アローラ!サン・ムーン初の更新となります記念すべき一発目の記事は、
1/21に開催された第20回夜空杯(シングル66)にて優勝したパーティの紹介です。
サン・ムーン環境になって初の夜空杯で、ルールはレーティングシーズン1準拠(バンク解禁前)です。
また、ORAS環境で開催された第18回、第19回での優勝に続き、これで3連覇となりました。
長年オフ会に出ていますが、一人のプレイヤーが同名のオフを3連覇するところは見たことがなかったので、
個人的にとても良い思い出になりました。次回も是非頑張りたいですね。
さて、それでは今回使用したパーティを紹介します。
【パーティ】
種族名 | 性格 | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 持ち物 | 特性 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
カプ・テテフ | 控え目 | サイコキネシス | ムーンフォース | シャドーボール | めざめるパワー(炎) | ゴーストZ | サイコメイカー |
フェローチェ | 無邪気 | とんぼがえり | とびひざげり | どくづき | れいとうビーム | いのちのたま | ビーストブースト |
メガギャラドス | 陽気 | かみくだく | じしん | みがわり | りゅうのまい | ギャラドスナイト | いかく→かたやぶり |
マンムー | 意地っ張り | こおりのつぶて | じしん | ステルスロック | ほえる | オボンのみ | どんかん |
テッカグヤ | 生意気 | ヘビーボンバー | かえんほうしゃ | やどりぎのタネ | まもる | たべのこし | ビーストブースト |
オーロット | 穏やか | やどりぎのタネ | のろい | みがわり | まもる | ウイのみ | しゅうかく |
【概要】
サン・ムーンで初登場したポケモンの中で、シングル66プレイヤーとして最も注目したのがフェローチェだ。ORAS環境までのトップメタであるメガボーマンダ及びゲッコウガ(今回は使用不可)を両方とも上から縛れる火力とすばやさを持つ点から、一般的なパーティの高速エースを更に上回る高速エースとしての活躍が期待できる。シングル63と比較すると、先手「とんぼがえり」によりかかる負担を後続で受けやすい点、不足気味な火力を「ステルスロック」で補いやすい点から、シングル66の方が使いやすいのではと考え、採用を決めた。
フェローチェの弱点は耐久力が皆無であるため、自慢のすばやさがあっても先制技を使われると攻撃する前に倒されてしまう点だ。そこで先制技を無効化する「サイコフィールド」を展開できるカプ・テテフと組み合わせることで、この弱点を補いつつ上から制圧することができると考え、この2匹を軸に構築をスタートした。
軸となる2匹の次に、攻撃面での相性が良いメガギャラドスをメガ枠として選択。シングル63のシーズン1環境で非常に強かったポケモンなので、採用に迷いはなかった。そしてシングル66で欠かせない「ステルスロック」要員としてサン・ムーン環境でトップメタとなるであろうカプ・コケコに強いマンムーを採用。そのマンムーやメガボーマンダ、増えるであろうカプ・テテフ及びギルガルド等に幅広く強いテッカグヤ、そして最後にバトンパやオニゴーリ等のギミック対策枠として「のろい」を搭載したオーロットを採用し、6匹を決定した。
基本的な立ち回りとしては、序中盤はテッカグヤを軸としたサイクルで相手を疲弊させ、定数ダメージで疲弊させた相手を終盤にフェローチェで一掃していくといった流れ。テッカグヤが起点にされた場合のストッパーとしての役割と、終盤のフィニッシャーの役割を兼ねられるフェローチェは大事に扱う。
シングル66はご存じの通りレーティングバトル等がないため、事前の調整は1戦もできておらず、毎度のことであるが今回も「机上論最強パーティ」である。シングル66プレイヤーのほとんどが夜空杯参加者であり、参加者同士のパーティバレを防ごうと思うと事前の調整ができないというのは多くの人が抱えるジレンマであるため、今後66プレイヤーがもっとたくさん増えてくれることを切に願っている。
それでは、以下に詳細を個別に解説する。
【個別解説】
■カプ・テテフ@ゴーストZ
控え目 146-**-95-200-135-147
サイコキネシス ムーンフォース シャドーボール めざめるパワー(炎)
●採用理由
主にフェローチェを先制技から守る「サイコフィールド」を展開するために採用。高火力特殊アタッカーとしても純粋に強力で、フェローチェやギャラドスでは倒せないマッシブーンや、ドヒドイデなどの毒タイプに強く出られる点で攻撃面の相性がいい。
●技構成
・サイコキネシス
威力重視のメインウェポン。ハピナスやラッキーは「ちきゅうなげ」が使えない関係上今回は少ないと考え、「サイコショック」は不採用。
・ムーンフォース
悪タイプで止まらないため採用。これと後述の『ゴーストZ』+「シャドーボール」があることで厄介なサザンドラ+ギルガルドの組み合わせを単体で崩せる駒になれる。
・シャドーボール
フェローチェ、カプ・テテフ共にギルガルドへの打点がないため採用。Zワザ化することでHP振りギルガルドに85%〜100%のダメージを与えられるので、うまく誘って役割破壊することができればフェローチェの一貫が取れるようになる。オフでは決勝含め2試合で「むげんあんやへのいざない」がギルガルドに決まって勝利したため、採用は正解だった。また、地味にカプ・テテフミラーでも重要な打点となり、HP振りカプ・テテフまでを一撃で仕留められる。
・めざめるパワー(炎)
特性と併せてハッサムを処理するために採用。重いテッカグヤ、ジバコイルへの削りにも。
●持ち物
ギルガルドへの役割破壊を意識した『ゴーストZ』。『こだわりスカーフ』でメガボーマンダやメガルカリオを上から処理するのも強いが、今回はギルガルドが重かったためこのポケモンにZクリスタルを持たせる形となった。
●努力値
特に捻らず控え目のとくこう・すばやさ全振り。火力はギルガルドへのダメージを考えると振り切りとなり、すばやさも最速マンムー、メガギャラドスに先手を取りたいことから全振りとなった。
■フェローチェ@いのちのたま
無邪気 146-189-57-158-51-223
とんぼがえり とびひざげり どくづき れいとうビーム
●採用理由
相手のほぼ全てのポケモンに対して先手を取れるすばやさを持ち、攻撃性能も高いので、フィニッシャーとしてもストッパーとしても活躍できると考えて軸として採用。特に「りゅうのまい」1回の最速メガギャラドス、「Zテクスチャー」後の控え目ポリゴンZ、控え目『こだわりスカーフ』カプ・テテフ、最速『こだわりスカーフ』デンジュモク等を素で抜けるのが非常に心強く、立ち回りに余裕ができた。
●技構成
・とんぼがえり
強力な縛り性能と噛み合うタイプ一致ウェポン。中盤以降の削れた相手に出すことで、相手に「そのポケモンを切る」か、「交代して有利対面を作られる」かの二択を強いるのが強力な動きとなり、試合の主導権を握りやすい。また、先手を取れるが相手を倒し切れないという対面でも、ローリスクで蓄積を与えつつフェローチェを温存できるので非常に便利だった。
・とひびざげり
威力重視のメインウェポン。ゴーストタイプに受けられると技が失敗するだけでなく反動でHPが50%減ってしまうので、なるべくゴーストを排除して一貫させてから撃っていた。
・どくづき
メインウェポン2つをどちらも半減するフェアリータイプへの抜群打点となるサブウェポン。厄介なカプ・コケコを上から縛れるのは非常に有用。
・れいとうビーム
トップメタであるメガボーマンダ並びにガブリアスを上から縛れる。今回は使用不可だったが、他にランドロスやグライオンといった虫・格闘半減に刺さるので外せないサブウェポンだろう。
●持ち物
全ての攻撃技の威力を上げたいので『いのちのたま』。こだわり系アイテムはうまく一貫が取れれば特性〔ビーストブースト〕も相まって強力だが、広い範囲に撃ち分けられる柔軟性がフェローチェの強みの一つであると考えているため、今回は不採用。
●努力値配分
物理メインなのでこうげき・すばやさ全振り。性格を無邪気とすることで採用理由に書いた多くのポケモンが抜けるので最速。すばやさ上昇の性格にすることで、1匹倒せば〔ビーストブースト〕ですばやさが上がるので、『こだわりスカーフ』を持ったカプ・コケコやガブリアスも状況次第で見ることができ、フィニッシャーとしての役割を果たしやすい。オフ予選の試合でも、終盤に相手の『こだわりスカーフ』カプ・コケコと他の削れたポケモンという状況で、削れたポケモンに対してフェローチェを死に出しすることで詰ませることができた。最速『こだわりスカーフ』デンジュモクにも2回は当たったので最速にしておいて正解だった。
■メガギャラドス@ギャラドスナイト
陽気 171-177-99-**-120-146
メガシンカ時:171-207-129-**-150-146
かみくだく じしん みがわり りゅうのまい
●採用理由
上記2匹のアタッカーがどちらもギルガルド及びテッカグヤを相手しにくいため、これらに明確に強いポケモンをメガ枠として採用した。ギルガルド、テッカグヤの一般的な技構成ではメガギャラドスの「みがわり」を壊せないため、そのまま「りゅうのまい」で全抜きを狙える。
また特性〔かたやぶり〕により〔てんねん〕ナマコブシや〔ばけのかわ〕ミミッキュ等も倒しにかかれる点はアタッカーとして優秀。瞬間火力やすばやさはメガボーマンダに劣るが、今回の環境ではメガボーマンダ以上に強力なポケモンであると感じた。また、元は飛行タイプであるがメガシンカすることで地面に足が着くので、「サイコフィールド」による先制技無効の恩恵を受けられる点も地味に嬉しい。
●技構成
・かみくだく
メインウェポンとして採用。採用理由にもある通り「みがわり」「りゅうのまい」が確定している中で、攻撃技にはまずギルガルドに「キングシールド」を連打されても困らない「じしん」を優先的に採用したかった。攻撃技が「たきのぼり」「じしん」の2つになるとトップメタであるメガボーマンダに隙を見せてしまうため、メインは消去法で「かみくだく」となった。フェローチェの苦手なゴーストタイプに対してタイプ一致抜群を取れる点で、攻撃面での相性がいい。
・じしん
先述の通り、ギルガルドの「キングシールド」を気にせずギルガルドの弱点を突ける技として採用。他にもメガルカリオやジバコイルのような鋼タイプ、またフェローチェが打点を持ちにくい毒タイプへの打点として重宝した。
・みがわり
ギルガルドの「どくどく」、テッカグヤの「やどりぎのタネ」を防ぐため採用。うまくこれらの補助技に対して「みがわり」を残せると「りゅうのまい」を複数使うチャンスが生まれる。尚、これら2匹に対しては攻撃技を選ばれた場合でも効果がいまひとつの技が多いためほぼ「みがわり」が残せる。
・りゅうのまい
優秀な積み技。ストッパーが多いため全抜きは厳しいが、受けポケモンに負担をかけるためには必須。
●持ち物
メガシンカのための『ギャラドスナイト』。メガシンカすることでゴースト耐性を得るため、対ギルガルドを考えるのであればメガシンカは必須となる。メガシンカ前後でタイプ相性が変わるため、場合によって(対ハッサムやルカリオ、フェローチェ、カプ・レヒレ等)メガシンカを温存しつつ戦う。
●努力値配分
多いと予想されるマンムーの上は取っておきたいため、陽気で最速。耐久無振りでも仮想敵に対する「みがわり」の耐久力は足りていたので、残りはこうげきに振り切り。
■テッカグヤ@たべのこし
生意気 204-121-124-127-168-72
ヘビーボンバー やどりぎのタネ かえんほうしゃ まもる
●採用理由
フェローチェ同様、初めて性能を見た時からシングル66で使いたいと思っていたウルトラビーストの一角。エアームドが証明している優秀なタイプにより従来のトップメタであるメガボーマンダ、マンムーに有利であり、更に特殊耐久の高さからカプ・テテフや増加が見込まれるギルガルドも相手にできる。
フェローチェを採用するにあたり、先制「とんぼがえり」から受けに出せる耐久ポケモンが欲しいと思っており、特にギルガルドに対して型に依らずある程度安定して投げられる点を買って採用した。「どくどく」無効で「キングシールド」に対しても「やどりぎのタネ」を通せるため、対ギルガルドではかなり安定感がある。
●技構成
・ヘビーボンバー
タイプ一致のメインウェポン。カプ系を始めとするフェアリーへの役割遂行技。体重が重いので最大威力が出しやすく、受けポケモンにしては削り性能も優秀。また「ちいさくなる」を使った相手に必中であるため、ピクシーへのメタにもなる点が優秀。
・かえんほうしゃ
ヘビーボンバーを半減する鋼タイプへの打点として採用。呼ぶ電気や炎に抜群が取れ、ジバコイルを倒せる「じしん」も選択肢だが、頻発するであろうテッカグヤミラーで打点を持ちたい点、ハッサムに勝てるようにしたい点から炎技を採用。
・やどりぎのタネ
実質メインウェポンである強力な補助技。相手の能力に関係なく最大HPの1/8の定数ダメージを与えるだけでなく、自身の回復ソースにもなる。重要なのは自分自身だけでなく味方全員の回復ソースになる点。これにより回復技のない味方ポケモンともサイクルを回しやすくなる。また、「やどりぎのタネ」無効の草タイプや〔マジックガード〕持ちに強い点も追い風。
・まもる
非常に重要で用途が多い技。基本は「やどりぎのタネ」「たべのこし」の回復量を稼ぐために使う。また、今作から強化されたZワザへの対抗策としても優秀で、「まもる」を使うと本来受けるはずの25%のダメージを受けてしまうが相手のZクリスタルは消費されるので、怪しい相手には一度「まもる」を使えば役割破壊されずに済む。また『こだわりスカーフ』持ちの技を一度見ることで安全に交代先を選べるので、試合の組立てがしやすくなる。更に、カプ系を始めとするフィールド展開特性や、対天候パーティにおいてきっちりターン数稼ぎをすることで、火力の上がった攻撃を凌ぎ切れる可能性が上がる。そしてフェローチェの「とびひざげり」に対するケアにもなる。これだけ使い道のある技を自然に採用できるこのポケモンはとても強い。
●持ち物
再生回復技を持たないため『たべのこし』で回復ソースを確保。「やどりぎのタネ」「まもる」と相性抜群で、ゾンビのようにHPを回復しながら戦える。
●努力値配分
仮想敵のギルガルドは特殊型が多く、カプ・テテフも受けて欲しかったので特殊耐久に特化。物理方面も最低限の耐久はあり、ガブリアスやメガボーマンダ等はタイプ相性だけでほぼ受けられる。強化アイテムや積み技を持ったガブリアス、メガボーマンダはフェローチェやマンムーで処理できるため、最低限『こだわりスカーフ』ガブリアスやフルアタ、セミフルアタのメガボーマンダが受かれば困ることはなかった。特殊耐久に振ることでメガボーマンダの「だいもんじ」等で崩されにくくなったり、本来厳しいカプ・コケコやデンジュモクの電気技を1発耐えるようになる等のメリットもある。性格は「ヘビーボンバー」「かえんほうしゃ」どちらの火力も下げたくなかった&ギルガルドに対してなるべく後攻で動きたかったのですばやさを下げる生意気とした。実際にオフでギルガルドがうっかり先手でブレードフォルムを晒したところに「かえんほうしゃ」で致命傷を与えた試合が2試合あり、うまく機能した。
■マンムー@オボンのみ
意地っ張り 196-168-101-**-105-126
ステルスロック じしん こおりのつぶて ほえる
●採用理由
フェローチェの火力補佐となる「ステルスロック」要員として採用。テッカグヤを軸にサイクルを回す際にも「やどりぎのタネ」を解除するために交代を強いて「ステルスロック」の蓄積を与えられる点で、このパーティにおける優先度は高い。
今までも単純な攻撃範囲の広さ、メガボーマンダを止められる「こおりのつぶて」の存在からトップクラスに強いポケモンではあったが、サン・ムーン環境で台風の目となるカプ・コケコにもかなりの圧力をかけられるため、「ステルスロック」要員の中では一歩抜きんでた存在であろう。今回のオフでも何とKP1位であった。
本パーティでは、テッカグヤでサイクルを回す上で重い電気の一貫性を切れるので、アタッカーとしての性能を求めずに補完としての運用を考えた。電気への後出し性能を求めるのであれば『とつげきチョッキ』が適切ではあるが、そうすると「ステルスロック」が撒けなくなるので断念。物理耐久も大幅に上がる『しんかのきせき』イノムーの採用も考えたが、ただでさえ重いギルガルド、ジバコイルに上から弱点を突かれてしまうのは痛いので、これらの上を取れるマンムーに耐久調整を施した型で採用することにした。
●技構成
・ステルスロック
採用理由。エースで全抜きを目指す際、テッカグヤでサイクルを回す際の両方で光る。
・じしん
ギルガルド、ジバコイル等へのタイプ一致打点。フェローチェの苦手な毒にも刺さる。
・こおりのつぶて
メガボーマンダ意識の先制技。「りゅうのまい」を許しても止められるため非常に重要。
・ほえる
耐久振りで火力があまりないので、ギャラドス等に起点にされないように採用。特性「どんかん」により「ちょうはつ」無効で「ほえる」を使えるので、カプ・コケコやメガゲンガーによる起点作りから全抜きを狙う類の構築に強く出られる。イーブイバトン対策枠その1。
●持ち物
通常であれば初手で「ステルスロック」を撒きやすくなる『きあいのタスキ』を採用したいが、このルールでは電気の一貫を阻止することはかなり大事であり、初手で雑に扱っていい試合は少ないと考えた。むしろ大事にとっておいて場合によってテッカグヤの裏から出すことの方が多いと想定したため、電気への繰り出し回数を稼ぐ「オボンのみ」を採用。回復なしでも『いのちのたま』カプ・コケコの「マジカルシャイン」を2発耐えるので、「ステルスロック」が撒いてあっても1回は後出しから行動できる。また仮想敵であるカプ・コケコの「しぜんのいかり」後にHPを回復できるため、「しぜんのいかり」+『いのちのたま』での攻撃の場合も。『カプZ』持ちの「ガーディアン・デ・アローラ」+持ち物なし攻撃の場合も生存して行動できる。「くさむすび」持ちには処理されてしまうが、その場合はほぼ『こだわりスカーフ』ではないためフェローチェで上から処理できる。逆にフェローチェが上から縛られる『こだわりスカーフ』カプ・コケコには、電気を一貫させないようマンムーか後述のオーロットさえ残せば勝てるため、対カプ・コケコで全抜きを許すことはなかった。
●努力値配分
最速ギルガルド、最速ジバコイルより先に動いて「じしん」を撃ちたいので、すばやさを124以上に設定。すぐ上に最速テッカグヤがいたので、最速テッカグヤ抜き調整のポケモンを更に抜くため126にした。
耐久は初手でカプ・コケコと対面した時にどんな型であれ動いて欲しいので、『いのちのたま』+「くさむすび」を確定耐え(=『いのちのたま』}「マジカルシャイン」2発耐え)。しかし予選のパゲ戦で想定した初手場面になった際、急所で倒されて負けた(相手はマンムーが一貫しており「じしん」を選んでいた)のは絶対許さない。
■オーロット@ウイのみ
穏やか 188-**-96-**-145-83
やどりぎのタネ のろい みがわり まもる
●採用理由
ここまでの5匹で足りない要素を埋めるべく、最後の枠に求めていたのは以下の性能。
・イーブイの「ナインエボルブースト」+「バトンタッチ」戦法への対策(「ほえる」だけでは対策として不十分)
・〔ムラっけ〕オニゴーリへの対策
・電気技の一貫をマンムー以外でも切れる枠
・フェローチェの「とびひざげり」の一貫を切れる枠
アローラ図鑑を隅々まで見渡した結果、これらの要件を満たすポケモンとしてオーロットに白羽の矢が立った。テッカグヤに加えオーロットも「やどりぎのタネ」が使えるため、全体的に粘り強い戦いが挑める構築になった。
●技構成
・やどりぎのタネ
採用しない理由がない程強力なダメージソース兼回復ソース。パーティ全体の耐久力UPに貢献している。
・のろい
イーブイの「ナインエボルブースト」+「バトンタッチ」を始めとする能力上昇+バトン戦術に対する強力なメタ。イーブイに対して後出しからでも「アシストパワー」を耐えながら「のろい」が撃てるため、対策として機能しない場面が少ない。「キノコのほうし」無効の草タイプ、メガゲンガーやゴチルゼルの「かげふみ」無効のゴーストタイプを併せ持つため、いわゆるバトン特化型のパーティに対しても起点づくりの過程で処理されたり無理やり起点にされることが少ない点も高評価。また、〔ムラっけ〕オニゴーリにも強い。勿論それらの害悪対策だけでなく、数値が高く崩しにくい受けポケモンへの削りとしても重宝する。「くろいきり」と違って、役割対象がいなかった場合でも能動的に相手を削る役割を持てるため腐りにくいと感じた。
・みがわり
「やどりぎのタネ」と相性が良い。有利な相手に「みがわり」を残せれば交代で出てきた不利な相手にも何かしらの傷跡を残せる。また、持ち物の発動条件を満たすためのHP調整にも使えるため、無理なく『ウイのみ』を使いこなせる。
・まもる
「やどりぎのタネ」「のろい」のターン稼ぎに加えて、特性〔しゅうかく〕によるきのみ復活の試行回数を稼ぐのにも使えるため、テッカグヤ同様に用途は多い。「みがわり」を残した状態で「こだわりスカーフ」等のポケモンと対峙した場合にもほぼノーリスクで正着を選べるようになる。
●持ち物
一般的な持ち物である『オボンのみ』をマンムーに取られていたため、試験的に『ウイのみ』を採用。『ウイのみ』を始めとするきのみの効果はサン・ムーンより回復量が上方修正され、「苦手な味だと混乱するが、HPが25%以下になった場合最大HPの50%を回復する」となった。発動条件は難しいが回復量はその分多い。オーロットの場合は「みがわり」で能動的にHPを減らすことでこの発動条件をクリアしやすいと考えて採用したところ、困る場面よりも助かる場面の方が多く、採用して正解だった。回復量の多さから等倍相手にも「やどりぎのタネ」+「みがわり」戦法を決めることができ、相手のパーティを大幅に削ることができた。
●努力値
主にカプ・コケコやデンジュモク等の電気タイプへの役割を期待しているため、とくぼう特化ベース。イーブイやオニゴーリにも倒されにくくなる。HPを「みがわり」消費HPと『ウイのみ』の発動条件の都合がいい4nに調整し、すばやさは無振りポリゴン2等を意識。
【雑感】
最初はテテフ・フェローチェの組み合わせから「攻め」を強く意識したパーティだったが、構築終盤に入ってきたテッカグヤ+マンムー+オーロットのサイクルがかなりの堅さを誇り、「やどりぎのタネ」でループするのがとても強かった。攻め一辺倒なパーティだと攻めきれない場合や先に展開された場合が辛いが、今回のパーティは綺麗に攻め担当と受け担当が分かれており、うまく緩急をつけて戦うことができた。
バンク解禁前ということで過去作のポケモンが使えないということも後押しして、積極的にウルトラビーストやカプを採用したパーティになったが、フェローチェ、カプ・テテフ、テッカグヤといずれもこれまでのポケモンにはない強みがあり、今後バンクが解禁されてからも第一線で活躍させられそうなポテンシャルを感じた。テテフ+フェローチェは上からの攻撃を押しつける性能で見ればピカイチだが、〔かそく〕によるすばやさ上昇を行われると厳しい面があるため、バシャーモ解禁以降は再度考察し直さなければならない。
【バトルビデオ動画】
@決勝戦
vs くろばさん
相手パーティ:マンムー/ギルガルド/メガボーマンダ/カプ・コケコ/ドヒドイデ/カビゴン
開幕からZワザが飛び交うのは新時代のシングル66っぽくて面白いですね。
決勝についての解説は、予選の試合についてのオフレポも兼ねて別記事で上げたいと思います。
* * *
今回の解説記事は以上です。読んで下さった皆さんありがとうございました。
次回の更新ではオフレポを書きたいと思います!
また、夜空杯に参加された皆さんもお疲れ様でした。2次会含めとても楽しかったです!
次は4連覇狙って頑張りますb