ユウキのめざめるパワー(氷)

ポケモンバトル考察

第20回夜空杯 レポート【準決・決勝動画付き】

1/21に行われた第20回夜空杯の対戦レポートです。
結果は予選6-2で1位抜けからの優勝。


【使用パーティ】



詳しくは以下の記事にて解説しています。
〜テテフ・フェローチェ〜 第20回夜空杯優勝パーティ【3連覇】 - ユウキのめざめるパワー(氷)



【対戦レポ】(敬称略)
@予選
・コウキ 1−0 ○
相手:マンムー/ギルガルド/カプ・コケコ/メガボーマンダ/ペリッパー/ライチュウ


サン・ムーン環境初のシングル66はコウキさんと。相手はサン・ムーンから新たに特性〔あめふらし〕を得たペリッパー入り。ライチュウ(アローラのすがた。以下ライチュウAと表記)とカプ・コケコがセットで入っているため、特性〔サーフテール〕ですばやさが2倍になったライチュウAに制圧されないよう気をつけて立ち回りたい。


序盤にテッカグヤの「まもる」で『こだわりスカーフ』カプ・コケコの「ボルトチェンジ」を固定してからマンムーを安全に出したりと優位に展開を進め、テッカグヤを軸にサイクルを回して相手を疲弊させていった。ライチュウAに対してもマンムーオーロットを駆使してテッカグヤを突破させないようにしつつ、全員に満遍なく削りを入れた。メガギャラでギルガルドを突破してから、最後はフェローチェで〔ビーストブースト〕を発動させて『こだわりスカーフ』カプ・コケコを含む2匹を順番に倒して勝利。



・めーぜん 0−2 ×
相手:カプ・テテフ/メガゲンガー/マンムー/ゴローニャA/テッカグヤ/フェローチェ


テテフ・フェローチェミラー。それどころかパーティの4匹が同じwこちらのテテフが『こだわりスカーフ』でない関係上メガゲンガーが少し面倒なので、テッカグヤマンムーを大事にしたい。


序盤にメガゲンをテッカグヤで受けると「シャドーボール」でとくぼうダウン。「まもる」で回復を挟んだところ「みちづれ」を選んでおり、2連「みちづれ」はされずにうまくメガゲンを処理。フェローチェで抜きに行く体制が整う。こちらのメガギャラを相手テテフの「ムーンフォース」で処理させた後にオーロットを展開し、相手はオーロットの「やどりぎのタネ」+「みがわり」ループを崩す手段がなくなりじわじわと追い詰めて行った。しかし、ここしかないというワンチャンスの場面でフェローチェの「どくづき」で毒状態を引いて無限状態が崩れ、オーロットで勝ち切るのは断念。終盤相手は削れたテッカグヤと『こだわりスカーフ』テテフ、こちらフェローチェという状態で「まもる」がなければ2タテで勝てるところ、「まもる」があったため「とびひざげり」が失敗し負け。


・しんめー 3−0 ○
相手:メガギャラドス/カプ・レヒレ/マンムー/サザンドラ/ギルガルド/カプ・テテフ


サザンガルド入りのスタンダード。全体的に中速以下に寄っているため、こちらのテテフでの火力の押しつけが通りそう。また、ギルガルドさえ処理すればフェローチェの一貫が見える。


初手メガギャラとマンムーが対峙して圧力をかけられるが、1回までなら「りゅうのまい」を許せるので悠々と「ステルスロック」から入る。マンムーテッカグヤで受けると、相手はサザンドラに退いてくる。しかしサザンドラが強化アイテムも炎技も持っていないらしくテッカグヤを突破できそうになく、カプ・レヒレで誤魔化しに来る。その過程でレヒレの『コオリZ』を消費させつつ「ヘビーボンバー」で大幅にレヒレを消耗させ、更にギルガルドも後攻「かえんほうしゃ」で致命傷を負わせるなど、テッカグヤの処理速度が高いポケモンがいないことをいいことにやりたい放題する。終盤にこちらのテテフでサザンドラを倒し、相手の『こだわりスカーフ』テテフを「シャドーボール」を耐えつつ「むげんあんやへのいざない」で一撃で処理し、相手全員をテテフで上から縛って勝ち。こだわっていないテテフでうまくサザンガルドを含む組み合わせを突破できた。



・春日 4−0 ○
相手:ハッサム/マンムー/カプ・レヒレ/テッカグヤ/サザンドラ/ガブリアス


珍しくゴーストタイプがいないのでフェローチェが動きやすそう。また、全体的にテッカグヤが役割を持てるポケモンが多いのでテッカグヤ軸のサイクル戦でも有利に試合を運べそうだ。


序盤にマンムーを受けに来たレヒレを起点にしようとオーロットを出すと、相手も同時にテッカグヤに交代。相手に「みがわり」があったため、「のろい」をかけるとすかさず交代されるも、貼っていた「みがわり」を盾に出てきたサザンドラに「やどりぎのタネ」を入れつつテッカグヤで受ける。ダメージ的に『こだわりメガネ』だったが、「やどりぎのタネ」+『たべのこし』があれば余裕で受かってしまう耐久の高さに驚き。サザンドラの交代を読んでテッカグヤで「やどりぎのタネ」を選び、レヒレマンムーガブリアステッカグヤで削りつつ退かせることに成功。テッカグヤの活躍で満遍なく削れた相手をテテフで処理して勝ち。しんめー戦と同じような展開でうまく勝ちパターンに持っていけた。



・ベンジャミン 5−0 ○
相手:メタグロス/デンジュモク/キュウコンA/メガギャラドス/ガブリアス/ウツロイド


キュウコンAの「オーロラベール」からの積み技展開が見えるが、フェローチェデンジュモク及びメガギャラドスをすばやさ1段階上昇まで切り返せるためある程度は余裕を持って対処できる。


メタグロスの「コメットパンチ」でこうげきが2回連続で上昇してテッカグヤが突破されかけるもメタグロスを処理し、死に出しデンジュモクの「Zさいみんじゅつ」命中から「ほたるび」を積まれてしまう。テッカグヤは失いたくなかったので起きるまで居座らせ、オーロットを犠牲にしてデンジュモクを処理。キュウコンAの「オーロラベール」からメガギャラドスに「りゅうのまい」をされるが、そのターンにしっかりフェローチェで切り返して優位を保ち続け、フェローチェマンムーで上から制圧して勝ち。



・パゲ 0−5 ×
相手:カプ・コケコ/メガボーマンダ/デンジュモク/ギルガルド/カミツルギ/マンムー


強力な電気タイプが2匹いるため、マンムー及びオーロットを大事にして電気技が一貫しないよう心がけたい。ギルガルドを処理すればフェローチェで全員倒せそうなのでそのあたりも狙っていきたい。


初手はカプ・コケコとマンムーの対面。『きあいのタスキ』は持たせていないが、初手カプ・コケコがどんな技構成でも退かずに済むよう『いのちのたま』+「くさむすび」を確定で耐えるようにマンムーに耐久調整を施してあるため、自信を持って「じしん」を選択。相手は「くさむすび」だったので「これでマンムーを残しつつカプ・コケコを処理できる」と思っていたらまさかの急所でマンムーが出落ち。せっかく想定していた場面だったのに急所で全て駄目になるのは悲しい。その後メガボーマンダテッカグヤで受けるとデンジュモクがやってきて、マンムーを失ったため「ボルトチェンジ」が一貫してしまい、誰を出すか迷っていたら時間切れで2連「まもる」を選択して失敗し、テッカグヤが「ボルトチェンジ」を被弾してしまう。そのままずるずるとサイクルが崩壊し、ギルガルドを倒すチャンスがないままフェローチェ、テテフが残り負け。



・わあちゃん 3−0 ○
相手:マンムー/サンダース/メガルカリオ/ギルガルド/ミミッキュ/サザンドラ


ギルガルドミミッキュと2匹もゴーストタイプがいるためフェローチェを通すのは厳しそう。テッカグヤを大事にすればサイクル戦で勝てそうなので、守りを固めて立ち回ることを意識する。


初手からこちらはテッカグヤを出しており、相手はマンムーで出し勝ち。交代で出てきたサンダースに一度「まもる」で様子見すると交代読みで「どくどく」を選ばれていた。次のターンはマンムーに交代すると、相手は『デンキZ』を使って攻撃。地面タイプのマンムーで無効化してZクリスタルを無駄消費させることに成功。
中盤相手のメガルカリオオーロットで受けると乱数で倒されてしまい苦しくなり、死に出しテテフで『こだわりスカーフ』を匂わせてメガルカリオを退かせ、出てきたギルガルドを「サイコキネシス」+「むげんあんやへのいざない」で突破するファインプレー。その後テッカグヤが削れたサンダース、メガルカリオを処理し、サザンドラミミッキュフェローチェで倒して勝ち。



・ior!n 1−0 ○
相手:カプ・コケコ/テッカグヤ/ピカチュウ/デンジュモク/カプ・レヒレ/マンムー


予選最終戦は前回の夜空杯決勝で戦ったior!nさん。お互いこの時点で5-2で、単独6-2のしんめーが予選抜け確定だったのでこれで勝った方は予選抜け、負けた方は予選落ちというという絶対に負けられない戦いであった。
相手のパーティは電気が3枚という前のめりなもので、ピカチュウの存在は気になるがとにかく電気を一貫させないように気をつけたい。


初手はマンムーvsカプ・コケコ。パゲ戦では相手に「じしん」を無効化するポケモンボーマンダしかいなかったので受けられる心配はあまりなかったが、今回は相手にマンムーを受けられるテッカグヤがいたため初手は交代されてもアドバンテージが取れる「ステルスロック」を選択。すると相手は居座って「ガーディアン・デ・アローラ」をぶちかましてくる。ここで『オボンのみ』を発動し、相手の攻撃圏内から逃れることに成功。
その後「ほえる」で出てきたピカチュウマンムーが縛られてオーロットで受け、「ボルトチェンジ」からテッカグヤを出される。こちらのオーロットは「みがわり」を残した状態からテッカグヤを相手したので有利かと思いきや「やどりぎのタネ」を2連続で外して一気に劣勢に。なんだかんだサイクルを回してオーロットを延命させていたが、交代で出てきたカプ・コケコの「ブレイブバード」で処理されてしまう。マンムーも「ブレイブバード」で処理されるが、フェローチェで切り返してコケコは処理。『こだわりスカーフデンジュモクに対してもフェローチェでしっかり切り返し、最後はレヒレをギャラで「どくづき」圏内まで削ってフェローチェで締めて勝利。


というわけで予選6-2で、同率のしんめーに直接対決で勝っているので1位抜け。


@準決勝
・くらぴょん 5−0 ○
相手:ゲンガー/ナマコブシ/カプ・コケコ/マンムー/メガボーマンダ/ギルガルド


準決勝の相手はあめおふ主催であり、実力派シングル63プレイヤーとして有名なくらぴょん。第16回夜空杯の準々決勝で当たったこともあり、シングル66でも実力を発揮している。
パーティはシングル63のレーティングシーズン1で良く見かけた組み合わせに近いが、ナマコブシが存在感を放っている。また、ゲンガーとギルガルドの2枚ゴーストによりフェローチェ及びオーロットが動きにくそうだ。テッカグヤを軸にしたサイクル戦で粘り勝ちたい。


*バトルビデオ動画*

まずは上記の動画を見て欲しい。全ターンの行動は見れば分かると思うので、要所を解説。


・4ターン目 こちらテッカグヤマンムー交代 相手カプ・コケコ「10まんボルト」
初手のゲンガーの動きから『こだわりスカーフ』ゲンガーが濃厚=カプ・コケコはZクリスタル持ちの可能性が高くなるため、「まもる」で様子見したところに「スパーキングギガボルト」を被弾して消耗するのを嫌ってマンムーへ即交代。相手は素直に電気技だったので無償降臨。


・5ターン目 相手カプ・コケコ「ラブリースターインパクト」 こちらマンムーステルスロック
HP満タンのマンムーはカプ・コケコから一撃でやられることはないため、後々のサイクル戦を見据えて「ステルスロック」から入った。


・14ターン目 相手メガボーマンダナマコブシ交代 こちらテッカグヤオーロット交代
相手はこのターン「はねやすめ」濃厚なので〔いかく〕によるこうげきダウンリセットのためテッカグヤを一度控えに戻す。オーロットが最もこの盤面では不要な駒だったため、最悪「はねやすめ」でなく「すてみタックル」だったとしても反動で相打ちが取れれば上々と考えて捨て気味に繰り出したが、相手も同時に交代しておりしかも交代先がナマコブシだったため想定以上のアドバンテージに。


・16ターン目 相手ゲンガー「ヘドロばくだん」 こちらオーロットやどりぎのタネ
「みがわり」を盾に安全に「やどりぎのタネ」。相手側はこちらのメガギャラドスに「シャドーボール」を起点にされると苦しいため「ヘドロばくだん」を選択したとのこと。


総合して、カプ・コケコを処理した後のテッカグヤが非常に強かった。苦手なカプ・コケコに対しても「ヘビーボンバー」2発で倒せるため、控えにマンムーのような電気受けを用意してきちんと立ち回れば有利に試合を運べるといういい見本になったと思う。



@決勝戦
・くろば 2−0 ○
相手パーティ:マンムー/ギルガルド/メガボーマンダ/カプ・コケコ/ドヒドイデ/カビゴン


決勝の相手は夜空杯主催のくろばん。こちらは夜空杯2連覇中だったので、3連覇か主催の自演優勝かを争うアツいカードとなった。
パーティはくらぴょんと同じ4匹がいてシングル63っぽいと思いきや、ドヒドイデというシングル66のために生まれてきたような性能を持ったポケモンが入っており、サイクル戦が予想される。カビゴンもサン・ムーンの仕様変更により大幅強化されたポケモンであり、警戒が必要だ。幸いこちらには高火力格闘であるフェローチェがいるため、ギルガルドドヒドイデを処理してからフェローチェを立てる動きも狙っていきたい。


*バトルビデオ動画*

こちらもまずは動画を見て欲しい。要所に絞って解説をする。


・1ターン目 こちらマンムーテッカグヤ交代 相手マンムーレイジングジオフリーズ
運命の分かれ道。こちらのマンムーはこうげきもすばやさも低めでありミラーで突っ張っても勝てない点や、相手にメガボーマンダやカプ・コケコがいることからマンムーは大事にしたかったのでテッカグヤへ交代。この弱気な行動に付け込まれてしまい、「レイジングジオフリーズ」でテッカグヤが機能停止に。もうメガボーマンダが受からないため、こちらはサイクル戦を放棄することを余儀なくされる。


・4ターン目 こちら死に出しカプ・テテフ 相手マンムーギルガルド交代 こちら「サイコキネシス」 
相手のマンムーが『きあいのタスキ』ではないことが割れたので、カプ・テテフで圧力をかけに行く。テッカグヤ亡き今、マンムーも受からないので早急に処理したい。相手はギルガルドで受けに来て『たべのこし』発動。


・5ターン目 こちらカプ・テテフむげんあんやへのいざない」 相手ギルガルドダウン
マンムーを処理するよりもギルガルドを処理した方がフェローチェでの勝ち筋が太くなるので非常に嬉しい対面。自分から来てくれたのだし一見こちらは『こだわりスカーフ』で技固定されてしまい交代するべきターンなので、相手は普通に動くだろうということで「むげんあんやへのいざない」を選択。


・10ターン目 相手マンムードヒドイデ交代 こちらギャラドス「じしん」 
やどりぎのタネ」〔いかく〕の入ったマンムーは絶対に交代するはずなので「りゅうのまい」を積みたいが、『こだわりスカーフ』持ち濃厚のカプ・コケコが交代で出てくると何のアドバンテージも取れないまま処理されるため、ドヒドイデとコケコどちらにも一貫する「じしん」。


・12ターン目  こちらギャラドス「じしん」 相手ドヒドイデくろいきり
ドヒドイデを採用するなら「くろいきり」枠を兼ねている場合がほとんどだろうということで、無駄に積まずにHPを削りに。


・21ターン目 相手カプ・コケコ「10まんボルト」 こちらメガギャラドスダウン
相手は最速『こだわりスカーフ』持ちであったため「りゅうのまい」2回のメガギャラドスは止められてしまう。しかしギャラドスでの全抜きが阻止されても、第二第三の勝ち筋がある。


・22ターン目 こちら死に出しカプ・テテフ 相手カプ・コケコ→マンムー 「サイコキネシス」でマンムーダウン
カプ・テテフはフィールドを奪うことでカプ・コケコとの殴り合いで勝てる駒になり、マンムーも交代で出てきても倒せる。相手がマンムーを切って「エレキフィールド」を展開しても、こちらも1匹切ればフィールドを上書きできる。また、テテフとオーロットを倒せる一貫性の高い技はカプ・コケコにはないためチェックメイト



* * *



という訳で、夜空杯3連覇を成し遂げました!!
サン・ムーン初の環境で勝てるかはあまり自信がなかったのですが、きちんとパーティコンセプト通りの試合運びができ、環境への読みもわりと合っていたので良かったです。
今回からZワザという新たな要素が加わりましたが、メガシンカと同居可能であり、どのポケモンにでも持たせられるのでパーティのカスタマイズ性が大幅に上がりますね。決勝の試合を見て分かるように、シングル66は基本サイクルが崩壊すると厳しい戦いを強いられることになるため、相手のサイクルに穴をあけるための役割破壊的な使い方がやはり強力ですね。
次回はバンク解禁ということで、また新たな環境を考察するのが楽しみです。



今回初の試みとして、バトルビデオをビデオナンバーの掲載ではなく動画化して貼り付けてみました。DSを開かないと見られないバトルビデオよりも、youtube等の方が気軽に見られるのではないかなーと思ってのことです。
これを機に一人でも多くの人がシングル66に興味を持ってくれたりしたら嬉しいなーと思いつつ、今回の記事を締めさせていただきます。もし「66やってみたいけど何から始めたらいいか分からない!」という方がいたらブログのコメントなりツイッターなりで気軽にお声かけ下さいb
ではではまた次回ノシ