ユウキのめざめるパワー(氷)

ポケモンバトル考察

【WCS2022】ロンゲヌケザシオーガ【PJCS2022予選16位/R1785】

こんばんは、ユウキです。
世界大会が終わったので、今更ですが2022年5月に実施されたインターネット大会「PJCS2022予選」にて使用したパーティを記録しておきます。


★目次

【パーティ】

【実績】

●PJCS2022予選
勝敗:35勝10敗
勝率:77.8%
レート:最終1785
順位:16位/42972名

INC Mar.に引き続き2回目の全国大会出場権利獲得の順位を取れた。
腕試しのつもりだったので1ROM参加。全国直前の情報バレ対策のためサブロム使用。
既に権利を獲得しているため、純粋に上を目指して潜り続けて45戦を消化した。
途中瞬間2位を取れたが、そこからレート200下に運負けして1位にはなれず。
同年で複数回予選抜けは初だったので、大きな自信に繋がる結果となった。


【コンセプト】

①ミラーに強いザシオーガ
ヌケニンを最大限活かす
③珠オーガ+αで流行の構築を崩す


【構築変遷】

過去の使用構築を掲載。

パーティ 記事
2月INC
3月INC
4月ランク
4月INC
PJCS予選
全国
世界

【構築経緯】

①課題1
前回のエルフーンでは追風をしても抜けないスカーフエレキ入りや、チョッキを持ったDMエレキやボルトに対して苦戦を強いられた。

黒バド+電気が特に厄介で、エルフーンによる「おいかぜ」展開では
・スカーフエレキが無理
・チョッキエレキの「ダイジェット」が無理
(追風+ザシアンでも切り返せない)
・トリルを押した場合にエルフ集中されてると詰む

というジレンマを抱えていた。

ザシアンを速くすれば(S208以上)追風でS+1エレキ(S415)を抜けるようになるが、それでも取り巻きが遅いと結局嘶いたバドレックスに行動回数を許してしまいダメージレースで不利になる。
エルフーンランドロスも遅いので、先発エルフオーガ裏ザシランドとしてもダイジェット展開に追いつけない。タスキS+1バドレックス(S333)に最速ランド@追風(S312)が上を取られているのが致命的と感じた。
エルフが最速という選択肢もタスキがヌケニンに取られていると微妙だし・・・


エルフではなくイエッサンを出す場合は
・アストラルビットが「このゆびとまれ」無視で痛い
・サイコフィールドが邪魔になりタスキ黒バドをヌケニンで倒せなくなる
・イエッサンがノーウェポンなせいでダイマオーガで2回触れないとタスキ黒バドを倒せない
というジレンマを抱えていた。


②課題2
ヌケニンが重いという欠陥も抱えており、最近増えているヌケニンミラーでも臆せず選出可能なサポート枠が求められた。


③解決案
上記課題1、2を解決する方法を模索した結果辿り着いたのがオーロンゲ。
くろいてっきゅう+「トリック」型で採用することで、以下の通り課題を綺麗に解決出来るようになる。

・エレキのスカーフ/チョッキ/タスキの全部に「トリック」+味方攻撃が安定する
・チョッキボルトに対しても同様に上からの処理が安定する
・黒バドの攻撃に耐性があり、放置しても複数回行動出来る
・「ふいうち」により黒バドを先制で処理出来る
ヌケニンの攻撃に耐性があり、かつヌケニンに打点を持てる
ヌケニンのタスキを「トリック」で奪える

エルフーンが担っていたvs黒バド系統、高速展開に対してある程度仕事が出来る上に純粋なサポート性能も高く、加えて相手目線では壁オーロンゲ+チョッキカイオーガ等の構えも想定しなければならない(=初見で型が読まれにくい)のも強い。

これにより構築の対応範囲がグッと拡がり、完成とした。
以下、個別解説。
尚、オーロンゲ以外は全部前回の記事のまま変更ないためスキップしても問題ない。
(一応本記事だけ読んだ場合にも分かるように内容はそのまま掲載しておく)


【個別解説】

■オーロンゲ@くろいてっきゅう いたずらごころ
ねこだまし ふいうち DDラリアット トリック
慎重201-141-86-**-139-81
244-4-4-0-252-4

努力値配分
・A104カメの「ねこだまし」+C217黒バドの珠「Dドレインキッス」88.4%耐え(急所考慮)

takaさんがリバティノートに寄稿していた下記構築の影響で、初手集中で無理やり倒しに来る動きも警戒しなければならないと考えた。
上記集中に対しても高確率で生存出来るよう、HDベースとして安定性を高めた。
liberty-note.com


●技構成
ねこだまし
主に初手のザシアンに向けて撃つことで味方の珠オーガの行動回数を稼げる上、自身も延命出来るため採用。相手のトルネロスエルフーンに「まもる」が採用されていなければ初手集中で「おいかぜ」を貼らせずに処理し、相手アタッカーにくろいてっきゅうを渡すことで上を取る盤面を維持し続けられる。
(「おいかぜ」を許すとくろいてっきゅうでは上を取れないのがネックではある)

・ふいうち
黒バド対策。タスキを潰すか奪えば「おいかぜ」があろうが上からワンパン出来る火力が出るのは非常に優秀。カイオーガの「ダイアイス」の霰ダメージでタスキを潰してから「ふいうち」で縛りに行く動きは無駄がなくて強い。

・DDラリアット
悪技が「ふいうち」オンリーだと「おにび」等でスカされ続けるだけで黒バドに打点がなくなる他、ヌケニンに対しても打点を持ちにくくなるため条件なしの悪技も採用。くろいてっきゅう持ちの利点を活かして「イカサマ」を採用することで白バドトリパに対する切り返し手段とする案もあったが、一番の理由はイエッサン♀の存在。
イエッサン+黒バドの並びに対して「このゆびとまれ」イエッサンを高速処理したいので、イエッサンに最も通る高威力の悪技として「DDラリアット」を採用した。
HBシードイエッサンに対してカイオーガの「ダイサンダー」+「DDラリアット」で確定を取れるため、イエッサン入りの黒バド構築に対してもイエッサンを処理した上でフィールドを書き換え、相手のアタッカーに「トリック」を通す所までの仕事を狙えるのは非常に強い。

・トリック
くろいてっきゅうを優先度+1で渡すことで相手の高速アタッカーを無力化する。
特に「おいかぜ」では先制出来ないスカーフエレキや、先制で攻撃しても耐えて来るきあいのタスキ持ちに対して有効。タスキを奪いながら攻撃することで反撃を貰わず倒し切れるのが本当に強い。
ポリゴン2のしんかのきせきソルガレオじゃくてんほけんを奪う目的でも使える等、汎用性が高いのが売り。一度くろいてっきゅうを渡した後も色々と悪さが出来る。
対トリパでは自身が鈍足アタッカーとして相手を妨害したり、味方トリックで一気に鈍足アタッカーを誕生させる動きも可能で、対応範囲が広い。

●持ち物
「トリック」で渡した時点で素早さダウンが即時反映されるくろいてっきゅう。
こうこうのしっぽは「おいかぜ」や「トリックルーム」にも有効なのは偉いが残念ながら渡したターンは効果を発揮しないので、即時反映のこちらを採用。
地味だがランドロスの地面技を一貫させることも可能になる。
また、味方に渡すことで「トリックルーム」パーティへの対抗策になれる点も優秀な差別化点。



カイオーガ@いのちのたま あめふらし
しおふき かみなり ふぶき めいそう
控え目175-**-111-222-160-142
0-0-4-252-0-252

努力値配分
・控え目CS
・追風時最速レジエレキ抜き

とにかく火力最大が強いので控え目。
主にリザードントリトドンに対するダメージ量が変わって来る。
耐久のなさはイエッサンの「このゆびとまれ」やエルフーンの素早さ操作で誤魔化す。

●技構成
・しおふき
最強の水技。素で押す場面もそれなりにあり、命中威力の観点からこの技が最適。
ダイマックスを9割このポケモンに切るため、水技が「しおふき」ワンウェポンで困る展開はそこまでなかった。1年前に似たような構成のカイオーガをキュワオーガで使った経験からもこの選択に迷いはなかった。
ダイマ終了後にHPが削れていた場合も「かみなり」か「ふぶき」を強く使える盤面であることが多い。

・かみなり
相手のカイオーガへの打点。「ダイサンダー」による催眠耐性確保も偉いので必須技。
ダイマ時にも安定した火力・命中のサブウェポンとなる。

・ふぶき
フシギバナトリトドン、晴れ下グラードンへの打点。
ダイマックス前提のポケモンである点や少しでも威力を高めたいため「れいとうビーム」ではなく「ふぶき」とした。
これにより仮想敵をワンパン出来る可能性がグンと上がる。
「ダイアイス」で霰を降らせればダイマ終了後に必中の全体攻撃となる点も優秀。たまに素で撃つ場面もあるが、命中が低くても全体攻撃自体は当たれば勝ち筋に繋がりやすく、強力。

・めいそう
カイオーガ最強の補助技。イエッサンの「このゆびとまれ」とのセットで壁パやトリパを崩す。
「ダイウォール」媒体となるためダイマックス中の立ち回りを柔軟に出来るのも偉い。

●持ち物
ダイマックスエースとして全ての技の威力を増して相手を破壊するいのちのたま。
ダイマで「しおふき」を撃つ場合も火力が頼もしく、W「しおふき」でザシアンをワンパン出来たり、「てだすけ」を重ねることで192-143ポリゴン2を確定1発に出来たりと、リーチが伸びる。
一度使うと他のカイオーガに戻れない。圧倒的火力に病みつきになる。



■イエッサン♀@サイコシード
このゆびとまれ てだすけ しんぴのまもり まもる
のんき177-**-128-115-126-81
252-0-252-0-4-0

努力値配分
・A222(+1)ザシアンの「きょじゅうざん」耐え
・S最遅

ザシアンにワンパンされないよう防御特化。
ゴリランダー入りにも初手で出せるように最遅。
基本的に攻撃技は押さず、それ以外の技は全て優先度が+1以上なので素早さの値は遅くても気にならない。
唯一の仮想敵であるトリトドンに対しては最遅でも上を取れるため問題ない。
また、対トリパでは最遅のお陰で先制して相手を殴れると得する場面もあるかもしれないと考えた。

●技構成
このゆびとまれ
味方のエースの行動回数を確保する最高のサポート技。特にカイオーガの「しおふき」やランドロスの「つるぎのまい」との相性が抜群。素早さマウントを取られる可能性がある追風パやトリパに対しても有効で、味方の行動保証に大きく貢献した。
また、サイコフィールド下でも浮いているランドロスは相手のオーロンゲの「トリック」等を被弾してしまうため、特性に加えてこの技があることで完璧にエースを守る役割を遂行出来る。

・てだすけ
エースの攻撃を強化するサポート技。カイオーガのスカーフ「しおふき」に重ねて縛り範囲を拡大したり、ザシアンの「きょじゅうざん」や味方のダイマックス技に重ねることで絶大なアドバンテージを得られる。

・しんぴのまもり
主にモロバレルの「キノコのほうし」対策。この技による勝ち筋をメインとした白バドレックス+パルキアのトリパに対する回答。
またトリトドンの「あくび」に対してもケアが可能。
ダイサンダーが通らない相手にも催眠対策が可能になる点が大きい。

攻撃技0になってしまったが、カイオーガの火力が高過ぎるため実質的にカイオーガの行動回数を増やせれば問題なかった。
以前採用していた「エナジーボール」は初見殺しのネタが割れるとトリトドンに通すのは難しいため、不採用。
唯一黒バドレックスのタスキを割りたいのに触れないのがもどかしく、黒バド入りが重くなった要員の1つかもしれない。

・まもる
イエッサンを大事にしたい場面で撃つ技。対トリパでの時間稼ぎにも有用。

●持ち物
特防を強化してサポート技を押せる回数を増やすサイコシード。
これにより特に対ディアルガ、Wキュレムが劇的に楽になったので採用して正解だった。



ヌケニンきあいのタスキ ふしぎなまもり
ポルターガイスト かげうち サイドチェンジ こらえる
寂しがり1-156-45-**-35-92
0-252-0-0-0-252

努力値配分
・B個体値0+下降補正
・A156「かげうち」でH155-B45メタモン確定
・「ダウンロード」対策

このルールではメタモンの使用率が比較的高く、ヌケニンをコピーされる展開もたまにあるため対策として防御最低値。
相手がスカーフでこちらのタスキが残っていれば一方的に勝てる。

●技構成
ポルターガイスト
威力110のメインウェポン。ゴースト技は一貫しやすく、打点として純粋に非常に強力。この技の習得のお陰でヌケニン自身がかなりの攻撃性能を手に入れたため、ビートダウン展開に組み込みやすくなった。
命中後に相手のアイテムが判明する追加効果により、手に入れた情報アドバンテージを活かして最適な立ち回りを選択出来るのもBo3では特に強い要素。
ただしアイテム消費後の相手には攻撃が失敗する仕様には注意。時折この仕様に困る場面もあったが、忘れて撃ってしまう等のプレミがなければ問題ない範囲。

・かげうち
便利な先制技。素早さに関係なく上を取れるため対追風パ、トリパで役に立った。
ビートダウン展開でも非常に強力で、この技で相手を縛ることで味方の行動保証が得られる場面があるので「サイドチェンジ」よりも安定した試合運びが出来る。

・サイドチェンジ
味方と自分の位置を瞬時に入れ替える超凶悪技。大半の技をスカせるヌケニンがこの技を使うことで上手く行けば絶大なアドバンテージを得られる。
相手の攻撃から味方を守るために撃つ場合、自身に飛んで来る飛行技や炎技を味方に受けてもらって自身の延命を狙う場合、そしてその両方を兼ねる場合が存在するため、用途は多岐に渡る。
ヌケニンの「サイドチェンジ」の真に強い所は一度見せるだけで相手に「安定択」が存在しなくなること。
読み合いの域を超えたじゃんけんになりがちで嫌われることも多いが、「サイドチェンジ」を使うか使わないかの単純な二択だけではなくこちらの選択肢は非常に多いため、50%より有利な勝負が仕掛けられるのが強み。

ヌケニンが場に出ている状況だけで考えても
(1)ヌケニンを退いて裏で有効打を受ける
(2)「こらえる」でダイマターンを枯らして最小限の被害で食い止める
(3)タスキを盾にして「ポルターガイスト」+「かげうち」で対面処理を狙う
等、「サイドチェンジ」を選ばずに展開するパターンも多々存在するため相手側からしてみれば相当厄介だろう。

ヌケニンが場に出ていない場面ではヌケニン交代もケアしなければならないため、試合序盤~ヌケニンが倒れる瞬間までの全てのターンで相手の取れる選択肢の幅を狭めつつ試合の主導権を握り続けられる。
また相手が勝手に「サイドチェンジ」読みで自爆する可能性すらあり、トータルで見てもこちらに分の良い勝負に持ち込める。

・こらえる
ヌケニンを延命したい場合に使う技。「まもる」との大きな差は

(1)「ダイジェット」や「ダイバーン」等のダイマ技に対して「まもる」だと貫通ダメージで倒れるorタスキが潰れてしまうが、「こらえる」だと無償で済む(タスキも残る)
(2)悪ウーラオスの「あんこくきょうだ」に対して延命出来る

という点。特にダイマックス技を実質無力化出来る点が強力で、ダイマックス技が飛び交う中でも3ターン生存出来る確率がグンと上がる。

一方で「まもる」で防げる補助技を食らってしまう点には注意が必要。「ちょうはつ」や「あくび」はまだしも「おにび」や「やどりぎのタネ」は当たると即死するため、これらを持つ相手の前では慎重に行動することが求められる。

●持ち物
あらゆる弱点技持ちの前で1回は行動保証が得られるきあいのタスキ
天候ダメージで倒されるパターンも多いためそれらを無力化出来るぼうじんゴーグルとは選択だが、基本的にはタスキの方が発動機会が多い。
実際に発動するかどうかは別として、安心して動かせる=強気なプレイングが可能になる点も非常に大きい。ヌケニンへの打点を持っているのか微妙な相手(レジエレキやゴリランダー等)の前でもタスキが残っていれば堂々と動けるのは安心感がある。黒バドレックスにもタイマンで勝てるようになるのは嬉しい。



■ザシアン@くちたけん ふとうのけん
きょじゅうざん じゃれつく せいなるつるぎ まもる
意地っ張り189-242-136-**-136-180
172-236-4-0-4-92

努力値配分
・「てだすけ」「きょじゅうざん」で330-91ボルトロス確定
・「てだすけ」「きょじゅうざん」で308-99リザードン確定
・A(0)「せいなるつるぎ」で202-132ガオガエン@オボン確定2発
・「せいなるつるぎ」で176-141(4-4)ディアルガ15/16

・A244(+1)「きょじゅうざん」耐え
・A222(+1)「きょじゅうざん」+「でんこうせっか」耐え
・A222「きょじゅうざん」+A222(-1)「きょじゅうざん」耐え
・A161(-1)ガマゲロゲの珠「Dじだんだ」耐え
・A222グラードンのW「だんがいのつるぎ」12/16耐え

・C222パルキアの「Dだいちのちから」15/16耐え
・C222カイオーガの雨W「しおふき」耐え
・C217黒バドレックスのW「アストラルビット」2発97.3%耐え
・C244Wキュレムの珠「だいちのちから」15/16耐え
・C152レジエレキの珠「D10まんボルト」15/16耐え
・C152フシギバナの晴れ「Dウェザーボール」13/16耐え
・C167フシギバナの珠「Dだいちのちから」耐え

・S最速ボルトロス+1
・S(+1)で晴れ「ようりょくそ」準速フシギバナ抜き

エルフーンの「おいかぜ」採用に伴いミラーの素早さ関係を少し軽視しても良くなった点、「トリックルーム」採用により素早さを過剰にするとデメリットを感じそうな点から遅めの配分に変更。
代わりに意地っ張りの火力を手に入れ、縛り範囲を増やすことが出来た。特にリザードンボルトロスの処理ルートが増えるのは嬉しい。

●技構成
・きょじゅうざん
ダイマックスに対して威力200となる壊れ技。インチキ過ぎる性能のお陰で最悪こちらがダイマックスを上手く使えなくても勝てる。

・じゃれつく
カイオーガと組む上で重くなるパルキアゼクロムを始めとするドラゴン勢に対する貴重な有効打。命中不安なのでなるべく撃たないよう心掛ける。

せいなるつるぎ
カイオーガの苦手なディアルガカミツルギナットレイへの打点。仮想敵の「ダイスチル」を考えると「インファイト」よりも防御無視の「せいなるつるぎ」の方が優先度が高い。
格闘技がないとポリゴン2に「ふしぎなまもり」をトレースされた瞬間負けになるのでこの構築に格闘技は必須。

・まもる
ザシアンを大事にする立ち回りが重要なため採用。トリパや追風に対しても時間を稼げるよう「みがわり」より「まもる」。



■霊獣ランドロス@オボンの実 いかく
だいちのちから そらをとぶ がんせきふうじ くさむすび
うっかりや196-166-123-154-90-116
252-4-100-116-0-36

努力値配分
・「がんせきふうじ」で154-99リザードン1発
・「Dそらをとぶ」で207-117ゴリランダー(A244(+1)きょじゅうざん15/16耐え)1発

・A244(+1)ザシアンの「きょじゅうざん」15/16耐え
・A222(+1)ザシアンの「きょじゅうざん」+「でんこうせっか」確定耐え@オボン
・霰ダメ1回+A222(+1)ザシアンの「きょじゅうざん」耐え
・A222ザシアンの「きょじゅうざん」2発耐え@オボン

・「Dだいちのちから」で202-111ガオガエン1発
・「Dだいちのちから」で168-136ザシアン1発
・「だいちのちから」で202-127ガオガエン@オボン2発
・「だいちのちから」で201-119ガオガエン@シュカ2発
・「くさむすび」で207-111グラードン@オボンほぼ2発
・「くさむすび」で209-118トリトドンに120-144(57.4-68.8%)ダメ
・A242ザシアンの「きょじゅうざん」+「Dくさむすび」で418-125-118トリトドン確定

・S(-1)最速リザードン抜き
・Sリンヤ、カ・エールグラードン+2

先発ダイマオーガから後発で出す詰めのコマとして、非ダイマ性能を重視した配分。
ザシアンにタイマンで勝てるように物理耐久を重視し、ヌケニンでは勝てないガオガエングラードンにも強いという役割で対晴れでの性能を期待。
両刀なので下降補正を掛ける場所は悩んだが、素早さは「おいかぜ」や「ダイジェット」との連携で最低限上を取りたい場面はあるため下げたくなく、泣く泣く特殊耐久を犠牲にした。
仮想敵は主に物理であり、リザードンフシギバナの攻撃を貰う場面は稀なのでそこまで困ることはなかった。
これでもHP振りのお陰である程度は耐えられる。最悪「ダイアース」を上から積めれば特殊とも殴り合える。

●技構成
・だいちのちから
基本的にカイオーガダイマックスを切る方が強いが、晴れパ相手にはランドロスを出したい場合が多い。
メインウェポンが「じしん」のランドロスは非ダイマックス運用をしにくいのが気になったため、味方を巻き込まない特殊地面技を採用。カイオーガに「まもる」がなくても並べて攻撃しやすくなり、ザシアンとの並びでも「まもる」を挟まずに攻撃出来る。
実際EUICの決勝3戦目で珠オーガ+ランドロスがRinyaSunを崩し掛けたものの、最後ランドロスカイオーガvsザシアンの場面で「じしん」を上手く通せずに雨側が負けたのを見て、特殊ランドロスが絶対に正解だよなぁと確信した。

特殊型の利点として「いかく」や「リフレクター」「おにび」でランドロスの火力を削ぐ立ち回りにも刺さる。

そらをとぶ
ダイマックスする展開を意識して採用。やはり「ダイジェット」は強い技なので構築には採用したく、4振りでもA166という高水準な攻撃からタイプ一致で高火力で撃てるこのポケモンは強い。

・がんせきふうじ
リザードンやホウオウ等の飛行タイプを意識した岩技。「いわなだれ」とは選択だが、非ダイマックス時に素早さ操作を出来る方が強いと考えてこの技を採用。
自身が「ダイジェット」後に上からの「がんせきふうじ」で素早さ操作を行えたり、当てたい方に確実に高打点を叩き込めるのが利点。
対「サイドチェンジ」ヌケニンでは「いわなだれ」の方が強いため選択。

くさむすび
特殊型にしたもう1つの理由は対トリトドンを意識したこの技を強く使えるため。
突然4倍弱点を叩き込むことで相手の想定を崩す初見殺し技にもなる。
ザシオーガはトリトドンが重いため、処理ルートは多いに越したことはない。
グラードンに対して「いかく」を気にせず高威力を出せるのも偉い。

●持ち物
対ザシアンで役に立つ他、グラードン等の物理アタッカー全般への役割を安定させられるオボンの実。
ザシアンの「でんこうせっか」に対する保険にもなる(ダイジェットや追風展開時に「きょじゅうざん」+「でんこうせっか」で縛られない)。
タイマン性能だけでなくクッション性能の向上にも非常に役立ち、晴れパに対して天候合戦を仕掛ける場合はこのポケモンを良く交代で出すため、場持ちの良いこの型は合っていた。


【選出】

オーロンゲ採用により増えたパターンのみ紹介。


①vs黒バド系統
先発:カイオーガ+オーロンゲ
後発:ザシアン+ヌケニン

黒バド+レジエレキ(ボルトロス)系統を意識した選出パターン。
レジエレキやボルトロスに対して初手「トリック」+「ダイストリーム」集中でタスキ、スカーフ、チョッキの全てに対応可能となる。
黒バドはダイマオーガ、オーロンゲをワンパン出来ないため2ターン目以降に処理を狙う。
最悪ちょっとでも削ればヌケニンでも縛れるので、黒バドよりも隣の処理を優先していくことが多い。


②vs黒バドイエッサン♀
先発:カイオーガ+オーロンゲ
後発:ザシアン+ヌケニン

イエッサン♀がセットとなっている場合も選出は同じ。
サイコフィールドだとオーロンゲの先制技が通らないため、「ダイサンダー」+「DDラリアット」をどちらか(基本黒バド)に集中する。これにより黒バドか「このゆびとまれ」をしたイエッサンを処理出来る上にフィールドをエレキフィールドに変更出来るため、次ターン以降オーロンゲが先制技で仕事をして行ける。


③vsソルガレオルナアーラ
先発:カイオーガ+オーロンゲ
後発:ザシアン+ヌケニン

これまたオーロンゲが刺さる場合。
ソルガレオじゃくてんほけん型は厄介だが、「トリック」で持ち物を奪うことで火力を上げさせなければ対処しやすい。
最近増えているルナアーラに対してもオーロンゲが滅法強いため便利だった。


【雑感】

・オーロンゲが想像以上に機能し黒バド+エレキやボルト系のアグロ構築への勝率が跳ね上がった
・対黒バド以外でも便利で、ソルガレオルナアーラ、ポリ2系統に刺さって選出機会に恵まれた
・Bo1でのオーロンゲの強さを充分に感じたが、「トリック」をしっかりケアされると辛いのは気になる



* * *



今回の記事は以上です。最後まで読んで下さり、ありがとうございました。
次回は6月の全国大会で使用した形を紹介します。