ユウキのめざめるパワー(氷)

ポケモンバトル考察

【剣盾シングル】剣舞バシャバトン【S12最終787位/レート1940】

こんばんは、ユウキです。
シーズン12お疲れ様でした!11月はカンムリビギニングや竜王戦準備もあり忙しいシーズンでしたね。
対戦して下さった皆さん、ありがとうございました!


【パーティ】
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【戦績】
●シングルランクマッチ シーズン12
最終787位 レート1940



【コンセプト】
・アタッカー性能の高い「つるぎのまい」+「バトンタッチ」バシャーモ
・裏択として強力なポットデスバトンとの二軸
・「バトンタッチ」を受けても単体でもどちらでも強いエース達



【構築経緯】
バシャーモを主軸に
つるぎのまい」や「ダイバーン」「ダイナックル」で自身の突破力を増しつつ特性「かそく」で素早さも上げながら攻めて行けるバシャーモを軸として構築をスタート。
自身の全抜き性能もさることながら、バシャーモを止めて来る相手には「バトンタッチ」で能力上昇を繋いで行けるのが強力な勝ち筋。


②サポート役の壁オーロンゲ
つるぎのまいバシャーモを展開するにあたり「リフレクター」「ひかりのかべ」での耐久サポートが欲しい。「ちょうはつ」で相手の展開を止められる点、バシャーモとのタイプ相性補完が取れている点を評価してオーロンゲを採用。バシャーモが苦手なドラゴンやエスパータイプ全般に強く、逆にバシャーモが有利を取れる鋼タイプを呼ぶため縦の相性が良い。


③バトンアンカー
バシャーモとの縦の相性に優れた「バトンタッチ」先としてアーマーガアを採用。バシャーモの苦手な地面無効、飛行・エスパー半減に加え、バシャーモが打点を持ちにくいドラゴンも半減なため不利対面からローリスクで繋ぎやすい。
特にランドロスの「いかく」が無効で対面から起点にして行ける点が環境に適応している。
バシャーモから繋ぐ能力上昇をフルに活かせる「つけあがる」で非ダイマックスでも高い全抜き性能を誇る。(「アシストパワー」ピクシーやクレセリアは「つるぎのまい」をあまり活かせない)


④「てんねん」対策
全抜きの弊害となる特性「てんねん」や「ばけのかわ」を貫通するためドリュウズを採用。
地味に毒無効、岩1/4でウツロイドに強い点も補完として優秀。
壁オーロンゲを起点に「メテオビーム」や「ダイアシッド」、「ビーストブースト」で特攻を上げ続けられると厄介なので、ウツロイド入りには積極的に投げていた。


⑤補完のバトン役
バシャーモが「つるぎのまい」を無償で決めても「くろいきりドヒドイデや「あくび」「ふきとばし」カバルドンには後出しから切り返されてしまう。そこで、1回積んだ後にこれらを一撃で倒せるポットデスを採用。ドヒドイデカバルドン入りに対してバシャーモの代わりに出して展開して行く。


⑥水対策
バシャーモと相手の水タイプが「ダイバーン」と「ダイストリーム」の撃ち合いをした場合に最終的に雨となる可能性が高いため、裏に雨下の水技が一貫してしまうと苦しい展開になる。水半減のポケモンに「バトンタッチ」出来ればペースを掴めるため、水耐性があり「パワーウィップ」で水タイプに打点を持てるギャラドスを最後に採用。
単体で抜き性能が高いためバトンに頼らず全抜きを狙える。



【個別解説】
■オーロンゲ@ひかりのねんど 〔いたずらごころ
腕白201-141-121-**-102-82
努力値:244-4-196-0-52-12
ちょうはつ ソウルクラッシュ リフレクター ひかりのかべ

・A142ミミッキュの「Dじゃれつく」14/16耐え
・A142いのちのたまミミッキュの「じゃれつく」+「かげうち」83.7%耐え
・A200ハッサムの『こだわりハチマキ』「バレットパンチ」耐え
・A168エースバーンのいのちのたま「アイアンヘッド」耐え
・C161カプ・レヒレの「ムーンフォース」耐え
・C189トゲキッスの「マジカルシャイン」耐え
・C178ニンフィアのこだわりメガネ「ハイパーボイス」@ひかりのかべ耐え
・C177サザンドラの「Dラスターカノン」15/16耐え
・C194サザンドラの『こだわりメガネ』「ラスターカノン」15/16耐え
・C192ギルガルドの「ラスターカノン」15/16耐え
・C216シャンデラの「Dオーバーヒート」耐え
・S4振り60族+1

●壁貼りサポート
特性により安定して仕事が可能な壁貼り役。特に「ちょうはつ」で「ほえる」「ふきとばし」「ほろびのうた」等を封じながら安全に裏で展開出来るようになるのが最大の採用理由。
バシャーモやポットデスの苦手なポケモンに強い点も優秀。

●壁ターンをなるべく残す
後続に壁ターンを多く回すことを意識し、ダメージに余裕がありそうな時は「ちょうはつ」や「ソウルクラッシュ」から入って倒される間際に壁を貼る。

●なるべく「ちょうはつ」を優先する
怪しい相手にはなるべく「ちょうはつ」から入る。カプ・レヒレに対してはこだわりメガネ+「トリック」や「ちょうはつ」でペースを握られると怖いので「ちょうはつ」を撃ちたい。
ミミッキュに対しても「つるぎのまい」等が厄介なので「ちょうはつ」優先。
これらに初手「ちょうはつ」に攻撃技を合わせられても倒されないように耐久調整を施している。



バシャーモじゃくてんほけん 〔かそく〕
陽気187-142-103-**-91-129
努力値:252-12-100-0-4-140
フレアドライブ かわらわり つるぎのまい バトンタッチ

・A216ランドロスの「Dじしん」@リフレクター耐え
・A168エースバーンのいのちのたま「Dとびはねる」@リフレクター耐え
・A112マリルリの「ちからもち」「Dアクアブレイク」@リフレクター15/16耐え

・S(+1)で最速アーゴヨン+3
・S(+2)でS(+1)最速ウツロイド+3
・S(+2)でS(+1)準速エースバーン+2

●エース兼「バトンタッチ」要員
パーティの主軸となるアタッカー。オーロンゲのサポートを受けて「つるぎのまい」から高火力で押して行く。
全抜き出来なさそうな場合やダイマックス終了後は後続に「バトンタッチ」で能力上昇を託す。

●高いダイマックス適正
メインウェポンのダイマックス技が両方とも自身の突破力を上げられるため、ダイマックス適正が高いアタッカー。火傷無効の物理アタッカーであり、火力を削がれにくいのも偉い。
特性「かそく」で素早さも補えるため、純粋な殴り合いには滅法強い。

じゃくてんほけん
等倍相手には壁下の「つるぎのまい」から攻めて行けるが、高火力の弱点技に対しては積んでいる余裕がない場面がある。そのような場合にも火力を上げる手段として、じゃくてんほけんを持たせた。ダイマックスと壁で耐久を上げることでランドロスカプ・レヒレのようなポケモンも起点にして行ける。特に水技に対しては上からの「ダイバーン」でダメージを抑えつつ展開出来る。

●「かわらわり」の採用理由
格闘技は「インファイト」が最高打点だが、使うと耐久が下がってしまう点が「バトンタッチ」と相性が悪い。そこで、非ダイマックス時に無反動で安定して撃てる「かわらわり」を採用。相手の「リフレクター」「ひかりのかべ」展開にも強くなれる点が優秀。
「ダイナックル」の威力は「Dインファイト」が95、「Dかわらわり」が90なのでそこまで不足を感じることはない。



■アーマーガア@タラプの実 〔ミラーアーマー〕
陽気191-123-126-**-106-128
努力値:140-124-4-0-4-236
ダブルウィング つけあがる ビルドアップ はねやすめ

・A(+2)「ダブルウィング」で176-121ウーラオス確定
・A(+3)「つけあがる(威力180)」で197-106サンダー15/16
・A182ウーラオスの「あんこくきょうだ」+「ふいうち」耐え
・A200ウーラオスのこだわりハチマキ「あんこくきょうだ」耐え
・C177サンダーのいのちのたま「D10まんボルト」@ひかりのかべ耐え
・S(+2)でS(+1)の最速103族+1
・S(+1)で最速アーゴヨン+2

●「バトンタッチ」エース
バシャーモとの縦の相性に優れた「バトンタッチ」先。バシャーモの苦手な地面無効、飛行・エスパー半減に加え、バシャーモが打点を持ちにくいドラゴンも半減なため不利対面からローリスクで繋ぎやすい。

●能力上昇を最大限活かす「つけあがる」
「バトンタッチ」含め豊富な能力上昇手段を活かせる「つけあがる」を採用。バシャーモダイマックスした後に非ダイマックスで運用する場合が多いが、技の威力が高いお陰で息切れしにくい。また、メインの飛行技が通らない電気タイプへの打点としても重宝する。

●特性「ミラーアーマー」の対デバフ性能
特性「ミラーアーマー」が非常に強く、「いかく」で止まらない物理アタッカーとして優秀な他、「がんせきふうじ」や「こごえるかぜ」でも足を奪われない。耐久を下げられずに「はねやすめ」で粘ることも出来るので「バトンタッチ」のターンにHPが削れても立て直しやすい。

きあいのタスキ対策の「ダブルウィング
事前に「ステルスロック」や「まきびし」を撒けないときあいのタスキ+「カウンター」に返り討ちにされてしまうため、その対策として連続技の「ダブルウィング」を採用。「ブレイブバード」と比較して威力は下がるものの、反動ダメージがないためHP管理がしやすくなる。

●単体でも完結する性能
「ビルドアップ」と「ダイジェット」があるため「バトンタッチ」抜きで単体でも出して全抜きを狙って行ける型になっている。



ドリュウズ@ラムの実 〔かたやぶり〕
陽気185-187-81-**-85-154
努力値:0-252-4-0-0-252
じしん アイアンヘッド ロックブラスト つるぎのまい

●「てんねん」「ばけのかわ」対策
能力上昇から全抜きを狙うパーティで邪魔になる特性「てんねん」「ばけのかわ」を対策するエース。
特性「かたやぶり」の効果は幅広く、「がんじょう」や「マルチスケイル」対策にもなるため汎用性が高い。

●電気無効枠
アーマーガア、ギャラドスを採用する上で切っておきたい電気の一貫を切れる。特性のお陰でロトム系統に滅法強く、パッチラゴンにも明確に強い。
いたずらごころ」+「でんじは」で止まらない点も優秀。

●「つるぎのまい」の崩し性能
「バトンタッチ」抜きでも自身で全抜きを狙えるように「つるぎのまい」を持たせた。これにより低速受けサイクルを崩しに行ける他、「バトンタッチ」後のダメ押しにも使える。

●「あくび」等の対策となるラムの実
「バトンタッチ」戦術に対して「あくび」で妨害して来る相手がいるため、対策となるラムの実を持たせた。「ねっとう」火傷もケア出来て汎用性がある。



■ポットデス@しろいハーブ 〔のろわれボディ
臆病145-**-112-155-135-128
努力値:76-0-212-4-4-212
シャドーボール アシストパワー からをやぶる バトンタッチ

・A182ウーラオスの「すいりゅうれんだ」+「アクアジェット」@リフレクターを99.8%耐え
・A152パッチラゴンの「はりきり」いのちのたま先制「でんげきくちばし」@リフレクター75%耐え
・A142ミミッキュのいのちのたま「Dゴーストダイブ」@リフレクター耐え
・A156ミミッキュのいのちのたま「シャドークロー」+「かげうち」@リフレクター耐え
・S準速パッチラゴン+1
・S(+2)でS(+1)最速100族+6
・S(+2)で準速レジエレキ+4

●第二の「バトンタッチ」要員
単体での全抜き性能も高いが、やはり「バトンタッチ」の存在が優秀。自身が止まる場合も全抜きを味方に託せる。
元々バシャーモの「バトンタッチ」を想定して構築を組んでいたため、他のポケモン達が「からをやぶる」+「バトンタッチ」を受けてもしっかり強いのが噛み合っている。

●「くろいきり」「クリアスモッグ」持ちに強め
ドヒドイデサニーゴG、モロバレル等に強い打点を持てるため後出しから耐久ポケモンに止められにくいのが特長。



ギャラドス@いのちのたま 〔じしんかじょう
臆病171-177-99-**-120-146
努力値:4-252-0-0-0-252
たきのぼり とびはねる パワーウィップ りゅうのまい

●補完枠
水耐性に加えてバシャーモの苦手な地面無効、アーマーガア、ドリュウズが苦手な炎耐性もあるため相性補完に優れる補完枠。
特防が高めなのでパーティの穴となるシャンデラに強く出られるのは大きなポイント。

●対水・フェアリーを重視した選択
この枠は同じく炎、水、地面耐性を持つドラゴン・飛行のボーマンダカイリューも候補だったが、これらと異なりフェアリーが弱点ではないためカプ・レヒレマリルリ等の水・フェアリー組に比較的安全に繰り出せる点を評価した。カバルドンランドロスを迅速処理出来る点も優秀。

●単体でも全抜きが狙える
「バトンタッチ」に依存せず「りゅうのまい」もしくは「ダイジェット」+「じしんかじょう」で単体で全抜きを狙えるのが優秀。
勿論「バトンタッチ」から出すことで更に突破力に磨きを掛けられる。



【選出】
●基本選出
オーロンゲ/バシャーモ/アーマーガア

特に弊害がなければこれ。基本選出の対応範囲が広く、8割ぐらいはこの選出が出来ていた。基本選出が強いパーティを体現しており、非常に気に入っている。

①オーロンゲで起点作り
「リフレクター」「ひかりのかべ」を貼った状態でバシャーモに繋いで行く。相手が積み技や「ほえる」等の起点回避技を持っていそうな場合は「ちょうはつ」で適宜止めに行く。

バシャーモで「つるぎのまい
壁下のバシャーモで「つるぎのまい」からダイマックスして攻めて行く。ダイマックスと壁を併せればほとんどの攻撃を耐え抜ける。ダイマックス終了後は後続に「バトンタッチ」をして能力上昇を繋いで行く。
場合によってはダイマックスせずに「バトンタッチ」し、後続でダイマックスからの制圧を狙う。

③「バトンタッチ」アーマーガアで全抜き
バシャーモが苦手な飛行、地面、エスパータイプに強いアーマーガアに能力上昇を引き継ぎ、全抜きを狙う。「つるぎのまい」「ダイナックル」、じゃくてんほけん、「かそく」による能力上昇をフルに活かせる「つけあがる」を覚えるため、「バトンタッチ」後も高い火力で押して行ける。



●ポット選出
オーロンゲ/ポットデス/アーマーガア

ドヒドイデカバルドンラグラージ等がいた場合は「つるぎのまいバシャーモを止められてしまうためポットデスを代わりに出す。
バトンエースはドリュウズの方が良い場合もある。



【評価点】
①やることが明確
メインコンセプトが明確で選出パターンもほぼ固定となっているため、選出や立ち回りが楽。毎試合30秒経たずに選出が決まっていたし連戦も苦ではなかった。


②コンボ成功後の爆発力がある
つるぎのまい」+じゃくてんほけん+「かそく」が発動したダイマックスバシャーモは非常に高い制圧力となり、一気に相手を倒して行ける。こうなったバシャーモを止められる相手は多くないが、止まる場合もその能力上昇を裏に繋げられるのが強力。
バシャーモ自体に全抜き性能があるお陰で相手のミミッキュ等のストッパーをバシャーモで消耗させやすく、その後で裏で全抜きを通しやすい。


③複数の勝ち筋がある
バシャーモ単体では勝てない相手にも「バトンタッチ」を絡めて勝てるようにしている他、ポットデスバトンという強力な別ルートも用意しているため相手目線で選出が絞りにくい。「バトンタッチ」抜きでも全抜きを狙える積みエースを複数採用し、相手の並びを見て刺さりが良いポケモンを選択して行ける。



【課題】
①急所やミスで壁を貼れないと脆い
壁パの宿命。プレミは努力次第で減らせるが、理想の立ち回りをしている場合も急所で片方しか壁が貼れなかったりバシャが出落ちすると厳しい。


②初手レヒレに対して「ちょうはつ」と「ひかりのかべ」の2択が難しい
基本は相手の「ちょうはつ」や「トリック」、「めいそう」ケアで「ちょうはつ」から入りたいが、そこにメガネムンフォを合わせられると厳しい展開になりがち。コケコで壁貼れば初手レヒレには安定しそうだが代わりに「つるぎのまいランドロスが無理になる。


③「せいでんき」サンダーに触るのが怖い
ダイマックス技で攻めれば問題ないが、アーマーガアの「つけあがる」で倒そうとする展開になった時の3割が怖い。何度か泣かされた。




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以上、最後まで読んで下さりありがとうございました。
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