ユウキのめざめるパワー(氷)

ポケモンバトル考察

【セイムビート】初手ダイマ+詰め【最終51位/R1738】

こんばんは、ユウキです。
2021/6/18~21開催のインターネット大会「セイムビート」に参加された皆さん、お疲れ様でした。当たった方は対戦ありがとうございました!
特殊なルールでとても面白かったので、記念に取り組みの記録を残しておきます。

 

【ルール】
・同じポケモン、アイテム使用OK(重複無制限)のシングルバトル
・準伝説・UB、アローラ・ホウエン御三家使用禁止

 

【パーティ】

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【戦績】
●セイムビート マスターカテゴリ
勝敗:31勝14敗
勝率:68.9%
最高/最終レート:最高最終1738
順位:51位/24544名

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【コンセプト】
①初手ダイマックス+後発詰め展開
初手ダイマで荒らして相手の頭数を減らし、オーロンゲのこうこうのしっぽ「トリック」からバタフリーorランクルスで詰める構築。
今回は持ち物重複ありのルールのため、全てのダイマエースにいのちのたまを持たせることが可能。初手ダイマ系統のパーティパワーを最大限発揮出来るため、この戦術を軸にした。


②全抜き性能の高いバタフリー
「ふくがん」「ねむりごな」+「ちょうのまい」で非ダイマでも全抜きを狙えるバタフリーを第一のエースに添えた。
今回のルールはカプ・コケコ及びカプ・レヒレが使用不可で、汎用性のある催眠対策を構築に組み込みにくい。
通常ルールと比べて催眠技の通りが良い環境と予想出来るため、エースとしての活躍が見込める。

高耐久のストッパーを複数出されても催眠対策がなければ何匹来ようが関係なく、ダイマの有無問わず息切れせずに全抜きして行ける性能も本ルールとマッチしていると判断。


③補完のランクルス
バタフリーが出せないナットレイや連続技、「のろい」持ちゴーストに対して強力な勝ち筋となるランクルスをサブエースに採用。
オーロンゲのこうこうのしっぽ+「トリック」との相性も抜群で、高いタイマン性能と詰め性能を誇る。

通常ルールと比べてウーラオスが不在なことで「てっぺき」型を突破して来るポケモンが限られる上、エスパー技ワンウェポンでも選出しやすいのがかなりの追風。

 

【個別解説】
カイリュー@いのちのたま マルチスケイル
げきりん ダブルウイング ほのおのパンチ りゅうのまい
陽気167-186-115-**-120-145
4-252-0-0-0-252

ダイマックスエース
特性「マルチスケイル」によりほとんどの対面で行動が可能なエース。「りゅうのまい」や「ダイジェット」で素早さを上げつつ全抜きを狙って行ける。

●優秀なタイプ
ガマゲロゲが苦手な草やエースバーンが苦手な水、地面に強いタイプ。エース同士の相性補完が取れているため、相手によって適切なエースを選択して行ける。

●陽気最速で採用
性格を陽気とし、最速ウオノラゴンやパッチラゴンを抜けるようにした。「りゅうのまい」や「ダイジェット」1回で最速ドラパルトを抜ける点も重要。

 

■エースバーン@いのちのたま リベロ
かえんボール とびひざげり ギガインパクト しねんのずつき
陽気 155-168-95-**-96-188
0-252-0-0-4-252

・B<D(〔ダウンロード〕対策)

ダイマックスエース2
攻撃範囲、火力に優れたダイマックスエース。特にバタフリーの苦手なナットレイジバコイルに滅法強い点が優秀。ガマゲロゲが苦手な草全般に強いため補完が取れている。

●「ギガインパクト」採用
素早さを上げる相手との殴り合い用。「とびはねる」と比べて自身の素早さが上げられない代わりに威力が高く、パッチラゴンやロトム等への打点となる。更に「ダイアタック」の素早さダウンは後続のバタフリーとの相性も抜群。

●「しねんのずつき」採用
ドヒドイデ絡みのサイクルに対する崩し手段として採用。「ダイサイコ」によるフィールド書き換えで「ねむりごな」を通すサポートも可能だが、自身のオーロンゲが相手に先制技を撃てなくなる点には注意。

●キョダイマックス個体
「キョダイカキュウ」のお陰でミミッキュで止まらないのが最大の長所。ジバコイルの「がんじょう」やピクシーの「てんねん」も貫通出来る。

 

ガマゲロゲ@いのちのたま すいすい
控え目 195-**-97-143-98-115
努力値:116-0-12-196-20-164
ハイドロポンプ だいちのちから こごえるかぜ ステルスロック

・A168エースバーンの珠「Dとびはねる」15/16耐え
・C172トゲキッスの珠「Dエアスラッシュ」14/16耐え
・B<D(〔ダウンロード〕対策)
・「Dハイドロポンプ」で215-136カバルドン確定1発
・S「すいすい」時に準速スカーフ100族+2
・S(-1)の準速エースバーン+1
・S最速バンギラス+1

ダイマックスエース3
弱点が少ない点、「ダイストリーム」で素早さ2倍、水技の威力1.5倍と単体でエース運用が可能な点から採用。
電気無効で「ダイサンダー」を撃たせない点が後続のバタフリーとの相性が良い。
特に汎用性の高い電気タイプであるジバコイルに滅法強いのは高評価。

●特殊型
他2匹のエースが物理アタッカーで物理受けが苦手なため、カバルドンドヒドイデ等を崩せる特殊型で採用。

●「こごえるかぜ」採用
カイリューボーマンダ等に刺さる氷打点としてだけでなく、素早さ操作で裏のバタフリーに繋げる技。この技があることでオーロンゲなしでもバタフリーの選出が可能になる等、選出の幅が拡がる。
特にダイマックス終了後も特性「すいすい」で上から「こごえるかぜ」を撃てる相手が多いのが優秀。

●「ステルスロック」採用
「ダイウォール」媒体となる補助技。自身が先発で不利対面を取った場合に、ダイマックスを温存して裏のカイリューやエースバーンの全抜きを補佐出来る。

 

■オーロンゲ@こうこうのしっぽ いたずらごころ
意地っ張り201-165-103-**-101-81
244-76-140-0-44-4
ふいうち ソウルクラッシュ トリック ちょうはつ

・A186カイリューの珠「Dダブルウイング」15/16耐え
・A189ドラパルトの「Dはがねのつばさ」耐え
・A189オーロンゲの「ソウルクラッシュ」耐え
・C177サザンドラの「Dラスターカノン」15/16耐え
・C189トゲキッスの「マジカルシャイン」耐え

●こうこうのしっぽ+「トリック」要員
バタフリーランクルスのサポート要員。主に2番手に出して先制「トリック」で相手にこうこうのしっぽを押し付けて退場する。
同様のサポートが出来るポケモンの中でも、特に下記のメリットを評価して採用した。

・「いたずらごころ」の補助技無効の悪タイプに強い
・攻撃力が高く相手の削りも出来る
エスパー無効で「ダイサイコ」で先制技が通らなくなる展開を防げる

●「ふいうち」採用
こうこうのしっぽを持った状態でも先制攻撃が出来る点が優秀。ダイマックスエースが削り残した相手を倒して相手の残数を減らせると後続での展開が楽になる。

●「ちょうはつ」採用
相手の「みがわり」や積み技を阻止するために採用。後続のバタフリーランクルスが安全に展開出来る場を作る。
当初「リフレクター」だったが、仲間大会での調整を経て変更。相手の展開を阻止して裏に繋げた方が勝てる試合が増えると判断した。

 

バタフリー@たべのこし ふくがん
ねむりごな ぼうふう みがわり ちょうのまい
臆病145-**-92-111-101-134
努力値:76-0-172-44-4-252

・HP16n+1
・A45タイプ一致「イカサマ」を「みがわり」が確定耐え
・「みがわり」のターンに後出しされたA204カイリューの「ダブルウイング」13/16耐え
・S(+1)で最速130族+1
・S(+2)で最速スカーフ110族+1

●全抜きエース
上から「ねむりごな」が通る盤面では非常に高いタイマン性能を誇り、「ちょうのまい」の素早さアップでその範囲を拡げられ、そのまま全抜きを狙える。

●威力重視の「ぼうふう」
なるべく少ない攻撃回数で相手を突破するため威力重視の「ぼうふう」を採用。混乱の追加効果もあるため、場合によっては不利対面でも運次第で勝てる可能性を作れる。

●選出誘導
相手の催眠対策枠の選出を強制出来る点が強く、引きずり出したナットレイに対してエースバーンやランクルスを選出すれば有利に展開出来る。

 

ランクルス@たべのこし マジックガード
図太い217-**-132-146-106-57
努力値:252-0-196-4-4-52
アシストパワー てっぺき めいそう じこさいせい

・S4振りドヒドイデ+1

●補完のエース
主にオーロンゲの「トリック」サポートから出して積んで行く。
バタフリーが隙を見せるナットレイを完全に起点に出来るため、バタフリーが出せない場合の非ダイマックスエース枠として有力。

●特性「マジックガード
特性「マジックガード」のお陰で、ある程度の流行が予想される受けサイクルに対して無類の強さを誇る。また、ミミッキュ等のゴーストタイプの「のろい」でも止まらない点が非常に優秀。

●「てっぺき」採用
「めいそう」とのセットで物理、特殊両方を詰ませることが出来る。通常のルールでは「あんこくきょうだ」で能力上昇を無視して来る悪ウーラオスの存在が気になるが、今回のルールではウーラオスが使用不可のため最大限に強さを発揮出来る。強い悪タイプが減っている環境なのでエスパー技ワンウェポンでも運用可能。

 

【選出】
●基本選出
1.カイリューorエースバーンorガマゲロゲ
2.オーロンゲ
3.ランクルスorバタフリー

大体の場合はこの選出パターンのどれか。
一番刺さっているダイマアタッカーを先発させ、ダイマで残数減らしてから死に出しオーロンゲのしっぽトリックをし、最後にランクルスバタフリーで締めるのが基本。

バタフリーが出せる場合はバタフリーを優先したいが、実際は苦手な要素を持つパーティが多かったり勝ちパターンでも時間切れで負ける等であまり信頼出来なくなったので、ランクルスの方が選出率は圧倒的に高かった。

ダイマエース枠に関しては、カイリューは有利対面で「りゅうのまい」を積めた瞬間勝ちになるくらいのパワーがあり、特性のお陰で出し負けもかなり少ないので頭一つ抜けていた印象。
エースバーンもタイマン性能が高い上に非ダイマでも攻撃性能が高く、初手の刺さりが悪かった場合は削りに徹してランクルスバタフリーダイマを回す使い方も強かった。
ガマゲロゲカバルドン展開に対して強いので採用した補完枠だが、苦手なバンドリや受け系統に強いため採用したのは正解だった。草4倍のためゴリランダー等を見ると出せないのは少し難しかった。

 

●2エース+バタフリー選出
1.ガマゲロゲ
2.エースバーン
3.バタフリー

相手のパーティに対して通せるエースの候補が1匹に絞り切れない場合(選出択)、両方出して臨機応変ダイマを切る選択肢を残せる選出。
初手でガマゲロゲが有利対面を取ってそのまま崩せそうならガマゲロゲダイマ、不利対面or控えに受けられそうな場合は「ステルスロック」サポートに回ってエースバーンでダイマ
ラス1バタフリーを出すにあたり、しっぽトリックのサポートがなくてもガマゲロゲの「こごえるかぜ」、エースバーンの「ダイアタック」の両方から展開を狙えるのが非常に強力。
カイリューに「しんそく」(=「ダイアタック」媒体)を採用すれば更にバタフリーに繋げる選択肢が増えるのでそれもまた一興。

 

●3エース対面選出
1.ガマゲロゲ
2.エースバーン
3.カイリュー

くろいきり」かえんだまミロカロスバンギラス入り等、バタフリーランクルスも通らない特定のパーティに対する選出。
または「がんじょう」「マルチスケイル」、きあいのタスキぐらいしか行動保証がない対面構築に対して「ステルスロック」+ダイマエースで全抜き出来そうな時の選出。

どのエースを通すのが良いかを見極めながら立ち回る必要こそあれど、全員が高い攻撃性能がありつつも相互の相性補完も取れているため案外隙が少なく強い選出だった。
全員が非ダイマでもある程度の性能を担保出来ている型なので柔軟性がある。

ガマゲロゲは「ダイストリーム」を撃たずとも「こごえるかぜ」で2回以上の行動が狙える他、ある程度の耐久振りによって相手がダイマしてきても1回耐えて「こごえるかぜ」「ステルスロック」等で有効に裏に繋げられる。
エースバーンは技威力が高いため素での殴り合いにも強い。
カイリューは「マルチスケイル」での行動保証と「りゅうのまい」で素早さを上げられるため非ダイマ時も高い抜き性能があり使いやすかった。

 

 

【雑感】
●環境について
・統一パは初日しか当たらず、種族被りも終盤は減っていた
・統一するキャラではルカリオが人気だった(2,3回は当たった)
・スタンダードな並びに1種族だけ2匹採用の形がバランス保てている印象
・思ったより受けパーティはいなかった
・高レートにはゴチルゼルやピクシー、ナマコブシ等がチラホラいた
・どちらかと言うとアイテム被りの方を活かした構築が多かった
カイリュー、エースバーン、トゲキッスミミッキュ等が汎用性があり強いアタッカーだった
バタフリーランクルスガマゲロゲは使用者とは当たらなかった


●自分のパーティについて
・初手ダイマを有効に使えた試合では負ける気がしないくらいパーティパワーが高かった
・先に残数有利取ってラス1にしっぽトリックしたらバタフリーランクルスもほぼ無敵
・逆に言えば初手出し負け等で残数有利を取れない場合は不利な展開が多かった
バタフリーは環境に刺さっていると考えたが、実際はあらゆるメタが怖くて出せないことが多く、ほぼランクルス選出だった
 (全てのドリュウズが「ロックブラスト」持ちに見えるetc)
・悪タイプが少ない環境なのでランクルスはかなり出しやすく、活躍した
・いのちのたまを3つも採用出来るのが強過ぎた。どれをエースにしても最高のパフォーマンスを出せた
・地味にランクルスのたべのこしも強かった。積み技連打する展開で回復を挟まないで良いのは偉い
ガマゲロゲの「こごえるかぜ」は読まれなくて強かった。後出しタラプカイリューを「ダイストリーム」+「ダイアイス」で破壊した


●パーティの事前公開について
・今回は大会前にGameWithに構築記事(下記)を公開しており、本番もそこから全く変更点なしで挑んだ

https://gamewith.jp/pokemon-sword-shield/article/show/284148

・本番では中身がバレているせいで負けたと感じる試合はなかった
・詳細まで目を通してる人とマッチする可能性は低いし、そうなっても立ち回りで勝てば良い
・ガチで最終1位狙うなら別かもしれないが、そこそこ上位に行くぐらいなら情報公開による勝率低下は無視出来るレベル
・今後も積極的に事前から考察情報を出して行きたい


●課題について
ランクルスはやはり急所が弱点。要所で1発で急所を引かれて負けが2試合あった
・一撃技も弱点。なるべく回数を撃たせないようにしたりダイマで無効化を心掛けたが、1発目で当てられてしまうと流石に負け
バタフリーは展開に時間が掛かるのが弱点。試合が続けば勝ち濃厚だったが時間切れで負けが3試合あった
・即起き以外なら勝ちの場面で起きられて負け、「ねむりごな」外しで負けも1回ずつ。これもまた宿命

 

* * *

 

今回の記事は以上になります。最後までお読み頂きありがとうございました。
シンプルながら奥深いルールで、楽しくバトル出来ました!
またインターネット大会があれば積極的に考察・参加して行きたいですね!