7/17に開催された第18回夜空杯(シングル66)にて、全勝優勝したパーティの紹介です。
夜空杯は第16回が準優勝、第17回が3位と毎度あと一歩だったので、三度目の正直で優勝出来て良かったです。
それでは早速パーティの解説に参りましょう。
【パーティ】
種族名 | 性格 | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 持ち物 | 特性 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ボーマンダ | 無邪気 | すてみタックル | じしん | りゅうせいぐん | はねやすめ | ボーマンダナイト | いかく→スカイスキン |
マンムー | 陽気 | つららばり | こおりのつぶて | じしん | ステルスロック | きあいのタスキ | あついしぼう |
ジバコイル | 控え目 | 10まんボルト | ボルトチェンジ | ラスターカノン | めざめるパワー(炎) | こだわりメガネ | じりょく |
ゲッコウガ | 臆病 | なみのり | れいとうビーム | あくのはどう | くさむすび | いのちのたま | へんげんじざい |
ハッサム | 意地っ張り | バレットパンチ | とんぼがえり | はたきおとす | ばかぢから | こだわりハチマキ | テクニシャン |
シャワーズ | 図太い | ねっとう | くろいきり | ねがいごと | まもる | たべのこし | ちょすい |
【概要】
第6世代のシングル66におけるトップメタであるメガボーマンダを今まで使ったことがなかったので、メタる側から使う側に回ってみようと思いメガボーマンダ軸でのパーティを考えた。本ルールで最もメジャーな型である「すてみタックル(おんがえし)、じしん、りゅうのまい、はねやすめ」という物理一本の技構成のメガボーマンダをエアームドで対策する人が多いと感じていたので、エアームドさえ排除してしまえばメガボーマンダを通して勝ちに行けると思い、特性〔じりょく〕でエアームドを狩れるジバコイルを採用することに決定。
この時点でパーティコンセプトを「ジバコイルで特定の鋼タイプを排除した後にエースを一貫させて相手を崩しきる」というものにした。メガボーマンダだけでなく、マンムー、ゲッコウガと言った受けにくく崩し性能の高いエースポケモンを採用し、ジバコイルとの組み合わせで相手の受けを崩壊させるのが狙いの超攻撃的なパーティに仕上がっている。従って、このパーティの戦い方は基本的に以下に分類出来る。
・エアームドを狩ってからメガボーマンダ、マンムーを通す
・ナットレイを狩ってからゲッコウガを通す
・クレッフィを狩ってからメガボーマンダ、ゲッコウガを通す
ジバコイルやゴチルゼル、メガゲンガーを意識した相手のエアームドの『きれいなぬけがら』を「はたきおとす」で無力化して確実にジバコイルでキャッチするためのサポートとしてハッサムを採用。最後にアタッカーばかりで受けが効かないパーティになると立ち回りが窮屈なので、ここまでで重いマンムーやバシャーモを受けられ、かつ「ねがいごと」でアタッカーをサポート出来、バトンタッチパーティの対策となる「くろいきり」が使えるシャワーズを採用し、6匹が決定した。
以下に詳細を個別に解説する。
■ボーマンダ@ボーマンダナイト 〔いかく〕→〔スカイスキン〕
無邪気 171-186-101-131-90-167
メガシンカ時:171-196-151-141-100-189
すてみタックル じしん りゅうせいぐん はねやすめ
●採用理由
パーティの不動のエース。高速で一貫性の高い攻撃技を繰り出せる上に、蓄積ダメージを回復出来る「はねやすめ」を使えるこのポケモンが弱いワケがなく、これまで採用しなかったのが勿体なかったと思うくらい文句なしに強かった。
●技構成
・すてみタックル
威力の高いメインウェポン。反動があるのを差し引いても倒せるポケモンが増えるメリットが大きいため、「おんがえし」ではなくこちらを採用した。
・じしん
メインの飛行技との相性補完に優れるサブウェポン。飛行技が半減のヒードラン、バンギラス等を倒すために採用。反動がないのでHPが削れたポケモンへのトドメ用にも。
・りゅうせいぐん
パーティを組み終わった時点でロトムがかなり重くなっていたので採用。「りゅうのまい」も魅力的ではあるが、ボーマンダは積まなくとも攻撃性能は十分であり、すばやさ上昇のためだけであればメガボーマンダ以上のすばやさを持つポケモンは他に任せ、攻撃範囲を広げる方がいいと判断した。また、自身がKPトップであるため頻発するであろうミラーにおいても有利になれるのは重要。予選、決勝T通してメガボーマンダミラーは4回あったが、うち2回は「りゅうせいぐん」で相手のメガボーマンダを処理して勝利したので採用して正解だった。
・はねやすめ
すてみタックルの反動、ステルスロックの蓄積を回復することで自身の行動回数を増やせるようになる。自然と回復ソースを仕込めるメガ枠であるというのがメガボーマンダの強みである。
●持ち物
メガシンカのために必須の『ボーマンダナイト』。
ちなみに1個しか持っていないものを嫁に貸していたため、前日夜にツイッターで募集したところエースワイルドが貸してくれた。
彼が現れなければボーマンダ軸のパーティではなく別のメガ枠を使おうと思っていたので、感謝したい。当日朝ワイルド氏が遅刻していたので、前日に交換して貰っていてよかったと思った(
●努力値配分
純粋な攻撃性能を重視してこうげき・すばやさ全振り。性格は無邪気とし、ミラーでも強気に動けるようにした。とくこう無振りでもメガボーマンダを「りゅうせいぐん」で一撃で落とせる。HP振りでも「ステルスロック」込みで確定。
■マンムー@きあいのタスキ
陽気 185-182-101-**-80-145
つららばり こおりのつぶて じしん ステルスロック
●採用理由
ステルスロック要員として採用。メガボーマンダが苦手なボルトロスやサンダー等の電気タイプに強く、また「こおりのつぶて」でトップメタのメガボーマンダのストッパーになれる点も魅力。マンムー自身も非常に強力な攻撃性能があり、エアームドを潰した状況で相手のパーティを半壊させるエースとしての働きも期待出来る。
●技構成
・つららばり
氷技が「こおりのつぶて」だけでは浮いている敵に対して火力不足になるので、威力の出るこの技を採用。ここはウォッシュロトムを誘いながら潰せる「フリーズドライ」と迷っていたが、個体の準備が間に合わなかったのと、両刀型にした場合にすばやさかこうげきのどちらかを犠牲にするのが汎用性を落としていると考えたので見送り。実際決勝戦でみがわりを貼ったグライオンをそのまま何もさせずに落とすことが出来たので、結果的にこちらを採用して正解だった。
・こおりのつぶて
対ボーマンダを考えると必須となる先制技。この技のお陰で残りHPが少なくても仕事を遂行出来るのが偉い。
・じしん
威力の高いメインウェポン。無難に強い。
・ステルスロック
実質的なメインウェポン。味方の攻撃を援護して相手のパーティの崩壊速度を速めたいので、積極的に撒きに行く。
●持ち物
採用理由である「ステルスロック」撒きの役割を確実に遂行して欲しいので、最低1回の行動保証が出来る『きあいのタスキ』。
●努力値配分
こうげき・すばやさ全振り。対ヒードラン、キノガッサを安定させるため陽気最速。
■ジバコイル@こだわりメガネ 〔じりょく〕
控え目 146-**-136-199-111-111
10まんボルト ボルトチェンジ ラスターカノン めざめるパワー(炎)
●採用理由
エースが活躍するために邪魔になる鋼タイプのポケモンを特性〔じりょく〕で捕まえて確実に狩るポケモンとして採用。ほとんどのパーティに鋼タイプがいるため特性が無駄になることはまずないが、〔アナライズ〕による火力の高さも魅力。今回は役割を確実にこなすため〔じりょく〕としている。特性を抜きにしても優秀なタイプで多くの攻撃を半減しつつ高い火力を押しつけるスペックがあり、特にメガボーマンダとの相性補完に優れる点は高評価。「でんじは」無効のため、メガボーマンダやゲッコウガの足を奪おうとするクレッフィやボルトロスにローリスクで投げながら負担をかけられるのが偉い。
●技構成
・10まんボルト
安定のメインウェポン。
・ボルトチェンジ
この技による対面操作でボーマンダやゲッコウガの降臨機会を増やせる。
・ラスターカノン
対地面タイプとしてのサブウェポン。またフェアリーへの役割遂行技でもある。
・めざめるパワー(炎)
ナットレイ、ハッサムを逃がさず狩るために採用。
●持ち物
技の威力が低いので『こだわりメガネ』で増強。捕まえた鋼タイプを確実に一撃で葬る。
●努力値配分
攻撃性能を考えてとくこうに全振り。また、すばやさに振ったエアームドやハッサムを意識してすばやさも全振り。
■ゲッコウガ@いのちのたま [へんげんじざい]
臆病 148-103-87-155-91-191
なみのり、れいとうビーム、あくのはどう、くさむすび
●採用理由
第2のエース。多くの相手の弱点を突けるため刺さっていない場面がなく、火力の押しつけにより相手を疲弊させる。またメガボーマンダを上から縛れるすばやさも魅力で、序盤に荒らす役割からフィニッシャーまでこなす。ナットレイがいなければこいつが受からないというパーティはザラなので、ジバコイルと組んで多くの相手に傷跡を残す活躍を見せた。
●技構成
・なみのり
パーティ的に重いヒートロトムの弱点を突けるメインウェポン。この技は有利対面を取った場合に後続にも負担をかけられる「一貫性の高さ」を評価している。
・れいとうビーム
ガブリアスやボーマンダ等のドラゴン、ボルトロスやサンダー等の飛行を倒すためのサブウェポン。水技との相性補完にも優れ、この2つだけでほとんどの相手に等倍以上が取れるのが優秀。
・あくのはどう
隙を見せると面倒なクレセリアやギルガルド、及びそれらを含んだ組み合わせを崩すために採用。また、メガシンカしていないゲンガーを上からワンパンすることが可能になるため、ゲンガー入りへの選択肢が増える。
・くさむすび
耐久の高い水タイプを崩すために採用。また、パーティ単位で重いウォッシュロトムに対して大きなダメージは見込めないものの「ボルトチェンジ」「ハイドロポンプ」を半減出来るようになるため防御的な使い方も可能。決勝戦でもこの技でウォッシュロトムからの負担を減らし、うまく削りを入れて自身は生存しつつ処理することが出来た。
●持ち物
微妙に足りない火力を補い、絶妙な具合で多くの敵を確定1発にする『いのちのたま』。反動ダメージは気になるが『たつじんのおび』では倍率が低いのと等倍相手への負担不足が目立つので『いのちのたま』一択と言える。
●努力値配分
特殊フルアタックなのでとくこう・すばやさ全振り。最速にすることで、退きにくいミラーで突っ張る選択肢を残している。
■ハッサム@こだわりハチマキ 〔テクニシャン〕
意地っ張り 165-200-120-**-100-98
バレットパンチ とんぼがえり はたきおとす ばかぢから
●採用理由
エアームドを誘いつつ『きれいなぬけがら』を「はたきおとす」で無効化し、確実にジバコイルでキャッチするために採用。メガボーマンダと相性のいい鋼タイプであり、ジバコイル同様「とんぼがえり」で対面操作をすることでエースをサポートする。強力な先制技を持つためフィニッシャーとしての動きも出来る。
●技構成
・バレットパンチ
メガゲンガーやメガフーディン等、メガボーマンダよりすばやい相手へのダメージを見込める先制技。終盤削れた相手を一層するのに便利。また、積み技対策のシャワーズでは対処しにくいオニゴーリに対して迅速な処理が見込める点も優秀。予選でも見事オニゴーリを粉砕してくれた。
・とんぼがえり
対面操作でエースをサポートする。エスパーや悪への遂行技でもある。
・はたきおとす
エアームドの『きれいなぬけがら』の他にも、『しんかのきせき』によりメガボーマンダやゲッコウガを受けてくるポリゴン2やラッキーも意識して採用。
・ばかぢから
ヒードランやナットレイ、ポリゴン2やラッキー、バンギラス+エアームド等の処理ルート増加のために採用。撃つ場面は当日はなかった。バシャーモやロトム等を重く見た「でんこうせっか」も選択肢。
●努力値配分
こうげき全振り後、すばやさをエアームド及びエアームドを意識したゴチルゼル等をなるべく抜きたいので調整。残りをHPに配分した。
■シャワーズ@たべのこし 〔ちょすい〕
図太い 237-**-123-130-116-85
ねっとう くろいきり ねがいごと まもる
●採用理由
パーティ唯一の耐久ポケモン。他のメンバーが苦手とするポケモンを受けつつ、「ねがいごと」でアタッカーの降臨サポートをするパーティの潤滑油的存在。ここまでほぼ無対策である雨パーティを受けられる特性〔ちょすい〕と耐久の高さ、能力上昇+バトンタッチをメインとしたパーティへのメタとなる「くろいきり」を使えることから、数ある「ねがいごと」ポケモンの中から白羽の矢が立った。
●技構成
・ねっとう
唯一の攻撃技。追加効果が優秀で、これにより「めいそう」「あさのひざし」を併せ持ったエーフィとも殴り合いの末勝てる見込みが高くなる。
・くろいきり
互いの能力変化を元に戻すという効果により、積み技による全抜きを狙った相手へのメタとなる。バトンタッチ系統のパーティは「ほろびのうた」メガゲンガーで対策したつもりだったが、第17回夜空杯の準決勝でライトの〔ぼうおん〕バリヤード入りバトンパに負けてしまったのがきっかけでこの技の採用を決めた。実際に予選で「りゅうのまい」メガギャラドスの全抜きを阻止したり、準々決勝でバシャーモの「かげぶんしん」+〔かそく〕バトンを受けたギルガルドを退かせたり、決勝で「ちょうのまい」〔ムラっけ〕ドーブルのバトンタッチを機能停止に追い込んだりと、採用して大正解だった。
・ねがいごと
自身の回復だけでなく、味方の回復にも使える点が非常に優秀。回復ソースのない味方アタッカーの行動回数を稼ぐため積極的にサポートしていく。
・まもる
「ねがいごと」と併せて安全に自身の回復を行う。この技があることで「とびひざげり」をメインとしたバシャーモに対しても有利に戦える。またこだわり系のアイテムを持った相手への様子見としても非常に優秀で、試合運びをしやすくなる。天候ターンを稼ぐ等の用途もあり、非常に使い勝手がいい。
●努力値配分
基本的にマンムーやバシャーモ等の物理を受けたいのでHP・ぼうぎょ全振り。HPを伸ばすことで「ねがいごと」での味方の回復量が増える。HP振りだけでも特殊耐久が充分にあるのも偉い。
【立ち回り&雑感】
概要でも触れたように、ジバコイルの〔じりょく〕でエアームドやナットレイをキャッチして倒してから、メガボーマンダやマンムー、ゲッコウガのどれかを一貫させるのを目標に立ち回る。
当日は全9試合中エアームド入り2試合、ナットレイ入り2試合、クレッフィ入り3試合があったが、その全てでそれら役割対象をジバコイルで狩ることに成功し、エースを格段に動きやすくしてくれた。鋼タイプを採用していないパーティとは1回も当たらず、事前の想定通りの活躍であった。(残りの試合は役割対象外のヒードラン入り、ギルガルド入り)
6匹でパーティを回すシングル66において特定のポケモンを逃がさず狩れるというのはやはり強力で、メガゲンガーやゴチルゼル等の〔かげふみ〕が多く採用されている中、ジバコイルは最近数を減らしていたと思うが、このポケモンの強力さを再認識出来た。
また、メガボーマンダだけでなくゲッコウガも非常に強力であり刺さっていると感じた。こちらも前回まではそこまで数は見なかったように思うが、今回は多少注目している人も増えていたようだ。今後増えそうだが、対策が難しいので厄介だ。。
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以上で今回の記事を終わります。
後でオフレポ記事も上げたいと思っているので、そちらもよろしくお願いします!