ユウキのめざめるパワー(氷)

ポケモンバトル考察

【WCS2021】PJCS2021予選レポート

こんばんは、ユウキです。
4/9~4/12にポケモンジャパンチャンピオンシップス(以下PJCS)2021予選のインターネット大会が開催されました。
参加された皆さん、お疲れ様でした。

何と今回、2018年以来3年ぶりに予選を抜けることが出来ました!やったー!!!
オンライン大会ではありますが、二度目の全国大会の切符を手に入れました。

 

 

個人的に子育て世代の方が予選抜け報告しているのを見たことがなく、育児をしながらでもやれるんだぞ!というのを自身で証明したかったので大変嬉しいです。
また、今回は大会告知後1ヶ月弱という短い準備期間でしたが、集中して取り組んで結果が出たので自信に繋がりました。

準備期間~予選の取り組み方について後で振り返りたい場面が出て来ると思うので、備忘録がてら書きます。誰かの参考になれば幸いです。

 

 

【準備期間】2021/3~4月
基本的に普段のポケモンのプレイスタイルは「深夜に睡眠削ってガッツリ」という形。
最近の生活スケジュールの一例を挙げます。

07:00 起床
07:30 子供を保育園に預けて会社へ
08:00 出社
    仕事
17:00 退社 帰りに保育園にお迎え
17:30 帰宅
17:40 夕食準備
18:30 夕食
    子供と遊びつつ家事(夕食片付け、食器洗い等)
20:00 妻帰宅、妻夕食
21:00 風呂
    家族団らん
22:30 妻子就寝
    家事(風呂掃除、洗濯、保育園準備等)
23:30 家事終了
    眠くなるまでポケモン
01:00~03:00 就寝

定時退社出来ている点では仕事の拘束時間は短く、かなり恵まれています(会社に家庭を支えたい旨を伝えてそれが可能な部署に異動させて貰った)。
ただ仕事が忙しい妻の代わりに保育園の送迎や夕食準備、洗濯等の家事全般をやっているため、実際に自分の好きに使える時間は妻子就寝後に全ての家事を終えて以降の深夜帯になります。

就寝時間は自身の疲れ具合やポケモンのモチベーション次第で前後し、妻子の就寝時間も彼らの疲れ具合で前後するため、日に平均2~3時間プレイ時間を確保出来れば良い方ですね。
土日も仕事こそないですが、日中は家族サービスの時間なので同様に深夜のみプレイ。

暇な学生時代からしたら自由時間はかなり減ってしまいましたが、これでも仕事や家庭を持った上ではかなり時間を捻出している方かなと思います。
なるべく自由時間を増やすために時短手段を用いてあれこれ工夫しているつもりですが、それについては長くなりそうなので機会があれば別記事にします。

普段は2:00までポケモンやればいい方でしたが、丁度1ヶ月前の3/12頃にPJCS2021予選の開催告知があってからは取り組みの時間を増やして3:00まではやっていた日が多いと思います。
というのもシリーズ8の伝説ありルールは元々シングルしか触れておらず(2021年の全国大会のルールは全国ダブルだと思っていたので、伝説ダブル戦はやる必要を感じていなかった)、PJCS2021予選の告知を見て「やったことないルールなのに既に準備期間1ヶ月切ってる!?これは相当気合入れないとヤバいぞ」となり、遅れを取り戻すために頑張りました。

平日の睡眠時間4hって平気なの!?という疑問もあると思いますが、この生活に慣れてしまうと案外日中会社でも眠くならないですし、体調も子供から胃腸炎を貰った時以外は健康でしたw
このやり方はある程度体力と若さがある前提の無理な方法なので年を取ったら改める必要がありますが、最近はこんな感じで睡眠削って命懸けでポケモンやってます。

ちなみに睡眠時間6hを2週間続けるだけで24h徹夜した状態や飲酒した状態と同じ程度の認知機能になってしまうらしいので、危険作業の伴う仕事の方は真似しないようにしましょう。
私も予選終わったのでしばらくはゆっくり寝ることにしますw

 

 

【構築選択】
今回は1ヶ月弱と準備期間が短かったことから、以下の方針を立てていました。

①使い慣れた伝説を握る
②1つの伝説に絞って考察・練習をする

ザシアン等にも興味はありましたが、時間がない中で新規伝説を一から触って行くにはリスクが高いと判断し、曲がりなりにも10年以上ダブルのガチ対戦をやっている経験値でカバーしたいと思い、過去の伝説ありルールでも愛用していたカイオーガを相棒に選択しました。

カイオーガの選択自体は正解で、環境トップのザシアン軸に対して高い勝率をマーク出来たのもカイオーガ自身がザシアンに強かったからでしょう。
これまでカイオーガを扱って来た経験に加えて、剣盾の全国ダブルでの経験もあればダイマックスカイオーガという新たな生き物の使い方を覚えるのにそこまで時間はかかりませんでした。

調整していたランクマでも予選に持ち込んだ6匹になってから15-2で大会前日に瞬間5位まで順位を伸ばせたので、ある程度自信を持って臨むことが出来ました。

ちなみに2021/1月に全国ダブルでブリザポス入りトリパでランクマ瞬間2位を達成出来たことからブリザポスの扱いにも自信はあったので、似た運用が可能な白バドレックスも有力候補でしたが、サブロムのストーリーが未クリアで白バドレックスが使えないことから断念しました。
忙しい中でサブロムのストーリーを進めるくらいならカイオーガ軸を煮詰める方に時間を回した方が賢明だと判断しましたが、仮にサブロムがクリア済だったら他の選択肢も検討出来たので、選択肢を狭めないためにもストーリーは時間があるときにクリアしておくべきですね(これ竜王戦の時にも言ってたけど結局やらなかった)。

 

 

【予選】
★DAY1 4/9(金)
0:00~3:00 サブ15戦 12-3 1616

 

★DAY2 4/10(土)
10:00 起床 7h睡眠
14:00~16:00 2h昼寝(妻の休日出勤中に子と2人で)
22:00~1:00 サブ15戦 21-9 1636
サブ30戦の伝説使用率や勝率を分析し、メインの改善策検討
4:00就寝

 

★DAY3 4/11(日)
10:00 起床 6h睡眠
17:00~19:30 メイン15戦 11-4 1602
19:30~21:10 夕飯・家事
21:10~3:20 メイン22戦 29-8 1754 47位
4:00 順位確認 48位 就寝


★DAY4 4/12(月)
7:00 起床 3h睡眠
7:00 順位確認 86位 絶望
7:30 保育園に預ける
7:45 帰宅 順位確認 96位 覚悟を決める
8:00 魂の一戦 勝利 30-8 レート1767 26位
8:15 順位確認 28位 サブで1戦して勝利
8:30 順位確認 28位
8:45 順位確認 28位
8:59 順位確認 28位
9:30 フレックス出社

 

 

【対戦時間】
・1戦約10分ペース
・マッチング時間や小休憩を含めて15戦で3hかかるペースだった
・45戦で9h 2ROM最大90戦で18hを三日間で割り振り
・実際の試合消化は今回はメイン38戦、サブ31戦で計69戦

 

 

【良かった点】
・今回使った構築は攻め重視でサイクルは回さないので、試合時間が短いのが良かった
・今回は初めてメインロムを最終日まで触らなかったが、最終日夕方からの方がレートの伸びは良い
・先に30戦したサブロムでの反省点をメインロムの構築に反映し、細部を改善した状態で出られたのが良かった
・平日は睡眠時間が短い代わりに、土日は朝ゆっくりさせてもらって睡眠を長めに確保した
・普段から平日深夜0:00~3:00にランクマをする習慣をつけていたので、3:00付近でも眠気でプレイが乱れることは少なかった
・一度負けたら部屋から出てリフレッシュを徹底し、運負けした後はクッキー(飼い猫)のモフモフに顔を埋めることでストレスを軽減した
・メンタル管理によりメインロムは連敗は1回しかせず、大崩れしないで戦えた
・事前のランクマで試合時間を頭に入れた上で、間に合うように計画して取り組めた
・最終日深夜にある程度のところで寝て、朝に追加で潜る展開に関しても一応事前にシミュレーションしていたので、想定通りに焦らず実行することが出来た

 

 

【反省点】
・土日はゆっくり寝れた反面、金曜深夜は一週間の疲れが取れていない状態で挑んだせいか変なミス(ダイマすべき所でしなかったり選択時間切れ)をしたので、本番1週間前ぐらいから睡眠時間の確保に努めるべき
・サブロムのストーリーをクリアしていないため、使える伝説が限られていた
・保険で登録したサブロムだったが、試合数を充分に稼ぐ時間がなく保険としては機能しなかった
(勝率がもっと良ければ30戦で1700付近をキープして保険に出来たかもだが、微妙だったのでそのまま放置になった)
・DAY4朝に後がない状態で魂の1戦をするのが吐きそうな程プレッシャーだったので、こんな時にサブロムも同レート帯にいて片方コケても大丈夫だといいなぁと思った
・終盤の追い上げが完全に想定以上だった。DAY3就寝前で50位以内だったが、残り5hでもう50人は抜かされないだろうと思って半ば安心しながら眠ったのに朝起きてから完全に青ざめた
・終盤の追い上げがあったとしても間に合う時間に起きたつもりだったが、保育園に送ることや会社に出社が遅れる連絡をすることまで考えると非常に慌ただしく、精神的余裕もなかった
・今回のデータを参考にして、より安心出来る順位まで上げてから寝て朝潜るハメにならないようにする
・奇跡的に早朝の1戦で勝てたから良かったが、深夜対戦は慣れていても早朝対戦は慣れていないので頭がちゃんと働くか心配だった。これも想定して起きてすぐ勝てるように練習しておくべきかも

 

 

【その他伝えたいこと】
・家庭がある人は予選の膨大な対戦数をこなす時間を得るには家族の協力が必要不可欠
・普段から家族を大事にし、感謝の気持ちを伝えることも忘れずに
・結局ポケモンはどれだけやったかゲーなので、時間を捻出するガッツや体力も必須
・限られた時間の中で結果を出すためには取捨選択、効率重視の練習が大事
ポケモンは1人でも出来るゲームだが、仲間がいた方が考察が捗る
・メンタルスポーツの側面が強く、運負けで崩れない精神力も非常に重要

 

 

スペシャルサンクス】
・全面的に協力してくれ、特に結婚記念日でもあった最終日の夕方~深夜にポケモンに専念させてくれたあや
・可愛い笑顔で日中の癒しを与えてくれたナツキ
・対戦中ずっと同じ部屋にいてくれ、たまにストレス軽減に付き合ってくれたクッキー
・構築相談に乗ってくれたえむさん
・進捗報告をして励まし合ってくれたアカバさん
Twitterで応援や激励の言葉を下さった皆様

 


本当にありがとうございました!
5月の本戦も頑張ります!!

【剣盾シングル】スパイクチャレンジ考察

こんばんは、ユウキです。
今回は来週末3/19(金)~22(月)に開催予定のインターネット大会「スパイクチャレンジ」について考察します。

 

 

【大会概要】
日程:3/19(金)9:00~3/22(月)8:59
ルール:シングルバトル ※ダイマックスなし
持ち時間:7分
総合時間:20分
試合数上限:1日15戦 計45戦

画像

 

 

【使用可能ポケモン
・ガラル図鑑No.001~397のポケモン
・ヨロイ島図鑑No.001~210のポケモン
・カンムリ雪原図鑑No.001~209のポケモン

 

 

【使用不可ポケモン
S14までのランクマッチルールから下記を除いたポケモンと考えると分かりやすい。

ホウエン御三家
ジュカイン/ラグラージ/バシャーモ

アローラ御三家
ジュナイパー/アシレーヌ/ガオガエン

・準伝説
スイクン/ライコウ/エンテイ
ラティオス/ラティアス
アグノム/ユクシー/エムリット
クレセリア/ヒードラン/レジギガス
ランドロス/ボルトロス/トルネロス
カプ・コケコ/カプ・ブルル/カプ・レヒレ/カプ・テテフ
※3鳥(原種、ガラル両方)、レジ系、3闘は参加可能

ウルトラビースト
ウツロイド/カミツルギ/フェローチェ/マッシブーン
テッカグヤ/アクジキング/ツンデツンデ
デンジュモク/ズガドーン/アーゴヨン

 

 

ダイマックス廃止の影響】
①技威力が抑え目になる
・全体的に崩し手段が乏しくなる→受けが有利な環境
・素で高威力を出せるキャラの需要が上がる

 

ダイマックス択がない
・相手のダイマックスを警戒しなくて済み、立ち回りが楽
ダイマックスで強弱関係を逆転されることがなく、有利不利が明確

 

③能力上昇手段が限られる
・ダイナックル、ダイアシッドがないため殴りながら積むのは難しい
ウルトラビーストもいないため、自信過剰と白/黒の嘶きくらい
・ダイジェットもないため素早さ勝負になりやすい
 (メジャーな加速アタッカーのバシャーモも不在)

 

ダイマックス前提のエースが減る
ダイマへの依存度の高いポケモン、型の淘汰
・すいすいゲロゲや砂掻きドリュ等は単体での運用は難しくなる
・天候エースは天候要員とセットが基本となり選出枠を圧迫する

 

ダイマックスでこだわり解除が出来ない
・こだわり系アイテムのデメリットが目立つ
・採用する場合は技範囲よりも技の一貫性がより重要に
・技が一貫しない場合は慎重な技選択を要求される

 

⑥必中技が限られる
・詰めの場面で必中技が撃てないのでメインが命中100でないキャラは不安
・小さくなる等、回避率上昇系の対策が難しくなる

 

⑦怯みを無効化出来る手段が限られる
・天の恵みエアスラトゲキッスが実質強化

 

⑧守るを貫通する手段が限られる
ダイマックス技がないため守る、トーチカ等が安定して撃てる
・唯一貫通出来るウーラオスには注意

 

 

【雑感】
メガシンカもZ技もダイマックスもない純粋な勝負は第五世代ぶり
・そのため第五世代のゲーム性と通じる部分があるかも
・崩し手段が通常ルールより乏しいため、受けが強い環境になる
・見えない択や逆転が発生しにくく、互いの認識通りに展開する
ダイマ抜きでスペックが高いキャラが限られるため、使用率上位は固定されそう
・全対応を目指した受けパvs受けを徹底的に対策した崩しパの構図
・受けミラーのTODがある程度起こりそうなので、そこまで想定して組むべき

 

【強そうなキャラ】
■ウーラオス
・現環境でも使用率上位の対策必須キャラ
ダイマックスなしで性能が完結しているため運用に支障がない
・鉢巻で受け崩し、確定急所でコンボパ潰し等


■サンダー
・攻撃範囲、火力とボルトチェンジが優秀
・羽休めでの受け運用も強く、ダイマがないので受け切れる相手多い
・素暴風しか撃てないので通常ルールより運要素増えそう


■ウオノラゴン
・非ダイマ高火力の筆頭
・エラ噛みで多くの相手を蹴散らせる
ダイマで無理やり耐えられることがないため有利対面を取れれば1匹以上は確実


■ゴリランダー
・フィールドグラスラが高火力先制技で強い
剣舞や鉢巻等で崩し性能も高い
・対策してればすぐ止まるが、逆に言えば対策必須


■エースバーン
・広い攻撃範囲と高い火力で受けにくい
・タスキ型の対面性能
ダイマックスがないので全抜きは狙いにくい


ガブリアス
・純粋に数値が高い
・攻撃範囲と剣の舞による崩し性能
・貴重な素早さ上昇攻撃のスケイルショットもある


エルフーン
・両ウーラオスに強い貴重な存在
・やどみがのハメ性能で受けにも強め
・コットンガードで物理を詰ませられる


ドヒドイデ
・強そうなアタッカーの多くに強い
・それ以外にも受かる相手が非常に多い
ダイマックスに全く依存しない性能


■ラッキー
・物理環境ではあるが、特殊全般に圧倒的に強い
ダイマックスに全く依存しない性能
ダイマックス技がないので小さくなる型が強力


トゲキッス
・天の恵みエアスラが無限の可能性
・ウーラオスやゴリランダーにタイプ上有利なのも偉い
・サンダーがどれだけいるか次第

 

* * *

 

今回の記事は以上になります。最後までお読み頂きありがとうございました!
まだまだ練習中ですが、どのような環境になるのか楽しみですね。
ご意見、ご感想、ご質問等があればコメント欄やTwitter(@yuki_rotom)に遠慮なくお願いします!
ではまたノシ

【剣盾シングル】壁対策/全抜き対策まとめ

こんばんは、ユウキです。
今回は最近数を増やしている壁パーティの対策についてまとめてみました。壁対策に悩んでいる皆さんは是非参考にしてみて下さい!



【最近の環境の変化】
・2/11に私が壁ゼルネで瞬間1位達成、解説記事とレンタルチーム公開
・くろこさんやポケソルをはじめ、youtubeでも何度か取り上げられる
・多くの方に参考にして頂き、戦術が広く認知される
・レンタルも含めて使用者が環境に増えたことにより対策が進む

★参考リンク

使用率ランキングや技に変化が見られる等、環境に影響を与えた実感が持てたのは久し振りだったので個人的には嬉しかった。(第7世代の永久保証ポリゴンZ以来)
ただ、壁パーティ使いとしては対策する人が増えるのは逆風なので、壁対策についての理解を深めることで突破口を考えたい。

以下に、壁パを長く使って来た経験・知識と直近のトレンドを踏まえて壁パの対策方法について具体的に述べる。
また、壁パを使う側がそれらをどう対策していくべきかについても触れたいが、文量が多くなるため次の記事に分割する。



【想定する壁役】
壁展開ポケモンは以下のようなポケモンを想定。

クレッフィ@ひかりのねんど いたずらごころ
リフレクター ひかりのかべ まきびし でんじは てっていこうせん イカサマetc

■オーロンゲ@ひかりのねんど いたずらごころ
リフレクター ひかりのかべ ちょうはつ ソウルクラッシュ イカサマetc

■レジエレキ@ひかりのねんど トランジスタ
リフレクター ひかりのかべ ワイルドボルト だいばくはつ サンダープリズン ボルトチェンジetc

■キョダイラプラス@ひかりのねんど
うたかたのアリア ぜったいれいど フリーズドライ かみなり ほろびのうたetc

■Aキュウコンきあいのタスキ ゆきふらし
オーロラベール ふぶき フリーズドライ ムーンフォース ぜったいれいど アンコール さいみんじゅつetc



【壁対策】
上記パーティを皮切りに「リフレクター」「ひかりのかべ」戦術の強さが広まった。
こと伝説戦においては、壁展開が通常ルールよりも更に強力であると私は考えている。
その最たる理由が伝説枠の数値の高さであり、全くの無対策だと壁ターンを枯らす動きや複数匹で頑張って倒す動きを取りにくい。
そこで最近では、壁展開自体にしっかりと回答を持ったポケモンや技の採用率が伸びて来ている。


かわらわり
最もメジャーな壁対策の1つ。攻撃しながら壁を破壊出来るため展開役を倒して数的有利を取れる。
汎用性もそこそこあり、格闘打点としてだけでなく「ダイナックル」で攻撃を上げられるため全抜き性能の向上にも繋がる。
クレッフィの「でんじは」無効の地面枠に持たせることで私が使っていた「リフレクター/ひかりのかべ/まきびし/でんじは」クレッフィを完全に無効化しつつ展開を阻止出来る。

ドリュウズ@いのちのたま すなかき
じしん アイアンヘッド ロックブラスト かわらわり
クレッフィ、オーロンゲ、レジエレキの全てに強い
・ゼルネアスにも強い
・「ダイロック」+特性「すなかき」で素早さ2倍になるので先に展開出来る
・「ダイナックル」や「つるぎのまい」で全抜き性能を高められる

ガマゲロゲ@いのちのたま すいすい
アクアブレイク じしん パワーウィップ かわらわり
クレッフィ、レジエレキに強烈に強い
・物理か特殊か、アタッカーかサポートかが初見で分かりにくい
・「ダイストリーム」+特性「すいすい」で素早さ2倍にしつつ水技の威力を上げて先に展開出来る
・「ダイナックル」で全抜き性能を高められる

最も汎用性が高いのは上記2匹だろう。
他にもランクマッチでは下記のようなポケモンも見かけた。
かわらわり」は覚えるポケモンが多いため、あからさまな壁対策とは異なりどこに仕込んでいるかがバレにくいのが最大の利点だろう。

■ウーラオス
ランドロス
■ヌオー
ラグラージ
バンギラス
ボーマンダ
メタグロスetc


サイコファング
かわらわり」と同じ効果だが使用者が少ないため見ることは稀。
禁止伝説枠で覚えるポケモンがいるため注意が必要。

■ザシアン
・使用率No.1の伝説枠
・ゼルネアスに強い
・「サイコファング」採用率は現在11%前後
ドヒドイデやムゲンダイナへの打点を兼ねたサブウェポンとして

■日食ネクロズマ
・タイプ一致で撃てるため汎用性が高い
・ゼルネアスに強い

■ウオノラゴン
・特性「がんじょうあご」で高威力
ドヒドイデや水ウーラオスへの打点を兼ねたサブウェポンとして


③すりぬけ
壁を無視して攻撃を当てられる。
特筆すべきは壁無効に加えて「みがわり」貫通の効果もあることにより、ゼルネアスの「みがわり」を無視して本体に攻撃を当てられる点。
使用者は限られており、現環境でも使えそうなのは以下2匹ぐらいか。

■ドラパルト
・「りゅうのまい」で突破力を上げられる
・「でんじは」「おにび」「のろい」等の妨害技もある
・レジエレキに強い
クレッフィ、オーロンゲ、ラプラス、Aキュウコンには弱い
・ゼルネアスに弱点を突かれる

シャンデラ
クレッフィ、Aキュウコンに強い
・オーロンゲ、ラプラスには弱い
・ゼルネアスのメインウェポン半減
・「クリアスモッグ」や「トリックルーム」+「のろい」で積みへの切り返しが可能


④コートチェンジ
採用率は低いが壁を壊すどころか「奪って自分のものにする」という唯一無二の性能で、決まれば試合を大きく動かせる。

■エースバーン
・唯一の使用者
・使用率自体が高いポケモンなのでバレずに対策を遂行しやすい
・採用する技スペースを取りにくいのが課題


きりばらい
壁だけでなく「ステルスロック」「まきびし」等も除去出来るためクレッフィの仕事をほぼ無効化出来る。
互いの場の効果を除去するため、自身が「ステルスロック」や壁展開を使いたい場合は注意。
覚えるポケモンに飛行タイプが多いため、レジエレキに弱くなりがち。
オーロンゲの「ちょうはつ」で止まる点も注意。

カプ・レヒレ
・「ミストメイカー」で「でんじは」を無効化出来る
・「ちょうはつ」を覚える
・「くろいきり」で起点回避も可能

■アーマーガア
クレッフィ、オーロンゲに有利
・「ちょうはつ」を覚える
・「キョダイフウゲキ」で殴りながら「きりばらい」も可能


⑥急所
急所に当てれば壁の効果を無視出来るため、壁パの有効な対策の1つ。
とはいえ狙って急所に当てるのはウーラオス等の一部の確定急所技以外には不可能なため、能動的に狙うなら「きあいだめ」やピントレンズ、特性「きょううん」、「リーフブレード」等の急所率の高い技を駆使するのが良いだろう。
私も使っていた特性「スナイパー」の「きあいだめ」インテレオンは壁パ対策としてもかなり強い。
ただしクレッフィの「でんじは」を受けると全抜き性能が著しく落ちるため、取り巻きに「ちょうはつ」や「しんぴのまもり」、「みがわり」+「バトンタッチ」を入れる等工夫が必要。

また、最悪無対策でも「どこかで有効急所引けばいいや~」と抜群高火力技を連打する動きも運次第ではあるが対策になる。

■ウーラオス悪@きあいのタスキ
あんこくきょうだ ふいうち インファイト カウンター

■ウーラオス水@きあいのタスキ
すいりゅうれんだ アクアジェット インファイト カウンター

■インテレオン@ピントレンズ スナイパー
ねらいうち れいとうビーム エアスラッシュ きあいだめ

トゲキッス@ピントレンズ きょううん
マジカルシャイン エアスラッシュ かえんほうしゃ わるだくみ

■ネギガナイト@ながねぎ きもったま
インファイト リーフブレード つじぎり ブレイブバード


⑦積み技
壁ターンに「つるぎのまい」や「わるだくみ」を積んで壁もろとも貫通を狙う作戦。
「ちょうはつ」オーロンゲ入りには狙えないが、レジエレキやクレッフィ入りには有効。
私のパーティでは物理は「てっぺき」アーマーガア、ランクルス、特殊は「ジオコントロール」ゼルネアス即投げで対処していたが、相手の構成によっては後出しからの対処が間に合わない場合もあるため有効な対策となる。
クレッフィの「でんじは」で足を奪われると全抜きが厳しくなる上に痺れて動けないと不利なゲームになるので、なるべく「でんじは」無効が望ましい。
運に自信があれば「でんじは」を食らっても「りゅうのまい」や「ちょうのまい」等の素早さ上昇の積み技を連打すればしっかり上を取って全抜きを狙える。
殴りながら火力を上げられる「ダイナックル」「ダイアシッド」「じしんかじょう」「ビーストブースト」「しろのいななき」「くろのいななき」持ちであれば、「ちょうはつ」オーロンゲ入りも崩せる。


ドリュウズ@いのちのたま すなかき
じしん アイアンヘッド ロックブラスト つるぎのまい

ランドロス@ラムの実
じしん そらをとぶ ストーンエッジ つるぎのまい

■ドラパルト@たべのこし すりぬけ
ドラゴンアロー ゴーストダイブ みがわり りゅうのまい

■日食ネクロズマじゃくてんほけん
メテオドライブ じしん ねっぷう りゅうのまい

ウルガモス@ラムの実
ほのおのまい サイコキネシス ギガドレイン ちょうのまい

バシャーモじゃくてんほけん かそく
フレアドライブ インファイト バトンタッチ つるぎのまい

ギャラドス@いのちのたま じしんかじょう
たきのぼり とびはねる じしん りゅうのまい

フェローチェ@いのちのたま ビーストブースト
インファイト トリプルアクセル ドリルライナー じごくづき

■バドレックス白@ラムの実 じんばいったい
リザードランス 10まんばりき タネばくだん つるぎのまい

■バドレックス黒@きあいのタスキ じんばいったい
アストラルビット サイコショック リーフストーム わるだくみ


⑧ちょうはつ
壁の使用そのものを封じる。積み技も封じられるため壁+積みを前提としたパーティ全般に強くなれるが、実際は刺さるのはクレッフィキュウコンくらいで対策となるかは怪しめ。
クレッフィは攻撃性能が低いのでかなり有効。
レジエレキは素早いため「いたずらごころ」以外では先制で「ちょうはつ」出来ない上、アタッカー型も一定数存在し、火力が高いため殴られるとディスアドになることが多いことに注意。
悪タイプのオーロンゲに対しては「いたずらごころ」「ちょうはつ」が無効で、通常の「ちょうはつ」も先にオーロンゲに「ちょうはつ」されることで封じられてしまうため、オーロンゲ展開は阻止しにくい。
ラプラスの「キョダイセンリツ」も止められない点に注意。

■オーロンゲ@ひかりのねんど いたずらごころ
リフレクター ひかりのねんど ちょうはつ ソウルクラッシュ
・悪タイプにより相手の「いたずらごころ」「ちょうはつ」を無効化
・先制「ちょうはつ」で相手の「ちょうはつ」を防げる
・展開パミラー(vsクレッフィ、レジエレキ等)で強い展開役

バンギラスきあいのタスキ
ステルスロック ちょうはつ がんせきふうじ かみくだく
・悪タイプによりオーロンゲの「ちょうはつ」無効
・レジエレキの攻撃が致命傷にならない高耐久
・天候を変えることで「オーロラベール」を封じられる


⑨壁ターンを枯らす
立ち回りの難易度は高いが、ピンポイントメタを仕込まずとも壁ターン稼ぎを無理なく実現出来るパーティならば対策となる。
上手い人は自然と取り巻き単位で対策が出来ていることも多い。
重要なのは攻撃が一貫しないことと、起点になるポケモンを場に残さないこと。


ドヒドイデナットレイ
・「トーチカ」「まもる」持ちのサイクルで時間稼ぎ
・「てっていこうせん」や「ソウルクラッシュ」で全然ダメージを負わない
・「さいせいりょく」や「たべのこし」等、「ちょうはつ」で止まらない回復ソース
・エースに交代されても「くろいきり」や「どくどく」「やどりぎのタネ」で起点回避

ランドロス、サンダー、ラグラージ等+ザシアン
・高圧的なザシアン+「とんぼがえり」「ボルトチェンジ」「クイックターン」による対面操作で隙を見せずにターン稼ぎ
・壁が切れるターンに相手の壁役を倒せるように調整することで打開


バリアフリー
特性「バリアフリー」は登場時に相手の壁を破壊する効果。
壁パ以外には置物と化す汎用性がまるでない特性であり、使える種族も汎用性があったり強い訳ではないのでほぼ使う場面はないが一応紹介。

■バリコオル


以下、壁対策と言うよりは展開系全般に有効な全抜き対策法についても触れる。


①あくび
「ちょうはつ」のない展開パーティはこの技の対策が必須となる。
「みがわり」で無効化されるため「ふきとばし」までセットだと尚良い。

カバルドン
ラグラージ
ブラッキー
ニンフィア
カビゴン


②ふきとばし、ほえる、ドラゴンテール、ともえなげ
能力が上がったエースを退場させられる。
ダイマックスに無効化されることに注意

カバルドン
ウインディ
スイクン
ハガネール


③ほろびのうた
相手の行動に制限をかけられ、全抜きを阻止出来る。時間稼ぎの手段がないと3ターン以内に殲滅されることに注意。

ラプラス
アシレーヌ


くろいきり
能力上昇をリセットする。

ドヒドイデ
サニーゴG
ミロカロス


⑤てんねん
能力上昇を無視する。能力を上げて全抜きを狙うパーティに有効。

■ヌオー
■ピクシー
ナマコブシ


⑥かげふみゴチルゼル
「てっていこうせん」がないクレッフィピンポイントメタ。
自主退場されないので「かげふみ」でキャッチして「コスモパワー」なり「めいそう」「わるだくみ」をフルで積んで全抜きを狙っても良いし、TODを狙っても良い。
オーロンゲには「ちょうはつ」されるしレジエレキには「だいばくはつ」や「ボルトチェンジ」で逃げられるので、刺さるのはあくまで退場手段のないクレッフィ展開に対してのみ。
元々の採用理由が受けポケモン潰しなので、そのついでに一部の展開パも封じることが出来ると考えれば上々。

ゴチルゼル@カゴの実 かげふみ
アシストパワー コスモパワー わるだくみ ねむる


⑦のろいミミッキュ
これも攻撃技のないクレッフィ展開に対して鬼のように強いメタ。
展開役を起点に「みがわり」を残してしまえば裏のエースに「でんじは」を入れたり「のろい」を入れられる。
オーロンゲの「ちょうはつ」で何も出来なくなる点、レジエレキには有利とはいえない点、「てっていこうせん」があると被害を抑えられる点から対策としては100点ではないが、ゴチルゼル同様に元の採用理由の受け崩しの役割を担いつつなので悪くない。
壁対策というより展開系全般に刺さる。

ミミッキュ@ラムの実orひかりのこな
のろい みがわり いたみわけ でんじは
・初手から出して起点作成を妨害して荒らす

また、壁対策に留まらずエースを通す構築全般に対して一定のストッパー性能を持つのが以下の型。ゼルネアスで「みがわり」を残して「ジオコントロール」を積んだとしても止められる可能性が高い。

ミミッキュ@イバンの実
のろい こらえる ゴーストダイブ かげうち
・裏から死に出ししてあらゆるエースの全抜きを止める
・のろい、こらえる、イバンゴーストダイブ、後攻ダイブで4ターン稼げる




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今回の記事は以上になります。
最後までお読み頂きありがとうございました!
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これを参考に壁パをメタるも良し、対策の対策を考えて展開パを貫くも良し。
次回はその「対策の対策」について考察したいと思いますのでお楽しみに。
ではではノシ