アローラ!ユウキです。今回は久しぶりにダブルの記事です。
最近VGC2018のルールで使っていたパーティを紹介します。Twitterに掲載したところ多くの反響を頂きました。また、何名かの海外プレイヤーからも「とてもCoolだ。興味を持ったので中身を知りたい」との熱いメッセージを頂いたので、まずは叩き台として構築記事を公開します。
エルフーンとモンメンが両方入っているのがチャームポイントです。モンメンなんて真面目に使う日が来るとは・・・しかもシングルでなくダブルでw
【パーティ】
種族名 | 性格 | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 持ち物 | 特性 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
モンメン | 図太い | うそなき | アンコール | まもる | おいかぜ | きあいのタスキ | いたずらごころ |
エルフーン | 臆病 | うそなき | アンコール | ちょうはつ | おいかぜ | メンタルハーブ | ようりょくそ |
メガゲンガー | 臆病 | シャドーボール | ヘドロばくだん | かなしばり | まもる | ゲンガナイト | のろわれボディ→かげふみ |
ジャラランガ | おっとり | スケイルノイズ | かえんほうしゃ | ドレインパンチ | まもる | ジャラランガZ | ぼうおん |
アーゴヨン | 臆病 | ヘドロばくだん | りゅうのはどう | だいもんじ | まもる | いのちのたま | ビーストブースト |
メガリザードンY | 控え目 | ねっぷう | ソーラービーム | きあいだま | まもる | リザードナイトY | もうか→ひでり |
【概要】
●エルゲンとジャラランガの組合せ
エルゲン+ジャラランガの組合せの相性の良さに注目して構築をスタートした。エルフーン+メガゲンガーの組合せについては今更説明不要だと思うが、エルゲンとジャラランガの相性について説明すると以下のメリットがある。
・メガゲンガーの〔かげふみ〕により、ジャラランガの苦手とするフェアリータイプを逃がさず狩ることでジャラランガが動きやすくなる
・メガゲンガーの〔かげふみ〕により相手の交代を阻止することで、ジャラランガの「ブレイジングソウルビート」を確実に通せる盤面を維持出来る(フェアリー2匹の並びやフェアリー+〔ぼうおん〕ジャラランガとの並びに交代することで無効化する動きを許さない)
・エルフーンの「おいかぜ」により上から「ブレイジングソウルビート」を通せる盤面を作れる
・「アンコール」や「かなしばり」によってより安全にジャラランガを動かせる盤面を作れる
・特殊全体技である「ブレイジングソウルビート」及び「スケイルノイズ」の縛り範囲をエルフーンの〔いたずらごころ〕+「うそなき」により格段に拡張出来る
●エルゲンジャララの課題点
この3匹を基本選出とした際、課題に思えた点は以下。
・メガゲンガーを失った後に出てくるフェアリーがきつい
・カプ・テテフにサイコフィールドを展開された場合や、悪タイプがいる場合にエルフーンが腐ってしまう
・ミラーがきつく、特に「いたずらごころ」+「ちょうはつ」持ちエルフーンが天敵となる
●フェアリーへの2枚目のカードの採用
まず1つ目の課題である「メガゲンガーを失った後に出てくるフェアリーがきつい」点への回答を考えて、アーゴヨンに目を付けた。
アーゴヨンはメガゲンガー同様に高い火力とすばやさ、毒打点を持つためメガゲンガーが担っていたフェアリータイプの処理をメガゲンガーを失った後にも継続して任せることが可能である。
ジャラランガの障害となるフェアリーをアーゴヨンで取り除いて全抜きという流れが踏めるだけでなく、アーゴヨン自身も非常に高い抜き性能を持ち、アーゴヨンの障害となるヒードランやバンギラスをジャラランガで倒してからアーゴヨンを通す、と言った動きも可能になる。
このようにジャラランガと攻撃面で非常に相性が良く、また特殊アタッカーであるためエルフーンとの相性も良いため採用した。
ちなみにこの枠には当初カプ系統を軒並み上から縛れてフィールドも書き換えられる『こだわりスカーフ』カプ・ブルルを入れていた。メガゲンガーの地面弱点もカバーしてくれたりジャラランガの場持ちを良くしてくれる点で相性がいい。
しかし、テテフ入りにはメタグロスが同居していることが多く、同時に採用されることが多いサンダーにも強くない点からテテフ入りへの性能は期待出来ず、また〔いかく〕をうまく使われると縛り範囲が一気に狭くなるため扱いにくさを感じ、解雇となった。
相性がいいポケモンであるのは間違いないため、今後別アプローチで採用することも検討したい。
●エルフーンの〔いたずらごころ〕を封じる悪タイプ・サイコフィールドの対策
エルゲン+ジャラアーゴヨンを基本として回していた際に、悪タイプやサイコフィールド入りの構築に負けることが多かった。エルフーンの〔いたずらごころ〕+「うそなき」「アンコール」をサポートの主軸としているため、これら補助技が通らない相手には思うように展開出来ず苦戦してしまう。
そこでこれらへの対策を考え、特性を〔いたずらごころ〕以外に変えたエルフーンが有効であるとの考えに至った。特性が〔いたずらごころ〕ではなければ悪タイプやサイコフィールド下のポケモンにも「うそなき」「アンコール」が通せるようになるため、通常時と変わらない試合展開が可能になる。
エルフーンの特性は〔いたずらごころ〕でなければいいので〔すりぬけ〕も一応候補に挙がるが、攻撃技を持たせることはあまりないので有効に働く場面は少ない。一方で〔ようりょくそ〕は晴れ状態ですばやさが2倍になるため、以下のように確実に有効に働く場面がある。
エルフーンを臆病最速にしてもアーゴヨンや能力上昇後のジャラランガより遅いため、「うそなき」→アーゴヨンorジャラランガの攻撃という流れが不可能になってしまう。そこでパーティに能動的に天候を晴れ状態にするギミックを組み込むことで、〔ようりょくそ〕エルフーンがパーティの誰と並んだ時も先制で「うそなき」を使えるようにした。
上記より本構築の最後のパーツは特性〔ひでり〕を持つポケモンに絞られた。
コータスはあまりに足が遅く「おいかぜ」との相性が悪いため没となり、足の速いキュウコンかメガリザードンYの2択で、よりパワーが高いメガリザードンYを採用した。
ここでお気づきの方は多いと思うが、現時点でパーティは
■エルフーン〔いたずらごころ〕
■ゲンガー@ゲンガナイト
■ジャラランガ@ジャラランガZ
■アーゴヨン
■エルフーン〔ようりょくそ〕
■リザードン@リザードナイトY
の6匹の並びとなってしまっている。
同じポケモンを2匹採用することはルール上禁止されているため、1匹目の〔いたずらごころ〕エルフーンを仕方なくモンメンに退化させることにした。幸い特性〔いたずらごころ〕さえあればすばやさを含むステータスが低くても最低限の仕事は出来る上『きあいのタスキ』も持たせれば安定して1回以上は行動出来るはずだ。
以上の経緯でモンメンとエルフーンが同居した奇妙なパーティが出来上がった訳である。
以下に個別に解説を行う。
【個別解説】
■モンメン@きあいのタスキ 〔いたずらごころ〕
図太い 147-**-123-**-71-86
うそなき アンコール まもる おいかぜ
構築のサポートの要。本来エルフーンであるべきだが、先述の都合上進化前での採用となった。エルフーン以外に特性〔いたずらごころ〕+「おいかぜ」「うそなき」「アンコール」を両立可能なのはこのモンメンだけなので、れっきとした採用理由がある。
基本選出が進化前なのは不安が残るが、エルフーンをモンメンにしたせいで負けた試合はあまり思い浮かばず、最低限の仕事はしてくれた。むしろさっさと倒されて「おいかぜ」ターンを残しつつ味方の後続に繋ぐことがメリットになる場合すらある。
技構成はサポート用の3つに加えて「ねこだまし」等への切り返しとして「まもる」を採用。エルフーンなら初手の「ねこだまし」+何かの集中攻撃を耐える可能性はあるがモンメンだとそうもいかないので、「ねこだまし」対策は必須となる。
持ち物は『きあいのタスキ』とし、最低限の行動を保証する。
■エルフーン@メンタルハーブ 〔ようりょくそ〕
臆病 146-**-105-**-122-179
うそなき アンコール ちょうはつ おいかぜ
悪タイプとサイコフィールド下のポケモンに「うそなき」「アンコール」を当てるために生み出されたサポート枠その2。これらの相手がいる場合に限りモンメンに代わり先発を担当する。
技構成はモンメンと同じ3つに加えて「ちょうはつ」を採用。持ち物の『メンタルハーブ』と併せてミラーで少しでも抵抗する構えだが、〔いたずらごころ〕+「ちょうはつ」持ちへの回答としては不十分に感じるためより良い対策を考えたい。が、パーティの枠が足りないため仕方なくこいつで対策した気になっている。
特性により晴れ状態では非常に早くなるため、「おいかぜ」も絡めれば基本的に「いたずらごころ」の感覚で先制で補助技を使っていける。
テテフグロスに出すために最速メガメタグロス抜き、『こだわりスカーフ』カプ・テテフのサイコフィールド+「サイコキネシス」耐え調整を施している。
■ゲンガー@ゲンガナイト 〔のろわれボディ〕→〔かげふみ〕
臆病 136-**-100-222-115-200
シャドーボール ヘドロばくだん かなしばり まもる
エルフーン(モンメン)との並びが非常に優秀なメガシンカ枠。「うそなき」+特殊攻撃で相手を1匹ずつ刈り取る。一撃で倒せない相手は「アンコール」+「かなしばり」のコンボで動きを止めて隣を殴ることでどんな場合でも相手に何らかの被害を与えられる。
最悪メガゲンガーがやられても後ろのジャラランガにとって都合のいい盤面さえ出来ればいいや、という考えで多少雑に扱っても良いのが、以前のルールでのエルゲンよりも強化された点と言える。
配分は捻りもなく臆病CS。相手のカプ・コケコやメガゲンガーと場合によって同速対決を仕掛ける必要が出てくるため最速は切れない。
■ジャラランガ@ジャラランガZ 〔ぼうおん〕
おっとり 151-131-130-166-126-137
スケイルノイズ かえんほうしゃ ドレインパンチ まもる
唯一のZ枠にしてエース。USUMより追加された『ジャラランガZ』により大幅に強化された。全体攻撃技を放ちつつ全能力を1段階上昇はポリゴンZもびっくりの壊れ性能であり、うまく通せれば勝ちにぐっと近づくためエースとしての素質は十分。
Zワザのベースが「スケイルノイズ」であり、「うそなき」との相性も考えて特殊メイン型での採用となった。高めのこうげきを活かしつつ、特殊メインで攻めた際に穴になるカビゴンやバンギラス、ヒードランへの打点となる「ドレインパンチ」を採用。能力上昇と回復ソースの確保は非常に相性が良く、1匹での全抜き性能が上がる。
特性は相手のジャラランガを意識した〔ぼうおん〕とした。フェアリータイプを持つエルフーンと〔ぼうおん〕ジャラランガがいることで相手の「ブレイジングソウルビート」を不発にする選択肢が取れるようになる。特殊アタッカーとしては厄介な「バークアウト」が無効になるのも地味に嬉しい。
性格はこうげきに下降補正をかけなければ無振りバンギラスが「ドレインパンチ」で丁度1発であるため、おっとりにした。ぼうぎょでなくとくぼうに下降補正をかけるかどうかは要検討案件だが、雨やメガリザードンYの相手をする際に特殊耐久がある方が活きると考え、ぼうぎょ下降にしている。
■アーゴヨン@いのちのたま 〔ビーストブースト〕
臆病 149-**-93-179-93-190
ヘドロばくだん りゅうのはどう だいもんじ まもる
2匹目の高速毒アタッカー。主に終盤の掃除役を担う。
メガゲンガーが狩り損ねたフェアリータイプを餌にする以外にも広い攻撃範囲で多くの相手に上から縛りをかけられるので、攻撃的な本構築とはマッチしている。
サブウェポンには相手のジャラランガ等のドラゴンやランドロスを意識した「りゅうのはどう」、鋼タイプを焼く「だいもんじ」を採用。「かえんほうしゃ」ではないのは「だいもんじ」であれば無振りメガメタグロスを高乱数で倒せるようになるため。
性格は相手のメガボーマンダやメガメタグロスを考えると臆病にせざるを得ない。特性〔ビーストブースト〕により1匹倒した際にすばやさが上がるため、「おいかぜ」ミラーや対天候パ、『こだわりスカーフ』持ちへの切り返しで強さを発揮する。
持ち物は微妙な火力を補い縛り範囲を格段に広げてくれる『いのちのたま』。
■リザードン@リザードナイトY 〔もうか〕→〔ひでり〕
控え目 154-**-103-226-136-152
ねっぷう ソーラービーム きあいだま まもる
晴れ要員。相手に悪タイプやカプ・テテフがいた場合にエルフーンとセットで出す。刺さりが良ければモンメンとセットでメガゲンガーの代わりにも出せる。
キュウコンと異なりメガシンカにより任意のタイミングで〔ひでり〕を発動するため、相手にバンギラスやニョロトノがいても初手対面時や交代出しにも対応可能な点がメリット。
技構成はメインは全体攻撃の「ねっぷう」、重い水タイプ(特にジャラランガが苦手なカプ・レヒレ)への打点となる「ソーラービーム」、メガシンカのタイミングをずらして天候を掌握するための「まもる」は確定。ラストは天候を取られてもバンギラスに打点が持てたり、アーゴヨンの障害となるヒードランにも撃てる「きあいだま」としたがほとんど撃つ場面はない。
性格は火力重視の控え目とし、最低限の物理耐久としてカプ・テテフのサイコフィールド+「サイコショック」耐え調整を施した。
【選出】
●基本選出
先発:モンメン+ゲンガー
後発:ジャラランガ+アーゴヨン
相手に悪戯心持ち、悪タイプ、カプ・テテフのいずれもいない場合はこの選出が可能となる。基本的にゲンガーが倒せそうなポケモンを1匹ずつ倒して行き、相手の頭数を減らしてからジャラランガを展開して行く。この際優先的にジャラランガの障害となりそうなポケモンを倒したり、起点になりそうなポケモンは敢えて倒さずに削った状態で場に留めたり等の盤面整理をしてから満を持してジャラランガを出すと試合運びがうまく行く。ゲンガーが倒れたらアーゴヨンでフェアリーを処理する。
●裏選出
先発:エルフーン+リザードン
後発:ジャラランガ+アーゴヨン
相手に悪戯心持ち、悪タイプ、カプ・テテフのいずれかでもいた場合は基本選出ではなくこちらの選出をする。晴れ状態+「おいかぜ」を展開すればエルフーンが通常通りのサポート性能を発揮出来る。ゲンガーの時よりも盤面調整が難しいが、「ねっぷう」による範囲攻撃が優秀でいい感じに2匹を削った状態でジャラランガを出せるとベスト。晴れが維持出来ていればジャラランガ及びアーゴヨンの炎技も強化され、鋼タイプにも全く隙を見せずに展開可能。
以上、2通りを紹介。他にも変則的なパターンはあるが基本この2通り以外の選出ではパワーが出なかったりスムーズに展開しにくい。
【雑感】
基本選出のパワーが非常に高く、常に試合の主導権を握ることが出来た。特にモンメン+ゲンガーは「アンコール」や「かなしばり」の存在から相手の片方「まもる」の動きに強く、ジャラランガも全体攻撃主体であるため同様に「まもる」や交代に対して強い。全体を通して使用者の読みに依存しにくく、機械的に試合を展開しやすいパーティに仕上がっている。うまく起点を作って全抜きを仕掛ける点ではシングルバトルに近いものを感じ、普段ダブルをやらないシングルプレイヤーでも扱いやすいのではないかと思う。
アーゴヨンの枠はかなりしっくり来ており、現段階では使用者はあまり見ないがエルゲンジャララの4枠目としてはスタメン入り確定でいいと思えるレベルだった。
『きあいのタスキ』モンメンは、普通にエルフーンと遜色ない動きが出来た。特性が強過ぎるため進化前であるハンデはほとんど感じられない。
また〔ようりょくそ〕エルフーンも非常に使い勝手が良く、悪タイプやテテフ入りに対しても自身の理想とする立ち回りで展開してきちんと勝つことが出来たため、手応えを感じた。
リザードンはエルフーンのためだけでなく、ジャラランガと組むメガ枠としてもメガゲンガーに引けを取らない相性の良さがある。実際、今回紹介したパーティよりも前にジャラランガ軸を考え始めた時は「おいかぜ」リザYとの組合せを使用していた。また、対天候パーティを考えても便利な存在だった。
【課題と改善案】
現段階で挙げられる課題は以下。
1.トリックルームに弱い
2.〔いたずらごころ〕+「ちょうはつ」持ちに弱い点が改善されきっていない
●1.トリックルームに弱い
基本的に初手から「トリックルーム」を展開してくる相手にはモンメン+メガゲンガーの先発で対応可能である。多くのトリル要員は「うそなき」+メガゲンの攻撃で倒せる上に「ねこだまし」等で補佐してくるタイプで「トリックルーム」を通されたとしても〔いたずらごころ〕+「アンコール」により相手の行動を制限出来るため時間を稼いだり「トリックルーム」を再度選ばせることは容易である。
しかしながらガオガエン、カプ・テテフ入りのトリパに対してはこの対策が通じず、ガオガエンは悪タイプであるため「ねこだまし」を〔いたずらごころ〕+「アンコール」で縛れず、「トリックルーム」要員もメガゲンガーの攻撃だけでは倒せないため「ねこだまし」+「トリックルーム」後にも自由に攻撃に移られてしまう。次ターンに「トリックルーム」を「アンコール」しようにも、トリル要員が「まもる」「てだすけ」「サイドチェンジ」等の優先度の高い技を持っている場合が多いため不発に終わり、そのままガオガエンに倒されてしまう。カプ・テテフ入りに関しても同様でモンメンの「アンコール」が誰にも通らなくなるため「トリックルーム」を始動されてしまうと対抗する術がない。
また、初手からの「トリックルーム」展開にはそれなりに対抗出来るが、後発から出てくる高耐久ポケモン(クレセリア、ポリゴン2等)によるスイッチ展開も非常に辛い。後発からこれらが出てくる頃にこちらのモンメンやエルフーンを処理されてしまっていると、ジャラランガとアーゴヨンの攻撃で倒し切れない高耐久ポケモンに「トリックルーム」を許してしまう。
これらをまとめると
・ガオガエン、テテフ入りのトリパへの対策
・後発の高耐久によるスイッチ展開への対策
が必要であると言える。
対策の候補としては
・モロバレル、ピッピ等の採用により「トリックルーム」展開を許しても戦えるようにする
・絶対に「トリックルーム」をさせないために「ちょうはつ」持ちを増やしたり、より高火力なポケモンで押し切るようにする
・「トリックルーム」を「ふういん」してしまう
・こちらも高耐久「トリックルーム」要員を入れて、切り返せるようにする
等が考えられる。
●2.〔いたずらごころ〕+「ちょうはつ」持ちに弱い点が改善されきっていない
『メンタルハーブ』+「ちょうはつ」持ちエルフーンで多少抵抗するつもりではあるが、こちらのエルフーンが〔ようりょくそ〕である関係上100%相手のエルフーンが先に行動するため、「おいかぜ」等は許してしまう。一方でこちらは相手に「おいかぜ」を通された次のターンに行動出来るかは相手のすばやさ次第であり、晴れ状態にしたとしても相手のすばやさがエルフーンより速ければ先に攻撃を許してしまい、そのままこちらは「おいかぜ」出来ずにやられてしまう可能性もある。また『きあいのタスキ』がないとそもそも上から縛ってくるメガゲンガー等が入っていると何も出来ずにやられるため、エルゲンの組合せには非常に不利を強いられてしまう。
エルゲンジャララは自分で使っていて間違いなく強いタイプの構築であると実感しており、今後ミラーが増える可能性は高いためミラーで圧倒的に不利な形のままでは厳しさを感じる。
よってミラーへの対抗策を少ないポケモンの枠で盛り込まないとならない。
対策の候補としては
・エルフーンを臆病最速@きあいのタスキにし、〔いたずらごころ〕+「ちょうはつ」を採用する(相手も同じ型であった場合50%で負けるが)
・カプ・テテフを採用し相手の〔いたずらごころ〕+補助技を通らなくする
・悪タイプで「おいかぜ」等を展開可能なキャラを採用する
・特性「マジックミラー」「アロマベール」の採用
等が考えられる。
エルフーンを最速「ちょうはつ」にする案は、ボルトロスやトルネロス等のエルフーンより遅い〔いたずらごころ〕+「ちょうはつ」持ちには圧倒的に有効だが、ミラーで相手も同じ考えだった場合は試合を50%で落としてしまう可能性があるため若干博打ではある。現段階では最速「ちょうはつ」持ちの割合は多くないため有効な場面は多そうだが、環境の推移によって割合が増えてきたら別の対策法が求められるだろう。またエルフーンに「まもる」を採用しなくなると「ねこだまし」+集中攻撃でエルフーンを初手に落とされてしまう動きに弱くなる点は覚えておきたい。
カプ・テテフを採用することで相手の〔いたずらごころ〕を封じる案は「ねこだまし」や先制技全般のケアにもなり悪くはないが、自身のエルフーンが動きにくくなる点がネックだ。エルフーンを〔ようりょくそ〕で採用したり他の展開役を採用することで代用は可能だが、難易度は高そうである。
悪タイプによる展開は〔いたずらごころ〕+「ちょうはつ」には強くなるが、相手のエルフーンに「ムーンフォース」が採用されていた場合に一気に崩される可能性があるためある程度の耐久があるキャラでなければならない。サザンドラは攻撃性能は文句なしだがフェアリー4倍に不安が残る。バルジーナは耐久があり「おいかぜ」「うそなき」が使えるがすばやさの関係上アタッカーより先に「うそなき」を当てられないのは惜しい。
最後の特性による補助技の無効化は対策としてはかなり有効であるが、使用者がエーフィ、ネイティオ、フレフワンぐらいしかおらずどれも数値や技が足りていないため運用が難しい。考察はして行きたいが、形にするのはかなりハードルが高いだろう。
以上、長々と述べたが考えるべき点はまだまだ多々あるため、より多くのパーティに勝てるよう改良を続けて行きたい。
本記事をご覧になった方も、参考にしてより良いパーティ構築のヒントにして頂ければ幸いである。
* * *
解説は以上となります。
ここまで読んで下さり、ありがとうございました!
余談ですが、今までダブルのパーティは情報をあまり出したくない(公式大会予選で自分が使う可能性があるため、公開するメリットはなくデメリットが目立つ)という考えであり、実は毎年VGCルールをやっていたにも関わらずブログには一切記事を載せていませんでした。お陰で第六世代以降はシングル専門プレイヤーに転向したと思っていた方もいらっしゃったかもしれませんね。ダブルのオフには出なくなりましたが、ダブルもちゃんと現役で続けていますw
WCS予選で自身が使ったパーティも特に大した結果を出していなければ記事にしても誰も参考にしないだろうと思い、特に残していませんでした。
しかし最近は考えを改め、結果の如何にかかわらずパーティを形に残すことは大事かなと思いました。また、自分自身のためにもある程度情報を表に出した方が他者との意見の交流が図れますよね。文章化することで自分の考えがまとまるという効果もありますし、今後は積極的にブログを書きたいと思います。