ユウキのめざめるパワー(氷)

ポケモンバトル考察

【WCS2020】トリパ偽装晴れビート【S7最終18,30位】

こんばんは、ユウキです。
シーズン7お疲れ様でした。
今回はランクマダブルシーズン7、日本一決定戦2020予選にて使用した構築を紹介します。



【パーティ】



【戦績】
●ランクマッチシーズン7
勝敗:130勝64敗
勝率:67.0%
最高:7位(2020/6/19,20) レート1975
最終:30位 レート1947


また、アカバさん(@akiakaba)にもこのパーティを渡して本記事の内容(選出や立ち回り等)を伝えたところ、構築原案者以上に使いこなしてくれました。
二人で同時にランクマ1ページ目にいた時期もあり、パーティの強さの裏付けになる結果となりました。


●ランクマッチシーズン7(使用者:アカバ)
最高:1位(2020/6/22) レート1995
最終:18位 レート1962


●日本一決定大会予選
勝敗:32勝13敗
勝率:71.1%
最高:レート1776
最終:119位 レート1757



【コンセプト】
・後発DM珠バナ+コータス軸の晴れパ
・トリパの見た目から実際は違う動きをしてアドを取る(トリパ偽装)
・奇襲性の高いポケモンの複数採用(Bo1特化の初見殺し要素多め)
・全体技多めで効率良く、読み合いせずダメージレースに勝つ
・場合により初手トリルやスイッチ展開も可能で対応範囲を広く



【構築経緯】
①後発バナコータスを軸にしたい
シーズン4〜5で長らく晴れパを使っていた経験があったが、シーズン終了後に公開された天地魔闘スタンの記事に感銘を受けた。

フシギバナの『いのちのたま』が強い
・後発で出すバナ+コータスの制圧力が高い

この2点を参考に、リザードンをエースとした晴れパではなくフシギバナをエースとした晴れパを目指した。
基本コンセプトは先発で削ってから後発バナコータスを通す、という天地魔闘スタンのものを踏襲する。


参考:
●晴れスイッチ


●天地魔闘スタン



②先発の決定
後発からバナコータスを展開するにあたり、先発には

・雑に相手を削れる
・ある程度相手のDMターンを稼げる
・素早さ有利を取れる

という要素が求められる。

サマヨールは特性〔おみとおし〕による情報アドバンテージが後の試合展開に役立つため、是非採用したい。「ナイトヘッド」の削りが優秀で、耐久が高く一撃でやられにくく「トリックルーム」で素早さ有利を取ることも出来る等、上記の要素を高い水準で満たせる。

次にサマヨールの隣に置くキャラについて考えた。ここの枠を考えるにあたり大事にしたかったのは以下の要素。

・従来のバンギラスの役割を果たせる、バンギラス以外のキャラを採用する(有名な並びだと戦術を警戒されるため)
・パーティの見た目をトリパに寄せることで「後発バナコータスを通常状態で展開する」という狙いを読ませない

これらを満たすキャラを色々と検討した末、

・2種のタイプ一致全体技で雑な削りが出来る
・バナコータスが苦手なドラゴンや炎に高打点が持てる
・「こごえるかぜ」で素早さ操作も出来る
バンギラスよりも更にトリパアタッカーっぽさが増す(印象の話だが非常に重要)
・バナのエサになるゴリランダーやWロトムを呼べる

という要素から、アシレーヌを採用することにした。
きあいのタスキ』を持たせることで集中攻撃以外で処理されない対面性能を確保しつつ、CS振りにすることで相手の想定外のスピードで上からの攻撃を叩き込み、ダメージを稼ぐ。「こごえるかぜ」1回で最速100族まで抜けるのも魅力。

また、フシギバナアシレーヌをセットで採用することで選出段階では誓いコンボも警戒させられる。選出段階で相手に考慮させる要素は多ければ多い方が有利だと考えている(こちらの選出・やりたいことを絞らせず、相手の選出が時間内にまとまらない可能性を上げられるため)。



③補完枠その1
以上で基本選出の4匹が決まったので、補完をして行く。

・偽装とはいえトリル展開が刺さっている時は素直にトリルしたいため「このゆびとまれ」が欲しい
フシギバナの通りが悪い時の裏エースが欲しい
・見た目のトリパ感は損なわないで欲しい

という要素からトゲキッスを採用。
サマヨールと並べた際に「このゆびとまれ」+「トリックルーム」を狙うサポートに見せかけて「てだすけ」+ダイマックス技から奇襲を仕掛けて行けるのが強み。
この動きは表択の「このゆびとまれ」+「トリックルーム」を止めに来る相手の動き(例:「ねこだまし」+「ちょうはつ」、「ふういん」、「ドラゴンテール」、巻き込み「じしん」『じゃくてんほけん』や「てだすけ」を受けたジュラルドンでサマヨへの「ダイアーク」等)に対して非常に刺さる動きで、この初動が決まるだけでイージーウィンを量産した。
勿論トリルの刺さりが良い場合は素直に指トリルも出来るため、柔軟に対応出来る。
トゲキッスはDMエースとして見ても高耐久・高火力のダイジェット要員として優秀で、特にフシギバナが上から打点を持ちにくいドラパルトやヌメルゴン、アーマーガア、ナットレイに強い打点を持つため攻撃範囲の補完が取れている。
パーティの見た目に関してもトリパとして違和感なくマッチした。



④補完枠その2
ここまでの5匹で穴になる要素について洗い出した結果、以下のようになった。

・パッチラゴン絡み(トゲキッスで上を取れば倒せるが隣に「おいかぜ」や「このゆびとまれ」がいると厳しい)
トゲキッスフシギバナで高速展開を狙う際に〔いたずらごころ〕「でんじは」が邪魔
・晴れパミラーが重い(晴れリザードンに上から動かれ続けると壊滅するが返しで一撃で倒せるキャラがいない)

これらを解決する最後の補完枠を探したところ、

・「でんじは」「ほっぺすりすり」パッチラゴンの電気技を吸える〔ひらいしん〕持ち
・晴れ「ねっぷう」を半減しつつ返しの岩or地面技で晴れパの面子の多くを返り討ちに出来る

という要素から〔ひらいしんドサイドンを採用することにした。欲しかった穴埋めの要素に加えて

・強い物理アタッカー(ここまで5匹が全員特殊に寄っていたのでバランス的に最後は物理が欲しい)
・2種のタイプ一致全体技を持ち、DMトゲキッスと並んで強い非DMアタッカー
・見た目のトリパ感を更に増せる(サマヨ、コータスと並ぶとDM前提のトリルエースに見える)

という強みも兼ね備えており、最高の補完枠になった。
非DM前提なのでトゲキッスと並んだ時に一番制圧力を発揮しやすいAS『こだわりハチマキ』型にした。ダイジェット1回で準速85族を抜き去る予想外の素早さで、アシレーヌ同様相手に奇襲をかける。準速でも充分遅いのでトリル下での運用にも無理がない。
パーティの見た目もほぼガチトリパに仕上げられたので、型の誤認による相手のミスが狙える。



以上で6匹が決定した。
ここまでパーティの見た目にかなり気を遣って来たので、よりトリパに見えるように配置も工夫した。
サマヨール/アシレーヌ/ドサイドン/コータス/フシギバナ/トゲキッス

・トリパの先入観を植え付けるためサマヨールを一番上に配置
トゲキッスドサイドンは並べない(〔ひらいしん〕を予想させない)
アシレーヌフシギバナは並べない(誓いコンボを警戒させるのはトリルの次にしたい)
サマヨールとトリルエースっぽいアタッカーを並べてサマヨアシレ、サマヨドサイ等の先発を想起させる

実際に対戦相手からどう見えていたかは分からないが、Twitterにてアンケートを取ったところ
サマヨール@しんかのきせき
アシレーヌ@いのちのたま
ドサイドン@じゃくてんほけん
コータス@もくたん
フシギバナ@きあいのタスキ
トゲキッス@リリバのみorレンズ
という風に見えたとの意見が複数あり、トリパ偽装がある程度機能していたのではないかと思う。


以下に個別に解説を行う。



【個別解説】
フシギバナ@いのちのたま 〔ようりょくそ〕
控え目 156-**-103-167-120-132
リーフストーム ヘドロばくだん だいちのちから まもる

●技構成
リーフストーム
威力重視のメインウェポン。基本DM技で撃つことが多いが、トゲキッスに譲り自身は素で撃つ場合もあるため反動のあるハードプラントは不採用。

ヘドロばくだん
メインウェポンその2。ダイアシッドの追加効果が非常に強く、コータスアシレーヌの補佐になる。

・だいちのちから
攻撃範囲が劇的に広がるサブウェポン。この技を習得したお陰でエースの資質を手にしたと言っても過言ではない。ガオガエンシャンデラウインディ等の炎やジュラルドンに撃つ。ダイアースの追加効果も優秀。

・まもる
狙われやすいので採用。トリル終盤に出した時のターン調整や相手のDM枯らしに。

努力値配分
・CS
・「てだすけ」「Dリースストーム」で414-121バンギラス@晴れ確定
・「てだすけ」W「ハイパーボイス」@砂+「Dリーフストーム」@晴れで414-121バンギラスを97.5%
・GF「リーフストーム」で207-133バンギラス@砂まで確定
・「てだすけ」「Dだいちのちから」で202-156ガオガエン確定
・「Dだいちのちから」で197-108ウインディまで確定

当初天地魔闘スタンのように素早さを最低限にして耐久に振った型を使ってみたが、砂下で相手の最速バンギラスに抜かれるのが思っていたより不便だったので最速バンギ抜きにし、それならいっそということで準速にした。
バナミラーで上を取れる可能性を上げる意味でも素早さに振る価値はある。
準速では〔ようりょくそ〕発動時に1回「ダイジェット」をした最速エースバーンより遅く、臆病なら抜けるようになるのだが、臆病にすることで元々高い訳ではない特攻が疎かになること、抜けたとしても飛行タイプのエースバーンに対する有功打が「ヘドロばくだん」しかなく縛れない可能性が高いことから火力重視の控え目にした。

●持ち物
全ての技の威力を上げる『いのちのたま』。「てだすけ」や「ダイソウゲン」「ダイアシッド」の火力補佐も併せることで広い攻撃範囲を最大限に活かしたアタッカーになる。

●DM
DM率40%の表エース。耐久も高く安定感がある。
非DMでも草技や毒技の指数は実はそこまで変わらないため、トゲキッスにDMを譲って通常運用することもある。



コータスとつげきチョッキ 〔ひでり〕
控えめ 170-**-160-150-98-26
ふんか かえんほうしゃ だいちのちから ソーラービーム

●技構成
・ふんか
トリル時のメインウェポン。命中安定が偉い。

かえんほうしゃ
元は「ねっぷう」だったが、鎧の孤島で解禁された新技「しっとのほのお」を試しに採用してみた。「ねっぷう」と違い外れないのが安心感があったが、威力があまりに低いのと追加効果を狙える場面が予想より少なかったため、狙った敵に安定してダメージを稼げるという意味で最終的には「かえんほうしゃ」にした。

・だいちのちから
対炎で有効なサブウェポン。命中安定、天候に左右されないことから詰めで撃つことも多い。

ソーラービーム
水タイプやドサイドンバンギラスに対してフシギバナ以外でも打点を持つため採用。通常時に上からフシギバナで、トリル時に下からコータスで挟み込めるため一方的にペースを握らせずに済む。味方フシギバナや相手ゴリランダーのお陰でグラスフィールド下で撃てる場面は多く、重宝する。

努力値配分
・C167フシギバナの『いのちのたま』「Dだいちのちから」15/16耐え
・C195アシレーヌの晴れ『いのちのたま』「Dハイドロカノン」15/16耐え
・A211ドサイドンの「10まんばりき」15/16耐え
・S最遅サマヨール-1
相手のフシギバナにワンパンされないように特殊耐久を確保し、晴れミラーである程度戦えるようにした。
またアシレーヌの晴れ「Dハイドロカノン」、ミロカロスの「Dマッドショット」も耐えるため、水タイプとの殴り合いが可能に。これらにワンパンされないことで晴れの維持がしやすくなる。
素早さは相手のトリルを許した際の切り返しとしての性能、こちらからトリルした時の制圧を考えて最遅サマヨールにトリル時に先手を取れるように。
それ以外の場面では非トリル時にナットレイコータスになるべく先手を取れるように最遅にはせず。

●持ち物
非トリル運用が多い上に広い範囲と殴り合いたいため『こだわりメガネ』は不採用。
当初『もくたん』としていたが明確に確定数が変わる相手が少ないこと、晴れミラーや水タイプのDMアタッカー(アシレーヌミロカロス等)との殴り合い、天候の取り合いになった時に特殊耐久が欲しかったことから『とつげきチョッキ』とした。
元々高い物理耐久と併せて広い範囲との殴り合いが可能になった。

●DM
DM率5%。基本は他に譲るが展開によってはする。耐久が非常に高く攻撃範囲もあるため案外DM適正はある。



サマヨールしんかのきせき 〔おみとおし〕
図太い 147-**-185-80-164-45
ナイトヘッド サイドチェンジ てだすけ トリックルーム

●技構成
ナイトヘッド
優秀な削り技。「ちょうはつ」で置物にならない。相手のサマヨールロトム等のHPが低い相手に有効。

・サイドチェンジ
飛んで来る「ちょうはつ」を避けたりDM技を避けてDMターンを枯らす技。自身の延命や時間稼ぎ以外にも味方アタッカーを守る「このゆびとまれ」のような使い方も。

・てだすけ
非トリルでも味方のサポートが出来る重要なサポート技。「てだすけ」込で縛れるようになるキャラが非常に多い。

トリックルーム
自分から撃つ場面は少ないが、盤面によっては有効なので持たせ得。トリル返しも可能。

努力値配分
・C161リザードンの晴れ『いのちのたま』「ねっぷう」+C133キュウコンの晴れ『こだわりメガネ』「ねっぷう」91%耐え(命中・急所込)
・A172ドラパルトの『いのちのたま』「Dゴーストダイブ」耐え
・C152ドラパルトの『いのちのたま』「Dシャドーボール」耐え
・C152ドラパルトの「てだすけ」『こだわりメガネ』「シャドーボール」15/16耐え
・A204バンギラスの「Dかみくだく」+砂ダメージ耐え
・C189ジュラルドンの「てだすけ」「Dあくのはどう」耐え
・S無補正

トリル運用がメインではないため上から動ける可能性が上がるS無補正。
リザキュウコンが重かったので最低限トリルを貼れるように特殊耐久を設定。
残りはドラパルトやバンギラス相手に生存出来るとDMターンを多く稼げるため物理耐久に寄せた配分。



アシレーヌきあいのタスキ 〔うるおいボイス〕
控え目 156-**-94-195-136-112
ハイパーボイス ハイドロカノン マジカルシャイン こごえるかぜ

●技構成
ハイパーボイス
特性により味方を巻き込まず命中安定の水全体技に。ダイアタックの追加効果も強い。

ハイドロカノン
DM時に水技を撃てるように採用。威力重視。非DM時の最後っ屁としても強い。

マジカルシャイン
フェアリー打点。ダメージ効率重視で全体技。

・こごえるかぜ
草タイプへの氷打点。素早さ操作をすることで自身や後続が上を取れる。サマヨールを集中して倒してトリルを防げば素早さ優位を取られることはない、と思っている相手の裏を掻けるのが強力。また「ダイジェット」対策にもなる。

努力値配分
・CS
・S(+1)でS168 最速100族+1
・S(+2)でS224 準速95族@スカーフ+4
・「てだすけ」W「ハイパーボイス」+「てだすけ」「ハイドロカノン」で414-121バンギラス@砂を86.4%
・「てだすけ」W「ハイパーボイス」で202-110ガオガエン確定
・雨「てだすけ」「ハイドロカノン」で147-169サマヨールまで確定
・雨「ハイドロカノン」で414-121バンギラス93.8%

なるべく多くの相手に先手を取って削りを行いたいため準速。
S+1で最速100族まで抜ける素早さが特徴で、「こごえるかぜ」「ダイアタック」「ダイジェット」を活かして行動回数を稼げる。
強化アイテムがなくとも非常に高い火力が出る上に、「ハイドロカノン」はDMしなくても瞬間威力150を叩き出せるため非DMアタッカーとしては破格の性能。技外しが怖い時や雨を利用したい場合はDMして撃つ。
上記の通りバンギラスに先手を取れていればDMされても対面突破が可能なルートが複数あるのが偉い。

●持ち物
耐久無振りなので最低限の行動保証になる『きあいのタスキ』を持たせた。
ほぼ読まれないため相手の想定を崩して攻撃を叩き込めるのが強い。

●DM
DM率10%。『きあいのタスキ』であるにもかかわらずDMすることが割とあるのは攻撃範囲の広さから。
最も刺さってるのがアシレーヌだった場合は迷わずDMしてガンガン攻めて行く。また再戦等で「ねこだまし」を撃たれる可能性がある場合、充分なリターンが見込めるならDMする時もあった。
「ダイストリーム」で火力を上げて行けるのが単純ながら強い。対晴れ・砂で天候を上書きしつつ弱点で攻めて行ける。
「ダイアイス」で『きあいのタスキエルフーンを処理したい場合にもDMが有効。
ハイパーボイス」はノーマル技なので「ダイアタック」が撃てる。通常のアシレーヌではあまり効果を活かせないが、準速アシレーヌの場合は「ダイアタック」1回で抜ける相手がかなり多く、「こごえるかぜ」に代わる素早さ操作手段として有効な場面があることを覚えておく。



トゲキッス@ピントレンズ 〔きょううん〕
臆病 161-**-115-172-135-145
マジカルシャイン エアスラッシュ ねっぷう このゆびとまれ

●技構成
マジカルシャイン
ドラパルトやヌメルゴン等のドラゴンに有効なメインウェポン。範囲技でアイテムや特性との相性抜群。

エアスラッシュ
「ダイジェット」のタネになるメインウェポン。怯みの追加効果もあり低速に強い。

だいもんじ
アーマーガアやナットレイ等の鋼意識のサブウェポン。単純に範囲が拡がるだけでなく「ダイバーン」とすることで味方のフシギバナの〔ようりょくそ〕を発動出来るのが強く、コータスに依存せずフシギバナの選出が可能になる。
だいもんじ」を選択したのは威力重視で、この技にすることでDM技とした時に鋼タイプになったDMエースバーンをほぼ倒せるようになる。

このゆびとまれ
相手によっては「トリックルーム」を確実に決めるためのサポートに回りたいので採用。トゲキッス自身をエース運用した際に有効な「まもる」と迷ったものの、「ちょうはつ」絡みや「アクアジェット」+セキタンザン等を意識するとやはり必要な技だった。DM中は「ダイウォール」となるのでDMキッスを温存したい場面でも不満なく運用可能。

努力値配分
・CS
・S(+1)で最速ドラパルト+4
・「てだすけ」「Dマジカルシャイン」で390-96ドラパルト確定
・「てだすけ」「Dマジカルシャイン」で292-70ジュラルドン78.1%(急所込)
・「Dエアスラッシュ」+「Dマジカルシャイン」で390-96ドラパルト確定
・「てだすけ」or晴れ「Dだいもんじ」で312-95エースバーン(鋼タイプ)75%(急所込)

●DM
DM率40%の裏エース。
パーティ全体に素早さ振りを施しているため、基本的に「ダイジェット」から味方共々先手を取って攻めて行ける盤面を作れる。サマヨールと並べた時に「ねこだまし」+「ちょうはつ」等でトリルを止める動きが読めたらDMさせて一気にアドを稼ぎに行く。



ドサイドン@こだわりハチマキ 〔ひらいしん
意地っ張り 191-211-150-**-75-92
じしん 10まんばりき いわなだれ がんせきほう

●技構成
・じしん
命中、威力が安定した全体技メインウェポン。最近はGFが展開されがちな環境になったことに注意。

・10まんばりき
単体地面打点が欲しい場合やGFが邪魔な場合に撃てる地面技。

いわなだれ
怯みの追加効果も強い全体技メインウェポン。

がんせきほう
キョダイラプラス意識で採用。非DM枠で威力150の技が撃てるのは非常に強力。相手のラプラスギャラドス等を無理やり飛ばせると大きなアドバンテージが得られる。

努力値配分
・AS
・S(+1)でS138 準速85族+1
・S(+2)でS184 最速115族+1
・W「じしん」で177-160コータス62.5%
・「がんせきほう」で474-113ラプラスまで確定
・A(-1)「がんせきほう」で356-100ギャラドスまで確定

瞬間火力が大事なので火力最大、「ダイジェット」でなるべく多くの上を取るため準速。

●持ち物
瞬間火力重視の『こだわりハチマキ』。岩か地面のどちらかは一貫するパーティが多いため技固定のデメリットはそこまで気にならない。

●DM
DM率5%。アイテムや特性との兼ね合いで基本的にはしない方が強いが、どうしてもこだわりを解除したい場合や対晴れパ等でDMドサイドンが刺さっている場合はする。



【選出】
●基本選出
先発:サマヨールアシレーヌ
後発:フシギバナコータス

先発サマヨアシレを見た場合、アシレーヌがDMトリルエースに、サマヨがトリルを狙う並びに見える人が大半だろう。
そこで相手の取る行動は、試合のペースを握られないように以下のようなものが多い。

サマヨールに「ちょうはつ」や「ふういん」「ドラゴンテール」等の妨害をしながらアシレーヌを縛る
サマヨールにDM技を含めた集中攻撃でトリル阻止

一方で初手アシレーヌ集中は「まもる」or「ダイウォール」+「トリックルーム」が超裏目になりトリルを無償で通された場合に負けに直結するため、やる人はまずいない。

これらを踏まえると速い『きあいのタスキアシレーヌと初手で「トリックルーム」を選ばないサマヨールがほとんどの場合にアドを取れるようになっている。

サマヨへ妨害しながらアシレを縛る動きに関してはDMアシレを縛れるキャラは稀(パッチラゴンやゴリランダー等)なので動きが読みやすく、「サイドチェンジ」を絡めるだけで簡単にアドが取れたりする。
サマヨールを集中で処理しに来る場合はアシレーヌがフリーなので、読めるなら「てだすけ」+アシレの削りをすればアシレの『きあいのタスキ』が残ることも相まって次ターン以降かなり有利な盤面になる。

その後先発で取ったアドを活かしてDMバナの制圧力で逃げ切る。
「ダイアシッド」がアシレーヌともコータスとも相性が良いのが素晴らしい。



●裏選出
先発:サマヨールアシレーヌ
後発:トゲキッスドサイドン

フシギバナの刺さりが悪い場合の選出。トゲキッスをエースにする場合、隣にコータスを置くよりもドサイドンを置いた方が有効なことが多いため後発はドサイドンになる。
アシレーヌトゲキッスに電気が一貫することや、ドサイドンが〔ハードロック〕『じゃくてんほけん』に見えている人からは警戒されないため、電気技や「ダイサンダー」はかなり撃たれやすく、後ろから投げて〔ひらいしん〕で吸えるだけで爆アドが取れる。
やることは基本選出と同じで、先発でダメージや素早さ有利を確保してから後発で一気に攻め切る。



●vsバンドリ1
先発:サマヨールアシレーヌ
後発:フシギバナコータス

基本選出と同じ。〔うるおいボイス〕「ハイパーボイス」の存在が偉く、バンドリ相手にかなりダメージを稼いでからフシギバナに繋げられる。
砂下「てだすけ」W「ハイパーボイス」+晴れ下『いのちのたま』「Dリーフストーム」でDMバンギラスを高確率で突破出来るため、そのまま晴れバナで制圧出来る。



●vsバンドリ2(ドラパ入り)
先発:サマヨールアシレーヌ
後発:トゲキッスドサイドン

晴れバナでは砂ドラパを制圧出来ないため、ドラパがいた場合はトゲキッスを優先する。
ドリュウズを処理してしまえばDMトゲキッスドサイドンでかなりの範囲を見られるため先発はドリュウズの処理を優先する。
場合によってはアシレーヌにDMを切っても制圧が狙える場合があるため慎重に見極める。
ドサイドンはバンドリやトゲキッスガオガエンに打点があるだけでなくWロトムの電気技からアシレーヌトゲキッスを守れるので重要。



●vs晴れパ1(リザコータス系、トリル要素あり)、ガチトリパ
先発:トゲキッスドサイドン
後発:フシギバナコータス

トリル要素がある晴れパやガチトリパはトゲキッスドサイドンで迎え撃つ。
相手が初手トリルを狙う構えだった場合は「マジカルシャイン」+「じしん」でブリムオンを倒しに行ったり、「エアスラッシュ」+「いわなだれ」でサマヨールを止めに行ったりしてダメージを稼ぐ。
トリルを許してしまった場合も先発が倒れるまで削りを行い、その後死に出しコータスで相手を縛って切り返す。トリルが切れる頃に〔ようりょくそ〕フシギバナを立てるというゲームプランでほぼ常時優位に立てる。

相手が非トリル選出の場合も、フシギバナコータスに対してはトゲキッスドサイドンでそのまま返り討ちに出来る。『こだわりハチマキ』「じしん」でコータスをほぼワンパン可能な上に隣のトゲキッスの「このゆびとまれ」のお陰でドサイドンの行動回数を稼げる。
リザードンコータスに対しても同様にドサイドンが刺さる。



●vs晴れパ2(リザキュウコン系)
先発:サマヨールトゲキッス
後発:ドサイドンアシレーヌ

相手の晴れ要員がコータスではなくキュウコンの場合、ASドサイドンが晴れW「ねっぷう」連打で倒れるためトゲキッスドサイドンだと若干不利対面になってしまう。
キュウコン入りはトリル要素がない場合が多いのでこちらのトリルから切り返していきたい。
トゲキッスは捨ててでもトリルを通して、ドサイとアシレーヌでの制圧を狙う。



●vs雨パ
先発:サマヨールアシレーヌ
後発:フシギバナコータス

アシレーヌが水半減かつこちらの技の通りが良いため先発2匹で良い感じに削りを入れられる。
その後は晴れを維持しつつフシギバナを通すことを意識すればそこまで苦戦しない。天候合戦になる場合にコータスの『とつげきチョッキ』が活きる。


●vsエルフーン+エースバーン
先発:サマヨールトゲキッス
後発:フシギバナアシレーヌ(コータス)

基本トリルが有効な組み合わせなのでまずはそれを狙うべくトゲキッスを先発に置く。
相手がエルフーンの「ちょうはつ」でサマヨールのトリルを止める選出だった場合「このゆびとまれ」+「トリックルーム」が通るためそのままコータスアシレーヌで一気に流れを持って行く。
エースバーン+遅い「ちょうはつ」持ちでトゲキッスを倒しながらサマヨールに「ちょうはつ」を当てに来る選出だった場合は「サイドチェンジ」+「ダイジェット」で「ダイスチル」と「ちょうはつ」をスカしながら素早さ優位を取れば上から展開して行ける。
鋼タイプになったエースバーンを「てだすけ」+「Dだいもんじ」で縛れるので、最低限の行動でエースバーンを止められるのが強み。
「ふういん」シャンデラやイエッサン♂で止める選出だった場合は同様にトゲキッスの「ダイジェット」を通してこちらの素早さ優位を取りに行く。エルフーンがいなければ相手側がこちらの加速したトゲキッスの上を取る手段がないため有利に立ち回れる。
フシギバナは晴れていなくてもS+1でエースバーン等の上を取れる上に、コータスを出さずともキッスの「ダイバーン」から〔ようりょくそ〕を発動させることも可能。


●vsラプラス(おいかぜ寄せ)
先発:サマヨールアシレーヌ
後発:トゲキッスドサイドン(フシギバナ)

先発2匹でラプラスのDMターンと壁ターンを稼ぎつつラプラス以外への削りを優先する。
アシレーヌラプラスの電気技以外を通さないので割とDMターンは簡単に切らせる。
相手のDMが切れたら反撃開始。トゲキッスの急所率50%により壁パにはある程度強く出られる。
ドサイドンの枠は相手に「ほっぺすりすり」や「でんじは」要員がいなければフシギバナでも可。削れたラプラスの弱点を突いてスピーディに処理が狙えるキャラが望ましい。


●vsラプラス(トリル寄せ)
先発:トゲキッスドサイドン
後発:フシギバナコータス

「おいかぜ」+「キョダイセンリツ」の可能性がないトリル寄せのラプラスパーティに対しては、初手からトゲキッスドサイドンを繰り出して「Dエアスラッシュ」で素早さを上げたドサイドンの「がんせきほう」でキョダイラプラスのワンパンを狙う。
相手に〔いかく〕がいたとしても「Dエアスラッシュ」と集中すればHP振り程度は余裕で倒しきれる上に、トゲキッスと並べると「このゆびとまれ」+DMドサイドン警戒でトゲキッス方向に「ねこだまし」が飛んで来る可能性が高く、初見なら決まりやすい。
サマヨールのトリルに対しても「エアスラッシュ」「いわなだれ」で圧力を掛けたり「Dエアスラッシュ」+「がんせきほう」で無理やり倒しに行ったり、最悪決められてもコータスで切り返したりと対応の手段が豊富にあるため一方的にペースを握られにくい。


●vsファントムビート
先発:サマヨールアシレーヌ
後発:トゲキッスドサイドン

ドラパルト+ルカリオミミッキュバンギラスetcは集中攻撃の圧が強い。
サマヨールは初手でやられる可能性が高いので、捨て気味に「てだすけ」で相手を大幅に削る。
アシレーヌの「てだすけ」W「マジカルシャイン」+W「マジカルシャイン」でDMドラパをほぼ倒せるため『きあいのタスキ』を盾にして2回攻撃を通せば処理が狙える。
相手のDMを凌いでからトゲキッスのDMで切り返して行く。DMターン稼ぎにはトゲキッスの「ダイウォール」も有効に使って行く。


●vsエルフーンジュラルドン
先発:サマヨールトゲキッス
後発:フシギバナコータス(アシレーヌ)

基本「トリックルーム」を通したい。相手のジュラルドンに強化アイテムがなければ「てだすけ」「Dあくのはどう」は耐えるので「このゆびとまれ」+「トリックルーム」からコータス等を立てて行けば有利。
「てだすけ」+『いのちのたま』「Dあくのはどう」は耐えないので、『いのちのたま』が見えた場合は上から殴る方向にシフトする。
控え目ジュラルドンを抜いているトゲキッスで上から「てだすけ」「Dマジカルシャイン」を撃つことで、急所込で80%程度でDMしたCSジュラルドンをワンパン出来る。相手のDMアタッカーを無償で落とせればその後は数の有利で逃げ切れるだろう。


●vsパッチラゴン+エルフーンorトゲキッスorピッピ
先発:サマヨールトゲキッス
後発:ドサイドンアシレーヌ(フシギバナ)

単体のパッチラゴンならトゲキッスの上からの「Dマジカルシャイン」でも処理が狙えるが、「おいかぜ」「ダイジェット」「このゆびとまれ」等と組まれていた場合はドサイドンが必須になる。
サマヨールトゲキッスの並びに対してパッチラゴン側は「このゆびとまれ」+「トリックルーム」を第一に警戒するため、トゲキッスに無効の「ダイドラグーン」「ダイアース」は撃てず「ダイジェット」も撃てない。そうして電気技を誘ったところにドサイドンを投げながらトゲキッスで「ダイジェット」をすることで〔ひらいしん〕で相手の行動を無効化しつつ次ターンにパッチラゴンを縛った有利な盤面が完成する。
あとは上から殴っていけば順当に勝てるはずだ。


●vsギャラドスカビゴン入り
先発:サマヨールアシレーヌ
後発:トゲキッスドサイドン

ギャラドスはバナコータスの天敵なので選出を控える。カビゴンも特殊での突破は厳しいためドサイドンでの攻撃を考えてこの選出。
ギャラドス入りには先に出された場合は「トリックルーム」か「こごえるかぜ」で素早さ優位を取ってからトゲキッスドサイドンの攻撃で畳みかけたい。「がんせきほう」ならDM中でも満タンから一撃で飛ばせるため、先手で動くか「このゆびとまれ」を駆使してチャンスを作る。
後発から出てくるタイプに対しては先にトゲキッスの「ダイジェット」を2回ドサイドンに乗せれば上から縛れるようになる。大体の場合後発ギャラドスの構築は壁+「でんじは」を先発に用意しているが、壁に対しては急所率50%のトゲキッスが、先制「でんじは」に対してはドサイドンの〔ひらいしん〕が刺さるためストレスなく展開して行ける。



【雑感】
・トリパ偽装がうまく行ってるのか、初見だとまずトリルを止めに来ることが多かった
・そこに対して「てだすけ」を絡めた攻撃でアドを稼ぎ、そのまま逃げ切れた
・特に全力でサマヨールを止めに来た珠or保険ジュラルドンを上から何もさせず落とした試合はイージー
・その他あらゆるトリパメタの行動に対してカウンターが用意出来ている
・トリパメタが厳しくない相手には普通にトリルからの制圧も可能
・強運レンズトゲキッスを初めて使ったが、壁やデバフに強いその性能に大きな魅力を感じた
・バナの「ダイアシッド」がパーティ内とのシナジーが多く強かった
・後発から出すドサイドンの〔ひらいしん〕が読まれることがなく何度も電気技を無効化した
・電気入り以外には実質特性なしだが、それでも鉢巻ドサイの性能は目を見張るものがあった
・特に「がんせきほう」で相手のDMアタッカーを無理やり縛れるのが強い
・反動技はDM前提での採用が多かったが、そうでなくとも一般枠でDM枠を狩れる手段があるということ自体が強いという認識に変わった
サマヨールの耐久が高いのが本当に偉く、トゲキッスで先発DMした3ターンを生存してからその後スイッチトリルを狙うなどの柔軟な試合展開が可能だった
アシレーヌの型がバレていたのか、たまに初手「ねこだまし」をされると著しいディスアドになるのは不快だった
・「ねこだまし」が読めるなら最悪DMする手もあるが、アシレーヌに切るのが最善ではない場合も多いため難しい
・イエッサン♀あたりは非DMでも「ねこだまし」無効で強い範囲攻撃もあり、「このゆびとまれ」要員としても組み合わせられるため代役としては面白そう



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今回の記事は以上になります。
最後までお読み頂きありがとうございました!
シーズン8からの新環境も楽しみですね。また新たなキャラを考察して行きます!