ユウキのめざめるパワー(氷)

ポケモンバトル考察

【剣盾シングル】コバルオン始動ステロ壁4エース【S9最終260位/レート2008】

こんばんは、ユウキです。
シーズン9お疲れ様でした!今シーズンもシングルメインで潜ってました。
対戦して下さった皆さん、ありがとうございました!

 

【前置き】
8月からGameWithさんの剣盾攻略サイトにレンタルチーム付のパーティ解説記事を掲載することになったため、今シーズンは意欲的に色々な軸を回して1ヶ月で4つ程パーティを完成させました。
(脱出雨パ、カバドリサイクル、どくびし定数パ、ステロ壁全抜きパの4つ。詳しくは下記リンクに記事があります)
色々試す中で対戦数も自ずと増えて、剣盾発売以来最大となる400戦近く(公式大会の調整のためにやっていたダブルより遥かに多い・・・w)やったので、環境に対する理解もかなり深くなりました。
終盤はこれまでの経験から強いと思えた軸や型をそれぞれ継承し、最終的にこの形に落ち着きました。
1ヶ月の取り組みの集大成とも言える、最終日に使用したヨロイ環境の結論パーティを紹介します。


●参考:GameWith構築記事まとめ
 

 

【パーティ】
f:id:yuki_rotom:20200902181440p:plain



【戦績】
●シングルランクマッチ シーズン9
最高20位(8/20) レート1998
最終260位 レート2008

 

【コンセプト】
・「ステルスロック」(+壁)+積み技からの全抜き
・「ちょうはつ」で相手の展開を阻止しながら一方的に展開
・4匹のエースそれぞれに全抜き性能を持たせつつ相性補完を取る

 

【構築経緯】
①安定したステロ要員が欲しい
ステロ+積み技のコンセプトを多く使用して来た中で、初手のステロ要員に求めたのは安定して以下の仕事を遂行出来ることだった。

・「ステルスロック」を成功させる
・相手の起点にならない

これまで何度か採用していたカバルドンは初手〔ダウンロード〕ポリゴン2やゴリランダーに大幅に不利を取る上に「ちょうはつ」に弱いのが難点だった。
テラキオンは高速「ちょうはつ」もあり対面性能が高くて強かったが、スカーフウーラオスの「すいりゅうれんだ」で出落ちするのが致命的だった。
そこで、物理耐久が高く以下の条件を満たせるコバルオンに着目した。

・ウーラオスのスカーフ「すいりゅうれんだ」で倒れない
・高い素早さと「ちょうはつ」を持つ
・「でんじは」でエースバーンの足を奪える
・ポリゴン2に対面で強い
・ゴリランダーやマリルリドリュウズ等にも対面2回以上動ける

この通り初手に求めた性能を高い水準で満たしているため、コバルオンを軸に展開して行くことにした。

 

②壁要員
ステロ+積み技、壁+積み技の両方が強いと思っていたのでステロ+壁+積み技の選出も出来るように壁要員を採用。
今回は特性〔いたずらごころ〕により先制で壁が貼れるオーロンゲを選択。
「のろい」を持つドラパルトも非常に使用感が良かったため魅力的だったのだが、オーロンゲを採用する決め手としては「ちょうはつ」の存在が大きく、相手のカバルドンに対して隙を見せずに展開出来る点を評価した。
また、ドラパルトは後述のアタッカー採用を検討していたのもあり、壁型での採用は見送った形になる。
(どちらも捨てがたいのでパーティに2匹ドラパルト入れたい~とTwitterでもボヤいていた)

 

③エース枠1
DMから抜きに行くエース枠として高い性能を持ち、最も信頼しているエースバーンを採用。
壁に頼らずとも、DM技のバフや〔ばけのかわ〕貫通の「キョダイカキュウ」の性能でステロだけで充分に抜いて行ける。
また、壁展開で強く使える「ビルドアップ」を入れてDMせずとも積めるようにした。

 

④エース枠2
エースバーンが誘う物理受けや〔いかく〕へのカードとして特殊エースのトゲキッスを採用。
「わるだくみ」のお陰でかなりの高耐久まで崩せる優秀なダイジェットエース。
場合によって「わるだくみ」する余裕がなくDMさせられる展開があったため、そのような場合もある程度火力を出せる〔きょううん〕『ピントレンズ』型にした。壁構築ミラーでも差をつけられる。

 

⑤エース枠3
エースバーン、トゲキッスの両方が苦手なロトムとパッチラゴンに強く、また両者が壁下でも起点に出来ない連撃ウーラオスを起点にして抜きに行ける枠としてドラパルトを採用。特性〔クリアボディ〕のお陰でエースバーンが苦手な〔いかく〕及び「つぶらなひとみ」や「あまえる」、「すてゼリフ」等のデバフを受けず、ガオガエン入りにも強くなれる。
自身だけで全抜きが狙えない相手にも「バトンタッチ」があることで戦術の幅が拡がり、エースバーンによくバトンを回していた。場合によってはトゲキッスジバコイルを加速させることも。

 

⑥補完枠
最後は〔いかく〕や物理受け+ミミッキュの並びに単体で強く、タイマン性能も高い枠としてジバコイルを採用。
「てっぺき」+「ボディプレス」で受けサイクルをラッキーやポリゴン2、バンギラスから崩す役割も持てる。
壁下での殴り合い性能の高さは前身の構築「カバドリサイクル」でも立証済みで、採用に迷いはなかった。


以上で6匹が決定した。以下に個別解説を行う。

 

【個別】
コバルオンきあいのタスキ
陽気183-123-150-**-95-176
努力値:132-100-4-0-20-252
ステルスロック ちょうはつ インファイト でんじは

・「インファイト」で192-120ポリゴン2@しんかのきせき確定2発
・A187ドリュウズの「がんせきふうじ」+「じしん」確定耐え
・A182マンムーの「じしん」+「こおりのつぶて」確定耐え
・A112マリルリの「ちからもち」いのちのたま「じゃれつく」+「アクアジェット」確定耐え
・A112マリルリの「ちからもち」「ばかぢから」+A(-1)「アクアジェット」83.5%耐え
・A169ルガルガン(黄昏)の「かたいツメ」「インファイト」+「アクセルロック」確定耐え
・C172トゲキッスの「エアスラッシュ」2発耐え
・S最速

先発「ステルスロック」要員。高い素早さから「ちょうはつ」で相手の展開を阻止出来る。
冒頭でも述べた通り安定した仕事が可能で、ほとんどの相手に対して「ステルスロック」を撒きつつ後続の起点を作るところまでこなせるのが強い。
「ダイジェット」対策で「でんじは」を採用。エースバーン等の「ダイジェット」に対しても1回までなら行動順を逆転させられる点、「こわいかお」「がんせきふうじ」等のデバフと異なり麻痺は交代されても残る点、後続のオーロンゲ、トゲキッスとのシナジーが大きい点が優秀。
攻撃技はカバルドンに大きな削りを入れつつ自主退場可能なのが便利な「てっていこうせん」を採用していた時期もあったが、自分からHPを削ると相手の一撃ウーラオスに対してタスキ削り+「ステルスロック」まで遂行出来ない点、また構築単位で削りを入れておきたいロトムやポリゴン2への打点が不足する点から「インファイト」とした。削り性能が高く、スカーフドリュウズ等も一撃で倒せるので使用感は良かった。

 

■オーロンゲ@ひかりのねんど 〔いたずらごころ
腕白202-141-123-**-96-85
努力値:252-4-212-0-4-36
リフレクター ひかりのかべ ちょうはつ ソウルクラッシュ

・A142ミミッキュのいのちのたま「じゃれつく」+「かげうち」255/256耐え
・A142ミミッキュの「Dじゃれつく」15/16耐え
・A189オーロンゲの「じゃれつく」確定耐え
・C172トゲキッスの「マジカルシャイン」確定耐え
・S麻痺した最速100族+2

壁要員。コバルオンの後に出して全力で起点を作り、エースでの全抜きをサポートする。「ステルスロック」が不要な時には先発させることも。コバルオンが苦手気味で壁構築の弱点にもなりやすい〔すりぬけ〕ドラパルトに単体で強い点が優秀。
特性により先制で「ちょうはつ」が撃てるため相手に積み技を使わせず、「ほえる」「ふきとばし」「ほろびのうた」等を封じながら安全に後続で積み技を使える盤面を作れるのが強み。
運用の際は後続に壁ターンを多く回すことを意識し、ダメージに余裕がありそうな時は「ちょうはつ」や「ソウルクラッシュ」から入って倒される間際に壁を貼ると良かった。
「ソウルクラッシュ」の追加効果により特殊アタッカーを弱体化出来るため、後続が起点にしやすい。
自主退場技を持たないため相手が交換や補助技連打で壁ターンを浪費する動きに若干弱くなるが、予め「ステルスロック」を撒いておくことで交代連打によるターン稼ぎをされてもダメージレースで有利を取れるようになっている。

 

■エースバーン@いのちのたま 〔リベロ
意地っ張り 157-184-96-**-97-168
努力値:12-252-4-0-12-228
かえんボール とびはねる とびひざげり ビルドアップ

・ステロ+A168(+1)エースバーンの「Dとびはねる」確定耐え +珠ダメ1回12/16耐え
・ステロ+A168エースバーンの『いのちのたま』「Dギガインパクト」確定耐え +珠ダメ1回12/16耐え
・ステロ+『いのちのたま』「キョダイカキュウ」でDMエースバーン(234-95)を14/16で1発
・S最速100族+1
・B < D(〔ダウンロード〕対策)

物理エース。「キョダイカキュウ」のお陰でミミッキュの〔ばけのかわ〕で止まらないのが最大の長所。DM技で殴りながら火力や素早さを上げられる。
対策が進んでいるため簡単には全抜きは狙えないが、逆に言えば相手のエースバーン対策枠を引きずり出し、そこをトゲキッスやドラパルトで突いて行く役割も担う。
広い攻撃範囲と高い火力に加えて壁での耐久サポートがあれば多くの相手に殴り勝てるため、受けが甘い相手にはとことん強い。
壁と相性の良い「ビルドアップ」を採用。壁構築の弱点となる確定急所の「あんこくきょうだ」ウーラオスに対して、上から撃つことで半減で受けながら積むことが出来る。環境に多いウーラオスに対して、後述のドラパルトと併せて両方の型を起点に出来るようにしている。

 

トゲキッス@ピントレンズ 〔きょううん〕
臆病161-**-115-172-135-145
努力値:4-0-0-252-0-252
マジカルシャイン エアスラッシュ だいもんじ わるだくみ

特殊エース。〔いかく〕で止まらない、物理受けを崩せるという点からエースバーンとの相性補完に優れる。
当初はエアスラッシュ/マジカルフレイム/わるだくみ/ねむる@カゴのみ〔てんのめぐみ〕個体だったが、ロトムやパッチラゴンを見て出せない場面が多いのがもどかしかったのと、展開によっては「わるだくみ」をさせてもらえずにDMを切るハメになりその時の性能に不満があったことから「マジカルシャイン」採用の〔きょううん〕型に変更した。
3ウェポンの攻撃範囲により格段に選出しやすくなり、更にDM時のパフォーマンスもかなり上がったので強かった。シャイン切りの個体が増えているせいか平然と突っ張って来るロトムやパッチラゴンもチラホラいたので普通に倒した。
〔てんのめぐみ〕でないせいで低速受けを崩す性能が少し落ちるが、怯ませたい時は最悪3割で怯ませるか急所で倒せば良いし、ジバコイルでもそのような構築は崩せるので気にならなかった。
急所に当てやすい性能上、壁構築ミラーで強くなれたり「めいそう」で要塞化してくる敵を粉砕出来るのも頼もしかった。

 

■ドラパルト@ラムのみ 〔クリアボディ
陽気163-172-95-**-96-213
努力値:0-252-0-0-4-252
ドラゴンアロー ゴーストダイブ バトンタッチ りゅうのまい

・B < D(「ダウンロード」対策)
・S最速こだわりスカーフウオノラゴン、パッチラゴン+4

物理エース2。ロトムやパッチラゴンや〔いかく〕絡みに対して出して行く。
エースバーンでもロトムと戦えなくはないが、〔いかく〕ギャラドスカバルドン等の物理受けと組まれていると並びの突破が難しいため、そのあたりをまとめて崩せるよう〔クリアボディ〕ドラパルトを採用。『ラムのみ』のお陰でギャラドスの「でんじは」やロトムの「おにび」、カバルドンの「あくび」に対して「りゅうのまい」を無償で積めるターンが増えるため全抜き性能が一気に上がる。
唯一ミミッキュには止められるものの「バトンタッチ」でエースバーンに繋ぐことで有利に試合を進められる。読まれにくく強力な勝ち筋の1つ。
また、格闘無効+高速枠として、相手のエースバーンの「ダイナックル」を牽制して「ダイジェット」を誘発するためにも必要な枠。ドラパルトがいない選出においては「リフレクター」下で「ダイナックル」を連打されてトゲキッスジバコイルを強襲されるのが辛いが、ドラパルトを選出画面で見せておくことでその動きを取らせにくい。

 

ジバコイルじゃくてんほけん 〔がんじょう〕
控え目 166-**-136-194-111-96
努力値:164-0-4-212-4-124
10まんボルト ラスターカノン ボディプレス てっぺき

・DM時A168エースバーンのいのちのたま「キョダイカキュウ」13/16耐え
・C(+2)「D10まんボルト」で310-96エースバーン12/16で1発
・C(+2)「D10まんボルト」+珠ダメ1回で310-96エースバーン確定
・S最速ドヒドイデ、S95ラッキー(麻痺した最速エースバーン抜き)抜き

ミミッキュに弱くない特殊エース枠として採用。相手に〔いかく〕や物理受けがいてエースバーンを出しにくいが、トゲキッスではミミッキュに止められるといった場合に、物理受け+ミミッキュの並びに強く出られる。パーティで少し重めな水タイプにも強い打点を持てる。
特性と持ち物のお陰でタイマン性能が高く、ダイマックスせずとも高い汎用性があるため穴埋めとして選出しやすい。
特殊アタッカーながら「てっぺき」+「ボディプレス」でポリゴン2やラッキー、バンギラスの突破も狙える点が優秀。
壁との相性も良く、弱点技を耐えながら返り討ちに出来る。

 

【選出】
●基本選出
コバルオン/オーロンゲ/エースバーンorトゲキッスorドラパルトorジバコイル

コバルオンで「ステルスロック
先発コバルオンで「ステルスロック」を撒き、エースの全抜きの障害を取り除く。
相手が積み技や補助技を使いそうなら「ちょうはつ」で止めて後続へ繋ぐ。

②オーロンゲで壁貼り
エースの性能を最大限にするために「リフレクター」「ひかりのかべ」を展開する。
出来れば相手に「ちょうはつ」を当てた状態でエースに繋ぎたいため、ターンをうまく調整する。

③エースで積んでDMして全抜き

基本的にこの選出パターン。最後のエースの枠を誰にすれば全抜き出来るかだけを考えればよい。

 

●ステロWエース選出
コバルオン/エースバーン/トゲキッスorドラパルトorジバコイル

壁が不要と判断した場合はエースを2匹出した方がパワーが高くて良い。
状況に応じて通りそうな方をDMして通して行く。
一応どのポケモンも非DMでもそれなりの性能を持てる。

 

●壁Wエース選出
オーロンゲ/エースバーン/トゲキッスorドラパルトorジバコイル

ステロが不要な場合は壁下でアタッカー達を暴れさせる。
ドラパルト→エースバーンのバトンコンボを狙う場合は大体これ。
ドラパルトが「ドラゴンアロー」でタスキのケアを出来ていたり、「キョダイカキュウ」で〔がんじょう〕のケアも出来ているため「ステルスロック」なしでも案外全抜きの障害を乗り越えられる。

 

●対受けサイクル
エースバーン/トゲキッス/ジバコイル

受け一辺倒なサイクルパはアタッカー3匹の選出にする。
エースバーンで物理受けを誘い、トゲキッスジバコイルの起点にして行く。
トゲキッスは「わるだくみ」で、ジバコイルは「てっぺき」+「ボディプレス」でそれぞれ特殊受けを突破出来る可能性があるので相手の選出に応じて通せそうな方を通して行く。
相手が泣く泣くヌオーやドヒドイデを切るようならエースバーンが通るようになることも忘れずに立ち回る。
ドラパルト受けが薄そうな場合はドラパルトを選出しても良い。

 

* * *

 

解説は以上となります。最後までお読み下さりありがとうございました。
シーズン10からの新環境も頑張って行きたいと思います!