ユウキのめざめるパワー(氷)

ポケモンバトル考察

【剣盾シングル】晴れリザ【S10最終376位/レート1992】

こんばんは、ユウキです。
シーズン10お疲れ様でした!今シーズンもシングルメインで潜ってました。
対戦して下さった皆さん、ありがとうございました!

 

【パーティ】

画像

 

【戦績】
●シングルランクマッチ シーズン10
最高レート2006(2020/9/28)
最終376位 レート1992

 

【コンセプト】
・全抜き性能の高い晴れリザードン
・強力なサブプラン「バトンタッチ」ペンドラーランクルス
・単体で全抜きを狙えるバタフリー

 

【構築経緯】
①従来の晴れリザ軸の課題
サンパワーリザードンのパワーの高さに惚れ込み、9月下旬は下記のパーティ「晴れリザ+バトンリレー」を暫く使っていた。

 

画像 https://gamewith.jp/pokemon-sword-shield/article/show/230827


使っていて課題を感じていた部分が以下。

(1)展開役が相手を削れない
ガマゲロゲクレッフィが相手を倒す手段に乏しく、リザで3匹倒さなければならない展開が多くなる。
ダイマックスも晴れも3ターンしかない中で3匹を的確に倒すのは厳しい。
壁を貼っても〔サンパワー〕と「いのちのたま」反動が痛いせいでリザで殴り合いを制するのも難しく、リザ以外も相手をしっかり削れるようにしてリザの負担を軽減すべきと考えた。


(2)ステロ要員の対ウーラオス性能
ガマゲロゲが初手ウーラオスに対して「ステルスロック」を撒くかタスキを削るかのどちらかしか出来ず、そこの一手を誤ると大きな被害が出てしまうのが最大のネックだった。
例1:ウーラオスを削ることを優先するとステロが撒けず、裏から別のタスキ持ちが出て来て処理出来ず負け
例2:ステロを優先するとタスキウーラオスに行動回数を稼がれ過ぎてガマゲロゲクレッフィが2タテされ、1vs3から3タテを狙うハメになる。スカーフウーラオスだった場合もリザが削られてきつい

また、初手リザードンウルガモスに対してガマゲロゲダイマックスを強要されるのも若干窮屈だった。


(3)晴れ要員のアタッカー性能、汎用性
クレッフィはサポート性能は高い反面相手を倒す能力が低く、3番手に置いても弱いのが問題だった。
すなわち基本選出がガマゲロゲクレッフィリザードンの一方通行でしか出せず、立ち回りに窮屈さがあった。
例:ガマゲロゲナットレイに倒されて死に出しリザードンで展開したい場合でも、ラス1にクレッフィが残っても弱いためクレッフィから渋々出す、等。

これらの課題を解決するためにいくつかの変更を加える。
尚、一度以下のクレッフィを採用して枠の圧縮とある程度の攻撃性能の確保を試みたが、思うように勝てなかったので没となった。

 

クレッフィ@あついいわ いたずらごころ
てっていこうせん ドレインキッス まきびし にほんばれ

・ステロ枠を不要にするための「まきびし」
・ウーラオスを殴る「ドレインキッス」

 

②ステロ要員の再選定
相手のウーラオスがどちらの型でどんなアイテムを持っていても目の前のタスキを削りつつ「ステルスロック」を撒けるようなステロ役を探したところ、エアームドが該当したので採用した。
特性による行動保証のお陰でリザードンに対してもダイマックスせずに行動が可能。


③晴れ要員の再選定
「にほんばれ」を使える中でも相手の頭数を減らせるアタッカー性能が高いポケモンを選ぶことでリザードンの負担を減らし、出す順番にも自由度を持たせられるようにする。
今回はウーラオス等より速く、優秀な攻撃範囲と素早さ操作技「こごえるかぜ」(「ダイジェット」パッチラゴンにリザードンが抜かれないようにするため必須)を覚えるゲンガーを採用した。
きあいのタスキを持たせることでかなりのタイマン性能になり、汎用性の高い枠として選出しやすくなった。


バタフリーの型変更
ゲンガーにタスキを渡すため、バタフリーはたべのこしを持たせて「ちょうのまい」「みがわり」から全抜きを狙う型にした。
こうこうのしっぽ+「トリック」がなくとも「がんせきふうじ」「こごえるかぜ」のサポートを受けて展開可能。

 

【個別解説】
エアームド@オボンのみ 〔がんじょう〕
陽気 161-101-161-**-101-134
努力値:164-4-4-0-84-252
ステルスロック ブレイブバード がんせきふうじ ちょうはつ

・A200ウーラオスの「インファイト」2発耐え@オボン
・A112ホルードの「ほのおのパンチ」2発耐え@オボン
・C133キュウコンAの「ふぶき」2発+霰1回96.9%耐え@オボン
・C194サザンドラの「あくのはどう」2発93.8%耐え@オボン
・S最速

先発「ステルスロック」要員。
特性により1回の行動保証がある上に高防御で連続技にも強いため、非常に安心感がある。
特にウーラオスに対してオボン込で2回動けるため、初手で対面しても相手のタスキを削りつつ「ステルスロック」を撒ける。ついでにスカーフ判定も出来る。
「がんせきふうじ」が優秀で、自身の行動回数を増やせるだけでなくバタフリーの起点も作れる。リザードンウルガモスに大ダメージを狙えるのも強い。
オボンのみを持たせることで2発耐える攻撃が増えるだけでなく、「キョダイゴクエン」や「ダイアイス」の霰ダメージで1ターンで処理しようとした相手のダイマックスターンを稼げたり、〔がんじょう〕発動後に先制技圏外に逃れたり出来る。
どうでもいいが実数値がH=B,A=Dとなっていて見た目が美しい。

 

■ゲンガー@きあいのタスキ 〔のろわれボディ
臆病 135-**-81-182-95-178
努力値:0-0-4-252-0-252
シャドーボール ヘドロウェーブ こごえるかぜ にほんばれ

次鋒の「にほんばれ」要員兼汎用アタッカー。
単なる晴れ要員に留まらず、高い火力と素早さにより相手の頭数を減らす能力に長けるのが特長。
毒技は追加効果がバタフリーの邪魔にならないように「ヘドロウェーブ」。
特に優秀なのが「こごえるかぜ」の存在で、これによりパッチラゴンの「ダイジェット」をケアしつつ後続のリザードンへ繋ぐことが出来たり、バタフリーの起点を作ったり出来る。自身のタイマン性能も引き上げてくれ、ゲンガーより速い相手との殴り合いを制することも可能になる。また、ホルードへの打点にもなる(地味だが重要)。
サポート専門のクレッフィとは異なり単体で強いのでリザードンを先に出した場合に最後に残っても腐りにくく、立ち回りの幅が拡がる。晴れ選出以外にも柔軟に組み込める。
ウーラオスのスカーフ「すいりゅうれんだ」を食らう場面よりも殴る場面の方が圧倒的に多いので防御には振らずCS。
こちらが先手を取れていれば「にほんばれ」で無理やり耐えることも可能。
場合によってはダイマックスして一貫を取りに行くため、キョダイマックス個体。

 

リザードン@いのちのたま 〔サンパワー〕
臆病154-**-98-161-105-167
努力値:4-0-0-252-0-252
かえんほうしゃ エアスラッシュ ソーラービーム りゅうのはどう

ダイマックスエース。ダイマックス終了後や非ダイマ時もメインウェポンを安定して撃てるように「かえんほうしゃ」「エアスラッシュ」を採用。
自身で「ダイバーン」から晴れを展開する選択肢も取れるように、キョダイマックス個体ではなく通常個体で採用。
晴れ下のダイマックス技であれば環境にいるほとんどの相手をダイマックスされても一撃で倒せる火力となる。
こだわりスカーフ持ちの可能性がある相手がいたら「ダイジェット」で事前に素早さを上げることを心掛ける。

 

バタフリー@たべのこし 〔ふくがん〕
臆病145-**-92-111-101-134
努力値:76-0-172-4-4-252
ねむりごな ぼうふう みがわり ちょうのまい

・HP16n+1
・A182ウーラオスの「すいりゅうれんだ」81.3%耐え
・C111「ぼうふう」で176-80ウーラオス15/16で1発
・S(+1)で最速130族+1

全抜きエース。たまにダイマックスもする。
主にエアームドの「がんせきふうじ」、ゲンガーの「こごえるかぜ」で先手を取れる盤面を作って着地させる。
上から「ねむりごな」が通る盤面では非常に高いタイマン性能を誇り、「ちょうのまい」の素早さアップでその範囲を拡げられ、そのまま全抜きを狙える。
攻撃技は威力重視の「ぼうふう」を採用し、少ない攻撃回数で相手を突破する。混乱の追加効果もあるため、場合によっては不利対面でも運次第で勝てる可能性を作れる。
相手の催眠対策枠の選出を強制出来る点が強く、引きずり出したナットレイに対してリザードンランクルスを選出すれば有利に展開出来る。

 

ペンドラーじゃくてんほけん 〔かそく〕
腕白 167-121-146-**-90-140
努力値:252-4-188-0-4-60
どくづき アイアンローラー じしん バトンタッチ

・S最速パッチラゴン+1

〔かそく〕+「バトンタッチ」要員。ダイマックス技で攻撃しながら防御、特攻、特防を上げられるため後続の特殊エースを「バトンタッチ」で活かしやすい。基本的にはランクルスへの「バトンタッチ」を目指す。
リザードンバタフリーが誘う初手の岩タイプや「ステルスロック」要員を起点に一気に試合の流れを引き寄せられるじゃくてんほけん型で採用。
防御に寄せた配分にしているのは誘う「ダイロック」をしっかり耐えたりパッチラゴンとの殴り合いを有利に進めるため。
特にパーティに電気無効もドラゴン無効もいないためパッチラゴンに殴り合いで強く出られる枠として振舞えるかどうかは重要になる。

 

ランクルス@かえんだま 〔マジックガード
図太い217-**-121-145-105-68
努力値:252-0-116-0-0-140
アシストパワー きあいだま めいそう じこさいせい

・S(+1)でS4振り80族+1
・S(+2)で最速70族+2
・S(+3)で最速100族+3

主にペンドラーの「バトンタッチ」を受けて展開する非ダイマックスエース。
特性〔マジックガード〕によりバタフリーリザードンが苦手な「ステルスロック」が無効な上、ナットレイの「やどりぎのタネ」やドヒドイデの「どくどく」、サニーゴ(ガラルのすがた)の「のろい」等も無効で受けサイクル全般に強いのが強力。
攻撃技は「アシストパワー」を採用。非ダイマックスでもダイマックス技を撃てるような感覚で扱え、積み技の効果を無視する特性「てんねん」や「めいそう」の積み合いにも強い。
悪タイプで止まらないようにサブウェポンに「きあいだま」を採用。
持ち物は「バトンタッチ」戦術を妨害して来る「あくび」持ちへの対策となる「かえんだま」。

 

【選出】
●晴れ選出
エアームド/ゲンガー/リザードン

基本的にリザードンの弊害がなければこの選出。
初手で「ステルスロック」を撒きつつ相手を削り、ゲンガーで1匹倒してから「にほんばれ」リザードンで全抜きを狙う。
相手の頭数を減らしてからリザードンを展開することで時間稼ぎによる打開を許しにくくなる。
エアームドの「がんせきふうじ」で作った起点をリザードンが活かして行ける場合は先にリザードンを出し、最後にタイマン性能の高いゲンガーで〆る動きも可能。特にリザードンが狩り残す可能性のあるアシレーヌマリルリの弱点を突けるのが偉い。


●バトン選出
エアームド/ペンドラー/ランクルス

主にリザードンバタフリーを出しにくい速い「ステルスロック」撒きやルガルガン入りへの選出。
リザードンでの全抜きが厳しいラッキー、ハピナスカビゴンヌメルゴンドヒドイデ入りもこの選出で崩しに行きたい。
ステルスロック」と「がんせきふうじ」で場づくりをしてからペンドラーダイマックスし、3ターン使ってフルに能力を上昇した後にランクルスに「バトンタッチ」して全抜きを狙う。


●催眠選出
エアームド/ゲンガー/バタフリー

リザードンでの全抜きが厳しいラッキー、ハピナスカビゴン入りで、かつペンドラーの展開も難しそうな場合(オンバーンリザードン、Hロトムサザンドラ等の浮いている特殊や悪ウーラオス入り)はバタフリーに頼ることになる。
「がんせきふうじ」「こごえるかぜ」で作った起点を活かして全抜きを仕掛ける。
バタフリーダイマックスを切っても良いため、うまく起点を作れなくても耐久上昇と「ダイウォール」「ダイジェット」「ダイウォール」で無理やり上を取る盤面を作り出すことも可能。
バタフリーが無事に展開出来た場合はゲンガーにダイマックスを切る選択肢も意識する。

 

【雑感】
・初手エアームドの安定感が素晴らしい。特に両ウーラオスに確実に仕事が出来るため、非常に頼りになる
・ゲンガーの攻撃性能の高さを実感した。現環境のS110は強い。技範囲も刺さっている
・「にほんばれ」を採用せずにゲンガーとして一番強い型で採用してあげれば更なる活躍も見込めそう
・取り巻きを殴れる展開役にしたことで晴れリザ選出の勝率が上がった
バタフリーは「トリック」がなくても結構やれた
・たべのこしバタフリーはきつい並びを誤魔化す性能が高く、軸ではなく補完として良く機能してくれた

 

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今回の記事は以上になります。
最後までお読み下さりありがとうございました!