アローラ!ユウキです。
今回も世界大会に向けて考察していた構築の紹介です。
Bo3に向いた複数の勝ち筋があり私の中では世界大会に持って行く候補の筆頭でしたが、アカバさんがゼルネアスの扱いがどうしても苦手という理由で残念ながら没になりました(
しっくり来る穴埋めまで決まり高い完成度まで仕上げられたので、自信を持って紹介します。
【パーティ】
種族名 | 性格 | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 持ち物 | 特性 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ゲンガー | 冷静 | シャドーボール | ヘドロばくだん | トリックルーム | まもる | きあいのタスキ | のろわれボディ |
トゲキッス | 穏やか | エアスラッシュ | このゆびとまれ | おいかぜ | まもる | ぼうじんゴーグル | てんのめぐみ |
ゲンシグラードン | 勇敢 | だんがいのつるぎ | だいちのちから | ふんか | まもる | べにいろのたま | おわりのだいち |
ゼルネアス | 控え目 | ムーンフォース | マジカルシャイン | ジオコントロール | まもる | パワフルハーブ | フェアリーオーラ |
ガオガエン | 意地っ張り | ねこだまし | フレアドライブ | DDラリアット | とんぼがえり | ガオガエンZ | いかく |
トリトドン | 冷静 | だいちのちから | ねっとう | れいとうビーム | まもる | ジメンZ | よびみず |
【概要】
グラゼルネをメインアタッカーとしたトリパ。
基本戦術を「トリックルーム」に絞ったグラゼルネの利点は、「おいかぜ」展開よりも攻撃ターンが長いこと、ゼルネアスミラーが対処しやすいこと、そして「トリックルーム」ラストターン付近にこちらのゼルネアスの「ジオコントロール」を通すことで、トリパの弱点である「トリックルーム」切れ後の先制攻撃手段も確保出来ること。
構築に敢えてメガ枠を採用しないことでゲンガーがメガゲンガーに見えるようにしており、「トリックルーム」が初見ではバレにくくなっているため、グラゼルネの対策で頭が埋まっているところに不意の「トリックルーム」が刺さるとペースを握りやすい。
サポートにトゲキッスを採用することでトリパとしてだけでなく「おいかぜ」展開も見据えることが出来、柔軟な試合運びが可能になった。Bo1で強い初見殺しトリパとしての側面だけでなく、Bo3でも充分対応して行ける仕上がりになっている。
【構築経緯】
前回の構築「ヤッテキ型オーガレック」を使っている中で、『きあいのタスキ』ゲンガーによる「トリックルーム」展開が読まれにくく強力なことが分かった。「おいかぜ」トゲキッスと組合せることで初手で「トリックルーム」か「おいかぜ」の有効な方を選んで行ける展開能力の高さから、先発ゲンガー+トゲキッス、後発に中速の伝説という選出が非常に強かった。
そこで、このゲンガー+トゲキッスをオーガレック以外の伝説と組ませても面白いのではないか、という考えから試しにグラゼルネと組ませてみたところ、想像以上に馴染んだので煮詰めることにした。
基本パーツとしては「トリックルーム」始動役のゲンガー、「このゆびとまれ」サポート役のトゲキッス、トゲキッスによるサポートが難しそうな場合や、より攻撃的に展開したい場合に選出する「ねこだまし」役のガオガエン、そしてグラゼルネとなる。
メインとなるプランは初手「トリックルーム」からゲンガーやガオガエン、グラードンの攻撃を通して相手を削って行き、トリルラストターン付近にゼルネアスを立ててトリル切れ後もすばやさの上昇したゼルネアスで制圧するというゲーム展開となる。
トリルを軸にする最大のメリットはグラゼルネミラーでの立ち回りがしやすくなる点。トリルに寄せていない、追風軸のグラゼルネ(令和グラゼルネ等)は一度トリルの始動に成功すればこちらが一方的に上から殴る展開に持ち込める上、相手ゼルネアスに「ジオコントロール」からの制圧をされにくい(初手で出された場合のみ「ジオコントロール」をされるが、その後ゲンガーやグラードンの攻撃で充分処理出来る)。そのため、ミラーの勝率が高いグラゼルネに仕上げることが出来た。
最後の枠は色々と検討を重ねた。ここまでの5匹で辛かったのはレックウザ+水タイプ+鋼or毒タイプの組合せ。レックと水はゼルネアスで倒したく、鋼や毒はグラードンで倒したいこのパーティにおいて、〔エアロック〕ないし〔デルタストリーム〕+水技でグラードンを睨まれると鋼や毒を倒せないうちにグラードンを処理されてしまい、最終的にゼルネアスも通し切れなくなるのが問題だった。
この組合せの対策として当初採用したのはパチリス。
■パチリス@イアのみ 〔ちくでん〕
生意気167-**-113-**-132-90
このゆびとまれ ほっぺすりすり いかりのまえば まもる
・A216メガメタグロスの「じだんだ」15/16耐え
・A232メガレックウザの「ガリョウテンセイ」確定2発耐え
・A232(+2)メガレックウザの「ガリョウテンセイ」確定耐え
・C255ゲンシカイオーガのW「しおふき」耐え ※エアロック/デルタストリーム想定
・C255ゲンシカイオーガの雨W「こんげんのはどう」確定耐え
・C209メガレックウザの『いのちのたま』+「だいちのちから」確定耐え
・S最遅 「ジャイロボール」の威力下げ
・飛行半減、水技等倍、鋼半減でオーガレック+鋼の組合せに対してある程度の行動保証
・「このゆびとまれ」でゼルネアスの弱点となる鋼技を半減しつつ吸い寄せ可能
→鋼入りに対してゼルネの行動回数を増やして丸ごとゼルネで抜きに行くプランが取れるように
・「ほっぺすりすり」で上からグラゼルネが動ける盤面を作れる
・「いかりのまえば」で鋼に蓄積を入れてゼルネ圏内へ削れる
パチリス採用により鋼タイプを無理やりゼルネアスで突破する選出が可能になり、日食ネクロズマやソルガレオ、ツンデツンデ等がいてもパチリスとガオガエンでゼルネアスの行動回数を稼ぎ、勝ち切ることが出来た。鋼入りにゼルネアスを通すこの考え方自体はトゲデマル+ガオガエン(+トゲキッス)+グラゼルネを採用していた下記パーティに通じるものがある。
鋼タイプ入りオーガレック等への勝率は良くなった一方で、毒タイプがきついことが解消されずウツロイド入りオーガレック等には課題が残る結果となった。また飛行技半減は偉かったが水技は等倍でありカイオーガのゴリ押しに対しても数値の低さからかなりシビアな立ち回りを強いられていた。
そこで新たに採用したのがトリトドン。グラードンが担っていた鋼や毒への打点を確保しつつ、〔エアロック〕〔デルタストリーム〕+水技で破壊されないので、苦手としていた上記組合せに対してグラードンの代わりに選出して役割を遂行出来ると期待した。
実際に採用してみたところ、想定通りの活躍を見せてくれた。グラードンと異なり岩半減になるのでツンデツンデやウツロイドの攻撃にも余裕が生まれたり、グラードンより遅いすばやさによりトリル下でガオガエンを縛れたり、最低限レックウザにも打点があったりと使い勝手が良く、穴埋めとしてマッチしたのでパーティの完成を迎えた。
【個別解説】
■ゲンガー@きあいのタスキ 〔のろわれボディ〕
冷静 167-**-81-200-95-103
シャドーボール ヘドロばくだん トリックルーム まもる
●技構成
・シャドーボール
等倍範囲の広いメインウェポン。追加効果も強い。
・ヘドロばくだん
ゼルネアス等のフェアリーに刺さるのが強い。追加効果も強い。
・トリックルーム
要となるすばやさ操作技。所持率が低く読まれにくいのが強み。
・まもる
特性〔きもったま〕+「ねこだまし」持ちのガルーラ、ミミロップ入りに出す時に必要になる技。これらを無視するのであれば「みちづれ」の方が強いので採用したかったが、ガルトルネに対して「まもる」採用以外の回答が見つからなかったので渋々採用。「まもる」がないと、初手〔きもったま〕+「ねこだまし」+「ちょうはつ」の並びで「トリックルーム」が失敗して負けるので必須となる。
●努力値配分
・冷静HC
・S最遅
・S「トリックルーム」下で無振りカプ・レヒレ(S105)抜き
・S「おいかぜ」下で最速135族+1
●持ち物
耐久振りでも一撃で倒れる攻撃は多いので『きあいのタスキ』。このアイテムとトゲキッスの「このゆびとまれ」かガオガエンの「ねこだまし」を合わせることでほとんどのパターンで初手「トリックルーム」が成功する。
パーティ内にメガシンカ枠を採用しなかったことで『ゲンガナイト』を持たせることも可能だったが、メガゲンガーに耐久調整を施すよりも『きあいのタスキ』ゲンガーの方が行動回数が確保しやすいので不採用。耐久全振りのメガゲンガーよりも冷静HCゲンガーの方がとくこうの値も高くなる上、そもそもメガゲンガーでは耐久に特化したところで耐えたい攻撃全てを耐えられず「トリックルーム」成功率が著しく下がるので運用が難しい。
〔かげふみ〕は魅力ではあるが〔のろわれボディ〕も馬鹿に出来ない性能があり、『きあいのタスキ』で発動チャンスが2回以上確保されるのが強い。たまに相手のゲンシグラードンの地面技を封じてこちらのゲンシグラードンへの打点をなくしてやりたい放題したり、ゼルネアスが安全に詰める盤面を生み出したりする。
■トゲキッス@ぼうじんゴーグル 〔てんのめぐみ〕
穏やか 191-**-122-141-176-102
エアスラッシュ このゆびとまれ おいかぜ まもる
●技構成
・エアスラッシュ
仮想敵であるモロバレル等の草タイプへの打点。怯み狙いによる強引なサポートも可能なのがズルい。トリル下で相手を怯ませ自身が延命することで、トリルラストターンの「おいかぜ」へ繋ぎやすくなる。
・このゆびとまれ
ゲンガーの「トリックルーム」を確実に決めるためのサポート。グラードン、ゼルネアスの行動回数を稼ぐ時も使える。「ジオコントロール」サポートとしても優秀。
・おいかぜ
味方全体に効果が及ぶすばやさ操作。初手から狙う場合もあるし、生存していれば「トリックルーム」ラストターンに狙うと上を取り続けられるのが強い。
・まもる
主に〔きもったま〕「ねこだまし」絡みの初手に対してゲンガーと並べて両「まもる」から入り安定して展開する用。
●努力値配分
・A233カミツルギの「スマートホーン」確定耐え
・A256カミツルギの「スマートホーン」75%耐え
・C201(+2)ゼルネアスの「ムーンフォース」15/16耐え
・C147カプ・コケコのEF「かみなり」確定耐え
・S「おいかぜ」時に最速130族+4
・S味方ゲンガー-1、味方ゲンシグラ+1
ガルゼルネに対して両「まもる」→「このゆびとまれ」+「トリックルーム」を決めるために、「ジオコントロール」後のゼルネアスの攻撃を耐えるように設定(耐えないとゲンガーにメガガルーラの攻撃が直撃して負け筋になる)。
すばやさはパーティ内の同速を避ける値に設定。トリル下では味方のゲンガーより先に動ける方がメリットがあり、おいかぜ下では味方グラードンより先に動ける方がメリットがある。主に〔ファントムガード〕やピンチベリー絡みの相手には「エアスラッシュ」→味方の高威力の攻撃という行動順になる方がアドが取りやすいので、このように調整した。
●持ち物
『ぼうじんゴーグル』で催眠対策。モロバレルに対して非常に強くなり、相手にモロバレルがいても気にせず「トリックルーム」を展開出来るようになる。モロバレルに強い「このゆびとまれ」要員として、ゼルネアスのお供としても頼もしい。
■グラードン@べにいろのたま 〔おわりのだいち〕
勇敢 177-221-180-202-138-101
だんがいのつるぎ だいちのちから ふんか まもる
●技構成
・だんがいのつるぎ
ガオガエンを一撃で倒しつつ隣にもダメージを入れる技。雑に削ってゼルネアス圏内に入れる。
・だいちのちから
「ワイドガード」ツンデツンデやゲンシグラードンへの打点。命中100なので確実に仕留めたい場合に使う。
・ふんか
「だんがいのつるぎ」より命中・威力が高いので、通る盤面ならなるべくこちらを押したい強力な全体技。
・まもる
すばやさ操作を挟む際に「ふんか」の威力を保てるように採用。
●努力値配分
・W「だんがいのつるぎ」で202-111ガオガエン確定1発
・晴れW「ふんか」で146-136カプ・テテフ13/16で1発
・A255ゲンシグラードンのW「だんがいのつるぎ」確定耐え
・C202ゲンシグラードンの「だいちのちから」確定耐え
・S「おいかぜ」時最速130族+2
ゲンシグラードンミラーで一方的に負けないように耐久調整を施しつつ、なるべく火力を確保した。特にガオガエンを1発で倒すことを重視して性格を勇敢としたが、ガオガエン1発に拘らなければ冷静でも良い。命中や威力の都合上、どちらかと言えば「ふんか」を押す回数が多くなるべきと考えている。
トリパアタッカーとして採用することで高いこうげき・とくこうを活かしつつ、すばやさ下降補正のデメリットをほぼ無視出来るのが強み。「おいかぜ」展開を意識して最遅にはせず、下降補正ではあるが若干の努力値をすばやさに回している。
■ゼルネアス@パワフルハーブ 〔フェアリーオーラ〕
控え目 231-**-131-187-118-109
ムーンフォース マジカルシャイン ジオコントロール まもる
●努力値配分
・「ムーンフォース」で218-122メガレックウザまで確定1発
・A255メガレックウザの『こだわりハチマキ』+「ガリョウテンセイ」15/16耐え
・C201ゼルネアスの〔フェアリーオーラ〕Wダメージ「マジカルシャイン」+「ムーンフォース」96.5%耐え
・C222メガゲンガーの「ヘドロばくだん」確定耐え
・S無振り90族-1(S個体値調整)
・S+2で『こだわりスカーフ』準速カイオーガ、ランドロス等は抜ける(準速テテフは抜けないので注意)
トリル中に繰り出すことが多いため、すばやさは振らず耐久と火力を両立した配分。耐久を考え得る限り最大限まで伸ばすことでトリルの有無にかかわらず行動回数を増やせる。トリル中に素で殴ることも考えて火力もなるべく高くした。またトリル下でカイオーガに先制で「ジオコントロール」を狙うため、すばやさ個体値を低く調整。
■ガオガエン@ガオガエンZ 〔いかく〕
意地っ張り 183-183-110-**-130-80
ねこだまし フレアドライブ DDラリアット とんぼがえり
●技構成
・ねこだまし
ゲンガーの隣で撃って「トリックルーム」サポートをする。ゼルネアスの「ジオコントロール」サポートとしても優秀。
・フレアドライブ
威力の高いメインウェポン。晴れで更に威力アップ。
・DDラリアット
Zワザのベースとして採用。オーガレックに一貫する高打点があるのは偉い。
・とんぼがえり
盤面操作のため採用。天候合戦やサイクル戦を仕掛ける際に。味方の伝説へ「おいかぜ」「トリックルーム」のターンを最大限渡したい時にも撃てる。
●努力値配分
・A最大
・A255(-1)ゲンシグラードンのW「だんがいのつるぎ」確定耐え
・C202ゲンシグラードンの「だいちのちから」14/16耐え
「トリックルーム」下で最大限ダメージを稼ぎたいのでこうげき特化。全体的に相手のゲンシグラードンが重いので、対面しても1回以上は動けるように耐久調整。
●持ち物
トリパアタッカーとしての火力の無さを補う『ガオガエンZ』。これにより先発で出してから退かずに殴る立ち回りが強くなり、積極的な試合運びが出来る。
■トリトドン@ジメンZ 〔よびみず〕
冷静 207-**-100-158-102-40
だいちのちから ねっとう れいとうビーム まもる
●技構成
・だいちのちから
対鋼、毒の役割遂行技。ゲンシグラードンやガオガエン等の弱点も突けるため汎用性が高いメインウェポン。
・ねっとう
オーガレックに入っているドータクン、テッカグヤ等の浮いている鋼を考えると採用せざるを得なかった技。相手の雨にタダ乗り出来る。
・れいとうビーム
レックウザや草タイプへの打点として採用。レックウザに手出し出来るのは大きい。
・まもる
主に特性〔よびみず〕を盤面に維持したい場面で使う。トリトドンへの有効打が少ないパーティが多く、一度有効に「まもる」を決めると詰め筋になれたりも。
●努力値配分
・「だいちのちからZ」で200-156ガオガエン確定1発
・「れいとうビーム」で181-121メガレックウザ高乱数2発
・A255メガレックウザの「ガリョウテンセイ」確定耐え
・C255ゲンシカイオーガの「れいとうビーム」確定2発耐え
・S最遅
火力重視の配分。ガオガエンをトリル下で縛れるのはグラードンにはない強み。耐久は最低限オーガレックと撃ち合う上で欲しいラインを確保したが、正直足りていないので耐久振りでピンチベリーを持たせた型もありかもしれない。今回はトリル下でグラードンの代わりに出した際に、少ないターンで相手の頭数を減らして味方ゼルネアスの負担を減らしたいため火力を最大とした。
●持ち物
瞬間火力を補う『ジメンZ』。『とつげきチョッキ』以外のガオガエンをトリル下でワンパン出来るようになる等役割対象を迅速処理したり、等倍相手に削りを入れたりするのに役立つ。
【選出】
●基本選出
先発:ゲンガー+ガオガエン
後発:グラードン+ゼルネアス
初手「ねこだまし」+「トリックルーム」を『きあいのタスキ』ゲンガーのお陰でほとんどの相手に決められるので、大体はこの選出で問題なく展開可能。
ガオガエンにZを持たせたので、スムーズに瞬間火力が出せるようになった。ゲンガーとの集中攻撃でゲンシカイオーガやメガレックウザ等も倒せるので、幅広い相手に退かずに攻められる。〔いかく〕で腐るようなら「とんぼがえり」で後ろに繋ぐ。
トリル中はゲンガー、ガオガエン、グラードンの攻撃で相手を削り、終盤にゼルネアスの「ジオコントロール」から、トリル切れ後も上を取ることを意識して試合を展開する。
終盤で「ねこだまし」+「ジオコントロール」を狙える盤面が作れるとかなり大きいため、場合によってはガオガエンは攻撃させるよりも生存させることを優先する。
●vsクロバット、テテフアマージョ、ガルーラミミロップ、モロバレル、ドーブル入り
先発:ゲンガー+トゲキッス
後発:グラードン+ゼルネアス
「ねこだまし」のサポートでは「トリックルーム」が成功しなさそうな場合はトゲキッスの「このゆびとまれ」で対応する。
モロバレルやドーブルのような催眠系がいる場合もトゲキッスの『ぼうじんゴーグル』で対応する。
この先発の良い点は「おいかぜ」展開も可能な点。相手の初手がガオガエン+カプ・レヒレや、モロバレル絡みの低速な並びで「トリックルーム」の効果が薄そうだった場合は「おいかぜ」を選んで行く。選出を変えずに状況を見て戦術をスイッチ出来る対応範囲の広さが売り。グラードンもゼルネアスも「おいかぜ」との相性も良いため同じ選出でも異なる展開が可能。
●ゼルネアス軸選出
先発:ガオガエン+ゼルネアス
後発:トゲキッス+グラードン
全体的にゼルネアスの刺さりが良い場合は2枚サポートでゼルネアスを通すことに注力する。また、ゲンガーの「トリックルーム」の刺さりが悪い場合も消去法でこの4匹になる場合が多い。
「ねこだまし」、〔いかく〕、「このゆびとまれ」でゼルネアスの行動回数を稼いで相手を削って行く。トゲキッスの「おいかぜ」からのグラードンは終盤の詰めとしても試合中盤から一気に流れを掴むギミックとしても有効。
●vsオーガ(水)レック+鋼or毒
先発:ゲンガー+ガオガエン
後発:トリトドン+ゼルネアス
相手にレックウザ+水技が見えた場合はゲンシグラードンで水技を無効化出来ないためトリトドンを選出する。鋼や毒がいないオーガレックはゼルネアス単体で崩し切れるが、これらがいる場合は取り巻きでうまく削るか倒すかしてからゼルネアスを通すイメージで立ち回る。
まずはゲンガーでトリルを始動し、ガオガエンかトリトドンのZワザを的確に当ててゼルネアス圏内へ入れる。トリトドンはオーガに強いだけでなく鋼や毒にも強いので、このマッチアップでは光るコマとなる。特にガオガエンの「とんぼがえり」等でトリトドンの〔よびみず〕をうまく発動させられると一気にペースを握りやすい。
トリル終盤に出したゼルネアスを前にして、「ジオコントロール」の圧力により相手のオーガやレックが守って来ない場合が多々あるので、「ムーンフォース」や「マジカルシャイン」で素直に倒しに行く立ち回りが通りやすい。勿論トリルが切れた後で「ジオコントロール」による切り返しも可能。レックウザを倒してしまえばトリトドンで詰められる場合もあるので、臨機応変に立ち回る。
【雑感】
・読まれにくい「トリックルーム」は強い
・仮にバレていても通せるように「ねこだまし」「このゆびとまれ」のサポートはあると安心
・ゲンガー+トゲキッスの初手が「トリックルーム」「おいかぜ」どちらも選べて対応範囲が広いのが強い
・初手「トリックルーム」→5ターン目「おいかぜ」「ジオコントロール」で常に上を取る動きが強い
・広い攻撃範囲、高い火力のグラゼルネを上からも下からも通せるので的確にすばやさ操作を選べばほぼ押し勝てる
・「トリックルーム」サポートがそのまま「ジオコントロール」サポートに繋がるので柔軟性がある
・両刀グラードンは上を取った時の殲滅性能が非常に魅力的
・遅めで火力、耐久が高いゼルネアスはミラーを考慮しなければ最強の数値。ミラーも先に処理することが多い
・トリトドンは穴埋めとしてしっかり機能してくれたが、オーガレック+ナットレイだけが鬼門
・場合によってはトリトドン+グラードンを両方選出するとカイオーガ軸にかなり強くなれる
* * *
今回の紹介は以上です。長文をお読み頂き、ありがとうございました!
次はアカバさんが世界大会本番に持ち込んだパーティについて書けるはず・・・お楽しみに!