ユウキのめざめるパワー(氷)

ポケモンバトル考察

【剣盾シングル】壁対策/全抜き対策まとめ

こんばんは、ユウキです。
今回は最近数を増やしている壁パーティの対策についてまとめてみました。壁対策に悩んでいる皆さんは是非参考にしてみて下さい!



【最近の環境の変化】
・2/11に私が壁ゼルネで瞬間1位達成、解説記事とレンタルチーム公開
・くろこさんやポケソルをはじめ、youtubeでも何度か取り上げられる
・多くの方に参考にして頂き、戦術が広く認知される
・レンタルも含めて使用者が環境に増えたことにより対策が進む

★参考リンク

使用率ランキングや技に変化が見られる等、環境に影響を与えた実感が持てたのは久し振りだったので個人的には嬉しかった。(第7世代の永久保証ポリゴンZ以来)
ただ、壁パーティ使いとしては対策する人が増えるのは逆風なので、壁対策についての理解を深めることで突破口を考えたい。

以下に、壁パを長く使って来た経験・知識と直近のトレンドを踏まえて壁パの対策方法について具体的に述べる。
また、壁パを使う側がそれらをどう対策していくべきかについても触れたいが、文量が多くなるため次の記事に分割する。



【想定する壁役】
壁展開ポケモンは以下のようなポケモンを想定。

クレッフィ@ひかりのねんど いたずらごころ
リフレクター ひかりのかべ まきびし でんじは てっていこうせん イカサマetc

■オーロンゲ@ひかりのねんど いたずらごころ
リフレクター ひかりのかべ ちょうはつ ソウルクラッシュ イカサマetc

■レジエレキ@ひかりのねんど トランジスタ
リフレクター ひかりのかべ ワイルドボルト だいばくはつ サンダープリズン ボルトチェンジetc

■キョダイラプラス@ひかりのねんど
うたかたのアリア ぜったいれいど フリーズドライ かみなり ほろびのうたetc

■Aキュウコンきあいのタスキ ゆきふらし
オーロラベール ふぶき フリーズドライ ムーンフォース ぜったいれいど アンコール さいみんじゅつetc



【壁対策】
上記パーティを皮切りに「リフレクター」「ひかりのかべ」戦術の強さが広まった。
こと伝説戦においては、壁展開が通常ルールよりも更に強力であると私は考えている。
その最たる理由が伝説枠の数値の高さであり、全くの無対策だと壁ターンを枯らす動きや複数匹で頑張って倒す動きを取りにくい。
そこで最近では、壁展開自体にしっかりと回答を持ったポケモンや技の採用率が伸びて来ている。


かわらわり
最もメジャーな壁対策の1つ。攻撃しながら壁を破壊出来るため展開役を倒して数的有利を取れる。
汎用性もそこそこあり、格闘打点としてだけでなく「ダイナックル」で攻撃を上げられるため全抜き性能の向上にも繋がる。
クレッフィの「でんじは」無効の地面枠に持たせることで私が使っていた「リフレクター/ひかりのかべ/まきびし/でんじは」クレッフィを完全に無効化しつつ展開を阻止出来る。

ドリュウズ@いのちのたま すなかき
じしん アイアンヘッド ロックブラスト かわらわり
クレッフィ、オーロンゲ、レジエレキの全てに強い
・ゼルネアスにも強い
・「ダイロック」+特性「すなかき」で素早さ2倍になるので先に展開出来る
・「ダイナックル」や「つるぎのまい」で全抜き性能を高められる

ガマゲロゲ@いのちのたま すいすい
アクアブレイク じしん パワーウィップ かわらわり
クレッフィ、レジエレキに強烈に強い
・物理か特殊か、アタッカーかサポートかが初見で分かりにくい
・「ダイストリーム」+特性「すいすい」で素早さ2倍にしつつ水技の威力を上げて先に展開出来る
・「ダイナックル」で全抜き性能を高められる

最も汎用性が高いのは上記2匹だろう。
他にもランクマッチでは下記のようなポケモンも見かけた。
かわらわり」は覚えるポケモンが多いため、あからさまな壁対策とは異なりどこに仕込んでいるかがバレにくいのが最大の利点だろう。

■ウーラオス
ランドロス
■ヌオー
ラグラージ
バンギラス
ボーマンダ
メタグロスetc


サイコファング
かわらわり」と同じ効果だが使用者が少ないため見ることは稀。
禁止伝説枠で覚えるポケモンがいるため注意が必要。

■ザシアン
・使用率No.1の伝説枠
・ゼルネアスに強い
・「サイコファング」採用率は現在11%前後
ドヒドイデやムゲンダイナへの打点を兼ねたサブウェポンとして

■日食ネクロズマ
・タイプ一致で撃てるため汎用性が高い
・ゼルネアスに強い

■ウオノラゴン
・特性「がんじょうあご」で高威力
ドヒドイデや水ウーラオスへの打点を兼ねたサブウェポンとして


③すりぬけ
壁を無視して攻撃を当てられる。
特筆すべきは壁無効に加えて「みがわり」貫通の効果もあることにより、ゼルネアスの「みがわり」を無視して本体に攻撃を当てられる点。
使用者は限られており、現環境でも使えそうなのは以下2匹ぐらいか。

■ドラパルト
・「りゅうのまい」で突破力を上げられる
・「でんじは」「おにび」「のろい」等の妨害技もある
・レジエレキに強い
クレッフィ、オーロンゲ、ラプラス、Aキュウコンには弱い
・ゼルネアスに弱点を突かれる

シャンデラ
クレッフィ、Aキュウコンに強い
・オーロンゲ、ラプラスには弱い
・ゼルネアスのメインウェポン半減
・「クリアスモッグ」や「トリックルーム」+「のろい」で積みへの切り返しが可能


④コートチェンジ
採用率は低いが壁を壊すどころか「奪って自分のものにする」という唯一無二の性能で、決まれば試合を大きく動かせる。

■エースバーン
・唯一の使用者
・使用率自体が高いポケモンなのでバレずに対策を遂行しやすい
・採用する技スペースを取りにくいのが課題


きりばらい
壁だけでなく「ステルスロック」「まきびし」等も除去出来るためクレッフィの仕事をほぼ無効化出来る。
互いの場の効果を除去するため、自身が「ステルスロック」や壁展開を使いたい場合は注意。
覚えるポケモンに飛行タイプが多いため、レジエレキに弱くなりがち。
オーロンゲの「ちょうはつ」で止まる点も注意。

カプ・レヒレ
・「ミストメイカー」で「でんじは」を無効化出来る
・「ちょうはつ」を覚える
・「くろいきり」で起点回避も可能

■アーマーガア
クレッフィ、オーロンゲに有利
・「ちょうはつ」を覚える
・「キョダイフウゲキ」で殴りながら「きりばらい」も可能


⑥急所
急所に当てれば壁の効果を無視出来るため、壁パの有効な対策の1つ。
とはいえ狙って急所に当てるのはウーラオス等の一部の確定急所技以外には不可能なため、能動的に狙うなら「きあいだめ」やピントレンズ、特性「きょううん」、「リーフブレード」等の急所率の高い技を駆使するのが良いだろう。
私も使っていた特性「スナイパー」の「きあいだめ」インテレオンは壁パ対策としてもかなり強い。
ただしクレッフィの「でんじは」を受けると全抜き性能が著しく落ちるため、取り巻きに「ちょうはつ」や「しんぴのまもり」、「みがわり」+「バトンタッチ」を入れる等工夫が必要。

また、最悪無対策でも「どこかで有効急所引けばいいや~」と抜群高火力技を連打する動きも運次第ではあるが対策になる。

■ウーラオス悪@きあいのタスキ
あんこくきょうだ ふいうち インファイト カウンター

■ウーラオス水@きあいのタスキ
すいりゅうれんだ アクアジェット インファイト カウンター

■インテレオン@ピントレンズ スナイパー
ねらいうち れいとうビーム エアスラッシュ きあいだめ

トゲキッス@ピントレンズ きょううん
マジカルシャイン エアスラッシュ かえんほうしゃ わるだくみ

■ネギガナイト@ながねぎ きもったま
インファイト リーフブレード つじぎり ブレイブバード


⑦積み技
壁ターンに「つるぎのまい」や「わるだくみ」を積んで壁もろとも貫通を狙う作戦。
「ちょうはつ」オーロンゲ入りには狙えないが、レジエレキやクレッフィ入りには有効。
私のパーティでは物理は「てっぺき」アーマーガア、ランクルス、特殊は「ジオコントロール」ゼルネアス即投げで対処していたが、相手の構成によっては後出しからの対処が間に合わない場合もあるため有効な対策となる。
クレッフィの「でんじは」で足を奪われると全抜きが厳しくなる上に痺れて動けないと不利なゲームになるので、なるべく「でんじは」無効が望ましい。
運に自信があれば「でんじは」を食らっても「りゅうのまい」や「ちょうのまい」等の素早さ上昇の積み技を連打すればしっかり上を取って全抜きを狙える。
殴りながら火力を上げられる「ダイナックル」「ダイアシッド」「じしんかじょう」「ビーストブースト」「しろのいななき」「くろのいななき」持ちであれば、「ちょうはつ」オーロンゲ入りも崩せる。


ドリュウズ@いのちのたま すなかき
じしん アイアンヘッド ロックブラスト つるぎのまい

ランドロス@ラムの実
じしん そらをとぶ ストーンエッジ つるぎのまい

■ドラパルト@たべのこし すりぬけ
ドラゴンアロー ゴーストダイブ みがわり りゅうのまい

■日食ネクロズマじゃくてんほけん
メテオドライブ じしん ねっぷう りゅうのまい

ウルガモス@ラムの実
ほのおのまい サイコキネシス ギガドレイン ちょうのまい

バシャーモじゃくてんほけん かそく
フレアドライブ インファイト バトンタッチ つるぎのまい

ギャラドス@いのちのたま じしんかじょう
たきのぼり とびはねる じしん りゅうのまい

フェローチェ@いのちのたま ビーストブースト
インファイト トリプルアクセル ドリルライナー じごくづき

■バドレックス白@ラムの実 じんばいったい
リザードランス 10まんばりき タネばくだん つるぎのまい

■バドレックス黒@きあいのタスキ じんばいったい
アストラルビット サイコショック リーフストーム わるだくみ


⑧ちょうはつ
壁の使用そのものを封じる。積み技も封じられるため壁+積みを前提としたパーティ全般に強くなれるが、実際は刺さるのはクレッフィキュウコンくらいで対策となるかは怪しめ。
クレッフィは攻撃性能が低いのでかなり有効。
レジエレキは素早いため「いたずらごころ」以外では先制で「ちょうはつ」出来ない上、アタッカー型も一定数存在し、火力が高いため殴られるとディスアドになることが多いことに注意。
悪タイプのオーロンゲに対しては「いたずらごころ」「ちょうはつ」が無効で、通常の「ちょうはつ」も先にオーロンゲに「ちょうはつ」されることで封じられてしまうため、オーロンゲ展開は阻止しにくい。
ラプラスの「キョダイセンリツ」も止められない点に注意。

■オーロンゲ@ひかりのねんど いたずらごころ
リフレクター ひかりのねんど ちょうはつ ソウルクラッシュ
・悪タイプにより相手の「いたずらごころ」「ちょうはつ」を無効化
・先制「ちょうはつ」で相手の「ちょうはつ」を防げる
・展開パミラー(vsクレッフィ、レジエレキ等)で強い展開役

バンギラスきあいのタスキ
ステルスロック ちょうはつ がんせきふうじ かみくだく
・悪タイプによりオーロンゲの「ちょうはつ」無効
・レジエレキの攻撃が致命傷にならない高耐久
・天候を変えることで「オーロラベール」を封じられる


⑨壁ターンを枯らす
立ち回りの難易度は高いが、ピンポイントメタを仕込まずとも壁ターン稼ぎを無理なく実現出来るパーティならば対策となる。
上手い人は自然と取り巻き単位で対策が出来ていることも多い。
重要なのは攻撃が一貫しないことと、起点になるポケモンを場に残さないこと。


ドヒドイデナットレイ
・「トーチカ」「まもる」持ちのサイクルで時間稼ぎ
・「てっていこうせん」や「ソウルクラッシュ」で全然ダメージを負わない
・「さいせいりょく」や「たべのこし」等、「ちょうはつ」で止まらない回復ソース
・エースに交代されても「くろいきり」や「どくどく」「やどりぎのタネ」で起点回避

ランドロス、サンダー、ラグラージ等+ザシアン
・高圧的なザシアン+「とんぼがえり」「ボルトチェンジ」「クイックターン」による対面操作で隙を見せずにターン稼ぎ
・壁が切れるターンに相手の壁役を倒せるように調整することで打開


バリアフリー
特性「バリアフリー」は登場時に相手の壁を破壊する効果。
壁パ以外には置物と化す汎用性がまるでない特性であり、使える種族も汎用性があったり強い訳ではないのでほぼ使う場面はないが一応紹介。

■バリコオル


以下、壁対策と言うよりは展開系全般に有効な全抜き対策法についても触れる。


①あくび
「ちょうはつ」のない展開パーティはこの技の対策が必須となる。
「みがわり」で無効化されるため「ふきとばし」までセットだと尚良い。

カバルドン
ラグラージ
ブラッキー
ニンフィア
カビゴン


②ふきとばし、ほえる、ドラゴンテール、ともえなげ
能力が上がったエースを退場させられる。
ダイマックスに無効化されることに注意

カバルドン
ウインディ
スイクン
ハガネール


③ほろびのうた
相手の行動に制限をかけられ、全抜きを阻止出来る。時間稼ぎの手段がないと3ターン以内に殲滅されることに注意。

ラプラス
アシレーヌ


くろいきり
能力上昇をリセットする。

ドヒドイデ
サニーゴG
ミロカロス


⑤てんねん
能力上昇を無視する。能力を上げて全抜きを狙うパーティに有効。

■ヌオー
■ピクシー
ナマコブシ


⑥かげふみゴチルゼル
「てっていこうせん」がないクレッフィピンポイントメタ。
自主退場されないので「かげふみ」でキャッチして「コスモパワー」なり「めいそう」「わるだくみ」をフルで積んで全抜きを狙っても良いし、TODを狙っても良い。
オーロンゲには「ちょうはつ」されるしレジエレキには「だいばくはつ」や「ボルトチェンジ」で逃げられるので、刺さるのはあくまで退場手段のないクレッフィ展開に対してのみ。
元々の採用理由が受けポケモン潰しなので、そのついでに一部の展開パも封じることが出来ると考えれば上々。

ゴチルゼル@カゴの実 かげふみ
アシストパワー コスモパワー わるだくみ ねむる


⑦のろいミミッキュ
これも攻撃技のないクレッフィ展開に対して鬼のように強いメタ。
展開役を起点に「みがわり」を残してしまえば裏のエースに「でんじは」を入れたり「のろい」を入れられる。
オーロンゲの「ちょうはつ」で何も出来なくなる点、レジエレキには有利とはいえない点、「てっていこうせん」があると被害を抑えられる点から対策としては100点ではないが、ゴチルゼル同様に元の採用理由の受け崩しの役割を担いつつなので悪くない。
壁対策というより展開系全般に刺さる。

ミミッキュ@ラムの実orひかりのこな
のろい みがわり いたみわけ でんじは
・初手から出して起点作成を妨害して荒らす

また、壁対策に留まらずエースを通す構築全般に対して一定のストッパー性能を持つのが以下の型。ゼルネアスで「みがわり」を残して「ジオコントロール」を積んだとしても止められる可能性が高い。

ミミッキュ@イバンの実
のろい こらえる ゴーストダイブ かげうち
・裏から死に出ししてあらゆるエースの全抜きを止める
・のろい、こらえる、イバンゴーストダイブ、後攻ダイブで4ターン稼げる




* * *



今回の記事は以上になります。
最後までお読み頂きありがとうございました!
ご意見・ご感想・ご質問等があればコメント欄かTwitter(@yuki_rotom)に遠慮なくお願いします!

これを参考に壁パをメタるも良し、対策の対策を考えて展開パを貫くも良し。
次回はその「対策の対策」について考察したいと思いますのでお楽しみに。
ではではノシ