こんばんは、ユウキです。
2020年12/11～14に開催される「ポケモン竜王戦2020」のインターネット予選大会についての考察記事、第二弾です。
今回は参加可能な伝説ポケモンのキャラランクと個別考察。
各ポケモンの個人的評価、今作からの目ぼしい新規習得技、廃止技、型の例について詳しく触れて行きます。
【種族値一覧表】
yuki-rotom.hatenablog.com
【キャラランク】 ※2020/11/20現在
★選考基準
Ｓ：圧倒的な強さ。対策必須
Ａ：単体性能が高く、軸足りうる強さ
Ｂ：単体性能はＡに劣るものの、上位キャラに強い等の要素あり
Ｃ：弱くはないが、他より優先して使う理由が薄め
Ｄ：現状で使うことはあまりなさそう
Ｅ：使う理由なし
あくまで主観。まだ実戦前なので今後変わる可能性は大いにあり
【個別考察】
■ミュウツー 〔プレッシャー〕/〔きんちょうかん〕
106-110-90-154-90-130
○総合評価：Ｄ
高速特殊アタッカー。
接地したエスパータイプのためサイコフィールドの恩恵を受けられダイマックス適正もあるが、同じエスパータイプのバドレックス黒の劣化になりがちなため評価は低め。
火力、素早さ、特性で完全に負けている上に耐久もさほど変わらないため、４倍弱点がないのを活かして行くかサブウェポンの豊富さを活かして行くのが生命線だろう。
「めいそう」「じこさいせい」を駆使した耐久戦術も差別化点となるが「バリアー」の没収が痛過ぎる。
○新規習得技
ワイドフォース ぼうふう わるだくみ
積みエースとして運用する場合は強そうな要素が増えた。
○廃止技
バリアー
耐久型が使いにくくなった。
○型例
サイコブレイク はどうだん かえんほうしゃ れいとうビーム＠いのちのたま
ワイドフォース かえんほうしゃ ぼうふう わるだくみ＠いのちのたま
■ルギア 〔プレッシャー〕/〔マルチスケイル〕
106-90-130-90-154-110
○総合評価：Ｃ
高い耐久とそこそこの素早さを併せ持つ。
タイプ一致「ダイジェット」を使える点が強く、「じこさいせい」を先手で使える場面が多いため特性〔マルチスケイル〕を能動的に何度も発動出来る。
対策のない相手への詰ませ性能は高いが、遂行速度が遅いため事故率が高く、全抜きエースに添えるには不安なため低評価寄り。
相手が弱点を突いてくれるなら『じゃくてんほけん』で火力を一気に補えるため、要塞化して詰ませるアプローチよりは特攻全振りで積極的に殴って行く型に可能性を感じる。
○廃止技
はねやすめ
先制で飛行の弱点を消す立ち回りが出来なくなったのは少し残念だが、「じこさいせい」は使えるため問題なし。
○型例
エアロブラスト だいちのちから めいそう じこさいせい＠アッキのみorじゃくてんほけん
■ホウオウ 〔プレッシャー〕/〔さいせいりょく〕
106-130-90-110-154-90
○総合評価：Ｂ
物理アタッカーに対して「せいなるほのお」で牽制が効き、高い特殊耐久と〔さいせいりょく〕でかなり有利なサイクルを回せるのが強み。
「ステルスロック」でＨＰが半分削れるためサイクル戦を仕掛ける場合は『あつぞこブーツ』等のケアが欲しい。
高めの攻撃とタイプ一致「ダイバーン」「ダイジェット」である程度の抜き性能を持たせられ、ルギアより相手に負担を掛けやすい。
メタ寄りな性能だが、ゼルネアス、ザシアンのメインウェポンを半減以下に抑える上、岩技のないソルガレオや日食ネクロズマにも有利が取れるため評価は高め。
弱点ではない特殊全般に強いのもあり、広く活躍の場がありそうなポケモン。
○廃止技
はねやすめ
先制で飛行の弱点を消す立ち回りが出来なくなったのは少し残念だが、「じこさいせい」は使えるため問題なし。
○型例
せいなるほのお ブレイブバード じしん じこさいせい＠あつぞこブーツ 〔さいせいりょく〕
■カイオーガ 〔あめふらし〕
100-100-90-150-140-90
○総合評価：Ｓ
作中最強レベルの火力を持つ特殊アタッカー。強化点はないものの一切弱体化されておらずその強さは健在。
ダイマックスの耐久上昇により『こだわりスカーフ』「しおふき」を無理やり耐えられることが出て来た点は向かい風だが、こちらもダイマックスでこだわりを解除しながらＨＰが削れた状態でも「Ｄしおふき」で威力150の水技を撃てたりするので、扱いやすくなったとも言える。
耐えられない相手にダイマックスを強制することが出来る点が強く、やはり対策必須ポケモンの一角。
「ダイストリーム」で雨を降らせられるため、天候を変える相手に対しても退かずに突っ張れるようになった。
交代からカイオーガを受けるのであればナットレイやトリトドン、ラッキーのような専用枠が必要なレベルだが、それすら「めいそう」とダイマックス技を絡めて押して行くことも可能。
素早さが遅いため、素早さ操作かアイテム補正があると使いやすいだろう。
○型例
しおふき なみのり れいとうビーム かみなり＠こだわりスカーフ
ねっとう れいとうビーム めいそう ねむる＠カゴのみ
■グラードン 〔ひでり〕
100-150-140-100-90-90
○総合評価：Ｃ
高い攻撃と「つるぎのまい」があるが、素早さを上げる手段がないため全抜きを狙うのは厳しめ。
タイプ一致「ダイアース」で低めな特防を上げられるのは噛み合っており、上を取れる盤面に着地すれば強そうではある。
ダイマックス技の仕様を含めてカイオーガに対しては一方的にやられてしまう危険が高く、天候要員としてはあまり役に立たない。
物理耐久が高く地面技で抜群を取れるためザシアンに強いのは偉いものの、ゲンシグラードンと異なりフェアリー耐性がなくゼルネアスに強くない点や「おにび」で機能停止する点が残念。
霊獣ランドロスという地面無効の〔いかく〕持ちが存在し、攻撃の一貫性を保ちにくいのが惜しい。
○新規習得技
ヘビーボンバー ヒートスタンプ
体重がかなり重いため高威力を出しやすい。特に「ヒートスタンプ」は「ほのおのパンチ」に代わる炎物理技として採用価値がありそう。ただしテッカグヤには威力が出ないため注意。
○廃止技
ロックカット ほえる ドラゴンテール つばめがえし
素早さ上昇手段がなくなったので全抜きを狙いにくい。起点回避手段もなくなったので「ステルスロック」型も運用しづらいか。
○型例
じしん ヒートスタンプ ドラゴンクロー つるぎのまい＠ラムのみ
じしん ヒートスタンプ ビルドアップ ねむる＠カゴのみ
■レックウザ 〔エアロック〕
105-150-90-150-90-95
○総合評価：Ａ
攻撃性能が高い上にタイプ一致「ダイジェット」を覚えるため、隙を見て全抜きを狙って行けるポケモン。
威力120のタイプ一致メインウェポン「ガリョウテンセイ」「げきりん」に加えて炎や地面技もあり、テッカグヤやエアームド、ツンデツンデ等でも受けるのが難しい。さらに「りゅうのまい」「つるぎのまい」という優秀な積み技２つに先制技「しんそく」もあるため、自身より速い相手や先制技による切り返しにも強い。
特性〔エアロック〕は相手のカイオーガ等に少し強くなれる一方で自身の「ダイバーン」による恩恵がなくなるデメリットもあるため注意。あまり数はいないと思うが「すいすい」系統にかなり強く出られるのは大きなメリット。
特攻も高いため特殊型や両刀も可能。
伝説の中では速い方だが、ボーマンダやガブリアス、ドラパルト、ミミッキュ等に軒並み上から弱点を突かれるため扱いには注意。素早さを上げてしまえば逆に上から縛れるようになる。
○新規習得技
ぼうふう ハイドロポンプ コスモパワー メテオビーム
特殊型が全体的に強化された。
○廃止技
Ｖジェネレート
過去作配布限定。2017年の竜王戦ルールでは使えたが今回はマークを付ける過程で消えてしまうため使用不可。テッカグヤ等への打点が落ちた。
○型例
ガリョウテンセイ アイアンヘッド じしん つるぎのまい＠いのちのたま
りゅうせいぐん ぼうふう だいもんじ メテオビーム＠パワフルハーブ
■ディアルガ 〔プレッシャー〕/〔テレパシー〕
100-120-120-150-100-90
○総合評価：Ｂ
優秀な耐性の鋼/ドラゴンの複合タイプで殴り合いが得意なポケモン。素早さ以外平均的に高いが、悪く言えば中途半端な種族値となっている。
トップメタとなるカイオーガの水技を半減しつつサブウェポンでも弱点を突かれない点、ゼルネアスに抜群を取られず鋼技で応戦出来る点は優秀。
ドラゴンでありながらフェアリーを呼びにくい点が偉く、タイプ一致「ダイスチル」や「ダイドラグーン」で物理アタッカー相手にはかなりの殴り合い性能になる。
素早さが微妙なため全抜きを目指すのは厳しく、アタッカーとしてよりストッパー気味な採用理由になるだろうか。
「トリックルーム」も可能であり、相手の展開を阻止する役としてはそれなりに高スペック。
○新規習得技
ヘビーボンバー てっていこうせん ボディプレス
最高火力の「てっていこうせん」は「トリックルーム」後の自主退場手段にもなるため有用そう。「ダイスチル」と相性の良い「ボディプレス」も面白い。
○廃止技
ドラゴンテール
起点回避しにくくなったがあまり影響はなさそう。
○型例
りゅうせいぐん ラスターカノン かえんほうしゃ ボディプレス＠とつげきチョッキ
りゅうせいぐん てっていこうせん かえんほうしゃ トリックルーム＠こんごうだま
■パルキア 〔プレッシャー〕/〔テレパシー〕
90-120-100-150-120-100
○総合評価：Ｂ
水1/4で電気・氷等倍のためカイオーガへの強力なメタとなるのが最大の長所。
素早さも制限枠で多い90族や99族を抜ける絶妙なラインで、ミミッキュの上を取れているのは高評価。
攻撃範囲が広いアタッカーで、ダイマックスを絡めた火力増強もあり受けに対してはかなり強い。
ディアルガ同様「トリックルーム」の始動も可能だが、始動役にしては素早さが高めなので素直に殴る方が扱いやすいだろう。
ドラゴン、フェアリー弱点が邪魔で上から縛られると弱いのが気になる。
〇新規習得技
ダブルウィング スケイルショット
素早さ上昇手段を獲得。攻撃も低くはないため物理や両刀も視野。
○型例
りゅうせいぐん ハイドロポンプ かえんほうしゃ かみなり＠いのちのたま
■ギラティナＡ 〔プレッシャー〕/〔テレパシー〕
150-100-120-100-120-90
○総合評価：Ｃ
前作まではゴースト/ドラゴンの複合タイプを持つ唯一のポケモンだったが、ドラパルトが登場したため非常に厳しい立ち位置になった。
耐久値が非常に高く、弱点でも無理やり耐えていける。「おにび」や「めいそう」で耐久を強化する術も持つためルギア同様に要塞化を狙う戦術が得意。特にタイプや耐久のお陰でカイオーガには強め。
要塞化を狙う場合急所や上からの強い物理打点が厳しく、特にザシアンやゼルネアスに隙を見せるのが難点。
〇新規習得技
ワイドブレイカー
物理を起点に出来る「ワイドブレイカー」は面白そうだが、「りゅうのまい」のように相性の良い積み技を覚えないため「おにび」＋「めいそう」の方が強いだろう。
〇廃止技
うらみ ドラゴンテール
耐久の高さと「シャドーダイブ」〔プレッシャー〕を活かしたＰＰ枯らし戦術が少し弱体化した。
○型例
おにび たたりめ めいそう ねむる＠カゴのみ
シャドーダイブ おにび みがわり まもる＠たべのこし
■ギラティナＯ 〔ふゆう〕
150-120-100-120-100-90
○総合評価：Ｄ
前作まではゴースト/ドラゴンの複合タイプを持つ唯一のポケモンだったが、ドラパルトが登場したため非常に厳しい立ち位置になった。
持ち物を『はっきんだま』にすることで耐久寄りのアナザーフォルムから攻撃寄りのオリジンフォルムとなる。
他の伝説と比べると火力が半端で、素早さが低く積み技もない等ドラパルトに勝っている点がほとんどないため総合評価は低い。
○型例
シャドーダイブ かげうち げきりん そらをとぶ＠はっきんだま
■レシラム 〔ターボブレイズ〕
100-120-100-150-120-90
○総合評価：Ｃ
攻撃技の通りの良いドラゴン/炎タイプ。特性〔ターボブレイズ〕は相手の特性無視でありミミッキュ等の特性を気にせず抜きに行けるアタッカーという点が優秀。
「ダイバーン」で火力を上げに行ける強さはあるが、それを１ターン目から行えるカイオーガ等と比べてしまうと微妙さは残る。
カイオーガに弱点を突かれない炎タイプ、ゼルネアスやザシアンに弱点を突かれないドラゴンタイプとして見ると貴重なタイプ。
微妙な素早さを補うことで攻撃性能を活かしやすくなるため、『こだわりスカーフ』や「ダイジェット」に頼りたい。
〇新規習得技
マジカルフレイム ねっさのだいち りゅうのまい ボディプレス スケイルショット
強化点はあまりなさそう。バンギラスで止まらなくなる「ボディプレス」は少し嬉しいか。
〇廃止技
はねやすめ おいかぜ
耐久を活かしたサポートに回る手段がなくなった。
○型例
あおいほのお りゅうせいぐん りゅうのはどう きあいだま＠こだわりスカーフ
あおいほのお りゅうせいぐん ソーラービーム そらをとぶ＠いのちのたま
■ゼクロム 〔テラボルテージ〕
100-150-120-120-100-90
○総合評価：Ｃ
珍しい電気/ドラゴン複合の物理アタッカー。特性〔テラボルテージ〕により相手の特性を無視して攻撃出来る点はレシラム同様優秀。
カイオーガに強い打点を持てる点、一応物理なのでゼルネアスに起点にされにくい点は評価出来るがザシアンには弱い。
「ボルトチェンジ」で交代出来るため『こだわりスカーフ』型の使い勝手は良さそうに見えるが、ランドロスの後出しに有効な技がないのが痛い。
メインウェポン２つ両方に無効タイプが存在するため、ダイマックス中にしっかり性能を発揮し切るのが難しい点、電気技をうまく使わない限りはＢキュレムの方が性能が高い点から評価は低め。
〇新規習得技
りゅうのまい ボディプレス スケイルショット
「りゅうのまい」習得はかなり追風。半端な素早さを能動的に補って行ける。
〇廃止技
はねやすめ おいかぜ
耐久を活かしたサポートに回る手段がなくなった。
○型例
らいげき げきりん りゅうせいぐん ボルトチェンジ＠こだわりスカーフ
らいげき げきりん そらをとぶ りゅうのまい＠じゃくてんほけん
■Ｗキュレム 〔ターボブレイズ〕
125-120-90-170-100-95
○総合評価：Ｃ
特性により相手の特性を無視出来るのでアタッカーとして優秀。ミミッキュで止まらない。
特攻種族値が伝説枠の中でもNo.1なので、火力を活かして押して行く戦術になる。
火力を上げる手段に乏しい上に素早さも中途半端で、ダイマックスとの相性がそこまで良くない『こだわりスカーフ』型の採用が無難になりそう。
「りゅうのまい」を活かし切れるＢキュレムと比べると全抜き性能に劣るため評価は低め。
〇新規習得技
フリーズドライ ぜったいれいど りゅうのまい ボディプレス スケイルショット ダブルウィング
特殊型としてはあまり強化を受けていない。「フリーズドライ」はあれば一貫する場面があるが基本はドラゴン技で足りる。
〇廃止技
はねやすめ
耐久は出来なくなったが一度攻撃に転じれば充分な破壊力があるため気にならない。
○型例
れいとうビーム りゅうせいぐん クロスフレイム だいちのちから＠こだわりスカーフ
ふぶき りゅうせいぐん クロスフレイム ダブルウィング＠いのちのたま
■Ｂキュレム 〔テラボルテージ〕
125-170-100-120-90-95
○総合評価：Ａ
攻撃種族値が伝説枠の中でもザシアン王に並ぶNo.1のアタッカー。
特筆すべきは新規習得の「りゅうのまい」で、特性〔テラボルテージ〕により相手の特性を無視出来るのでミミッキュやピクシーを気にせず全抜きを狙えるエースとしてかなり優秀な性能を持つ。
一度舞えれば制圧力はトップクラスだが、舞う隙を作るのが難しいのとゼルネアス、ザシアン、ソルガレオ等に不利を取るためＡランク止まり。
〇新規習得技
つららばり りゅうのまい ボディプレス スケイルショット ダブルウィング ぜったいれいど
「りゅうのまい」習得で化けた。氷物理技が使いにくい「フリーズボルト」しかなかったので「つららばり」習得も地味に嬉しい。
〇廃止技
はねやすめ
耐久は出来なくなったが一度攻撃に転じれば充分な破壊力があるため気にならない。
○型例
つららばり げきりん アイアンヘッド りゅうのまい＠いのちのたま
つららばり げきりん ボディプレス りゅうのまい＠いのちのたま
■ゼルネアス 〔フェアリーオーラ〕
126-131-95-131-98-99
○総合評価：Ｓ
特攻・特防・素早さを２段階上昇する積み技「ジオコントロール」による全抜き性能が高く、本ルールでもトップメタの一角となるであろうポケモン。フェアリー技自体の通りも良く、積み技抜きにしてもアタッカーとしてそこそこ優秀。
特殊耐久を上げられることからほとんどの特殊アタッカーを起点にしてしまえる。素早さも２段階上昇のため『こだわりスカーフ』による切り返しは狙いにくく、積まれると威力の高い物理先制技以外では止めにくい。
サポートなしで十分活躍出来るが、サポートすることでより止まりにくくなり、サポートを受けるだけの価値があるポケモンである。
「ダイフェアリー」で状態異常対策が出来たり「ダイサイコ」で先制技を無効化出来るのは非常に強く、ダイマックスとの相性は良いだろう。
「ラスターカノン」による「ダイスチル」で防御を上げることで物理アタッカーによる切り返しに抵抗出来、ミミッキュ等の等倍物理で簡単に止まらないようになるのが偉い。
〇新規習得技
ドレインキッス
積んでから高火力で殴れるゼルネアスと相性抜群で、かなりの強化点。「ジオコントロール」のターンのダメージ蓄積から削り切る相手の算段を崩せる。
〇廃止技
めざめるパワー
めざ炎や地面がなくとも「きあいだま」でナットレイやヒードラン、「１０まんボルト」でテッカグヤを殴れるためそこまで影響はなさそう。
○型例
ムーンフォース サイコキネシス １０まんボルト ジオコントロール＠パワフルハーブ
ムーンフォース ドレインキッス ラスターカノン ジオコントロール＠パワフルハーブ
■イベルタル 〔ダークオーラ〕
126-131-95-131-98-99
○総合評価：Ｃ
ゼルネアスと種族値は同じだが、「ジオコントロール」のような強力な積み技がない。
特殊型なら「ダイアーク」で実質的な火力増強、「ダイジェット」で素早さ上昇が出来るため、それなりのアタッカー性能はある。
その場合は同タイプのファイヤーＧと比べてしまうが、積み技がない代わりに「はねやすめ」と素の火力、物理攻撃が高いのが差別化点。特に「ふいうち」や「イカサマ」、「デスウィング」あたりをうまく使って行きたい。
逆に言えば単純な特殊アタッカーや対エスパー、ゴースト要員として採用するのであればファイヤーＧを採用した上で別の制限枠を入れた方がパーティパワーは上がるため、採用優先度はそこまで高くない。
ゼルネアスやザシアンに明確に不利である点も評価を下げている。
〇新規習得技
しっぺがえし うっぷんばらし ダブルウィング
物理技がいくつか追加されたが、基本的には特殊の方が「ダイアーク」との相性の点で優れている。
〇廃止技
はたきおとす
前作まで高い火力と一貫性で猛威を振るった技が使用不可となり、物理型がかなり弱体化した。
○型例
あくのはどう デスウイング イカサマ とんぼがえり＠とつげきチョッキ
あくのはどう デスウィング ふいうち はねやすめ＠じゃくてんほけん
■ジガルデ10% 〔オーラブレイク/スワームチェンジ〕
54-100-71-61-85-115
〇総合評価：D
ガブリアスと同じドラゴン/地面タイプの物理アタッカー。
10%フォルムは合計種族値が486しかなくフライゴン以下なので敢えて使う理由はないだろう。
唯一の強みはガブリアスすら凌ぐ素早さの高さだが、攻撃種族値100程度では先手を取ったからと言って倒せるポケモンもたかが知れている。
■ジガルデ50%→100% 〔オーラブレイク/スワームチェンジ〕→〔スワームチェンジ〕
50%：108-100-121-81-95-95
100%：216-100-121-91-95-85
○総合評価：Ｂ
パーフェクトジガルデを使いたい場合、登場時は50%フォルムの種族値で残りＨＰが50%を切ると特性〔スワームチェンジ〕によりパーフェクトフォルムにフォルムチェンジする。
パーフェクトフォルムは非常にＨＰが高く、高い耐久から無理やり「りゅうのまい」を複数回積んで抜きに行くのがジガルデの基本戦術となる。合計種族値がかなり高いためゴリ押しがしやすく、レックウザ程の爆発力はないが要対策である。
専用技「サウザンアロー」は地面技でありながら飛行タイプや〔ふゆう〕で無効化されない唯一無二の追加効果を持つため、少ない技スペースで攻撃技を一貫させやすいのが便利。
ダイマックスでＨＰが２倍になる仕様と〔スワームチェンジ〕を考えると、せっかくならパーフェクトフォルムになった後で「ねむる」を使って全回復してからダイマックスしたくなる。
「ダイアース」で特防を上げたり、「ワイドブレイカー」や「ダイドラグーン」「とぐろをまく」を併せると物理との殴り合いも強くまさに要塞となる。
〇新規習得技
ワイドブレイカー はいよるいちげき
高耐久を活かした殴り合いにおいて有益な技。ドラゴン技は「ドラゴンクロー」がないため「げきりん」の行動固定を嫌うなら「ワイドブレイカー」の採用価値もあるだろう。
○廃止技
しんそく うらみ ドラゴンテール
素早さの低めなジガルデにとっては貴重な先制技が消失。「とぐろをまく」型が少し辛くなった。「りゅうのまい」で素早さを上げて行くことでカバーしたい。
○型例
サウザンアロー ワイドブレイカー りゅうのまい ねむる＠カゴのみ
サウザンアロー ワイドブレイカー とぐろをまく ねむる＠カゴのみ
■ソルガレオ 〔メタルプロテクト〕
137-137-107-113-89-97
○総合評価：Ｂ
特性により〔いかく〕やデバフ全般に強い物理アタッカー。メタグロスと同タイプ・同特性だが、今回のルールでも高い採用率が予想されるミミッキュより1速い素早さ種族値が特に優秀。「メテオドライブ」の特性無視のお陰でミミッキュに一方的に勝てる点がこのポケモンの最大の採用理由となるだろう。
また、ゼルネアスに対する強力なメタにもなる。フェアリー、鋼半減で格闘等倍でザシアンにも強めな他、レックウザやＢキュレム、ディアルガ、ムゲンダイナのメインウェポンを全て半減以下にする耐性はやはり優秀。
同タイプの日食ネクロズマとは特性も種族値も異なるためそこまで差別化は難しくないが、あちらが「りゅうのまい」を習得したのに対してこちらの素早さ上昇手段は「ボディパージ」くらいしかないのが歯がゆい。
積まずにダイマックスから殴って行く使い方であればこちらの方が使いやすい。
〇新規習得技
インファイト ヘビーボンバー ヒートスタンプ アイアンローラー ワイドフォース メテオビーム サイコファング てっていこうせん
「インファイト」の習得は「ばかぢから」よりも使える場面があるため嬉しい。「サイコファング」も「しねんのずつき」より高性能でメインウェポンに内定。特攻も低くはないが物理技の候補が多過ぎて入るスペースはなさそう。
〇廃止技
ニトロチャージ
素早さ上昇手段を失ってしまったため、自身より速い相手に止められるケースは多い。
○型例
メテオドライブ サイコファング じしん インファイト＠じゃくてんほけん
メテオドライブ サイコファング フレアドライブ インファイト＠いのちのたま
■ルナアーラ 〔ファントムガード〕
137-113-89-137-107-97
○総合評価：Ｂ
特性〔ファントムガード〕が非常に優秀で、弱点相手にもダイマックスで無理やり耐えつつ『じゃくてんほけん』を発動して行ける。その強力さ故に「ステルスロック」で対策される可能性も高いので、先発ダイマックス向き。
ソルガレオ同様、専用技「シャドーレイ」は相手の特性を無視するためミミッキュを上から一撃で倒せるが、自身がミミッキュの「かげうち」で４倍弱点を取られるため対ミミッキュ性能はソルガレオには劣る。事前に「ダイサイコ」を撃つことで対策可能だが、ダイマックス中は「シャドーレイ」の特性貫通効果がなくなるため繊細な立ち回りを求められる。
同タイプの月食ネクロズマには素早さが勝っている上に特性はこちらの方が圧倒的に強いため、こちらの方が採用しやすい。「エアスラッシュ」を覚えるため「ダイジェット」で素早さを補強出来るのが強い。
バドレックス黒と比べて特攻も素早さも低く、火力を上げる手段に乏しい点からバドレックス黒よりはワンランク下の評価。
〇新規習得技
たたりめ ワイドフォース メテオビーム
メテオビームの習得により新しい戦術が増えた。ホウオウやガオガエンで止まらなくなる。
〇廃止技
はねやすめ おいかぜ
再生回復がなくなり「おにび」「めいそう」型は弱体化。
○型例
シャドーレイ ワイドフォース ムーンフォース エアスラッシュ＠じゃくてんほけん
シャドーレイ ムーンフォース エアスラッシュ メテオビーム＠パワフルハーブ
■日食ネクロズマ 〔プリズムアーマー〕
97-157-127-113-109-77
○総合評価：Ａ
ソルガレオと同タイプであるが種族値は微妙に異なり、ＨＰと素早さがネクロズマベースとなるため本家よりも下がるが代わりに火力が強化されている。
特性〔プリズムアーマー〕で弱点を突かれた場合のダメージを75%に軽減するのが強く、『じゃくてんほけん』と併せて不利対面も起点にして行ける。
タイプ一致「ダイスチル」で耐久を補強して行けるのも優秀で、総じて殴り合い性能が高い。
ソルガレオ同様高耐久と鋼タイプでゼルネアスのストッパーになれたり、ザシアン等の上位キャラに強めなので評価を上げている。
今作から習得した「りゅうのまい」による抜き性能に期待が掛かるが、最速S(+1)でも最速ドラパルトを微妙に抜けないのが惜しい。
〇新規習得技
コスモパワー りゅうのまい サイコファング ワイドフォース メテオビーム
「りゅうのまい」習得で全抜き性能が格段に上がったが、素早さが低いため２舞が必要な場合も。「サイコファング」は素直に強化点だがソルガレオと異なりこちらは威力命中100の「フォトンゲイザー」があるためそちらも優先することが多いだろう。
〇廃止技
つばめがえし
素早さ上昇手段を失ったかに思えたが「りゅうのまい」があるため問題なし。
○型例
メテオドライブ フォトンゲイザー じしん りゅうのまい＠じゃくてんほけん
メテオドライブ フォトンゲイザー じしん トリックルーム＠じゃくてんほけん
■月食ネクロズマ 〔プリズムアーマー〕
97-113-109-157-127-77
○総合評価：Ｃ
ルナアーラと同タイプであるが種族値は微妙に異なる。高い火力と遅い素早さが特徴。
特性〔プリズムアーマー〕で弱点を突かれた場合のダメージを75%に軽減するが、基本的に〔ファントムガード〕の方が強い場面は多く、ルナアーラとの差別化に苦労する。
全抜きを目指そうとする場合は自身より速いルナアーラやバドレックス黒に比べて障害が多く、わざわざ「ボディパージ」等を使うくらいなら遅めな素早さを活かした「トリックルーム」要員に活路を見出す方が良いか。
〇新規習得技
コスモパワー りゅうのまい ワイドフォース メテオビーム
〇廃止技
つばめがえし
○型例
ワイドフォース シャドーレイ ねっぷう ボディパージ＠じゃくてんほけん
ワイドフォース シャドーレイ ねっぷう トリックルーム＠じゃくてんほけん
■ザシアン 〔ふとうのけん〕
通常：92-130-115-80-115-138
→王：92-170-115-80-115-148
〇総合評価：Ｓ
持ち物を『くちたけん』にすることでザシアン(剣の王)となり、種族値が大幅に上昇する。
基本的にザシアン(王)の方が性能が高いためそちらでの運用がメインとなるだろう。
特性〔ふとうのけん〕が超高性能で、登場した瞬間攻撃が１段階上昇するため実質的な種族値の高さはカイオーガを凌ぐ。
ダイマックス出来ないという制約を抱えているが、圧倒的な素早さと伝説No.1の高い攻撃、対ダイマックスで威力200で撃てる「きょじゅうざん」の存在から文句なしのＳランク。対策必須ポケモンの筆頭。
最速にすることでドラパルトを抜けるのは勿論、中途半端な『こだわりスカーフ』持ち（S実数値146まで）の上を取れるのが魅力。
〇型例
じゃれつく アイアンヘッド(→きょじゅうざん) インファイト ワイルドボルト＠くちたけん
■ザマゼンタ 〔ふくつのたて〕
通常：92-130-115-80-115-138
→王：92-130-145-80-145-128
〇総合評価：Ｃ
持ち物を『くちたたて』にすることでザマゼンタ(盾の王)となり、種族値が大幅に上昇する。
ザマゼンタ(盾の王)になると耐久が上がる一方で素早さが下がることに注意。
特性〔ふくつのたて〕で登場した瞬間防御が１段階上昇するため物理相手の殴り合いに強い。
こちらもダイマックス出来ないという制約を抱えているが、ザシアン程の素早さや攻撃性能がない。
回復技が「ねむる」しかないため『くちたけん』との両立は難しく耐久の高さを活かした戦術が取りにくい他、メインウェポンの「インファイト」が高い耐久を下げてしまう等イマイチ性能が噛み合っておらず、評価は低い。
一応ザシアンとタイプが違うため差別化は可能だが、似たような性能ならザシアンを使う方が分かりやすく強いため運用のハードルはかなり高い。
〇型例
アイアンヘッド(→きょじゅうだん) インファイト ワイルドボルト つるぎのまい＠くちたけん
■ムゲンダイナ 〔プレッシャー〕
140-85-95-145-95-130
〇総合評価：Ｂ
珍しい毒・ドラゴンタイプの伝説。バランスが取れた種族値をしており、技も優秀なものが揃っている。
ダイマックス出来ないという制約を抱えるものの、対ダイマックスで威力200で撃てる「ダイマックスほう」を撃てる点でカバーしている。
アーゴヨンの上位互換となるC145S130から繰り出す毒ドラゴン炎の攻撃範囲は受けづらく、攻めの視点でも強いポケモンであるが、耐久戦も得意。
「どくどく」「じこさいせい」「コスモパワー」といった耐久技を覚えるため要塞化する戦術が狙える。
ルギアと異なり素の火力がかなり高いためアタッカー型も可能な点や、遂行速度が早く耐久戦の事故率を下げられる点、自身が「どくどく」無効な点から評価が高め。
カイオーガやゼルネアスとの殴り合いもそれなりに有利に出来る。伝説戦はPP5の大技も多いため〔プレッシャー〕が活きる場面は多い。
〇型例
ダイマックスほう りゅうせいぐん ヘドロウェーブ かえんほうしゃ＠いのちのたま
どくどく かえんほうしゃ コスモパワー じこさいせい＠くろいヘドロ
■バドレックス白 〔じんばいったい〕
100-165-150-85-130-50
〇総合評価：Ｂ
高い攻撃と耐久、遅い素早さが特長。特性〔じんばいったい〕は〔きんちょうかん〕＋〔しろのいななき〕の２つの効果を併せ持ち、相手を倒すと攻撃が上がるのが強み。
ベースとなるブリザポスの性能をそのまま強化した形になっているが、「トリックルーム」状態ではより素早さの低いブリザポスの方が強い場面もある。
どうしても似た性能のブリザポスと比較したくなるが、エスパーがついたことで格闘等倍になるメリット、水タイプ等にタイプ一致で攻撃出来るメリットがある反面、悪やゴースト、虫弱点が増えるデメリットも。
専用技「ブリザードランス」が威力130の命中100技と超高性能で、ダイマックスしていない時も高い攻撃性能を持てる。
運用の際はブリザポスとの差別化を意識し、場合によってはブリザポスを採用した上で別の制限枠を採用するアプローチも検討すると良いだろう。
〇型例
ブリザードランス しねんのずつき インファイト １０まんばりき＠いのちのたま
■バドレックス黒 〔じんばいったい〕
100-85-80-165-100-150
〇総合評価：Ｂ
トップクラスの特攻、伝説No.1の素早さが特長。特性〔じんばいったい〕で相手を倒すと特攻が上がる。
ベースとなるレイスポスとは運用法は同じでも完全上位互換と言える性能。「トリックルーム」での運用が視野に入るバドレックス白と異なり、素早さが正義の運用法をする上ではドラパルトやザシアンを抜いているか否かで天と地の差がある。
専用技「アストラルビット」が威力120命中100と超高性能で、ダイマックスせずとも特性の発動を狙いやすい。
攻撃性能だけ見れば間違いなくＳランクに位置するが、一般枠使用率トップが予想されるミミッキュに「かげうち」で４倍弱点を取られるため簡単には全抜き出来なさそうな点から評価を少し下げている。
〇型例
アストラルビット ワイドフォース ドレインキッス ギガドレイン＠いのちのたま
アストラルビット ワイドフォース ドレインキッス わるだくみ＠いのちのたま
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以上となります。最後まで読んで頂きありがとうございました。
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