ユウキのめざめるパワー(氷)

ポケモンバトル考察

【剣盾シングル】鉄壁要塞スチルゴチル【S19最終271位/R1914】

こんばんは、ユウキです。
S19お疲れ様でした。
今シーズンはシングル・ダブル両方とも頑張ろうと取り組んでおり、シングル200戦、ダブル100戦以上と剣盾に入ってから一番対戦したシーズンとなりました。
今回はシングルで終盤使用していたパーティを紹介します。



【パーティ】
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【戦績】
●シングルランクマッチ シーズン19
最終271位 レート1914



【コンセプト】
レジスチル
高い耐久と「てっぺき」+「ボディプレス」による火力を両立したレジスチルを軸とした構築。
「てっぺき」「ドわすれ」で物理・特殊両方に対して詰め筋となれるのが非常に強力。

②初手ダイマックスからの詰め
レジスチルを強く使えるように、「キョダイセンリツ」で壁サポートが出来るキョダイラプラスを採用。初手から積極的にダイマックスを切って先に数的有利を取り、残りをレジスチルゴチルゼル等で詰めて行く。

③「ほろびのうた」+「かげふみ」
レジスチルが苦手なドヒドイデ等の高耐久ポケモンに強いゴチルゼルをサブエースとして採用。壁+「コスモパワー」での詰め筋になれるだけでなく、ラプラスの「ほろびのうた」+「かげふみ」のコンボで苦手な相手も無理やり倒せる。



【構築経緯】
やなぎさん(@yanagiT_poke)が公開していた瞬間1位のパーティ(下記)をレンタルしてみてメインの勝ち筋が非常に強力で気に入ったので、これをベースに自分なりに組んでみることにした。


★参考
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実際に回して行く上で

1.ラプラス
2.レジスチル
3.カイリュー

という出し方が最もパワーが出せる上に、レジスチルカイリューの縦の相性も良く立ち回りやすかった。
この3匹は確定として技構成・配分をアレンジし、残り3匹の補完枠で欲しい要素を改めて考えて行った。



【補完枠の条件】
①電気の一貫切り
②ウーラオス対策
ドヒドイデ、特性「てんねん」ピクシー対策


①電気の一貫切り
初手ラプラスを基本選出とする上で裏に電気が一貫していると、サンダーやレジエレキ、デンジュモク等の強力な電気に初手「ボルトチェンジ」で「キョダイセンリツ」を避けられてしまったり、消耗した場面で「ダイサンダー」が安定になってしまう。
レジスチルカイリューも電気耐性があるわけではないので、電気に隙を見せない並びにした方が立ち回りやすいと感じた。


②ウーラオス対策
確定急所技でレジスチルの壁+防御上昇を無視して来るウーラオスの存在はやはり気になった。壁下でダメージを稼がれるとHPが足りなくなり全抜きが厳しくなるため、両ウーラオスに強い枠を採用して牽制&対処法を増やしたい。


ドヒドイデ、特性「てんねん」ピクシー対策
レジスチルが要塞化しても勝てない相手に対しては別の詰め筋が欲しい。
特にドヒドイデやピクシーは「ボディプレス」が半減で「くろいきり」があったり「てんねん」で能力上昇を無視されるので、レジスチルでは詰め切れない。
(元は「ラスターカノン」レジスチルだったので「めいそう」ピクシーに勝てなかった)
このあたりにはラプラスの「ぜったいれいど」が刺さるように見えるが、ラプラスで先行ダイマしているとHPが残っていない上に、ピクシーには「めいそう」+ダイマで返り討ちに遭う可能性も高い。「ほろびのうた」で1回流したとしてもレジスチルが結局勝てないので再度ピクシーを出し直されるだけで崩せなかった。



【補完枠の選定】
①電気の一貫切り
電気無効枠の中でもラプラスの苦手な草に一方的に弱くないということでマンムーを選択。
氷+地面の攻撃範囲で相手を荒らして序盤の数的有利を狙ったり、試合終盤で高いタイマン性能と先制技で締めて行ける。


②ウーラオス対策
一撃、連撃両方に対応するため悪・水が両方半減である必要がある。
数少ない候補の中からカプ・レヒレを選択。壁と相性が良い「てっぺき」「めいそう」型とし、レジスチルの代わりに全抜きを狙えるようにした。


ドヒドイデ、特性「てんねん」ピクシー対策
ドヒドイデをキャッチした瞬間試合を終わらせられるのが強いのでゴチルゼルを採用。
「ほろびのうた」+「かげふみ」でピクシーも対処可能。ピクシーを一度場から退ければ「コスモパワー」全積みの「アシストパワー」で死に出し「てんねん」ピクシーにも勝てるのが偉い上、序盤に数的有利を取ってからのTODという勝ち筋も出来る。


以上で6匹の並びが決定した。以下にそれぞれの解説を行う。



【個別解説】
■キョダイラプラス@ひかりのねんど シェルアーマー
ハイドロポンプ ぜったいれいど かみなり ほろびのうた
控え目223-**-112-150-116-83
140-0-92-252-4-20

●DM時
・A207フェローチェのハチマキ「インファイト」耐え
・A168エースバーンの珠「Dとびひざげり」+A168(+1)「Dとびひざげり」@壁
・C152レジエレキの珠「D10まんボルト」耐え

・S4振り61族+1

●初手ダイマ要員
基本はダイマックスして「キョダイセンリツ」を撃って裏をサポートする。
レジスチルの苦手な炎や地面に対面で強い他、「ダイストリーム」を撃っておくことでレジスチルの炎弱点を消せる点で相性が良い。

●技威力重視の構成
ダイマックス中に相手の残数をなるべく効率よく減らすために全ての技威力を重視した。
ダイマックス終了後は「ほろびのうた」で相手を安全に流したり、即交代してレジスチルの起点にする動きが多いため、命中不安が問題となる場面は少ない。

●「ほろびのうた」採用
自身のダイマックス終了後に相手の切り返しダイマックスを流せる優秀な技。相手の積み技等による展開を阻止しつつレジスチルの積む隙を作ったり、「かげふみ」ゴチルゼルとのタッグで耐久ポケモンを逃さず潰したり出来る。
ぜったいれいど」と異なり即効性こそないものの、命中に左右されず安定して起点回避出来るのが優秀。



レジスチル@たべのこし クリアボディ
ヘビーボンバー ボディプレス てっぺき ドわすれ
腕白187-95-222-**-171-70
252-0-252-0-4-0

●高耐久詰め要員
驚異的な耐久力を誇る詰め要員。壁下で「てっぺき」「ドわすれ」を適切に積んで行くだけでほとんどの相手から突破されない要塞となる。

●火力が出る「ボディプレス」
防御実数値222から繰り出す「ボディプレス」は非常に高い火力を出せる上、「てっぺき」「ダイスチル」で威力を増せるため、「はねやすめ」サンダー等の回復技持ちですら突破可能。耐久ポケモンの弱点となる急所に対しても、スピーディな遂行速度により被弾回数を抑えてカバー出来るのが優秀。

●「ヘビーボンバー」採用
体重205kgなので相手の体重68kg以下で「アイアンヘッド」同等、体重51kg以下で更に高威力が出る。
基本的にメインウェポンは「ボディプレス」なので、鋼技の仮想敵は格闘が無効・半減の相手のみ。

ミミッキュカプ・レヒレ、ピクシーには威力120
・ドラパルトには威力100

と主な仮想敵に対して「アイアンヘッド」よりも威力が出るため、こちらを採用。

参考元は「ラスターカノン」だったが、ミミッキュもピクシーもB<Dであり、「めいそう」ピクシーに押し負けたことが何回かあったので「ヘビーボンバー」とした。(アッキの実を持っていたとしても両方とも殴り勝てる可能性が高い)

また、特性「クリアボディ」のお陰で物理型ながら「いかく」無効なのも偉い。
やる場面はほとんどないが、一応ダイマックスした際に自身の「ダイナックル」の恩恵も受けられる。



カイリュー@こだわりハチマキ マルチスケイル
げきりん ダブルウイング しんそく ほのおのパンチ
意地っ張り191-204-116-**-121-107
196-252-4-0-4-52

・A186カイリューの珠「Dげきりん」13/16耐え
・A186カイリューのハチマキ「げきりん」15/16耐え
・A182ウーラオスの「Dれいとうパンチ」耐え
・A168(+2)エースバーンの珠「ギガインパクト」耐え
・A182ウーラオスの「あんこくきょうだ」2発耐え

・C196アーゴヨンの珠「Dりゅうせいぐん」13/16耐え

・S4振り85族+1

●瞬間火力を出せるこだわりハチマキ型
崩し性能が高く、序盤から数的有利を取りに行く動きや終盤のタイマン性能を高められる。
限られた壁ターンを無駄にせずに効率よく攻撃して行ける型。

●「ほのおのパンチ」採用
鋼タイプへの有効打。「やどりぎのタネ」が面倒なテッカグヤナットレイを早急に処理する。
ヒードランジバコイル意識の「じしん」や、バンギラス等も倒せる「ばかぢから」も選択の余地あり。

●耐久振り
撃ち合い性能を重視してウーラオスの攻撃を特性「マルチスケイル」込で2発耐えられるように調整した。その他にも壁なしで様々な対面で動いて行けるため、初手出しもかなり安定する。



マンムーきあいのタスキ どんかん
ゆきなだれ こおりのつぶて じしん ステルスロック
意地っ張り185-200-101-**-80-132
0-252-4-0-0-252

・「ゆきなだれ(威力120)」+「こおりのつぶて」で338-106サンダーまで確定
・「ゆきなだれ(威力120)」@「マルチスケイル」+「こおりのつぶて」で396-116カイリューまで確定
・等倍「ゆきなだれ(威力120)」+「こおりのつぶて」+カイリューの「しんそく」+珠ダメ2回で310-95エースバーン確定
・「ゆきなだれ(威力120)」で207-111ゴリランダーを確定1発
・「ゆきなだれ(威力120)」で「インファイト」後の175-121悪ウーラオスを13/16で1発

●電気の一貫切り
ラプラスが苦手な電気技を無効化する枠。サンダーの「ボルトチェンジ」や「ダイサンダー」を抑制し、「ダイジェット」を誘発することで有利に試合を運べる。電気無効の地面タイプの中でも、ラプラスが苦手とする草タイプに対して一方的に不利を取らない点を評価して採用。

●「ステルスロック」要員
裏のカイリューの全抜き性能を補佐したり、ウーラオスきあいのタスキを潰すことでレジスチルの急所技被弾回数を抑えられる。

●「こおりのつぶて」が優秀
タイプ一致先制技によりHP1でも仕事が出来る。カイリューの「しんそく」と共にパーティの素早さの低さを補いつつ攻めて行ける。

●「ゆきなだれ」採用
後攻となる代わりに攻撃技を受けた後なら威力120となる大技。殴り合いになった場合「つららばり」の回数次第では後れを取ってしまう可能性がある相手にもきっちり勝てる性能を買って採用。
対面で無理やりダイマックスを絡めて突破しようとするサンダー等を返り討ちにしたり、ゴリランダーを確実に仕留めたりする。

●特性「どんかん」
ランドロス等の「いかく」で攻撃を下げられない点が非常に優秀。攻撃が高いマンムーに「ちょうはつ」をして来る相手は少ないが、「ちょうはつ」を気にせず「ステルスロック」を撒ける。



ゴチルゼル@カゴの実 かげふみ
アシストパワー コスモパワー ちょうはつ ねむる
穏やか177-**-116-116-154-107
252-0-4-4-76-172

・D(+1)でC172ポリゴン2の「アナライズ」「Dはかいこうせん」+先制「Dはかいこうせん」耐え
・S4振り85族+1(クレセリアスイクン意識)

ドヒドイデ対策
レジスチルで詰め切れないドヒドイデ入りのサイクルに対する有効な勝ち筋。ドヒドイデを捕まえてしまえば「コスモパワー」を積みまくって全抜きを狙える。

●「てんねん」対策
特性「てんねん」ピクシーやヌオー、ナマコブシ等のレジスチルでは勝てないポケモン対策。「アシストパワー」の威力上昇は「てんねん」で無効化されないため、こちらが先に展開してしまえば一方的に倒せる。相手に先に積まれてしまってもラプラスの「ほろびのうた」+「かげふみ」で処理出来る。

●「ちょうはつ」採用
ドヒドイデの「くろいきり」「どくどく」、ポリゴン2の「じこさいせい」「かいでんぱ」、カバルドンの「あくび」「ふきとばし」等を封じて耐久ポケモンを安全に起点にして行く。

●TODによる勝ち筋も
先に数的有利を取ってしまえば相手をキャッチして試合終了まで粘り続けたり、同数の状態からでもキャッチして試合終了間際に相手を倒すことで判定勝ちを狙える。ラプラスの初手ダイマックスやこだわりハチマキカイリューと相性が良い。



カプ・レヒレ@オボンの実
なみのり ドレインキッス てっぺき めいそう
176-**-135-154-150-114
244-0-0-196-0-68

・S準速61族+1

●ウーラオス対策
壁+「てっぺき」レジスチルや「コスモパワー」ゴチルゼルを貫通して来るウーラオスへの対策。「あんこくきょうだ」「すいりゅうれんだ」半減なので、どちらの型が来ても対応出来る。

●全抜き要員
「てっぺき」「めいそう」により物理・特殊に両対応した全抜きエースとなれる。壁との相性が良い他、レジスチルの苦手な炎タイプ、ゴチルゼルの苦手な悪タイプに強い点で相性補完に優れる。カプ・レヒレで勝てない一部の耐久ポケモン相手には「ちょうはつ」ゴチルゼルが刺さるため、より活躍させやすい。

●「ドレインキッス」採用
攻撃技と回復技を兼ね備えることにより、積んでから攻撃するだけでHPを維持出来る。与えたダメージの75%という回復量の多さが強力。

●特性「ミストメイカー」
状態異常への対策となる。特にレジスチルが食らうと面倒な「おにび」持ち全般を牽制したり、その対策となるのが偉い。



【雑感】
・壁下のレジスチルの耐久性能が異次元。相手の後発ダイマックスも余裕で枯らせる詰め性能の高さが素晴らしい
・特に特性「クリアボディ」が優秀で、対面から「つるぎのまいミミッキュや「りゅうのまい」ドラパルト等に撃ち勝てるのは長所
・回復手段がたべのこしだけなので「まもる」を入れたくなったが、「ボディプレス」ワンウェポンではミミッキュに出せないので鋼技は必須
・「まもる」を合法的に採用しつつゴーストを取り巻きに任せられるダブルでは更に強いんだろうな~と思った
・シングルでは使用率がかなり低いが、もっと増えてもおかしくないくらいのスペックだと感じた(ただし増えるとそれはそれで面倒・・・w)
・どこまで行っても急所や追加効果が弱点で、パターンに入っても一定数運負けをしてしまうのが悲しい
・ウーラオスは苦手気味だが無理という訳ではなかった

・シングルのゴチルゼルを剣盾になって初めてまともに使った
・TODも自分から狙うことがなかったので最初はうまく時間管理が出来ず失敗したが、今回やり方を学べた
ゴチルゼルでポリゴン2をハメてTOD勝ちを狙う場面が何度かあったが、「れいとうビーム」凍結が厄介で「みがわり」がないと安定しない
・交代で特定のポケモンをキャッチした瞬間ほぼ勝ちが確定する性能は非常に強力
・この圧力により相手の選出・立ち回りに制限を掛けているため出さなくても仕事をしていると感じた
・この構築だと一般的な構築よりもゴチルゼルを強く使えるため、ピンポイント枠に留まらないのが良かった
ゴチルゼルを採用していると厄介な受け回しが全てボーナスステージに見えるので精神衛生上良い



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