ユウキのめざめるパワー(氷)

ポケモンバトル考察

とんボルサイクル2019 ~貯水ゲロゲを添えて~

アローラ・・・じゃなかった、こんばんは、ユウキです。
ソード・シールドが発売してから初記事になります。
今作は育成速度が速いせいか発売後日が浅い割に環境が目まぐるしく変わっているようですが、まずは叩き台として。



【パーティ】

種族名 性格 技1 技2 技3 技4 持ち物 特性
ドラパルト 無邪気 ドラゴンアロー ゴーストダイブ とんぼがえり だいもんじ きあいのタスキ すりぬけ
アーマーガア 腕白 アイアンヘッド てっぺき とんぼがえり はねやすめ ゴツゴツメット ミラーアーマー
ロトム 控え目 オーバーヒート 10まんボルト ボルトチェンジ あくのはどう こだわりメガネ ふゆう
バンギラス 意地っ張り ストーンエッジ かみくだく けたぐり ほのおのパンチ とつげきチョッキ すなおこし
ドヒドイデ 図太い ねっとう どくどく くろいきり じこさいせい くろいヘドロ さいせいりょく
ガマゲロゲ 慎重 アクアブレイク じしん パワーウィップ ステルスロック フィラのみ ちょすい



【実績】
・シングルランクマッチ 22-3でマスターボール級到達
・12/6現在24-3(勝率88.9%)




【概要】
S142からの「とんぼがえり」が使えるドラパルトの序盤~終盤の隙のなさを軸にしたサイクルパーティ。
取り巻きのアーマーガア、Hロトムにも同様に「とんぼがえり」「ボルトチェンジ」を習得させ、これらの交代技を軸に有利対面から火力の押し付けを継続して行い、最終的なダメージレースの勝利を目指す。
コンセプト的に常に相手の先を行く「攻めのサイクル」を意識しているが、受けに回った際にもしっかり相手の攻撃をいなせるようにタイプ相性補完も綺麗に組んだ。
バンギラス+アーマーガア+ドヒドイデバンギラス+アーマーガア+ガマゲロゲ、アーマーガア+Hロトムガマゲロゲ等、縦の相性が良く崩しにくいサイクルを複数通りで組める。



【構築経緯】
新600族のドラパルトが強そうなので使ってみたい、とのことで構築をスタート。
S142と「とんぼがえり」習得から先発適正が高いため、旧世代で愛用していたラティハッサムヒートロトムのラティ枠が「とんぼがえり」を習得したノリで使えるのではないかと思った。


次に初手ドラパルトが不利対面となった場合の退き先を用意して行く。
ゴースト、悪、フェアリー、氷、鋼あたりが不利と言える対面である。
まずはミミッキュ等のフェアリーや物理全般への退き先として『ゴツゴツメット』持ちのアーマーガアを採用。特性のお陰でダイホロウの効果を受け付けず、高い数値から相手を受け流せる。相手の特殊決定力を呼ぶのでそこに刺さる「とんぼがえり」を採用。ハッサムエアームドの良いとこ取りな性能を持つ鋼枠としての活躍が見込める。


次に同じくフェアリーに加え氷、鋼への退き先として優秀で、「ボルトチェンジ」を覚えるHロトムを採用。自身のお気に入りキャラでもあるので合法的に採用出来ると嬉しい。ここまでで不足気味な対鋼打点を補いつつパーティの決定力を上げる。


次にゴーストや悪の一貫が切れていないのでバンギラスを採用。アーマーガアが対物理を担うので、対特殊を幅広く見られるよう『とつげきチョッキ』で採用。往年のバンギムドーの並びを彷彿とさせる。圧倒的数値の高さから多くの相手と殴り合える。


格闘が少し重くなったのと、対ミミッキュや積み技持ち全般にまだ不安が残るのでドヒドイデを採用。毒による詰め筋の増加や、炎+格闘や水が受かる等痒いところに手が届く耐性でサイクルの安定感向上に繋がる。


最後にアーマーガア、ドヒドイデが共に電気に弱く、「ボルトチェンジ」の一貫があるので地面タイプを採用したい。
多くのロトム(特にウォッシュ、ヒート)に後投げ可能なトリトドンを採用しようと思ったが、トリトドンでは相手のウォッシュロトムに打点が持ちづらい点や「ステルスロック」が欲しかった点から、両者を満たせる〔ちょすい〕ガマゲロゲを採用。


以上で6匹が決定した。以下に個別解説をする。



【個別解説】
■ドラパルト@きあいのタスキ 〔すりぬけ〕
無邪気AS
ドラゴンアロー ゴーストダイブ とんぼがえり だいもんじ


高い素早さ、「とんぼがえり」習得のお陰で先発適正が非常に高い。有利対面でも不利対面でも「とんぼがえり」が立ち回りの軸になる。
有利対面「とんぼがえり」は相手が逃げればこちらが後出しじゃんけんで有利なコマを出せるので強い。
不利対面「とんぼがえり」は受け先がしっかりしていればドラパルトを温存しつつ相手を少し削った上で有利対面を作れるので強い。
対応範囲が広い方が良いので両刀にして「だいもんじ」採用。アーマーガアやナットレイにHロトムを当てられなくても最悪自身での処理を狙えるようにした。
持ち物は最終的なタイマン勝負での強さを想定して『きあいのタスキ』。
特性はどちらも強いが、「みがわり」や壁構築への対抗手段が乏しかったので〔すりぬけ〕で採用。



■アーマーガア@ゴツゴツメット 〔ミラーアーマー〕
腕白HB
アイアンヘッド てっぺき とんぼがえり はねやすめ


ほぼエアームドと似た性能。しかし「とんぼがえり」を覚えるのがあまりにも偉く、物理に受け出しして『ゴツゴツメット』で削ってから相手が特殊アタッカーに交代するところに「とんぼがえり」で有利なキャラをぶつける動きが強い。
新特性〔ミラーアーマー〕で防御ダウン無効なので物理アタッカーからは基本的に突破されないと考えて良い。
攻撃技はミミッキュ他のフェアリーへの遂行速度意識で「アイアンヘッド」を採用。「てっぺき」もあれば物理との殴り合いになってもゴリ押されず安心。
配分は物理しか相手にする気がないのでHB特化。
持ち物は受けるだけで相手に負担をかけられる『ゴツゴツメット』。



■Hロトム@こだわりメガネ 〔ふゆう〕
控え目HC
オーバーヒート 10まんボルト ボルトチェンジ あくのはどう


本パーティの実質的なエースアタッカー。有利対面で撃つ「ボルトチェンジ」が強過ぎる。
電気の一貫を切るキャラがいる場合は「オーバーヒート」「あくのはどう」で適宜破壊して行く。
新作発売直後は毎回ロトムが強い環境があって、ロトム好きとしては楽しい。
今回は採用していないが、メガストーン、Zクリスタルの廃止に伴い「トリック」の強さが復権したのも追風。
配分は撃ち合い性能を重視したHC。
持ち物は瞬間決定力を引き出す『こだわりメガネ』。電気技で拘った時に地面を出されてもダイマックスで別の技を選び直せるという仕様が『こだわり~~』アイテムのデメリットをかなり緩和させており、持たせ得なアイテムである。



バンギラスとつげきチョッキ 〔すなおこし〕
意地っ張りHA
ストーンエッジ かみくだく けたぐり ほのおのパンチ


対面性能の鬼。弱点は多いが耐久が高く、ダイマックスするとアイテム込でもはや訳が分からない数値になる。
物理ドラパルトはアーマーガアやドヒドイデで見て、特殊や両刀ドラパルトはバンギラスで見る。その他選出枠が足りない場合にも数値の高さで無理やり誤魔化してもらう枠として便利。
サブウェポンはまず同族やサザンドラを意識した格闘技。ダイナックルで攻撃を上げる動きも強い。
次に鋼枠への打点を確保する「ほのおのパンチ」。
配分は火力も耐久も欲しいのでHA。
持ち物はサザンドラトゲキッスとの撃ち合いを考慮して『とつげきチョッキ』とした。


 
ドヒドイデ@くろいヘドロ 〔さいせいりょく〕
図太いHB
ねっとう どくどく くろいきり じこさいせい


サイクル適正が高く、広範囲クッションとしてすんなり入ってきた。特性〔さいせいりょく〕により「とんぼがえり」「ボルトチェンジ」から雑に繰り出しても回復技を選ぶことなく相手に負荷をかけて行けるのが強み。
独特の耐性により他では受からないキャラをしっかり止めてくれる。
技は御馴染みの4つ。「どくびし」か「どくどく」は選択だが、浮いているキャラや対面に毒を入れたい場面があるので「どくどく」。今作から習得可能キャラが絞られているので貴重な「どくどく」枠でもある。
配分は物理への繰り出しが多く、特殊方面は無振りでも高水準なのでHB特化。
持ち物は回復技を選ぶ回数を減らせる『くろいヘドロ』。



ガマゲロゲ@フィラのみ 〔ちょすい〕
慎重HD
アクアブレイク じしん パワーウィップ ステルスロック


ロトム以外のほとんどの電気を相手に出来る優秀な地面枠。電気の一貫を切るだけでなく〔ちょすい〕により水の一貫も阻止。メジャーなWロトムを完封出来る。トリトドンやヌオーでも似たようなことが可能だが、Wロトムを受けるだけで相手に負担をかけられないと意味がないので、遂行速度がある「パワーウィップ」と交代際に設置して相手に負荷をかける「ステルスロック」を習得可能なガマゲロゲにした。「じこさいせい」は覚えないものの仮想敵の電気に対しては圧倒的な耐性で何度も繰り出せる上に、自身で「ステルスロック」を撒けば早めに相手のサイクルに回数制限をかけられるのが強み。
ここまでで一貫する岩にも耐性があり、自身の唯一の草弱点もカバーしやすいので取り巻きとの縦の相性は抜群。
配分はロトムを始めとする特殊方面への繰り出しを想定して慎重HD。不意の『こだわりメガネ』「あくのはどう」等で崩されにくくした。
持ち物は再生回復がないのでサイクル参加回数を増やせるよう『フィラのみ』とした。



【選出例】
・ドラパルト/アーマーガア/Hロトム
本パーティの基本選出。「とんぼがえり」「ボルトチェンジ」で有利対面での行動を続けてアドを取る。


・ドラパルト/アーマーガア/ガマゲロゲ
相手の「ボルトチェンジ」がだるそうな場合はガマゲロゲで一貫を切る。アーマーガア+ガマゲロゲは往年のエアームドトリトドンを彷彿させる崩しにくい並び。


バンギラス/アーマーガア/ガマゲロゲ
バンギ+アーマーガアのサイクル選出。双方かなりの硬さがあるので崩れにくい。Wロトムがきついがガマゲロゲで起点にしていく。


バンギラス/アーマーガア/ドヒドイデ
相手に電気枠がいなければ最後の枠はガマゲロゲでなくてもOK。アーマーガアとドヒドイデがいるとミミッキュやドラパルトに対してかなり厚くなる。


・Hロトム/アーマーガア/ガマゲロゲ
鋼への打点や全体的な決定力が足りなくなりそうな場合はロトムを出して積極的に崩しに参加させる。



【雑感】
・ドラパルト単体は対策が進んでいるが、「とんぼがえり」で有利なキャラへ繋ぐ戦術は取り巻きまで含めた対策がほぼ不可能なので非常に有効。
・ドラパルトミラーでほぼ先制出来る『こだわりスカーフ』も良いと思う。
・アーマーガアは物理受けとしての性能が高く、頼もしい。特に特性が強い。
・たまにいる「つのドリル」ドリュウズと遭遇した時だけは〔がんじょう〕エアームドが恋しくなる。
・Hロトムは環境にかなり刺さっていて強い。耐久力もダイマックスまで考慮するとかなりある。
・浮いているのが強いのだが、ダイサンダー後のエレキフィールドで自身の電気技の威力が上がらないのは少し悲しい。
・『とつげきチョッキバンギラスの硬さはクセになる。ダイマックスとの相性も良い。
・ドラパルトの「とんぼがえり」に「おいうち」を刺したい場面が多いのが残念。仕方なく交代先に負荷をかける立ち回りを意識した。
ドヒドイデの使用感は昔と変わらず。しかしダイマックス技がZワザと違い最大3回連打可能なので若干崩されやすくなった。
・とはいえ耐久と詰め性能の高さは健在なので、いかに相手のダイマックスを切らせてから逃げ切るかが重要。「トーチカ」採用も強いと思う。
ガマゲロゲは器用な動きが出来て面白かった。環境に多いロトムを困惑させつつペースを握れるのは他にない強み。
ガマゲロゲの〔ちょすい〕がトリトドンの〔よびみず〕程の知名度がないのか、よく水技に受け出して無効化していた。ウオノラゴンが涙目になって帰って行った。
・「おにび」まで考慮すると特殊型の運用もありだが、Wロトムへの草技が「くさむすび」だと有効と言い難いので悩ましい。
・「くさむすび」はダイマックス技で撃てば威力が出せるが、ゲロゲでダイマックスを切るのは少しもったいない。


・コンセプトとしての有利対面の維持は良かった。自然に「とんぼがえり」を採用出来るキャラは強い。
・新要素のダイマックスについて理解が深まって来た。いかに自身のリソースを温存しつつ相手のを凌ぐかが大事なので、サイクル/クッション要素は入れたい。
・対応範囲を広げるためにあれもこれも選出したい、という場面があるので広範囲に誤魔化しが効く枠の重要性が高い(ドラパルト、バンギラス等が当てはまる)。


以上、ここまで読んで頂きありがとうございました!