こんにちは、ユウキです。
本記事ではWCS2020のルールとなるガラルダブルの「このゆびとまれ」「いかりのこな」要員についてまとめます。
特に今作強力な「トリックルーム」軸パーティを考える上で、「ねこだまし」による行動停止の安定感がダイマックス登場により薄れた今、「このゆびとまれ」「いかりのこな」による「トリックルーム」始動サポートはほぼ外せない要素となります。
候補となるポケモンそれぞれの長所について理解した上で選定したいところ。
【基本データ】
種族名 | HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 特性 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ピッピ | 70 | 45 | 48 | 60 | 65 | 35 | マジックガード/メロメロボディ |
ピクシー | 95 | 70 | 73 | 95 | 90 | 60 | マジックガード/メロメロボディ |
トゲピー | 35 | 20 | 65 | 40 | 65 | 20 | てんのめぐみ/はりきり/きょううん |
トゲチック | 55 | 40 | 85 | 80 | 105 | 40 | てんのめぐみ/はりきり/きょううん |
トゲキッス | 85 | 50 | 95 | 120 | 115 | 80 | てんのめぐみ/はりきり/きょううん |
イエッサン♀ | 70 | 55 | 65 | 95 | 105 | 85 | マイペース/シンクロ/サイコメイカー |
バタフリー | 60 | 45 | 50 | 90 | 80 | 70 | ふくがん/いろめがね |
最終進化系に限れば全部で4種しかおらず、かなり候補が少ないのが特徴。
ルカリオのようにガラル図鑑には登場するものの習得技から「このゆびとまれ」が削除された例もあり、意図的なバランス調整のように感じる。
尚、習得技はバタフリーのみ「いかりのこな」で、他は全員「このゆびとまれ」。「いかりのこな」は草タイプ、〔ぼうじん〕『ぼうじんゴーグル』の行動を吸えないことに注意。基本は「このゆびとまれ」の方が技としての隙が少なく優秀。
【補助技】
種族名 | 手助け | 嘘泣き | サイチェン | 癒願い | お先 | 癒波動(花粉) | 命の雫 | 壁 | 神秘 | 重力 | 凍風(ネット) | 追風 | アロマ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ピッピ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × | ○ |
ピクシー | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × | ○ |
トゲピー | ○ | × | ○ | × | ○ | × | ○ | ○ | ○ | × | × | × | × |
トゲチック | ○ | × | ○ | × | ○ | × | ○ | ○ | ○ | × | × | × | × |
トゲキッス | ○ | × | ○ | × | ○ | × | ○ | ○ | ○ | × | × | × | × |
イエッサン♀ | ○ | × | ○ | ○ | × | ○ | × | ○ | ○ | × | × | × | ○ |
バタフリー | × | × | × | × | × | ○ | × | × | ○ | × | ○ | ○ | × |
有用そうな補助技をピックアップし、習得可否を比較してみた。
種類ごとの比較では、ピクシー系統の補助技の多さが目を引く。
それぞれの補助技の使い道についても触れる。
・てだすけ
物理特殊問わず、全体技にもかかる火力補助技。組む相方を選ばないので採用しやすい。
・うそなき
特殊アタッカーの強力な補佐になる。無理矢理突破出来る範囲が広がる。
・サイドチェンジ
「このゆびとまれ」のほぼ下位互換なので優先して採用することはないが、トリル要員とのタイプ相性が優れる場合は「このゆびとまれ」をしたときよりも互いのHPを温存したまま「トリックルーム」に繋げられる。「このゆびとまれ」要員をただ倒されるのを避け、生存させたい場合に選択肢に入って来る可能性もある。
・いやしのねがい
主に自主退場技として、初手で倒されなかった場合にトリルの残りターンをエースに多く渡すために有用。
・おさきにどうぞ
この指とは異なるトリル始動サポートとして優秀で、主に上からの怯みケアや、ジュラルドンの「ドラゴンテール」によるトリル阻止に対して有効。
・いやしのはどう(かふんだんご)
味方を50%回復。エースの体力維持、トリル再始動狙いのトリル要員への回復等。また「ふんか」「しおふき」等のHP依存の攻撃技を持つエースのサポートにも。
・いのちのしずく
新技。自分と味方を25%回復。いやしのはどうと比較すると味方の回復量が半減している代わりに自身の回復も行える点で、使い道がある。自身の回復により「このゆびとまれ」使用時の生存率アップがそのまま味方の行動回数増加に繋がる。
・リフレクター/ひかりのかべ
味方の耐久補佐に。ジュラルドンで上からワンパンでトリル阻止を狙う相手に対してダメージ軽減でそれをカバーしたり、トリル成功後のエースが積み技を使う隙を作れる。
・しんぴのまもり
主にバタフリーの催眠技対策なので、最速バタフリーを抜けるトゲキッスかイエッサンに採用したい。追加効果による事故防止にも。
・じゅうりょく
低命中だがリターンの大きい「さいみんじゅつ」や浮いている相手に攻撃を通せると嬉しい地面タイプのアタッカーと組ませて使う。
・こごえるかぜ(エレキネット)
トリル以外の素早さ操作技。選出次第で別の戦い方も視野に入れられるように。トリル切れ後に上を取る手段を確保する意味でも。
・おいかぜ
同上。今作から素早さ変更技は使った直後から行動順が再計算されるため、トリルラストターンに撃つ場合は注意。
・アロマセラピー
味方の状態異常回復。基本は「しんぴのまもり」で良いが、後から対応出来るのが魅力。
【物理耐久ランキング】
No. | 種族名 | HB特化耐久指数 |
1 | 輝石トゲチック | 36450 |
2 | トゲキッス | 30912 |
3 | 輝石ピッピ | 29205 |
4 | ピクシー | 27674 |
5 | 輝石トゲピー | 27264 |
6 | イエッサン♀ | 22656 |
7 | バタフリー | 18704 |
【特殊耐久ランキング】
No. | 種族名 | HB特化耐久指数 |
1 | 輝石トゲチック | 41796 |
2 | トゲキッス | 35136 |
3 | 輝石ピッピ | 33984 |
4 | ピクシー | 31512 |
5 | イエッサン♀ | 30444 |
6 | 輝石トゲピー | 27264 |
7 | バタフリー | 24215 |
【総合耐久ランキング】
No. | 種族名 | HB特化耐久指数 |
1 | 輝石トゲチック | 33655 |
2 | トゲキッス | 28608 |
3 | 輝石ピッピ | 26085 |
4 | ピクシー | 25149 |
5 | 輝石トゲピー | 22791 |
6 | イエッサン♀ | 22656 |
7 | バタフリー | 17910 |
【素早さランキング】
No. | 種族名 | 素早さ種族値 | 無振り実数値 | 最速実数値 | 最遅実数値 |
1 | イエッサン | 85 | 105 | 150 | 81 |
2 | トゲキッス | 80 | 100 | 145 | 76 |
3 | バタフリー | 70 | 90 | 134 | 67 |
4 | ピクシー | 60 | 80 | 123 | 58 |
5 | トゲチック | 40 | 60 | 101 | 40 |
6 | ピッピ | 35 | 55 | 95 | 36 |
7 | トゲピー | 20 | 40 | 79 | 22 |
【個別雑感】
■ピッピ
・強特性〔フレンドガード〕が未解禁のため、優先して採用する旨味がこれまでより薄い
・『しんかのきせき』持ちなら一応ピクシーより耐久が高く、総合3位
・〔マジックガード〕は定数ダメージで『きあいのタスキ』が削れないのが優秀
・素早さの低さを活かすためにピクシーではなくピッピを採用する余地はある
・その場合はより遅いトゲピーがライバルになる
・HPの低さを活かす「がむしゃら」は没収されたので注意
・補助技が豊富で選択肢が多い
・他が覚えない「ちいさくなる」はトリルして単純に殴るのとは別の勝ち筋を増やせる面白い技
■ピクシー
・特性〔てんねん〕が未解禁
・火力はそれなり。トゲキッスが覚えない「ムーンフォース」のお陰でフェアリー技の威力は高い
・〔マジックガード〕なら『いのちのたま』を持たせてもデメリットを踏み倒せる
・トゲキッスが覚えない攻撃技で有用そうなのは「10まんボルト」「れいとうビーム」あたり
・トゲキッスでは殴れない範囲を殴らせる運用か、「ちいさくなる」で勝ち筋を増やす運用が差別化点
■トゲピー
・耐久力は『しんかのきせき』込みでピクシー同等だが、基本は『きあいのタスキ』に頼るのが無難か
・素早さが使用者の中で最遅なので、トリル下で遅い味方より先に動かしてサポートしたい場合に採用価値がある
・優秀な補助技が多いので火力がなくとも困る場面はあまりない
・HPの低さを活かす「がむしゃら」は没収されたので注意
・進化系と異なり飛行タイプがなく、地面技を喰らう代わりにフィールドの効果を受けられる
■トゲチック
・『しんかのきせき』込みで耐久力トップ
・高耐久から豊富な補助技でサポート回数を稼げる
・火力、素早さは中途半端なのでサポート以外の性能は見込みづらいので注意
・トゲピー、ピッピには劣るが素早さはかなり低い方なのでそれを活かす形も出来なくはない
■トゲキッス
・耐久力は最終進化系の中でトップ
・トゲチックと違いアイテムが自由で、半減木の実や回復木の実を持てるのが売り
・「あくび」による流し性能で相手のダイマックスに強い
・地面技、ドラゴン技を無効化しつつ吸える優秀な耐性
・高い耐久力だけでなく特攻の値もトップで、アタッカーとしても優秀
・ダイマックスすると飛行技で素早さを上げられるので単体で勝ち筋になれる&味方の素早さサポートにもなる
・〔てんのめぐみ〕「エアスラッシュ」による行動不能も狙える
・「おさきにどうぞ」からの先制「トリックルーム」も狙える。「このゆびとまれ」と両立可能なキャラの中では最速
■イエッサン♀
・隠れ特性〔サイコメイカー〕が非常に強力でパーティ全体に先制技耐性が付く
・登場しただけで自身も浮いていない味方も「ねこだまし」を無効化出来るため、初手「ねこだまし」持ちに崩される心配がないのが最大の強み
(他の「このゆびとまれ」「いかりのこな」要員だと初手「ねこだまし」持ち+トリル要員をワンパンするポケモンの並びに対して両「まもる」から入らないと安定しないが、イエッサン♀+接地しているトリル要員であれば「まもる」の必要がない)
・地味に自身も「ねこだまし」も覚えるが〔サイコメイカー〕の場合は運用が難しい
・エスパー技の威力が上がるのでブリムオン等のエスパータイプのトリル役との相性が良い
・素早さ種族値が最も高いので先手での「リフレクター」「ひかりのかべ」と相性が良い
■バタフリー
・〔ふくがん〕「ねむりごな」は驚異の97.5%催眠。これにより放置されても問題ないサポート性能の高さが売り
・催眠技の存在からスムーズに倒してもらいやすく、トリル始動後に裏から出すエースにターンを渡しやすい
・「おいかぜ」も覚えるのでトリル一辺倒ではない攻め方が可能に
・浮いており地面技を無効化しつつ吸える
・地味にキョダイマックスも可能。「キョダイコワク」は確率により実質「ダークホール」になる凶悪性能
・攻撃技である上に味方へ撃つと回復させられる「かふんだんご」が優秀。自身が「ちょうはつ」されても味方を回復出来る
・「ねむりごな」無効の草タイプには一致虫or飛行技で抜群を取れるため単体での対応範囲は広い
・「いかりのこな」は草タイプに無効なのでエルフーンの「ちょうはつ」を吸えない点に注意
【最後に】
以上でまとめを終わります。
選択肢が少ないながらも、どれも個性があり採用理由が見つけられそうな面々ですね。
サポート技としての優秀さはピカイチなので、トリパだけでなく様々なパーティに入ると思います。その際、候補を比較するのに役立てば幸いです。
ここまで読んで下さりありがとうございました!