ユウキのめざめるパワー(氷)

ポケモンバトル考察

〔WCS2019 ULTRA〕ヤッテキ型オーガレック

アローラ!ユウキです。
PJCS終了後、世界大会へ向けた構築を練っている中で候補に挙がった構築の紹介です。
メインギミックは模倣から入りましたが、そこから面白い気付きに繋がったのは収穫でした。



【パーティ】
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種族名 性格 技1 技2 技3 技4 持ち物 特性
ゲンガー 冷静 シャドーボール ヘドロばくだん まもる トリックルーム きあいのタスキ のろわれボディ
ゲンシカイオーガ 控え目 しおふき こんげんのはどう れいとうビーム まもる あいいろのたま はじまりのうみ
メガレックウザ 勇敢 ガリョウテンセイ しんそく だいちのちから まもる いのちのたま エアロック→デルタストリーム
ガオガエン 意地っ張り ねこだまし フレアドライブ DDラリアット とんぼがえり ガオガエン いかく
トゲキッス 穏やか エアスラッシュ このゆびとまれ おいかぜ まもる ぼうじんゴーグル てんのめぐみ
アマージョ 意地っ張り パワーウィップ とびひざげり てだすけ フェイント カクトウZ じょおうのいげん


【概要】
きあいのタスキ』ゲンガーで「トリックルーム」するカイオーガレックウザのトリパ。
ゲンガーでの「トリックルーム」は初見で読まれにくいことが最大の強み。うまくすばやさ優位を取った状態のカイオーガレックウザの性能の高さは言うまでもない。「トリックルーム」を決めた後は数値の暴力で押し切るだけ。非常に前のめりな構築となっている。



【構築経緯】
りょうこんさんの下記記事を見て「強そうだな~」と思い試しに真似したところ、面白いように勝てたのでそのまま自分なりに考えてみることに。


参考:kareno-ryokon.hatenablog.com



軸となるゲンガー、カイオーガレックウザは固定として、「ねこだまし」によるサポートが優秀なガオガエンも続投。
ツンデとツルギの枠は変更が可能だと考えて、wolfeのオーガレックに偽装する目的でカプ・コケコとテッカグヤを採用。
コケコは「フリーフォール」による「トリックルーム」補佐と催眠耐性枠を兼ねられる。


しかしテッカグヤがトリパアタッカーとしての性能が微妙だったので、似たようなタイプで火力が高くすばやさが低いナットレイに変更。少しトリパ臭は出てしまうが、性能的には悪くなかった。


その後「このゆびとまれ」がないとクロバットの「ちょうはつ」で全てパーになるのが厳しかったので、トゲキッスを採用することに。
ぼうじんゴーグル』を持たせて催眠対策枠を兼ねられたので、カプ・コケコを解雇。
トゲキッスは「おいかぜ」も覚えるのが偉く、トリル一辺倒にならずにスイッチ要素を入れられるため選出・展開の幅が広がる。


「おいかぜ」も入れたことでトリルへの依存度が下がったり、「ねこだまし」による妨害が邪魔だと感じたので、ナットレイの代わりに〔じょおうのいげん〕アマージョを採用して6枠が決まった。


以下、個別解説。



【個別解説】
■ゲンガー@きあいのタスキ 〔のろわれボディ
冷静 167-**-81-200-95-103
シャドーボール ヘドロばくだん トリックルーム まもる


●技構成
シャドーボール
等倍範囲の広いメインウェポン。追加効果も強い。

ヘドロばくだん
ゼルネアス等のフェアリーに刺さるのが強い。追加効果も強い。

トリックルーム
要となるすばやさ操作技。所持率が低く読まれにくいのが強み。

・まもる
特性〔きもったま〕+「ねこだまし」持ちのガルーラ、ミミロップ入りに出す時に必要になる技。これらを無視するのであれば「みちづれ」の方が強いので採用したかったが、ガルトルネに対して「まもる」採用以外の回答が見つからなかったので渋々採用。「まもる」がないと、初手〔きもったま〕+「ねこだまし」+「ちょうはつ」の並びで「トリックルーム」が失敗して負けるので必須となる。


努力値配分
・冷静HC
トリックルーム」中にカプ・レヒレ等を抜けるよう最遅。


●持ち物
耐久振りでも一撃で倒れる攻撃は多いので『きあいのタスキ』。このアイテムとトゲキッスの「このゆびとまれ」かガオガエンの「ねこだまし」を合わせることでほとんどのパターンで初手「トリックルーム」が成功する。逆に言えば『きあいのタスキ』なしだと相手の並びによっては失敗するので、必須アイテム。



カイオーガ@あいいろのたま 〔はじまりのうみ〕
控え目 207-**-111-255-180-109
しおふき こんげんのはどう れいとうビーム まもる


●技構成
・しおふき
説明不要の最強全体技。いかにこの技をHP満タンで上から押せるかを考えて立ち回る。

こんげんのはどう
HPが削れた場面での主力技。アマージョがいるので「ワイドガード」はそこまでケアしなくて良いので「ねっとう」採用せずに済む。

れいとうビーム
レックウザボーマンダ、草タイプへの打点。

・まもる
味方のすばやさ操作を待つために採用。


努力値配分
・HC
・S「トリックルーム」下で相手の無振りグラカイ抜き
・S「おいかぜ」時にスカーフ最速80族+1



メガレックウザ@いのちのたま 〔エアロック〕→〔デルタストリーム〕
勇敢 212-222-110-170-110-90
メガシンカ時:212-255-120-201-120-108
ガリョウテンセイ しんそく だいちのちから まもる


●技構成
ガリョウテンセイ
高威力で一貫性の高いメインウェポン。メガシンカのため必須となる。こうげき補正+『いのちのたま』でかなりの瞬間火力が出る。具体的にはA222メガレックウザがA(+1)になった状態とほぼ同等。

しんそく
トリックルーム」切れ後の削り残しを倒すのに最適な先制技。

・だいちのちから
せっかく勇敢で高いCも活かせるため採用したサブウェポン。トゲデマルツンデツンデディアルガ等に打点が持てるのは偉い。

・まもる
攻撃範囲の拡張と迷ったが採用。


努力値配分
・勇敢HA
・S最遅



ガオガエンガオガエン
意地っ張り 199-183-110-**-110-84
ねこだまし フレアドライブ DDラリアット とんぼがえり


●技構成
ねこだまし
ゲンガーの隣で撃って「トリックルーム」サポートをする。

フレアドライブ
威力の高いメインウェポン。

・DDラリアット
Zワザのベースとして採用。

・とんぼがえり

努力値配分
・A最大
・S最遅90族-1
・S「おいかぜ」時に最速100族+1
トリックルーム」下で最大限ダメージを稼ぎたいのでこうげき特化。すばやさは「おいかぜ」展開も想定して調整。


●持ち物
原案の『だっしゅつボタン』は決まると強力だったが放置された時のターンの無駄が気になったので、自身が殴れるキャラになれば放置されても問題ないと考えて『ガオガエンZ』。強い悪打点は一貫性もあり重宝した。



トゲキッスぼうじんゴーグル 〔てんのめぐみ〕
穏やか 192-**-122-141-176-101
エアスラッシュ このゆびとまれ おいかぜ まもる


●技構成
エアスラッシュ
仮想敵であるモロバレル等の草タイプへの打点。怯み狙いによる強引なサポートも可能なのがズルい。

このゆびとまれ
ゲンガーの「トリックルーム」を確実に決めるためのサポート。カイオーガレックウザの行動回数を稼ぐ時も使える。

・おいかぜ
味方全体に効果が及ぶすばやさ操作。初手から狙う場合もあるし、生存していれば「トリックルーム」ラストターンに狙うと上を取り続けられるのが強い。

・まもる
主に〔きもったま〕「ねこだまし」絡みの初手に対してゲンガーと並べて両「まもる」から入り安定して展開する用。


努力値配分
・A233カミツルギの「スマートホーン」確定耐え
・A256カミツルギの「スマートホーン」75%耐え
・C201(+2)ゼルネアスの「ムーンフォース」15/16耐え
・C147カプ・コケコのEF「かみなり」確定耐え
・S「おいかぜ」時に最速130族+2
ガルゼルネに対して両「まもる」→「このゆびとまれ」+「トリックルーム」を決めるために、「ジオコントロール」後のゼルネアスの攻撃を耐えるように設定(耐えないとゲンガーにメガガルーラの攻撃が直撃して負け筋になる)。


●持ち物
ぼうじんゴーグル』で催眠対策。モロバレルに対して非常に強くなり、相手にモロバレルがいても気にせず「トリックルーム」を展開出来るようになる。



アマージョ@カクトウZ 〔じょおうのいげん〕
意地っ張り 179-189-118-**-119-79
パワーウィップ とびひざげり てだすけ フェイント


●技構成
パワーウィップ
カイオーガの攻撃が通りにくい水タイプへの打点

とびひざげり
ナットレイディアルガ意識のサブウェポン。ガオガエンにやツンデにも刺さる

・てだすけ
伝説枠が火力が高いので攻撃を決めた時のリターンが大きくなる

・フェイント
ワイドガード」「まもる」を対策して限られた攻撃ターンで効率良くダメージを稼いで行ける


努力値配分
・A最大
・「とびひざげりZ」でHP振り(181-152)ナットレイ確定1発
・S無振り60族-1
・S「おいかぜ」時最速90族+2
こうげき振り切りでナットレイを丁度倒せるようになる。すばやさは「トリックルーム」下でカイオーガを抜きつつ「おいかぜ」で最速カイオーガを抜ける値に設定。相手ガオガエンが特にすばやさを下げていない型なら「トリックルーム」下で先制出来る。



【選出】
●基本選出
先発:ゲンガー+ガオガエン
後発:カイオーガレックウザ
初手「ねこだまし」+「トリックルーム」を『きあいのタスキ』ゲンガーのお陰でほとんどの相手に決められるので、大体はこの選出で問題なく展開可能。カイオーガに攻撃のターンを渡したい場合は初手ゲンガー+カイオーガや、ガオガエンで「とんぼがえり」しながら「トリックルーム」という手もあるが、「トリックルーム」成功率が下がるのでオススメはしない。
初手ゲンガー+カイオーガで「トリックルーム」を狙う戦法は相手から「トリックルーム」が全く考慮されていなければ刺さるが、バレていたり可能性を考慮した行動をされると途端に展開に失敗して不利になるので注意。
ガオガエンにZを持たせたので、スムーズに瞬間火力が出せるようになった。〔いかく〕で腐るようなら「とんぼがえり」で後ろに繋ぐ。試合終盤の詰めでもガオガエンが役に立つ場面は多い。



●vsクロバット、テテフアマージョ、ガルーラ、モロバレルドーブル入り
先発:ゲンガー+トゲキッス
後発:カイオーガレックウザ
ねこだまし」のサポートでは「トリックルーム」が成功しなさそうな場合はトゲキッスの「このゆびとまれ」で対応する。
モロバレルドーブルのような催眠系がいる場合もトゲキッスの『ぼうじんゴーグル』で対応する。
この先発の良い点は「おいかぜ」展開も可能な点。相手の初手がガオガエンカプ・レヒレや、モロバレル絡みの低速な並びで「トリックルーム」の効果が薄そうだった場合は「おいかぜ」を選んで行く。選出を変えずに状況を見て戦術をスイッチ出来る対応範囲の広さが売り。



●「おいかぜ」選出
先発:トゲキッスレックウザ
後発:カイオーガアマージョ(ガオガエン)
明らかに「トリックルーム」よりも「おいかぜ」が刺さっている場合の選出。
トゲキッスメガレックウザの〔デルタストリーム〕で弱点を消してもらうとかなり動きやすくなる。
ねこだまし」が邪魔になるケースが多いのでアマージョを出したい。「おいかぜ」切れ後も「てだすけ」「しんそく」の縛り範囲が活きる。



【雑感】
・読まれにくい「トリックルーム」は強い
・仮にバレていても通せるように「ねこだまし」「このゆびとまれ」のサポートはあると安心
・ゲンガー+トゲキッスの初手が「トリックルーム」「おいかぜ」どちらも選べて対応範囲が広いのが強い
・オーガレックは勿論強かったが後発の伝説は割と何でもありなのでは?と感じた
レックウザメガシンカしないことで「トリックルーム」中にS実数値90から攻撃出来るテクニックが面白かった
・勇敢メガレックウザの数値の暴力がすごい
レックウザの「しんそく」のように「トリックルーム」切れ後に先制出来る要素があると良い

〔WCS2019 ULTRA〕滅びグラカイ

アローラ!ユウキです。
世界大会使用構築を検討した中での没構築紹介コーナー。



【パーティ】
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種族名 性格 技1 技2 技3 技4 持ち物 特性
メガゲンガー 臆病 シャドーボール めざめるパワー(水) ほろびのうた まもる ゲンガナイト のろわれボディ→かげふみ
ガオガエン 生意気 ねこだまし はたきおとす とんぼがえり まもる フィラのみ いかく
ゲンシグラードン 意地っ張り だんがいのつるぎ ほのおのパンチ ドラゴンクロー まもる べにいろのたま おわりのだいち
ゲンシカイオーガ 控え目 しおふき ねっとう れいとうビーム まもる あいいろのたま はじまりのうみ
カプ・コケコ 無邪気 ワイルドボルト マジカルシャイン ボルトチェンジ まもる フェアリーZ エレキメイカ
テッカグヤ 慎重 ヘビーボンバー やどりぎのタネ てっぺき まもる たべのこし ビーストブースト



【概要】
「ほろびのうた」メガゲンガーを軸とした滅びパ。メガゲンの〔かげふみ〕と相性が良いゲンシグラードンカイオーガの2匹を採用している。グラカイどちらも防御的な使い方(天候を書き換えてメガゲンガーを守る使い方)に加えて、有利天候をロックしたまま能動的に殴って行けるキャラでもあるので、攻めに回るか受けに回るかをスイッチしながら戦える。
滅びパと言いつつ周りのパーツは殴れるキャラが多いので、WCS2018で筆者が使用していたBIG-Kのように「殴る勝ち筋」と「滅ぶ勝ち筋」の両方を兼ね備えつつ、適宜使い分けたり、殴って頭数を減らしてから滅びで〆る等の戦い方をするパーティ。


参考:
yuki-rotom.hatenablog.com




【構築経緯】
WCS2018の頃に愛用していた「ほろびのうた」メガゲンガーを軸とした滅びパをWCS2019環境でも組めないかと考えたパーティ。
滅びをメインにするメリットは、技の命中率や追加効果に左右されず、2連「まもる」等でも引っくり返されない堅実な勝ち筋が得られる点。伝説ありルールだと伝説のパワーが高いので、序盤に有利を取ってもこれらの不確定要素から一発逆転が起きやすい。それらの不確定要素を無視して確実に締めに行ける「ほろびのうた」を中心としたゲームメイクが出来るパーティを完成させれば、安定した勝率を目指せるのでは?と取り組み始めた。
まず滅び役のメガゲンと最高に相性の良いガオガエン、そしてカプ(コケコorレヒレ)までの3枠が確定となる。カプの枠はモロバレル等の催眠キャラを腐らせつつ滅びで倒すルートを取るために必要となるが、今回はカイオーガの対策を後述のグラードンに任せる以上、オーガレックの組合せがきつかったのでそこに上から圧力をかけて行けるコケコを採用。
相手のカイオーガ対策として〔かげふみ〕でロックしつつ〔おわりのだいち〕で水技を無効化して対処可能なグラードンを採用。
相手のグラードン対策として〔はじまりのうみ〕からの水技で倒せるようになるカイオーガを採用し、グラカイの形になった。
最後の枠は一貫している地面への耐性、苦手気味なテテフやネクロズマに強いタイプ、そして「ほろびのうた」で苦手なキャラや相手の頭数を減らした後の詰め筋として機能するテッカグヤを採用。
最終的にWolfe氏がNAICで優勝したパーティと1匹違い(Wolfeパはグラードンレックウザ)のメンバーとなったが、構築経緯自体は全く異なるであろうに結果的に類似した見た目になったという偶然は非常に面白い。これらのパーツは縦の相性が良く、ある程度サイクルを回せることも証明されているのは心強い。



【個別解説】
■ゲンガー@ゲンガナイト
臆病 167-**-107-191-123-184
シャドーボール めざめるパワー水 ほろびのうた まもる


シャドーボール
最低限の削り性能を持たせるためのメインウェポン。ゴーストタイプやエスパータイプと撃ち合う場合を考えてこちら。

・めざめるパワー水
ゲンシカイオーガとセットで相手グラードンの迅速な処理ルートになる。かなり地面が一貫している構築なのでグラードンの行動を許さずに上から縛れるこの技の優先順位が高め。

・ほろびのうた
最強技。主にゼルネアス絡みで猛威を振るう。

・まもる
必須技。隙を生むので慎重に選択する。


努力値配分
・A232メガレックのガリョウ76.1%耐え
・A255メガレックのガリョウ35.4%耐え
・C201メガレックの珠大地14/16耐え
・C255ゲンシオーガの雨熱湯確定耐え
・S最速メガレックウザ抜き

耐久を最重要視した配分。場合によってメガレックを上から殴りたいので、そこを最低ラインとして残り全てを耐久に回した。特にメガレックを意識しており、ガオガエンとの並びでメガレックが『こだわりハチマキ』でも『いのちのたま』+「だいちのちから」でも生存が狙えるようにした。これによりレック入りとの対戦時の立ち回りが楽になり、滅びでレックを処理しやすくなる。



ガオガエン@フィラのみ 〔いかく〕
202-135-111-**-156-58
ねこだまし はたきおとす とんぼがえり まもる


●技構成
ねこだまし
滅びパの中核を成すギミック1。

・はたきおとす
ここのメインウェポンを悪技か炎技かで選択だが、炎打点はグラードンに任せて悪技。〔かげふみ〕無効のゴーストやエスパーに威力を出せる上に、『こだわりスカーフ』を落としてメガゲンのサポートが出来るのでこの技。

・とんぼがえり
滅びパの中核を成すギミック2。グラカイの無償降臨からの制圧も狙える。

・まもる
滅びパの中核を成すギミック3。狙われやすく刺さる場面が多い。


努力値配分
・HD特化
・S最遅
不意の不一致「きあいだまZ」等で即死しないように特化。物理方面は〔いかく〕があればほぼ事足りる。


●持ち物
HPを回復し、「ねこだまし」の試行回数を稼げるようになる『フィラのみ』。



ゲンシグラードン@べにいろのたま 〔おわりのだいち〕
意地っ張り 193-234-181-**-142-112
だんがいのつるぎ ほのおのパンチ ドラゴンクロー まもる


●技構成
だんがいのつるぎ
カイオーガへの蓄積重視で物理型。「とんぼがえり」で〔かげふみ〕を抜けてくるガオガエンも迅速に処理が狙える。

・ほのおのパンチ
物理型のメインウェポン。威力・命中安定で「ワイドガード」にも引っ掛からない。

・ドラゴンクロー
レックウザボーマンダを倒すor削るために採用。これらに打点があることで滅び以外の処理ルートが増え、ゼルネレック等にも出しやすくなる。

・まもる
滅びのターン調整で必須。


努力値配分
・「ドラゴンクロー」でB(-1)の181-120メガレックウザを94%で1発
・Wダメージ「だんがいのつるぎ」で202-117ガオガエンまで1発
・C207ルナアーラの「ルナアーラZ」15/16耐え
・C222ゲンシグラードンの「だいちのちから」確定耐え
殴り合いや後投げに有利な耐久重視の配分。メガレックウザとの殴り合いを意識したこうげき。



ゲンシカイオーガ@あいいろのたま 〔はじまりのうみ〕
控え目 205-**-142-222-181-111
しおふき ねっとう れいとうビーム まもる

・しおふき
うまく着地させた状態で一番強い技。

・ねっとう
命中安定でグラやガエンを処理したい場面があるので、欲張らずに採用。「ワイドガード」対策。

れいとうビーム
レックウザボーマンダ、草タイプへの打点。

・まもる
滅びのターン調整で必須。


努力値配分
・A232メガレックウザの『こだわりハチマキ』+「ガリョウテンセイ」確定耐え
・A255メガレックウザの『こだわりハチマキ』+「ガリョウテンセイ」65.9%耐え
・A255ゲンシグラードンのWダメージ「だんがいのつるぎ」ほぼ2発耐え(命中込75.4%で生存)
・雨「ねっとう」で200-156ガオガエンを15/16で1発
・「れいとうビーム」でD(-1)の192-120メガレックウザを1発
こちらも殴り合いや後投げを意識した耐久重視の配分。レックウザに殴り勝てるように調整。



■カプ・コケコ@フェアリーZ
無邪気 157-150-106-121-85-200
ワイルドボルト マジカルシャイン ボルトチェンジ まもる


●技構成
ワイルドボルト
仮想敵のカイオーガへの打点重視で物理技。


マジカルシャイン
仮想敵のレックウザへのZワザのベース。


ボルトチェンジ
相手の削りとコケコ温存を両立可能な技。他天候とのマッチングにおいて〔かげふみ〕を絡めた天候維持に便利。

・まもる
盤面に維持して制圧力を保つ技。滅び展開でも必要になる。


努力値配分
・EF「ワイルドボルト」で207-111ゲンシカイオーガ15/16で1発
・「マジカルシャインZ」で181-121メガレックウザ確定1発
・A232(+2)メガレックウザの「しんそく」耐え
・S最速
オーガレック意識の枠なのでそれぞれにタイマンで勝てるような配分。


●持ち物
メガレックウザウルトラネクロズマを上から縛る『フェアリーZ』。



テッカグヤ@たべのこし 〔ビーストブースト〕
慎重 204-121-123-**-165-85
ヘビーボンバー やどりぎのタネ てっぺき まもる


●技構成
・ヘビーボンバー
ゼルネアスやカプ・テテフへの遂行技となるメインウェポン。

やどりぎのタネ
強力な詰め技。この技の性能のお陰で相手からの打点が少なければ1vs2からでも勝ててしまう。

・てっぺき
テッカグヤで詰ませる勝ち筋が増える。ゲンシオーガで炎技を防いだり「ねこだまし」と併せて積むことで物理グラードンガオガエンに無理やり勝てるように。

・まもる
狙われやすいので必須技。「やどりぎのタネ」『たべのこし』の回復を稼げる。


努力値配分
・S84ガオガエン+1
ガオガエンに対して先制で「てっぺき」を狙いたいため調整。残りは特殊耐久に全振り。


●持ち物
出す場合は粘り強く何ターンもかけて試合展開するため、長期的な目で見て回復量が多くなる『たべのこし』。




【選出】
●基本選出
先発:ゲンガー+ガオガエン
後発:カイオーガグラードン
最もパワーが高い選出。初手から滅び展開を狙う場合もあるが、ガオガエンの後攻「とんぼがえり」から伝説どちらかを出して〔かげふみ〕から「しおふき」「だんがいのつるぎ」を一貫させる攻撃的な展開も可能。
グラードン強い雨になってもメインウェポンが腐らないが、カイオーガは強い日差しで水技が撃てなくなるので繰り出す順番には注意が必要。


●対バレル入り
先発:ゲンガー+カプ・コケコ
後発:ガオガエングラードン(カイオーガ)
バレル入りは催眠対策となるコケコを選出し、フィールドで催眠技を無効化した上で滅び展開を狙う。



●対カイオーガ
先発:ゲンガー+カプ・コケコ
後発:ガオガエングラードン
グラードン交代による水技蒸発や、上からの電気技での圧力を活かして有利に立ち回っていく。


●対グラードン
先発:ゲンガー+ガオガエン
後発:カイオーガテッカグヤ
地面が一貫しやすいのでカイオーガ交代で天候上書きからの「めざめるパワー(水)」でグラードンを行動させずに倒すことを第一目標にプランニングする。2戦目以降ケアされるので、うまく天候合戦でカイオーガを後投げして負担をかける立ち回りを意識する。最悪「てっぺき」テッカグヤによる詰ませルートも見据える。


●対オーガレック
先発:ゲンガー+カプ・コケコ
後発:ガオガエングラードン(カイオーガorテッカグヤ)
カプ・コケコでレックウザカイオーガを睨みながら展開する。レックウザを処理してしまえばグラードンで詰められる場合も多いので、狙えそうなら積極的に狙う。それでもエアロック+カイオーガが重いので、グラードンは出さない場合もある。万遍なくどのパーツも選出可能な技構成にしているので、取り巻きによって臨機応変に。


●対ゼルネレック
先発:ゲンガー+ガオガエン
後発:テッカグヤグラードン


大体の場合有利マッチング。滅びでゼルネに隙を見せないだけでなく、〔いかく〕でレックウザの処理もしやすい。レックに炎技がなければテッカグヤでの詰めを狙うのも有効。



【雑感】
・伝説戦でも滅びルートを取れるタイミングは割とある
メガゲンガーの盤面支配力が高く、常に自分の有利な天候を維持出来た
・天候を維持したグラカイは強い
テッカグヤは良い相性補完になった。単体で詰ませられるキャラが多く、勝ち筋として強力
メガゲンガーへの依存度が高過ぎて、事故死するとかなり厳しい
・すばやさ操作がないので、相手のすばやさ操作への切り返し手段が滅びしかない
メガゲンガーミラーのスマートな解決策がない(こちらだけ出さないと不利だが、出しても同速ゲーになる)
・伝説戦に限らず、メガゲン軸の構築はミラーをいかにうまく対策しつつこちらは基本戦術を通すかが難しい

〔WCS2019 ULTRA〕京都オーガレック2019 ~PJCS予選(ユウキ)、PJCS(アカバ)使用パーティ~

アローラ!ユウキです。
今回はウルトラシリーズにて使っていた「京都オーガレック2019」について紹介します。
原案アカバさん(@akiakaba)のパーティを途中から共同で煮詰めて、それぞれPJCS予選とPJCSで使いました。



【実績】
■ユウキ
・PJCS予選(Wi-Fi大会)にて
勝敗:33勝12敗
勝率:73.3%
最高/最終レート:最高1798/最終1753
順位:161位/39113人
・2019.4月にレート1位達成


アカバ
・PJCS2019(オフライン全国大会)にて
予選スイスドロー(Bo1):6-1で2位通過
決勝トーナメント(Bo3):準々決勝敗退 ベスト8
・2019.4月にレート1位達成



【パーティ】
■京都オーガレック2019 Ver.Y PJCS予選使用(ユウキ)
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種族名 性格 技1 技2 技3 技4 持ち物 特性
カイオーガ 控え目 しおふき ねっとう れいとうビーム ふぶき こだわりスカーフ あめふらし
メガレックウザ 慎重 ガリョウテンセイ しんそく つるぎのまい まもる ロゼルのみ エアロック→デルタストリーム
カプ・レヒレ 臆病 ねっとう こごえるかぜ しぜんのいかり みずびたし カプZ ミストメイカ
ヌケニン 寂しがり シャドークロー かげうち サイドチェンジ まもる きあいのタスキ ふしぎなまもり
カプ・テテフ 控え目 サイコショック ムーンフォース サイドチェンジ シャドーボール エスパーZ サイコメイカ
カミツルギ 陽気 リーフブレード せいなるつるぎ はたきおとす みきり クサZ ビーストブースト


■京都オーガレック2019 Ver.A PJCS使用(アカバ)
f:id:yuki_rotom:20191018023535p:plain

種族名 性格 技1 技2 技3 技4 持ち物 特性
カイオーガ 控え目 しおふき ねっとう れいとうビーム 10まんボルト こだわりスカーフ あめふらし
メガレックウザ 慎重 ガリョウテンセイ しんそく つるぎのまい まもる ロゼルのみ エアロック→デルタストリーム
カプ・レヒレ 臆病 ねっとう こごえるかぜ しぜんのいかり みずびたし カプZ ミストメイカ
ヌケニン 寂しがり シャドーダイブ どくどく サイドチェンジ まもる きあいのタスキ ふしぎなまもり
カプ・テテフ 控え目 サイコショック ムーンフォース サイドチェンジ まもる エスパーZ サイコメイカ
ガオガエン 慎重 ねこだまし フレアドライブ はたきおとす とんぼがえり マゴのみ いかく



【概要】
すばやさ操作を挟まずに上から「しおふき」を押し付ける『こだわりスカーフカイオーガをエースにし、水技を通す上で邪魔となるゲンシグラードンの〔おわりのだいち〕を無視するためのレックウザとの組合せを軸とした構築。
ヌケニンはこの2匹で相手の頭数を減らす戦法と相性が良く、強力な勝ち筋の1つとなれる。またスカーフオーガに対して相手にすばやさ操作等で切り返された時の時間稼ぎや、技固定リセットのため優秀な退き先にもなれたり、「サイドチェンジ」で伝説の攻撃回数を稼ぐのに貢献してくれる。
ここにカプ・レヒレを組み合わせるとカイオーガに次ぐ対グラードン要員としてだけでなく、「みずびたし」+ヌケニンのコンボを狙える。通常のヌケニンも厄介なのに、弱点がガラリと変わる上に2つに減るので凶悪なコンボである。
これら複数の強力な勝ち筋を用意することで相手の選出・立ち回りに強い制限をかけつつ、試合途中で適宜プランを切り替える等柔軟な試合運びも可能なパーティ。



【構築経緯】
アカバさんとの出会い ~サンシリーズ~
アカバさんのことを知ったのは今年のサンシリーズの時からで、レートで当たった強いヌケニン使いがそうだった。
Lacquerさんも予選前からアカバさんのパーティに注目しており、結果を残すのではないか?と予想されていた。
実際サンシリーズの予選が終了したところ、アカバさんは日本人1位のレートでぶっちぎりで予選を抜けていた。
アカバさんのグラコケコヌケニンが非常に良く出来たパーティである点、私を含めた多くのプレイヤーがボーダー予想でチキンレースしている中アカバさんは1877という高レート(30位ボーダーが1827)まで駆け抜けた強心臓を持っている点、またLacquerさんの優れた観察眼等、非常に印象に残る出来事だった。


参考:
akapoke-maple.hatenablog.com



■京都オーガレックとの出会い ~ウルトラシリーズ
時は流れてウルトラシリーズになり、私自身がPJCS予選にて使用するパーティを模索していたところ、レーティングにて再度アカバさんにボコボコにされて「これは強い」と感動した。
当時自分が煮詰めていたパーティ(スキスワテテフM2オーガ)がヌケニンに打点が少なくこのパーティに勝てる気がしなかったことや、強い初見殺しと魅力のある複数の勝ち筋がWi-Fi予選に持ち込むのに向いているのではないかと感じたことから、興味を持った。
最初に当たった時のメンバーと試合で得られた情報は以下。


①京都オーガレック原案 2019.3月時点(アカバ)

種族名 性格 技1 技2 技3 技4 持ち物 特性
カイオーガ 控え目 しおふき ねっとう れいとうビーム 10まんボルト こだわりスカーフ あめふらし
メガレックウザ 慎重 ガリョウテンセイ しんそく つるぎのまい まもる ロゼルのみ エアロック→デルタストリーム
カプ・レヒレ 臆病 ねっとう こごえるかぜ しぜんのいかり みずびたし カプZ ミストメイカ
ヌケニン 寂しがり シャドークロー かげうち どくどく まもる きあいのタスキ ふしぎなまもり
アマージョ ??? ??? ??? ??? ??? ??? じょおうのいげん
ジュカイン ??? ??? ??? ??? ??? ジュカインナイト? しんりょく→ひらいしん


特に秀逸だと感じたのは以下の点。
ウルトラシリーズゲンシカイオーガがメジャーなので、突然の『こだわりスカーフカイオーガに対処出来ないパーティが多い
カイオーガだけでなくヌケニンも勝ち筋として強力
・そのヌケニンを「みずびたし」で更に詰ませ性能を上げられるレヒレの存在がキー
・上記複数のギミックを同居させることで対処の難易度が跳ね上がる



■一人での取組み
早速軸となるコンセプトを全面的に参考にしつつ、分からない部分は想像で補いながら自分なりに細部を調整しつつ回してみた。


②京都オーガレック ユウキ案1 ランドロス

種族名 性格 技1 技2 技3 技4 持ち物 特性
カイオーガ 控え目 しおふき ねっとう こんげんのはどう れいとうビーム こだわりスカーフ あめふらし
メガレックウザ 陽気 ガリョウテンセイ しんそく オーバーヒート まもる しろいハーブ エアロック→デルタストリーム
カプ・レヒレ 臆病 ねっとう こごえるかぜ しぜんのいかり みずびたし カプZ ミストメイカ
ヌケニン 寂しがり シャドークロー かげうち どくどく まもる きあいのタスキ ふしぎなまもり
アマージョ 意地っ張り パワーウィップ とびひざげり フェイント てだすけ カクトウZ じょおうのいげん
霊獣ランドロス 意地っ張り じしん がんせきふうじ つるぎのまい まもる ジメンZ いかく


遅い『ロゼルのみ』レックウザの強さが分かっていなかったので、重いナットレイテッカグヤを意識して「オーバーヒート」採用。持ち物は特に良いのが浮かばなかったので適当に『しろいハーブ』。〔いかく〕や「ガリョウテンセイ」「オーバーヒート」と発動機会は多い。
それでもまだナットレイが重いのでアマージョは『カクトウZ』とした。
原案のジュカインの採用理由が良く分からなかったので、電気の一貫を阻止する枠として地面タイプの霊獣ランドロスを採用。〔いかく〕や地面打点自体はパーティと相性が良い。



②京都オーガレック ユウキ案2 ハチマキレック

種族名 性格 技1 技2 技3 技4 持ち物 特性
カイオーガ 控え目 しおふき ねっとう こんげんのはどう れいとうビーム こだわりスカーフ あめふらし
メガレックウザ 意地っ張り ガリョウテンセイ しんそく かみくだく たきのぼり こだわりハチマキ エアロック→デルタストリーム
カプ・レヒレ 臆病 ねっとう こごえるかぜ しぜんのいかり みずびたし カプZ ミストメイカ
ヌケニン 寂しがり シャドークロー かげうち サイドチェンジ まもる きあいのタスキ ふしぎなまもり
アマージョ 意地っ張り パワーウィップ とびひざげり フェイント てだすけ カクトウZ じょおうのいげん
キリキザン 意地っ張り アイアンヘッド ふいうち ダメおし けたぐり とつげきチョッキ まけんき


レックウザの型がイマイチだったので試しに『こだわりハチマキ』としたところ勝率が跳ね上がり、レート上位に食い込んだ。
最後の枠はレックウザの通りを良くするための〔いかく〕メタとなるキリキザンを採用した。苦手気味なルナやネクロに強く、「ふいうち」も高威力先制技で畳み掛ける前のめりな戦術とも相性が良い。
ヌケニンの「どくどく」は攻撃的な並びでより威力を発揮する「サイドチェンジ」に変更。レックウザを通せる回数が増えると強い。



■タッグ結成
ある日ご本人が構築の穴埋めで悩んでいるツイートを拝見して、丁度私も同じような部分で詰まっていたので一緒に考えて頂けないかと持ちかけた。すると原案の使用も含めて快諾して下さり、以降はパーティの完成度を上げるべく2人で構築相談をするようになった。
この時点でアカバさんはアマージョの枠にカプ・テテフを採用しており、最後の枠で悩んでいた。
その時紹介して頂いた『エスパーZ』+「サイドチェンジ」カプ・テテフは非常に面白い性能だったので、私も一度アマージョを解雇してZテテフを試しつつ、最後の枠の検討へ取り組んだ。



■PJCS予選に向けての取組み
アカバさんは全国大会であるPJCS2019の参加権を既に手にしていたのでそれに向けて、私はまだ権利がないので最後のチャンスであるPJCS予選に向けて、互いに構築完成度を上げていくことに。
カイオーガ/メガレックウザ/ヌケニン/カプ・レヒレ/カプ・テテフまでの5匹を確定として、最後の枠に求めていた条件は以下。
ヌケニンが苦手なナットレイテッカグヤに強い
・可能ならレックウザにも強い
カミツルギに強い
・相手の「みずびたし」ヌケニンに強い(カプ・レヒレヌケニン両方に打点がある)
当てはまるキャラを探すべく色々と意見を出し合いながらああでもない、こうでもないと試行錯誤して行った。



③京都オーガレック アカバ案2 デンキZウインディ

種族名 性格 技1 技2 技3 技4 持ち物 特性
カイオーガ 控え目 しおふき ねっとう れいとうビーム 10まんボルト こだわりスカーフ あめふらし
メガレックウザ 慎重 ガリョウテンセイ しんそく つるぎのまい まもる ロゼルのみ エアロック→デルタストリーム
カプ・レヒレ 臆病 ねっとう こごえるかぜ しぜんのいかり みずびたし カプZ ミストメイカ
ヌケニン 寂しがり シャドークロー かげうち サイドチェンジ まもる きあいのタスキ ふしぎなまもり
カプ・テテフ 控え目 サイコショック ムーンフォース サイドチェンジ まもる エスパーZ サイコメイカ
ウインディ 意地っ張り フレアドライブ ワイルドボルト しんそく まもる デンキZ いかく


アカバさんの案。ウインディは炎タイプ+〔いかく〕でナットレイテッカグヤレックウザカミツルギに役割を持てる。そこに相手のレヒレへの役割破壊で「ワイルドボルトZ」を採用して、奇襲する形を取っている。
〔いかく〕でパーティ全体の物理耐久に余裕が出る点、「しんそく」で削り残しを処理出来る点は良かったが、不一致電気技だとレヒレへの火力が足りていない点や自身がレックウザに打点がないことが気になった。



④京都オーガレック ユウキ案3 Hロトム

種族名 性格 技1 技2 技3 技4 持ち物 特性
カイオーガ 控え目 しおふき ねっとう れいとうビーム 10まんボルト こだわりスカーフ あめふらし
メガレックウザ 慎重 ガリョウテンセイ しんそく つるぎのまい まもる ロゼルのみ エアロック→デルタストリーム
カプ・レヒレ 臆病 ねっとう こごえるかぜ しぜんのいかり みずびたし カプZ ミストメイカ
ヌケニン 寂しがり シャドークロー かげうち サイドチェンジ まもる きあいのタスキ ふしぎなまもり
カプ・テテフ 控え目 サイコショック ムーンフォース サイドチェンジ まもる エスパーZ サイコメイカ
ヒートロトム 臆病 オーバーヒート 10まんボルト イカサマ サイドチェンジ デンキZ ふゆう


イカサマ」採用のヒートロトムを入れた私の案。
炎タイプでありナットレイテッカグヤカミツルギに強いのは勿論、カプ・レヒレにも上から一致弱点の高打点が持てるのが利点。ウインディではワンパン出来なかったレヒレカイオーガに手が届く火力になった。地味にカプ・レヒレとの並びで「みずびたし」→「10まんボルトZ」の動きが狙えるのも面白い。
また、レックウザに打点がないウインディと違い「イカサマ」で大きな打点があり、更にレックウザの「ガリョウテンセイ」を半減出来るので対レックウザ性能が向上した。
ついでに「サイドチェンジ」での嫌がらせも可能で、電気・草半減を活かしたカイオーガとの並びや、氷半減を活かしたレックウザとの並び、そして炎・飛行半減を活かしたヌケニンとの並び等、パーティメンバーとの横の相性が良いため有効に働く場面は多かった。


この頃になると2人で結構回してそれぞれが瞬間レート1位を記録する等でパーティの露出が増えてきており、コンセプト被りのミラーも珍しくなかった。ヒートロトムは元々ミラーのレヒレヌケニンの並びに強い枠としても期待した枠だったが、相手に『こだわりスカーフカイオーガがいると行動が一切許されないのが歯がゆく感じる場面があったので、他のキャラを模索した。



⑤京都オーガレック ユウキ案4 カミツルギ

種族名 性格 技1 技2 技3 技4 持ち物 特性
カイオーガ 控え目 しおふき ねっとう れいとうビーム 10まんボルト こだわりスカーフ あめふらし
メガレックウザ 慎重 ガリョウテンセイ しんそく つるぎのまい まもる ロゼルのみ エアロック→デルタストリーム
カプ・レヒレ 臆病 ねっとう こごえるかぜ しぜんのいかり みずびたし カプZ ミストメイカ
ヌケニン 寂しがり シャドークロー かげうち サイドチェンジ まもる きあいのタスキ ふしぎなまもり
カプ・テテフ 控え目 サイコショック ムーンフォース サイドチェンジ まもる エスパーZ サイコメイカ
カミツルギ 陽気 リーフブレード せいなるつるぎ はたきおとす みきり クサZ ビーストブースト


上記を受けて、カイオーガの水技で縛られないカミツルギを採用。ナットレイに強いという条件を満たしつつ、カイオーガやレヒレヌケニンに強い。レックウザに対しては微妙だが、努力値調整でカバーした。テッカグヤカミツルギはこの時期数が少なかったので若干軽視し、数の多いレヒレやオーガへの遂行を意識した。
私はこの案に微調整を加えてPJCS予選に挑んだ。自分1人で考えたパーティではなく2人で考えた点、アカバさんはサンシリーズ1位の実績持ちで非常に信頼出来る点、レーティングでもそれぞれ1位を達成しておりコンセプトが通用することが保証されている点から、これまでの予選と比べてもかなりの自信を持って臨むことが出来た。



■PJCS予選での戦績
しかしながらPJCS予選ではヌケニンが想定以上に出せない環境で苦戦し、運負けや択負けも重なり残念ながら予選抜けのレートには届かず。
ナットレイやルナ、ソル、ネクロズマが多いのはまだしも、シングル勢の突然のメガデンリュウを始めゼクロムディアルガ等、練習段階ではほとんど見かけなかったきついキャラが突然湧いたりしてたのも辛かった、参加賞が豪華なWi-Fi予選は普段のレートとは全然違う魔境になるので厄介だ。
また、本予選を通して全体的にヌケニンが出しにくい相手へのカバーが足りていないと感じたので、その辺をアカバさんにフィードバックし、更にパーティを練っていくことに。



■PJCSに向けての取組み
その後は全国出場が既に決定していたアカバさんのサポートに回り、PJCSで感じた課題点を含めて調整を重ねた。
主にナットレイルナアーラ絡みが増えておりきついと感じたので、ゴーストの一貫を切れてサイクルを回せるガオガエンを投入することに。


そうして迎えた本番、アカバさんは予選6-1で通過からのベスト8という好成績を残し、DAY2権利を手に入れた。
自分は今回出られなかったが、応援している選手がいると観戦も面白かった。アカバさんが配信で勝っている所を見て自分のことのように嬉しかった。
特にvsトキさんの3試合目はPJCS2019の中でも屈指の名勝負だと思うので、見ていない方は見てみて欲しい。


参考:PJCS2019決勝トーナメント2回戦 アカバvsトキ(7:14:38~)
www.youtube.com



長くなったが、これがウルトラシリーズにおけるPJCS予選前~PJCSの本パーティの軌跡である。
以下に個別に解説して行く。



【個別解説】
カイオーガこだわりスカーフ
控え目 175-**-111-222-160-142
しおふき ねっとう れいとうビーム ふぶき(ユウキ) 10まんボルト(アカバ)


●技構成
・しおふき
説明不要の最強技。

・ねっとう
HPが減った場合の水技。「ワイドガード」ケアの単体技とした。「フェイント」アマージョがいれば「こんげんのはどう」でも良い。

れいとうビーム
水半減のモロバレルレックウザに撃つサブウェポン。

・ふぶき(ユウキ)
対レックバレル最終兵器。飛行が一貫し過ぎていて鉢巻レック+モロバレルの組合せが厳しかったので「いかりのこな」を無視して隣のメガレックを倒せる「ふぶき」を採用。メガレックの〔デルタストリーム〕で氷技が4倍から2倍になってしまうと耐えられるが、隣に自分のレックウザを置いて〔エアロック〕で〔デルタストリーム〕を無効化すれば4倍ダメージが通るのでワンパン出来る。忘れがちな仕様だが〔エアロック〕は〔デルタストリーム〕の効果も無効化する。
元々この枠は電気技が入っていたが使用率はかなり低かったので、代わりに多少ピンポイントな技を仕込んでも運用には支障をきたさないと思っていた。
INC当日に対レックバレル厳しいですね~とアカバさんと相談していたところ閃いて、最初は冗談半分だったが実際にゼルネレックのQRと何戦も試運転したらかなり勝率が良かったので行けると判断。当たればほぼ勝ちだし、外れてもなんだかんだ勝てた。
私自身安定志向のため命中の低い「ふぶき」を霰や重力なしで採用することは生まれて初めてだったが、「ふぶき」採用前の対鉢巻レックの勝率が5~6割前後だったので、苦手マッチングが7割で勝てるように出来るのであれば採用しても良いと思えた。
他に使う場面はマンダバレル対面ぐらいで、普通の試合では絶対に使わない。

・10まんボルト(アカバ)
水、氷技を半減するカイオーガやレヒレへ撃つサブウェポン。「かみなり」だと味方レックウザとの兼ね合いが悪いので命中重視のこちら。


努力値配分
火力が大事なのでとくこう振り切り。なるべく先制で攻撃したいのですばやさ振りきり。


●持ち物
すばやさ操作なしで多くの相手の上を取れる『こだわりスカーフ』。本パーティの主砲となる。



メガレックウザ@ロゼルのみ 〔エアロック〕→〔デルタストリーム〕
慎重 212-174-119-**-134-124
メガシンカ時:212-204-129-**-145-144
ガリョウテンセイ しんそく つるぎのまい まもる


●技構成
ガリョウテンセイ
メガシンカするために必須となるメインウェポン。非常に通りが良い。

しんそく
スカーフカイオーガと併せて、すばやさ操作なしで先制出来る技で上から相手を縛って行く。

つるぎのまい
隙を見て使用して火力を上げる。〔いかく〕で腐らないようにする意味合いもある。

・まもる
特性を維持するため盤面に長く残したいキャラなので必須。「つるぎのまい」後に狙われたり「ねこだまし」の的になりやすいので使用機会は多い。


努力値配分
○A
・「ガリョウテンセイ」で無振り(146-96)テテフ94%で1発
・「ガリョウテンセイ」でB(-1)無振り(181-120)メガレックウザ76%で1発

○B
・A232メガレックウザの『こだわりハチマキ』+「ガリョウテンセイ」83.9%耐え
・A232メガレックウザの『いのちのたま』+「ガリョウテンセイ」確定耐え
・B(-1)でA255ゲンシグラードンの「ドラゴンクロー」89.8%耐え

○D
・『ロゼルのみ』でC201(+2)ゼルネアスの「ムーンフォース」41.9%耐え
・『ロゼルのみ』でC183(+2)ゼルネアスの「ムーンフォース」確定耐え
・D(-1)でC255ゲンシカイオーガの「れいとうビーム」15/16耐え
・D(-1)でC201(+2)ゼルネアスのW「マジカルシャイン」65.9%耐え
・D(-1)でC193(+2)ゼルネのW「マジカルシャイン」確定耐え
・C222「あくうせつだん」確定耐え
・C172「りゅうせいぐん」確定耐え
・C219Uネクロの「りゅうのはどう」確定耐え
・C219Uネクロの「天焦がす滅亡の光」確定耐え
・メガ前C222「あくうせつだん」67.6%耐え
・メガ前C202「あくうせつだん」確定耐え 
・メガ前C172「りゅうせいぐん」63.9%耐え

○S
・S準速グラカイ+2(準速ランド+1)


とにかく耐久を重視した配分。一見ゼルネアスが厳しいパーティになっているが、慎重+『ロゼルのみ』でジオコンゼルネを返り討ちに出来るのが最大の特長。
対ゼルネアス以外でも耐久振りのお陰で耐える攻撃は多く、「つるぎのまい」を使いやすくなる。
ジオコンゼルネの「ムーンフォース」を耐えるだけでなく、1回「ガリョウテンセイ」で特防が下がった状態でもWダメージ「マジカルシャイン」を耐える。恐ろしい耐久値である。
また、構築が『こだわりハチマキ』メガレックウザが重いので、物理耐久にも調整を施して陽気メガレックウザに対面で勝てるようにした。意地っ張りの場合はカミツルギが上を取って「はたきおとす」を当てられる。
全てのステータスで叶えたい理想を実現出来る、まさに高種族値!という感じで努力値配分を考えるのが楽しかった。



ヌケニンきあいのタスキ 〔ふしぎなまもり〕
寂しがり 1-156-30-**-26-92
(ユウキ)シャドークロー かげうち サイドチェンジ まもる
(アカバ)シャドーダイブ どくどく サイドチェンジ まもる


●技構成
・シャドークロー(ユウキ)
通りの良いメインウェポン。急所率が高いのは〔いかく〕を貰いやすいヌケニンとしては嬉しい。主にルナアーラを意識。ダイブだと相手の残数に余裕がある時に後続で受けられてしまうため、対面で攻撃を当てられるこの技を選択。

シャドーダイブ(アカバ)
2ターンかかるが必中かつ「まもる」貫通が面白い技。ターンがかかる点は「どくどく」と併せて時間稼ぎ性能を上げられるのでメリットになるが、当てたい相手に後続で受けられる可能性が残るのはデメリット。PJCSでは「まもる」貫通の効果を失念した相手に助けられた場面もあったらしい。

・かげうち(ユウキ)
個人的にほぼ必須の先制技。削り残した相手を先手で縛れる。

・サイドチェンジ
採用するだけで勝ち筋が増える凶悪技。一度見せてからの精神的な効果は計り知れない。

・どくどく(アカバ)
火力が低いヌケニンの中では安定したダメージソース。「みずびたし」コンボ中の主力となる。攻撃技が通りにくい相手への勝ち筋となる。

・まもる
狙われやすいので必須。ヌケニンへの打点を凌いで相方に処理させ、詰ませる動きを狙う際に有効。


努力値配分
AS振り。ダウンロード対策は種族値上無理だが、メタモン等に「へんしん」された場合を想定してぼうぎょは最低値とした。


●持ち物
どんな攻撃も1回耐える『きあいのタスキ』。無理やり弱点技を1回受けられるようになる。この1回の権利をどこで使うか、そのターンにどれだけ有効な選択が出来るかでヌケニンの活躍具合が左右される。



カプ・レヒレ@カプZ 〔ミストメイカー〕
臆病 177-**-135-115-151-150
ねっとう こごえるかぜ しぜんのいかり みずびたし


●技構成
・ねっとう
ゲンシグラードンで、レックウザと併せて処理を狙う。カイオーガがいつでも場に出ている訳ではないので、レヒレでも処理を狙えると味方の負担がグッと減る。

・こごえるかぜ
相手のすばやさ操作に抵抗したり、自身が上から「みずびたし」を狙える盤面を作る技。

しぜんのいかり
高い耐久から撃てるのが強過ぎる定数ダメージ技。これのお陰で置物にならないどころか、マッチング次第では一番ダメージを稼げるキャラに。

・みずびたし
ヌケニンを水タイプにして相手からの突破ソースを更に少なくする技。たまに相手に撃ってタイプ不一致にさせて攻撃技の威力を下げたり、カミツルギ等の草技の通りを良くする。鋼タイプに「ガリョウテンセイ」を等倍で通す役割も果たせる。


努力値配分
・C222メガゲンガーの「ヘドロばくだん」15/16耐え
・S最速
すばやさは味方メガレックウザより速く設定することで、並んだ時に「しぜんのいかり」→「ガリョウテンセイ」の動きが可能になるので速めにした。自身がコンボを狙える盤面を増やしたいことから最速。


●持ち物
しぜんのいかり」の削り性能を一度だけ大幅アップ出来る『カプZ』。これにより相手の高耐久キャラを削ればカイオーガレックウザが止まらなくなったり、ヌケニンで逃げ切りやすくなる。「しぜんのいかり」を外したくない場面で命中不安を解消出来る点もグッド。



カプ・テテフエスパーZ 〔サイコメイカー〕
控え目 172-**-107-187-136-121
サイコショック ムーンフォース サイドチェンジ シャドーボール(ユウキ) まもる(アカバ)


●技構成
サイコショック
メインウェポン。対ゼルネやチョッキ持ちを意識してショック。

ムーンフォース
悪に撃つメインウェポン。レックウザイベルタルに抜群を取れるのが偉い。

・サイドチェンジ
カイオーガレックウザに飛んで来る攻撃をかわして伝説の行動回数を増やせるのが強力。Z化して撃つことですばやさ2段階上昇なので、テテフが上から攻撃出来る盤面が有効な場合はそれ目的で撃つ。

シャドーボール(ユウキ)
主にテテフネクロ(ミュウツー)、ルナアーラヌケニンを意識したサブウェポン。これらに対して有効打があると立ち回りが楽になるため採用した。

・まもる(アカバ)
Zサイチェン後は狙われやすい。


努力値配分
・A232メガレックウザの「ガリョウテンセイ」15/16耐え
・C201(+2)ゼルネアスのW「マジカルシャイン」確定耐え
・C255ゲンシカイオーガの雨W「こんげんのはどう」確定耐え
・C200「ムーンフォース」+C219PF「フォトンゲイザー」ほぼ耐え
・C191メガゲンガーの「ヘドロばくだん」確定耐え
・「ムーンフォース」で173-118Uネクロズマ15/16で1発
・S(+2)で最速『こだわりスカーフカプ・テテフ+1
主にテテフネクロ、レックウザを意識した配分。Zサイチェンで隣に飛んで来るエスパー技を受けてからネクロズマを縛れるのは偉い。


●持ち物
エスパーZ』。「サイコショック」の瞬間火力を増強する使い道の他に、「サイドチェンジZ」ですばやさを2段階上げる使い道があるため、場合に応じて使い分ける。特に『こだわりスカーフカプ・テテフネクロズマレックウザ等に上を取れるようになると非常に立ち回りやすくなるので積極的に狙う。



カミツルギ@クサZ 〔ビーストブースト〕 (ユウキ採用)
陽気 159-201-152-**-66-168
リーフブレード せいなるつるぎ はたきおとす みきり


●技構成
リーフブレード
カイオーガやレヒレに刺すメインウェポン。カイオーガの水技が通りにくい水タイプへの打点として補完が取れている。

せいなるつるぎ
草が半減以下のガオガエンナットレイディアルガ等へ抜群を取れるサブウェポン。特にオーガレックが打点を持ちにくいディアルガへの打点は貴重。

・はたきおとす
ヌケニンルナアーラを意識したサブウェポン。相手の持ち物を落とすことで得する場面も多々ある。主にゼルネアスの『パワフルハーブ』やメガレックウザの強化アイテムを落としたい。

・みきり
盤面に残すことで相手の水タイプ等にプレッシャーをかけ続けたい。


努力値配分
○A
・233-131-119ゼルネアスを「れいとうビーム」+「リフブレZ」で60.5%で倒せる
・233-131-119ゼルネアスをA(-1)「はたきおとす」+「リフブレZ」+C187PF「サイコショック」で70%で倒せる
・175-181-111ゲンシグラに「リフブレZ」(109-130)+C222「れいとうビーム」(68-81)で確定(合計177-211)
・207-181-130ゲンシグラに「リフブレZ」(109-130)+C222「れいとうビーム」(58-69)×2で確定(合計225-)

○B
・A232メガレックウザの『いのちのたま』+「ガリョウテンセイ」15/16耐え
・A256カミツルギの「せいなるつるぎ」確定耐え
・A149ガオガエンの雨「フレアドライブ」確定耐え
・A255ゲンシグラの雨「ほのおのパンチ」59.9%耐え
・A232ゲンシグラの雨「ほのおのパンチ」確定耐え
・A255メガレックウザの「ガリョウテンセイ」+「しんそく」73.9%耐え
・A255メガレックウザの「ガリョウテンセイ」+A156ヌケニンの「かげうち」77.5%耐え


○D
・C201(+2)ゼルネアスのW「マジカルシャイン」89.84%耐え
・C255ゲンシオーガの雨W「こんげんのはどう」91.4%耐え
・C255ゲンシオーガの雨「ねっとう」=「れいとうビーム」確定耐え
・C219UネクロズマのPF「フォトンゲイザー」65.9%耐え
・C194メガゲンガーの「シャドーボール」確定耐え
・C201メガレックウザの『いのちのたま』+「だいちのちから」89.84%耐え

・C222カイオーガの「れいとうビーム」+A255メガレックウザの「しんそく」73.9%耐え
・C222カイオーガの「れいとうビーム」+A156ヌケニンの「かげうち」77.5%耐え


○S
・S最速100族+1
・S準速115族+1
グラゼルネ、オーガレックヌケニンに出した場合を考慮して耐久を厚めに配分。特にオーガレックヌケニンヒレのミラーにおいてキーとなるキャラであると考えたため、想定しやすい集中攻撃まで耐えるように計算した。
対ゼルネレックでも草タイプを活かしてモロバレルの「いかりのこな」を無視してゼルネレックの持ち物を「はたきおとす」で無効化を狙える枠として期待しており、最低限環境にいる多くのレックウザに対して一度は行動出来るような配分、すばやさ設定とした。


●持ち物
ヒレスイクン等の迅速処理を狙う『クサZ』とした。「ねこだまし」で止める動きに対してテテフで無効化しつつの上からワンパンで相手に「こごえるかぜ」や「おいかぜ」をさせずに展開出来ると強い。
特性との相性も良く、刺さりが良い場合は自身がエースとしても活躍出来る。



ガオガエン@マゴのみ 〔いかく〕 (アカバ採用)
慎重 200-136-111-**-154-84
ねこだまし フレアドライブ はたきおとす とんぼがえり


●技構成
ねこだまし
対「トリックルーム」や「おいかぜ」での時間稼ぎ、対面調整、レックウザの「つるぎのまい」サポート等幅広い。

フレアドライブ
草や鋼への打点。味方カイオーガがゲンシオーガではなく、レックウザもいるので無効化されにくくナットレイテッカグヤ等に役割遂行出来る。

・はたきおとす
エスパーやゴーストへの打点。特にルナアーラ意識。相手レックの持ち物を落とせる点を評価してはたきおとす。

・とんぼがえり
有利対面製造技。無償でスカーフオーガを立てる動きが強い。


努力値配分
・C201(+2)ゼルネアスの「ムーンフォース」7/16耐え
・C183(+2)ゼルネアスの「ムーンフォース」確定耐え
・S最遅90族-1


●持ち物
クッション性能を最大限高めるピンチベリー。
パーティの潤滑油としてサイクルを回しやすくしてくれる。



【選出】
●基本選出
先発:カイオーガカプ・レヒレ
後発:レックウザヌケニン
あまり先発のパターンはこれと決めていないが、この4匹が基本選出となる。
スカーフカイオーガの圧力を利用して初手からヌケニン交代+「みずびたし」を狙ったり、逆に「みずびたし」を警戒させることでレヒレの隣が動きやすかったり・・・と駆け引きを用いてアドを稼いで行く。
レックウザグラードン入りとのマッチングでは後発が多いが、状況に応じて先発から出して行く。耐久振りなので〔エアロック〕維持のために素レックウザで動かしたり、ゲンシグラードンに後投げする場面で即死しにくいのが強み。
ヌケニンは自身で詰めるか、適当に捨てて味方伝説の行動回数を増やすことに徹するかを適宜選んで立ち回る。


●vsガオガエン入り低速
先発:カイオーガカプ・テテフ
後発:レックウザヌケニン
スカーフオーガが刺さっていて「ねこだまし」さえ防げば上からの「しおふき」で制圧出来そうな並びにはこの先発。相手を油断させるために後発テテフを交代で出す作戦もあり。Zサイチェンからオーガとテテフで上から押して行く。
レックウザの「しんそく」やヌケニンの「かげうち」が不発になるのが裏目になりそうな場合は、レヒレも同居させる。


●vsテテフネクロ(ミュウツー)
先発:カイオーガカプ・テテフ
後発:レックウザヌケニン(カプ・レヒレ)
テテフのZサイチェンでオーガを生存させつつ、次ターン以降すばやさの上がったテテフで相手を縛る動きが初見では非常に有効。レックウザも耐久振りのお陰で殴り合える。


●vsグラゼルネ
先発:カイオーガカプ・レヒレ
後発:レックウザヌケニン
カイオーガの「しおふき」でグラードンガオガエンを処理してヌケニンで詰ませるルートか、ゼルネアスを『ロゼルのみ』レックウザで無理やり処理してレックウザを通すルートか、「みずびたし」ヌケニンで詰ませるルートを場合に応じて選択する。取り巻きによってはカミツルギやテテフの選出も視野。


●vsゼルネレック
先発:カイオーガレックウザ
後発:カミツルギ(ガオガエンorカプテテフ)+ヌケニン
モロバレルレックウザの初手に対応出来るよう「ふぶき」カイオーガレックウザを並べる。うまく行けば相手の「いかりのこな」を無視して無償でレックウザを突破しつつ「つるぎのまい」が成功する。
モロバレルガオガエンを処理すればヌケニンで詰ませるルートも取れる。
取り巻きによってはカミツルギが有効になる。


●vsミラー
先発:カイオーガカミツルギ
後発:レックウザヌケニン
初手からカミツルギの圧力で相手のカイオーガやレヒレヌケニンの行動を制限する。相手のメガレックウザに対してはカミツルギレックウザに交代して〔エアロック〕「れいとうビーム」という奇襲での処理ルートもあるので頭に入れておく。ヌケニンは交代から出す方が強い。



【雑感】
・今となっては中身が知れ渡っているが、初見殺しギミックが多くてBo1で強い
・『ロゼルのみ』レックウザで初めて耐久振りレックウザの強さを実感した。当時はまだASベースが多かった
・複数の勝ち筋があり、それらを試合の中で選んで行けるのは対応範囲が広くて良い
・ユウキの使用した形だと若干前のめりだが、アカバさんの使用した形だとサイクル要素が増えてまた違った味に
ガオガエン入りは対応範囲が更に広く、Bo3でもしっかり対応出来ていたようだ
・「みずびたし」ヌケニン自体は強力な一方でルール上時間制限が厳しく、積極的に狙えなかったとのこと
・初めて誰かと共同で構築を進めたが、1人で考えるより広い視野が持てて良い


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以上、長文をお読み下さりありがとうございました。
私自身のウルトラシリーズはこれで終わりましたが、アカバさんがDAY2権利を取得した世界大会に向けて、まだまだ2人での取り組みは続きましたw
次回以降の記事では世界大会に向けた使用構築の検討・考察について述べ、最終的に使用して頂いたパーティも紹介予定です。