公式がポケモンWi-Fiバトルのルール改正 「ダークホール」禁止に
ポケモンオフィシャルサイトより、Wi-Fiランダムバトルのルールに新たに変更が加わるとのお知らせが。
以下がそのURL
http://www.pokemon.co.jp/info/2010/11/at101110_01.html?i001=news
追加されたのは、技「ダークホール」が12月27日からWi-Fiを使用したポケモンバトルにおいて使用禁止となるというもの。
このような処置がなされたのは「じゅうりょく」との併用におけるバグが発見された「フリーフォール」の禁止以来。
今回禁止された「ダークホール」にはゲーム内でのバグ要素は現在発見されていませんが、この技を使えるのはBWでは配布限定でしか手に入らないダークライと、そのダークライから「スケッチ」により習得したドーブルの2匹のみ。
ダークライはWi-Fiバトルではそもそも使用不可なので実質ドーブルのみでしたが、ルール改正が適用されて以降「ダークホール」を覚えたドーブルを連れてWi-Fiに繋ぐと弾かれるようになるということです。
では何故バグもないのに「ダークホール」は禁止になったのでしょうか?
考えられる理由は2点。
1.ゲームバランス考慮
「ダークホール」は命中80%で相手の場にいるポケモンを全て眠らせる技。
ダブルバトルでは2匹同時に、トリプルバトルでは真ん中から撃てば3匹(端からだと通常攻撃の届く範囲と同じ2匹)のポケモンを眠り状態にします。
眠ってしまうと1〜3ターンもの間行動が出来ないわけですが、これを一度に複数匹にかけられるという時点で「ダークホール」がいかに強力かつ凶悪な性能を持った技か分かりますね。
DPの頃にダークライが解禁されて以来この技を覚えたドーブルは公式大会でも猛威を振るい、その強さは対策をしていないと何も出来ずに負けてしまうくらい。すぐに対策必須となりました。
この技の対策をしないと大会では勝ち抜くのが難しいが、対策方法がある程度限られている上に「ダークホール」を意識し過ぎると他の戦術への抵抗が薄れてしまうなどのジレンマに悩まされたトレーナーは少なくないはず。
一度に複数匹を眠らせるこの技の登場が、今までのポケモンバトルのゲームバランスを著しく変えたのは言うまでもありません。
今回のルール改正は、このゲームバランスを崩壊させ兼ねない強力な「ダークホール」を禁止することでのゲームバランスの改善が1つの目的なのではないかと考えられます。
2.公平性
ドーブルが「ダークホール」を習得するためには、この技を覚えたポケモンから「スケッチ」をする必要があります。
ゲーム内で正規の方法でこの技を自力で覚えるのは現状ダークライのみ。
そのダークライの入手方法が限られているため、ダークライを持っていない人は「ダークホール」を使うことが不可能。勿論他人から譲ってもらうなど方法はありますが、配布もしくは前作を持っている人でないと基本的にダークライは手に入らないので、そこに生じる公平性の欠如をなくそうというのがもう1つの目的なのかと考えられます。
しかしこの視点で考えるならば2010年の映画の前売り券で引き換え可能だった「ぜったいれいど」を覚えたスイクン等を始め、入手方法が限定的なポケモンは他にもたくさんいます。
公平性をあくまで重視するのであれば、それらが禁止されない理由もなくなるはず。
このあたりは今後の対処を見ないと分かりませんが、更に禁止となるポケモンや技が追加される可能性も0ではないと思います。
「ダークホール」の禁止によって、特にダブルバトル・トリプルバトルの環境は大きく変わるでしょう。
催眠対策を緩めることで戦術の幅が広がるかもしれませんし、対策が緩んだところに「キノコのほうし」等が刺さることも充分に考えられます。
個人的にはダブルバトルで「ダークホール」をメインとした戦術の対策をするのは結構面倒だったので、禁止されたことで構築の自由度が増して素直に嬉しいですw
勿論自分が従来「ダークホール」を使う側だったら使えなくなるのは痛手ですが、幸い使う側ではなく使われる側がほとんどだったのでそこまで損害はないです。「ダークホール」だけがドーブルの全てではないので、ドーブル自体は今後も使われ続けるとは思います。
全国ダブルについての解説本「真・バトル奥義4」の発売が明日に迫っていますが、発売直前にバトルのルールが改正が発表されたのは少しだけ痛手かなw
まぁ発売直後に日本での公式大会の開催中止が発表された「真・バトル奥義3」よりはだいぶマシな状況でしょうが(
バトル奥義4では勿論「ダークホール」の禁止はない前提で話を進めているので、ドーブルの技に「ダークホール」があったり、相手の「ダークホール」を対策した持ち物や技を入れたサンプルパーティもあります。
ですが技が1つ変わったくらいでダブルバトルの基本が全て変わるようなことはないので、内容は「ダークホール」禁止後の環境にも充分通用するものだと思います。
というわけで、明日から全国の書店に並ぶ「真・バトル奥義4」の方もよろしくお願いします!