ご無沙汰してます、ユウキです。今回は久し振り(第七世代初)のシングル63のパーティ紹介記事です。
サンムーン発売以降ずっとオニゴーリ軸のパーティを煮詰めており、以下のような結果が出たこと、自分の予定しているサンムーン環境でのオフ出場が終わったことから公開することにしました。
特に4オフ連続で予選1位抜けというのは今までの中でも飛び抜けた安定感であり、このパーティの軸の強さを物語っていると思います。
Ver.1〜3までの構築の経緯等を含めて、3記事に分けました。長いですが自信作ですので、是非読んでみてください。尚、Ver.1から先に読むと構築の経緯が分かりやすいと思いますので、Ver.3の最終形に至るまでの経緯が知りたい方は順番に読んで頂くことをオススメします。
【通算実績】
第3回真皇杯ラスチャレ砂町会場 ベスト16(予選6-2で1位抜け→決勝T初戦敗退)
第34回シングル厨のつどい ベスト13(予選6-1で1位抜け→決勝T初戦敗退→ルーザーズTで5連勝)
第38回あんぐらオフ 3位 (予選5-1で1位抜け→準決勝敗退 3位決定戦勝利)
第2回Battle Freak Competition 優勝 (予選7-2で1位抜け→決勝Tで3連勝)
オフ通算戦績 34勝10敗 勝率77.3%
【パーティ】
■Ver.1 クレゴーリピクシー 真皇杯ラスチャレ・シングル厨使用
種族名 | 性格 | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 持ち物 | 特性 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
クレッフィ | 図太い | でんじは | どくどく | リフレクター | ひかりのかべ | ひかりのねんど | いたずらごころ |
オニゴーリ | 無邪気 | フリーズドライ | じしん | みがわり | まもる | たべのこし | ムラっけ |
ピクシー | 図太い | ムーンフォース | ちいさくなる | めいそう | つきのひかり | アッキのみ | マジックガード |
メガギャラドス | 陽気 | たきのぼり | でんじは | ちょうはつ | りゅうのまい | ギャラドスナイト | いかく→かたやぶり |
ポリゴンZ | 控え目 | 10まんボルト | れいとうビーム | みがわり | テクスチャー | ノーマルZ | てきおうりょく |
メガフーディン | 臆病 | サイコキネシス | でんじは | ちょうはつ | リフレクター | フーディナイト | シンクロ→トレース |
詳細(構築の経緯・個別解説・QRコード等)はこちらのリンクへ。http://d.hatena.ne.jp/yuki_rotom/20170922
■Ver.2 ウツロゴーリ あんぐら使用
種族名 | 性格 | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 持ち物 | 特性 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
クレッフィ | 図太い | でんじは | どくどく | リフレクター | ひかりのかべ | ひかりのねんど | いたずらごころ |
オニゴーリ | 無邪気 | フリーズドライ | じしん | みがわり | まもる | たべのこし | ムラっけ |
ウツロイド | 臆病 | ステルスロック | でんじは | どくびし | ヘドロばくだん | きあいのタスキ | ビーストブースト |
メガギャラドス | 陽気 | たきのぼり | でんじは | ちょうはつ | りゅうのまい | ギャラドスナイト | いかく→かたやぶり |
ポリゴンZ | 図太い | 10まんボルト | れいとうビーム | じこさいせい | テクスチャー | ノーマルZ | てきおうりょく |
メガフーディン | 臆病 | サイコキネシス | でんじは | ちょうはつ | リフレクター | フーディナイト | シンクロ→トレース |
※Ver.1からの変更点を赤字にしています
詳細(構築の経緯・個別解説・QRコード等)はこちらのリンクへ。http://d.hatena.ne.jp/yuki_rotom/20170923
種族名 | 性格 | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 持ち物 | 特性 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
デンチュラ | 臆病 | でんじは | ねばねばネット | かみなり | めざめるパワー(氷) | きあいのタスキ | ふくがん |
オニゴーリ | 臆病 | フリーズドライ | ちょうはつ | みがわり | まもる | たべのこし | ムラっけ |
ウツロイド | 臆病 | ステルスロック | でんじは | どくびし | ヘドロばくだん | ふうせん | ビーストブースト |
メガギャラドス | 陽気 | たきのぼり | でんじは | ちょうはつ | りゅうのまい | ギャラドスナイト | いかく→かたやぶり |
ポリゴンZ | 図太い | 10まんボルト | れいとうビーム | じこさいせい | テクスチャー | ノーマルZ | てきおうりょく |
メガフーディン | 臆病 | サイコキネシス | でんじは | ちょうはつ | リフレクター | フーディナイト | シンクロ→トレース |
※Ver.2からの変更点を赤字にしています
QRレンタルチームはこちら。https://3ds.pokemon-gl.com/rentalteam/BT-937B-4AB8
以下、本記事ではVer.3の詳細を紹介。
【構築の経緯】
■前回の反省点・課題
BFCに向けて、これまでオニゴーリ軸で出ていたオフや調整での負け試合から現状のパーティ(Ver.2)の弱点を分析したところ、以下の点が課題として浮き上がった。
・使用率トップのミミッキュの「のろい」所持率向上
・ABミミッキュの流行によりメガギャラドスの「りゅうのまい」+「たきのぼり」を耐えられ返り討ちにされるパターンが増えた
・ミミッキュ+メガギャラドスストッパー(ナットレイ、カプ・レヒレ、アシレーヌ、ドヒドイデ、カプ・ブルル等)の組み合わせの攻略
・上記の組み合わせに対しての回答として用意したポリゴンZが『こだわりスカーフ』「ガブリアス」「カプ・テテフ」等に止められてしまうパターン
■「ちょうはつ」オニゴーリの開拓
上記課題点に対しての改良案を模索し、まずオニゴーリが「ちょうはつ」を覚えることに着目した。
汎用性の高さから「のろい」や「ほろびのうた」等でオニゴーリを対策している人はかなり多く、それらによる対策を一方的に「ちょうはつ」で封じてしまえばそのままオニゴーリを通すことが出来ると考えた。「ちょうはつ」採用によるメリットは以下。
・「のろい」ミミッキュで止まらない
・「ほろびのうた」メガゲンガーで止まらない
・ソーナンスの「アンコール」を封じて完全に起点に出来る
・「ほえる」「ふきとばし」での積みリセットを許さない
・「くろいきり」での積みリセットを許さない
・「ちょうはつ」持ちに先に当てることで相手の「ちょうはつ」を封じる
・「トリックルーム」展開の阻止
・「じこさいせい」「ねむる」等回復技を阻止して「どくびし」で毒殺出来る
・グライオンやノイクン、テッカグヤ等が行うPP枯らし戦法を許さない
・稀にいる「スキルスワップ」による対策を不発にする
このように環境に存在する多くのオニゴーリ対策は「ちょうはつ」1つで完全に無力化出来る。このことは、上記の技でオニゴーリを対策したつもりになっているパーティや選出の崩壊を意味し、決まれば勝ちの一撃必殺の一手となりうる。
オニゴーリを長く使っていると相手のパーティがどのポケモンのどの技で対策をしているかはだいたい想像がつく上、その技を撃たれるタイミングを読むことも比較的容易である。またオニゴーリの「ちょうはつ」は現時点では使用者はほぼゼロ(2017年9月下旬時点では採用率0.8%未満。PGL調べ)であるため読まれることもなく、BFCの決勝T初戦でのvsゲンガナンス戦、準決勝でのvs「トリックルーム」「のろい」ミミッキュ+アシレーヌ戦ではこの技が刺さり見事に勝利に導いてくれた。
勿論基本的には「じしん」や「ぜったいれいど」の方がオニゴーリ自身の汎用性は高く多くの敵に勝てる構成ではあると思うが、「ちょうはつ」は“これまで勝てなかったポケモンに勝てるようにする技”として非常に優秀で、「じしん」を切ってまで採用する価値があると考え、思い切って採用に至った。
しかし、オニゴーリに「ちょうはつ」を覚えさせるだけでは「のろい」ミミッキュや「ほろびのうた」メガゲンガー等に安定して勝つことは難しい。
最近増えているABミミッキュを始めとする耐久振りの型にはオニゴーリが先手を取れるが、すばやさ振りのミミッキュやメガゲンガーに対しては都合よくすばやさ上昇を引いたり交代読みでピンポイントに「ちょうはつ」を決めないと対応出来ないからだ。
■「ねばねばネット」の採用
そこで次に着目したのが「ねばねばネット」という技である。効果は「ねばねばネットを踏んだポケモンのすばやさが1段階下がる」というもので、「どくびし」や「まきびし」同様特性〔ふゆう〕や飛行タイプ以外の地面に足がついたポケモンが繰り出された際に発動する設置技だ。この技は通常シングル63での使用率は高くなく、どちらかというとシングル66での方が見る印象がある技だったが、以下のメリットがある。
・オニゴーリより速いミミッキュやメガゲンガーに上から「ちょうはつ」を入れられる
・メガギャラドス、ポリゴンZが積んだ後に『こだわりスカーフ』持ちのカプ・コケコやカプ・テテフ、ガブリアス等で止められなくなる
・同様にメガバシャーモでも止められにくくなる
これらのシナジーが素晴らしいため、是非この構築に「ねばねばネット」を取り入れたいと考えたが、「ねばねばネット」を覚えるポケモンは非常に個体数が少なく、その中でもまともそうなポケモンは以下である。
・ツボツボ 高耐久+〔がんじょう〕で1回は動ける。「ステルスロック」も撒ける
・デンチュラ 紙耐久だが高いすばやさで『きあいのタスキ』を持てば1回は動ける。「でんじは」も覚える
・ドーブル 何でも覚えるカスタマイズ性の塊。耐久の低さがネック。
他に候補に挙がったのは「どくびし」との両立が可能なアリアドス、〔いかく〕と「しびれごな」で起点が作れるアメモースぐらい。あとは耐久もすばやさも低いポケモンばかり(特にメガガルーラより遅い上に耐久がないポケモンは論外であると考えている。ドーブルだけは多彩な技により対応可能)なため、実質上記の3択となる。
■「ねばねばネット」要員の選定
まずVer.2の形から「ステルスロック」は引き続き採用したいと考えていたので、枠の圧縮が出来る点で優秀なツボツボを検討した。しかし耐久が高いとはいえすばやさが低すぎるため行動回数を稼ぎにくかったり、起点にされやすく「アンコール」や「がんせきふうじ」でケアしてもリカバリが厳しかったり、「ちょうはつ」が単純に辛い点から勝率が伸び悩み、ツボツボ採用の形は没となった。
次に採用を検討したのはデンチュラである。ツボツボと異なり耐久は全くないがすばやさが高く、メジャーな「ちょうはつ」持ちであるカプ・テテフ等より先に動いて「ねばねばネット」を撃てる点が優秀。また、目の前の相手を麻痺させる「でんじは」も覚えるため、すばやさ操作能力は高い。ある程度火力が出るのでツボツボよりは起点にされにくく、勝率も良かったので採用となった。
■「どくびし」の採用
ここまで触れていなかったが、「ちょうはつ」オニゴーリで「のろい」ミミッキュに勝つには、「どくびし」を撒いておくことが大事な必須条件となる。何故なら「ちょうはつ」で「のろい」を封じてもそのまま次のターン以降攻撃技で「みがわり」を壊され続けると3ターン後には「ちょうはつ」が解けてしまい再度「ちょうはつ」を撃つ必要が出てくるが、そこに攻撃技を合わせられるとミミッキュのHPは全く削れないままオニゴーリのHPだけが一方的に削られジリ貧になってしまうからだ。運が良ければすぐにぼうぎょや回避を上げてそのまま殴り勝てる場合もあるが、基本的に「ちょうはつ」だけでミミッキュに殴り勝つのは分の悪いゲームである。
そこで、予め「どくびし」を撒いておくことで「のろい」を防いでターンを稼ぐだけで運に左右されずにミミッキュを倒すことが出来るようになる。〔ばけのかわ〕込みで2回以上殴るのではなく、一度も殴らずに毒殺する寸法だ。ミミッキュ以外にも接地した高耐久、特にポリゴン2に対して有効な突破ソースとなる。
今回はVer.2から採用しているウツロイドを「どくびし」要員として続投させることにした。デンチュラに『きあいのタスキ』が渡った関係でウツロイドの持ち物、努力値配分を変更してパーティがVer.3の形となった。
【コンセプト】
・「どくびし」+オニゴーリによる運要素に左右されにくい安定した勝ち
・ステルスロック+メガギャラドス、ポリゴンZの積みリレーによる全抜き
・「ねばねばネット」での『こだわりスカーフ』無効化による上記積みリレー展開の強化 New!
・「ねばねばネット」+「どくびし」+「ちょうはつ」オニゴーリによる、従来のオニゴーリ対策の完封 New!
・「どくびし」+「じこさいせい」ポリゴンZでの安定した詰め展開
以下、個別に解説を行う。
【個別解説】
■デンチュラ@きあいのタスキ 〔ふくがん〕
臆病 145-**-80-149-81-176
でんじは ねばねばネット かみなり めざめるパワー(氷)
○採用理由
「ねばねばネット」を覚えるポケモンの中で最も速く、「でんじは」も併せてサポート成功率が高いので採用。
○技構成
・でんじは
オニゴーリを始めとする後続のサポートとして。サンムーンより命中90に下がった「でんじは」を特性〔ふくがん〕により命中100で使えるため、安定感がある。自身より速いポケモンと対面しても「でんじは」から入ることで目の前の相手に麻痺を入れつつ「ねばねばネット」まで撒けるようになる。
・ねばねばネット
浮いているポケモンを除く相手のすばやさを下げ、後続の全抜きをお膳立てする。ねばねばネット無効の飛行タイプや〔ふゆう〕持ちにデンチュラ自身や電気にテクスチャーしたポリゴンZ、オニゴーリが有利であることが多く、非常に相性がいい組合せとなる。
・かみなり
「10まんボルト」より威力の高いメインウェポンとして採用。特性により命中91で撃てる上に30%で麻痺させる追加効果が非常に強力。この技のお陰で相手に起点にされにくくなる。
・めざめるパワー(氷)
麻痺を入れられない地面タイプへの打点として採用。「エナジーボール」も覚えるが、ガブリアスやランドロスへの削りを意識した。
○努力値配分
・CS全振り
・余りDでダウンロード対策
○持ち物
耐久に振っても耐えられない攻撃ばかりなので『きあいのタスキ』で行動保証。
■オニゴーリ@たべのこし 〔ムラっけ〕
臆病 177-**-111-101-101-144
フリーズドライ ちょうはつ みがわり まもる
○採用理由
軸であるため略。
○技構成
・フリーズドライ
後述の「ちょうはつ」採用により攻撃技を1つしか入れられないため、タイプ一致かつ無効のない氷技となる。「こおりのいぶき」より威力は劣るがPPで勝る点、水タイプに抜群を取れる点、10%ではあるが凍りの追加効果がある点でこちらに軍配が上がる。
他の候補として「こごえるかぜ」があり、しばらくそちらでも回していた。ミミッキュやメガゲンガーに対してうまく交代際に当てることで「ねばねばネット」を必要とせず上から「ちょうはつ」を当てられるようになる(交代読みで「ちょうはつ」を撃つよりもリスクが少ない)。また、オニゴーリで全抜きするのを諦めて後ろのポリゴンZに全抜きを託す立ち回りも可能になり、「こごえるかぜ」+「ちょうはつ」で完璧にポリゴンZのサポートをしてから退場出来る点も優秀。
しかし、「こごえるかぜ」自体の採用がほとんどないことから先にこの技を見せてしまうことで残りの技に変な技が入っているという臭いが出てしまう点、ドヒドイデやカプ・レヒレはいくらでもターンをかけて突破可能だが「うたかたのアリア」持ちのアシレーヌの処理速度が遅いと致命的になる点、雨パーティとのマッチング時にも処理速度に大きな差が出る点から最終的には「フリーズドライ」となった。実際BFCでは予選で雨パーティに2回当たり、準決勝でも「トリックルーム」ミミッキュ+アシレーヌに対して「どくびし」+「ちょうはつ」+「フリーズドライ」で勝つことが出来たため採用は正解だった。
・ちょうはつ
概要で採用理由は説明した通り。
・みがわり、まもる
説明不要。
○努力値配分
・HP16n+1(『たべのこし』回復4回で「みがわり」消費分が帳消しになる上に「みがわり」を連続で貼れる回数が16nより1回多い。)
・A216霊獣ランドロスの「じしん」後に「みがわり」を貼れる
・A182ガブリアスの「げきりん」後に「みがわり」を貼れる
・A197メガボーマンダの「すてみタックル」確定耐え
・最速-1(なるべく多くの相手に上を取りたい&マンムー等との同速を割けるため)
■ウツロイド@ふうせん 〔ビーストブースト〕
臆病 200-**-99-147-151-154
ステルスロック でんじは どくびし ヘドロばくだん
○採用理由
オニゴーリでミミッキュ入りを崩すための「どくびし」と、メガギャラドス・ポリゴンZで抜きに行く際の「ステルスロック」を両立出来るため採用。これらを両立するポケモンの中で最もすばやさが高く、特にカプ・テテフより速い点が重要。また、接地している毒タイプは相手の「どくびし」も回収出来るため、オニゴーリの苦手な「どくびし」対策にもなる。(今回は『ふうせん』での採用となったため実際に回収するのは難しくなるが、選出画面にいるだけで相手の「どくびし」によるオニゴーリ対策を抑制出来る)
○技構成
・ステルスロック
主にポリゴンZで全抜きを狙う選出の際に必要となる技。『きあいのタスキ』や〔がんじょう〕対策だけでなく、とくこうほぼ無振りのポリゴンZの火力不足を絶妙に補う。リザードンX入りに対してもポリゴンZで抜きに行くことが可能になったり、ウルガモス入りにもオニゴーリを選出出来るようになる。
・どくびし
「ちょうはつ」オニゴーリ、「ねばねばネット」と合わせることで全ての「のろい」ミミッキュを完封するために採用。オニゴーリの自覚がなくても勝てるようになるため構築の安定感が格段にアップする。個人的に「でんじは」同様必須とも思えるオニゴーリのサポート技。
・でんじは
目の前の相手を麻痺させる。
・ヘドロばくだん
タイプ一致の攻撃技。C無振りとなったため追加効果を重視して。
○努力値配分
・A197メガボーマンダの「すてみタックル」 確定耐え
・A233メガバシャーモの「とびひざげり」 88%耐え
・A216メガボーマンダの「すてみタックル」 69%耐え
・準速メガガルーラ抜き
物理耐久を重視して配分。これにより『きあいのタスキ』なしでも多くの相手に1回以上行動させてもらえるようになる。
○持ち物
耐久に振ることである程度の行動保証は得られるが、4倍弱点の地面技だけは厳しいので、無効化することで地面タイプの前でも1回以上は動けるようになる『ふうせん』とした。本当は繰り出した瞬間に持ち物がバレてしまうのは情報戦の上で好ましくないため『シュカのみ』が良かったが、『シュカのみ』込みでもガブリアスやランドロス等のタイプ一致「じしん」は耐えられないため断念。
以下、Ver.2から変更なし。一応この記事から見始めた人のためコピペ。続きを読むからどうぞ。
■ギャラドス@ギャラドスナイト 〔いかく〕→〔かたやぶり〕
陽気 177-170-100-**-121-146
メガシンカ時:177-200-130-**-151-146
たきのぼり でんじは ちょうはつ りゅうのまい
○採用理由
オニゴーリが苦手とする「バレットパンチ」持ちに軒並み強い点から相性がいいメガ枠として採用。他にもオニゴーリの天敵となる〔すりぬけ〕シャンデラや「むしのさざめき」ウルガモス・フェローチェに強い点、「のろい」でオニゴーリを止めてくるミミッキュに対し〔かたやぶり〕による〔ばけのかわ〕貫通で倒しに行ける点、オニゴーリを妨害してくる特性〔いたずらごころ〕による補助技が悪タイプにより無効な点、特性〔てんねん〕でオニゴーリの能力上昇を無視して来るヌオーやピクシー、ナマコブシにも〔てんねん〕を無視して攻撃を通せる点などなど、オニゴーリと相性のいい点が非常に多い。
○技構成
・たきのぼり
役割対象となる鋼や炎に通りのいいメインウェポンとして採用。後述の補助技を採用したい関係で攻撃技を1つに絞ることになったので、フーディンと同時選出した場合に非メガシンカ状態でも運用可能な水技になった。
・でんじは
主にオニゴーリのサポートとして採用。ギャラドスだけで簡単に全抜き出来るパーティは最近では多くないので、ギャラドスを止めに来たポケモンに麻痺や「ちょうはつ」を入れてからオニゴーリやポリゴンZで全抜きを目指すというのが実際によく用いる勝ち筋であり、このメガギャラドスはエースというより囮の意味も含めた展開役である。オニゴーリに次ぐ第二のエースであるポリゴンZも先手で「Zテクスチャー」を撃てれば残りHPを温存出来るため、そのサポートにもなる。また、「たきのぼり」の怯みと「でんじは」の行動不能率を合わせれば相手は60%でしか行動できなくなるため、相性が悪い相手を無理やり突破してしまう芸当も可能になる。
・ちょうはつ
「ステルスロック」+「ほえる」「ふきとばし」戦法によりオニゴーリもギャラドスも手痛いダメージを喰らってしまい試合をうまく展開出来ないため、その対策として採用。地面技しか攻撃技を持たないカバルドンやグライオン等を完全に起点に出来るようになる。また、自身が全抜き出来ないと分かった際には「ちょうはつ」を当てた状態で後続のポリゴンZに繋ぐことでカプ・レヒレやドヒドイデの「くろいきり」等の補助技を封じつつ「Zテクスチャー」へと展開出来る。他にも「じこさいせい」や「トリックルーム」等を止めて受けを突破したり展開を阻止するのに一役買う。
・りゅうのまい
優秀な積技。自身が全抜きを狙うのは勿論、すばやさを上げて上から「でんじは」「ちょうはつ」を撃てるようになることで後続へ繋ぐ動きをスムーズにとりやすくなるため非常に便利。
○努力値配分
・メガシンカ状態でC147カプ・コケコのエレキフィールド「10まんボルト」耐え
・ステルスロック+「りゅうのまい」1回「たきのぼり」で無振りカプ・コケコ確定1発
・最速(最速マンムー抜き)
■ポリゴンZ@ノーマルZ 〔てきおうりょく〕
図太い 161-**-134-163-96-134
10まんボルト れいとうビーム じこさいせい テクスチャー
詳細は個別解説記事を参照。
永久保証ポリゴンZ -ユウキのめざめるパワー(氷)
■フーディン@フーディナイト 〔シンクロ〕→〔トレース〕
臆病 162-**-80-155-115-173
メガシンカ時:162-**-100-195-125-206
サイコキネシス でんじは ちょうはつ リフレクター
○採用理由
クレッフィを初手に置くとどうしても相手のカプ・テテフやバシャーモ入りが厳しくなってしまうので、相手のパーティにこれらがいた場合に代わりに選出する枠としてカプ・テテフ及びバシャーモに弱くないメガフーディンを採用した。カプ・テテフより先に「でんじは」を撃てるすばやさ、カプ・テテフが『こだわりスカーフ』だった場合でも一撃でやられないタイプと耐久を併せ持つ。また、バシャーモと初手で対面しても〔かそく〕をトレースしてしまえば相手が「まもる」を使っても常に上を取り続けることが出来るのでバシャーモ入りに対してもバシャーモを退かせた上で他のポケモンに麻痺を入れることが可能となる。特にメガバシャーモ軸の「バトンタッチ」パーティによくいる霊獣ボルトロスに対しても〔ちくでん〕をトレースすれば完封出来るため、バシャバトン系統に屈指の強さを誇る。また、厄介な「ほろびのうた」持ちのメガゲンガーも上から縛ることが出来る(=メガゲンガーを退かせて控えを起点に出来る)点でもオニゴーリやポリゴンZとの相性はいい。
○技構成
・サイコキネシス
仮想敵とするバシャーモやゲンガーを一撃で倒すメインウェポン。
・でんじは
オニゴーリやポリゴンZのサポートとして。
・ちょうはつ
相手に起点にされると困る場合に。カバルドン展開にも強くなれる。ギャラドス同様、「でんじは」+「ちょうはつ」で多くの相手をオニゴーリ及びポリゴンZの起点にする。
また「ムラっけ」による能力上昇を無視して一方的に積んでくる特性〔てんねん〕ピクシーは「ぜったいれいど」不採用のオニゴーリの天敵であるが、メガフーディンに「ちょうはつ」を入れることで〔てんねん〕をトレースして「ちいさくなる」を無視して「ちょうはつ」を当てて削り切れるため、オニゴーリに「ぜったいれいど」を採用せずに済む。
・リフレクター
初手で対面したバシャーモが特性〔もうか〕個体であった場合、こちらが先にメガシンカして〔もうか〕をトレースしてしまうため、相手にメガシンカしつつ「まもる」ですばやさを上げられると次のターンに上を取られてしまう。メガバシャーモの「フレアドライブ」耐えは必要努力値が多過ぎてすばやさの最低ラインであるメガゲンガー抜きと両立不可であり、すばやさを最速にしても1回加速したすばやさ149以上のメガバシャーモには抜かれてしまうため、全パターンに対応するため「リフレクター」を採用。対レヒレやアシレーヌを考え「ひかりのかべ」採用も検討したが、バシャーモを見て安心して出せないような型では採用した意味が薄れるのでこちらになった。「リフレクター」によりオニゴーリの「みがわり」がカバルドンやグライオンの「じしん」で割れなくなったり、ポリゴンZが先制技で縛られにくくなる等のメリットもある。
○努力値配分
・A167カプ・コケコのエレキフィールド「ワイルドボルト」耐え
・A183カプ・コケコのエレキフィールド「ワイルドボルト」87.5%耐え
・A200ガブリアスの「げきりん」耐え
・C147カプ・コケコのエレキフィールド『こだわりメガネ』+「10まんボルト」耐え
・C161カプ・レヒレの「Zハイドロポンプ」耐え
・最速メガミミロップ・メガライボルト抜き
○特性
メガシンカ前の特性を〔シンクロ〕としているのは主に〔マジックミラー〕持ちのエーフィ、ヤミラミ等を意識して。通常「でんじは」による麻痺を入れられないこれらの特性持ちに対しても、メガシンカせずに「でんじは」を放つことで〔マジックミラー〕で跳ね返されて自身が麻痺になる→〔シンクロ〕で相手にも麻痺を移すという芸当が可能になる。
フーディンがメガシンカせずに〔マジックミラー〕に麻痺を入れることが可能である一方で、ギャラドスはメガシンカすることで〔かたやぶり〕で〔マジックミラー〕を無視して麻痺を入れることが可能であるため、イーブイ+エーフィ等の特定の並びを見た際にこれら2匹を同時選出がしやすくなる。特にイーブイバトン系統にはこのフーディンが〔シンクロ〕かどうかで選出の可否が変わってくるため、〔シンクロ〕で採用したかった。カバルドン入り等に対してもフーディン・ギャラドスを同時選出することは多いが、その際に〔マジックガード〕であれば「ステルスロック」や砂嵐のダメージを受けないため一見便利に見えるが、〔マジックガード〕であることが直接勝敗や選出の可否にかかわってくることはないため、特定の並びに対し選出幅を広げる〔シンクロ〕に軍配が上がった。
【選出例】
Ver.2から増えた選出だけ紹介。
・デンチュラ/ウツロイド/オニゴーリ
相手のオニゴーリ対策がミミッキュのみと見られ、更にメガギャラドスによる全抜きは厳しそうな場合の選出。デンチュラの「ねばねばネット」によりミミッキュのすばやさを下げる状況を作った上で「どくびし」も撒き、オニゴーリを止めに来たミミッキュの「のろい」を「ちょうはつ」で封じて完封を狙う。
・ウツロイド/ギャラドス/オニゴーリ
相手のミミッキュのすばやさがオニゴーリより低そうだと予想出来る場合の選出。特にアシレーヌ等と組んでおり「トリックルーム」が臭う場合「ねばねばネット」を撒く必要が薄れるのでギャラドスを入れる。
・デンチュラ/ギャラドス/ポリゴンZ
相手の『こだわりスカーフ』持ちを除けばギャラドスもしくはポリゴンZでの全抜きが見える場合の選出。「ねばねばネット」で『こだわりスカーフ』を無力化して全抜きを狙っていく。
【雑感】
デンチュラの「ねばねばネット」採用により先手を取る手段が増え、あらゆる局面で展開がしやすくなった。また「ちょうはつ」オニゴーリの採用は大正解で、この技がなければBFCでの優勝は不可能だったといえる。オフ会、特に決勝トーナメントのような上位戦ではオニゴーリ対策がしっかりと練られているパーティが多く、当初の目論見通りそのオニゴーリ対策を更に上回る「ちょうはつ」が良く刺さった。
汎用性という意味では他の技には劣るかもしれないが、勝てない相手に勝てるようになる「ちょうはつ」オニゴーリにも大きな可能性を感じることが出来たのは一番の収穫だろう。
* * *
以上、Ver.1から微調整を加えて辿りついた現在のVer.3の形までの全ての解説を終わります。
大変長い文章にお付き合い頂きありがとうございました。
これからも考察を重ねて行きますので、よろしくお願いします!