ユウキのめざめるパワー(氷)

ポケモンバトル考察

ユウキトリパを使う際の対デスラッキー

ユウキトリパ(http://d.hatena.ne.jp/yuki_rotom/20110827/1314470281)ってデスラッキー来た時どうすんの?
というコメントを頂きました。説明しようとしたらコメント欄に書くには少し長くなり過ぎたので、記事としてまとめさせてもらいます。


俺は普段パーティを晒す際に立ち回りに関してはあまり書かない方ですが、せっかく興味持って使おうとしてくれてる人がいるみたいなので今回は特別に(


前まではこの構築には滅びトノを入れていたんですが、その枠をラムドータにしたことでモロバレル耐性が上がった代わりにラッキー耐性は下がってしまいました。
相手のモロバレルはトリパを使う上でかなり厄介なので(トリパミラーだけでなくスタンのトリル対策としても最遅バレルがよく使われるのでバレルの同速ゲーになってしまうのはだるい)確実に処理したいと思い、どちらを優先するか迷ってこちらを取りました。
デスラッキーは使用者が少ないことから最遅バレルよりは当たる可能性が低いと考え、以前より対策は緩めてあります。
しかし完全に切っているというわけではなく、テンプレである先発キッスデスカーン・後発ラッキーに対してはある程度対抗策は考えてあります。


実際に開始数ターンの立ち回りの例を挙げてみます。


相手の先発は
トゲキッス@拘りスカーフ
臆病 191-**-116-141-136-145
エアスラッシュ この指とまれ 神秘の守り トリック


デスカーン@メンタルハーブ
図太い 165-49-216-100-126-35
パワーシェア ガードシェア 毒毒 トリックルーム


後発は
■ラッキー@進化の輝石
のんき 357-**-62-**-126-49
地球投げ 身代わり 小さくなる 眠る


を想定。



1.先発カポシャン
●初手カポエラー猫騙し+シャンデラの眼鏡orゴーストジュエルor珠シャドボ
→相手キッスがこの指を選ばなかった場合、デスカーンがシャドボで落ちてトリルもガードシェアも出来ずに死ぬ。


当然これは読まれます。
デスカーンシャンデラのシャドボを被弾しないためのトゲキッスですから、このような事態を防ぐために相手は「この指とまれ」+「トリックルーム」が安定択となります。


その安定行動に対してぶっ刺さる行動が次のこれ。


●初手カポエラーの手助け+シャンデラの眼鏡or炎ジュエル熱風
→相手キッスが「エアスラッシュ」でシャンデラを止めに来なかった場合、H252,D4振りデスカーンが何と最低乱数以外で落ちる。つまり熱風が外れるか最低乱数を引かない限り相手のデスカーンが倒れてトリルもガードシェアも出来ない。


多分初見ならば決まります。こうなれば相手はガタガタですね。



次のターンキッスでこのゆびしながら死に出しラッキーで小さくなるをしようにも、先にキッスが熱風で倒されてジュエルインファがラッキーに直撃。最遅ラッキーならカポより先に小さくなるは出来ないので熱風のダメージも合わせて死にます。
この流れを想定するのであれば素早さはシャンデラカポエラーとするべきですね。オリジナルでは相手のズルズキンに先手で猫騙しをされるのを嫌ってカポの素早さは最遅ではなくしていますが。




2.先発カポバレル
●初手トゲキッス方向に猫騙し+キノコの胞子
→相手のキッスは居座った場合確実に眠り状態になる。(キッスが何を選んでも猫騙しを被弾した後に眠り状態になることは変わりない)


スカーフキッスを想定しているので「守る」の可能性は省きます。
守るキッスが怖ければ胞子はデスカーン方向に撃っておいた方がいいかも。でもその場合相手がトリルをせずにキッスが次から自由に動ける形になるので、スカーフキッスのエアスラ連打を凌がなければなりません。


相手のデスカーンはこちらの最遅バレルよりは早い※1ので、相手が初手でトリル選択した場合は次のターン以降バレルが先に動け、しなかった場合はカポエラーが相手のラッキーより早く動けるというサンドイッチ状態を維持出来ます。
対トリパ、トリックルームを絡めたコンボパに対してはこのサンドイッチ状態をうまく作れるかがカギとなりますね。


※1:互いに最遅なら同速だが、デスラッキーのデスカーンはパワーシェアの効果を大きくするために「図太い」で攻撃個体値0が理想のため、想定した個体の通りS35がメジャーと思われる。素早さにマイナス補正をかけずとも最遅ラッキーよりは遅いのでコンボの始動には問題ない


2ターン目以降はこんな感じ。


・初手でトリルされた場合:胞子をデスカーン+キッス方向にインファ。
→交代でハピを出しながらのガードスワップは防げる。


デスカーンがメンハじゃなくラムだった場合はキッス→ラッキーチェンジ+ガードシェアを通されてしまいます。
直後にジュエルインファがラッキーに当たるも致命打には至りません。
ガードシェア成功後のラッキーはB208相当で、A136のジュエルインファイトのダメージは134-158。
ちなみにジュエル消費後だと90-108程度。
ただこちらにはトリル下でラッキーよりも先に動けるモロバレルがいるので、小さくなるをされる前にキノコの胞子を当てることは出来ます。
眠らせてから再度インファでゴリ押しすれば何とかなりそう・・・?
しかし、ガードシェア→ラッキーの後さらにパワーシェア→カポエラーも決められてしまうと少々きついです。
カポA92→ラッキーB208で通常インファのダメージは62-74になり押し切るのが大変そうなので、ちょっと計算してみましょう。


2ターン目
キッス→ラッキーチェンジ
モロバレルのキノコの胞子→デスカーンはラムの実で目を覚ました
デスカーンのガードシェア→ラッキー(B208に)
カポエラーのジュエルインファ→ラッキー HP357→199〜223


3ターン目
モロバレルのキノコの胞子→ラッキーは眠ってしまった
デスカーンのパワーシェア→カポエラー(A92に)
ラッキーはぐうぐう眠っている(1ターン目)
カポエラーのインファ→ラッキー HP199〜223→125〜161


4ターン目
モロバレルのキノコの胞子→デスカーンは眠ってしまった
デスカーンはぐうぐう眠っている(1ターン目)
ラッキーはぐうぐう眠っている(2ターン目)
カポエラーのインファ→ラッキー HP125〜161→51〜99


5ターン目
モロバレルのヘドロ爆弾→ラッキー HP51〜99→15〜69 (C105ヘド爆→D126@輝石:30-36ダメ)
デスカーンはぐうぐう眠っている(2ターン目)
ラッキーはぐうぐう眠っている(3ターン目)
カポエラーのインファ→ラッキー HP15〜69→-59〜7
歪んだ時空が元に戻った!


6ターン目
カポエラーのインファ→ラッキー HP-59〜7→-133〜-55
となり、ラッキーが3ターン寝ていた場合は確実に倒せる。


ラッキーが1ターンしか寝ていなかった場合、4ターン目に目が覚めて眠られる。
ガードシェア成立後のラッキーはA92インファで超低乱数5発(5発耐えられる可能性の方が高い)なのでほぼ負け。


ラッキーが2ターン寝ていた場合も5ターン目に目が覚めて眠られるので同様に崩せず急所が出ないと負け。


こうなると厳しいので、ガードシェアとパワーシェア両方を決められるのは何としても防がなければならない。
シェア系は片方だけなら何とかなる。
ガードシェアのみ:A136→B208通常インファで90-108ダメなので高乱数4発。キノコの胞子を当てて回復させずゴリ押しする
パワーシェアのみ:A92→B93通常インファで134〜162ダメなので確定3発。素眠りされても崩せる


というわけで、デスカーンがラムでなければ余裕で崩せるがラムを考慮すると少し不安。
ラムの場合でも勝てる択を考える。


初見ではどちらか分からないので2ターン目(トリル後のデスカーンに胞子を撃つ)までは同じとする。
それ以降を変えるとこうなる


3’
モロバレルのキノコの胞子→デスカーンは眠ってしまった
デスカーンはぐうぐう眠っている(1ターン目)
ラッキーのちいさくなる
カポエラーのインファ→ラッキー 命中(60%):HP199〜223→91〜133 外れ(40%):HP199〜223


4’
モロバレルのキノコの胞子→ラッキー命中(60%) 外れ(40%)
デスカーンはぐうぐう眠っている(1ターン目)
ラッキーはちいさくなる(成功率40%) ぐうぐうねむっている(60% 1ターン目)


この時点でラッキーの状態はこちらに不利なものから順に
HP199〜223 起きている  回避率+4 (実現確率16%)
HP199〜223 寝ている 回避率+2 (実現確率24%)
HP91〜133 起きている 回避率+4(実現確率24%)
HP91〜133 寝ている 回避率+2(実現確率36%)
となる


カポエラーのインファ→ラッキー
HP199〜223 起きている  回避率+4 (実現確率9.12%) インファ外れ→胞子外れ→インファ外れ
HP91〜133 起きている  回避率+4 (実現確率6.88%) インファ外れ→胞子外れ→インファ命中

HP91〜133 寝ている 回避率+2 (実現確率14.4%) インファ外れ→胞子命中→インファ命中
HP199〜223 寝ている 回避率+2 (実現確率9.6%) インファ外れ→胞子命中→インファ外れ

HP91〜133 起きている 回避率+4(実現確率13.68%) インファ命中→胞子外れ→インファ外れ
HP-17〜43 起きている 回避率+4(実現確率10.32%) インファ命中→胞子外れ→インファ命中

HP-17〜43 寝ている 回避率+2(実現確率21.6%) インファ命中→胞子命中→インファ命中
HP91〜133 寝ている 回避率+2(実現確率14.4%)  インファ命中→胞子命中→インファ外れ


というわけでここまででインファが2回当たっている可能性は10.32+21.6=31.92%
仮に2回当たっていても乱数範囲を考えるとラッキーは生存している確率の方が高い。


ここまで考えると、小さくなるを許した場合より3ターン目に素直にキノコの胞子をラッキーに撃った方が勝率が高そうである。
(3ターン寝ていたら勝ち。すなわち33.3%で勝てる)



結論:デスカーンがラムだった場合でも次のターンラッキーにキノコの胞子を撃てば33.3%で勝てる。




・初手でトリルされなかった場合:デスカーンに胞子しながらキッス方向にインファ
→最遅ラッキーの方がカポより遅いので、インファを最低1発は被弾する覚悟でしか出て来れない。
初手でデスカーンがトリルをしなかった場合、カポエラーにパワーシェアをする可能性が高い。
A49のデスカーンにパワーシェアを決められるとカポエラーの攻撃は136→92まで落とされてしまう。
A92のカポエラーのジュエルインファはB62の輝石ラッキーに204〜240ダメージ。通常インファは134〜162ダメージ。
つまりH357-B62のラッキーはジュエルインファ+通常インファで高確率で倒せるので後出しは効かない。
ただ1ターンキッスが居座ってジュエルを消費された後にラッキーを出されると通常インファ2発を耐えられてしまうので小さくなる隙を作られる。


これが嫌ならパワーシェアをカポエラーが被弾しないように、次のように立ち回ることも可能。



●初手モロバレルで怒りの粉+カポでキッスにインファ
→相手キッスのエアスラをバレルが被弾するが、キッスにジュエルインファが入る。デスカーンの鬼火・毒毒・パワーシェア等はカポエラーに通らないのが利点。


デスカーンが初手でトリル以外の補助技をカポエラーに撃つ という択に強い択。
エアスラのダメージはそれなりに痛いが、怒りの粉は優先度+3なので怯みに関係なく撃てるし、鬼火やパワーシェアをカポエラーが被弾するリスクと天秤にかけるとバレルのHPを6割程度持っていかれるのは仕方のない犠牲。
相手キッスがエアスラでなくこのゆびや神秘を選んだ場合はバレルが無傷で済むのでその後が楽。


2ターン目以降はこんな感じ。


・初手でトリルされた場合:バレルでデスカーンに胞子+インファでキッスを倒しに行く
→相手キッスが倒れ、デスカーンは眠っている
A136ジュエルインファ+通常インファで192-116キッスは確定で死ぬのでこれが安定。ラムデスカーンだった場合は鬼火やパワーシェアを通される可能性がある。
こうなればラッキーかもう1匹をトリル状態で引きずり出せるので、積む隙を作らせずバレルで眠らせつつ隣で殴れる展開に。


・初手でトリルされなかった場合:バレルで怒りの粉+インファでキッスを倒しに行く

→バレルはC141エアスラをヘドロ込みで高確率で耐える。キッスは倒れ、デスカーンはトリルするかバレルに技を吸われる
トリルされたら上と同様。されなかったらカポが死に出しラッキーにインファを上からぶち込める。確定2発なので小さくなるを1回許すが6割で次も当てれば勝ち。



* * *



色々想定してみたけど、どの選択肢も勝率は多少なりともありそうです。
こんなようにして序盤からペースを握っていけば、少なくとも相手のコンボを開始2ターンで決められてやりたい放題にされるということはないでしょう。
デスカーンがラムだったり鬼火があったりしてカポに当てられたら困りますが、その辺は気合いで読んでシャンデラに変えるなり怖かったらバレルで怒りの粉をしたり、とにかくラッキー突破のカギであるカポエラーを死守するようにしたいです。
相手が今回想定した型と全く同じということはないでしょうが、臨機応変に立ち向かいたいところ。


ゴーストタイプがこちらには2匹もいるので、最悪地球投げしか攻撃技のないラッキーにはPP戦を仕掛けるという手もあります。
ブルンゲルは自己再生もあるので周りに多少削られても毒さえ入れられなきゃかなり粘れますね。
ただタイマンで眠るラッキーとPP戦をするのは無謀なので、PP切れを狙う場合はかならずこちらのポケモンを3匹以上残した状態で相手側を2匹以下にしないといけません。
ゴーストタイプを2匹以上含む3匹を残して相手のラッキー以外を優先的に倒すことが出来れば、交代を無駄なく駆使することで壮絶な泥試合の末勝てる可能性もw


しっかりと対策をしたパよりはだいぶ苦しい感じですが、それでも完全に詰んでいるわけではないのでデスラッキー自体との遭遇率を含めるとこのくらい対抗出来れば自分の中では合格点ですかね。
モロバレル自体がキノコの胞子による圧力と怒りの粉での妨害(ガードシェア・パワーシェア・自己暗示等を吸える)からコンボパの類にはわりと強いので、こいつをいかに活かしながら隣のアタッカーで敵のコンボ要員を崩していくかになります。


ダブルバトルは構築で100%詰んでいない限りは立ち回り次第で勝負を五分に出来るゲームだと思うので、そこが腕の見せ所であり楽しいところですね。



それでは長くなりましたが今回はこの辺で。