるぎ」持ちのパオジアンも出しておけると理想。
鋼テラスにも対応出来るようになる。


⑦変則選出
先発:テツノツツミ+セキタンザン
後発:パオジアン+ユキノオー

初手「クイックターン」からのパオジアン出しでセキタンザンの火力を増しながら上から攻めるプランと、セキタンザンをユキノオーに退きつつ「ふぶき」で攻めるプランの二択。
相手に雪とセキタンどっちが刺さっているか分かりにくいor先発の択次第な場合に柔軟性を持たせられる出し方。
セキタン起動の安定性を重視するのであればパオジアン→カイリューの出し方もあり。


【参考動画】

Youtubeにて海外の大物プレイヤーが2人もこのパーティを使った動画をUPしてくれたので紹介。
このパーティの強みが実際に見られるので、是非見てみて欲しい。

①Aaron "Cybertron" Zheng
youtu.be

②James Baek
youtu.be



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以上、今回の記事はここまで。
最後までお読み下さりありがとうございました。
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