ユウキのめざめるパワー(氷)

ポケモンバトル考察

【WCS2023】Bo1特化砂イエアルマ【セカポケ三次予選ブロック優勝】

こんにちは、ユウキです。
先日行われたセカッピーコロシアムポケモンSV(以下セカポケ)という大型大会にてTOP8となり、代表選手として都内の会場で開催された決勝大会に出場して来ました。配信をご視聴頂いた皆さん、応援して下さった皆さんありがとうございました。

今回はオンラインの二次予選から使用を開始し、三次予選でブロック優勝したパーティを紹介します。
火力系のコンボで初心者にも使いやすく、爽快感のあるパーティとなっているので、良ければ本記事を読んで使ってみてください。



【パーティ】

【コンセプト】

①新環境に適応した鎧アルマ軸
②初見殺しでイージーウィンのBo1特化構築
③全体技メインでプレイヤー負担軽め
④試合時間が短い
⑤2+2+2の強力な複数の並び


①新環境に適応した鎧アルマ軸
最初のシリーズ1(シーズン1)にて私が使っていたのが「くだけるよろい」+じゃくてんほけんコンボのグレンアルマ軸だったので、その構築を新環境にも適応させることとした。

元となった構築は前回の記事を参照。

シリーズ2になり他の構築タイプを試したがあまり勝率が伸びず、イエアルマを使い始めた途端に面白いように勝てたので、やはり使い慣れた軸を煮詰めるのが最も効率的と考えた。


②初見殺しでイージーウィンのBo1特化構築
ランクマッチ及びインターネット予選のようなBo1形式では初見殺しが有効なので、今回の構築もそれを意識して組んだ。
セカポケの予選もBo1なので初見殺しが決まってイージーウィンする場面も多く、ルールにマッチしていた。
メインギミックの「くだけるよろい」グレンアルマへの警戒をされにくくする為にバンギラスルガルガンの並びを一番上にしている他、バンギルガン自体にも初見殺しギミックを仕込んでいるのが特徴。


③全体技メインでプレイヤー負担軽め
「ワイドフォース」をメインとして「ねっぷう」「マジカルシャイン」「いわなだれ」等の全体攻撃技を多く盛り込んだ。
少ない選択時間で最適解を出す必要のあるダブルバトルにおいて、これら全体技は単純に制圧力が高くゲームメイクがしやすい点、思考時間を短縮出来る(攻撃以外の選択肢を検討すること等に時間を回せる)点からも有用。
プレイヤー負担を軽くし、連戦でもプレイ精度が落ちにくい構築となった。


④試合時間が短い
家庭の都合上時間の確保にも苦労するので、1試合あたりの対戦時間の短さも重視した。

シリーズ2でもヘイラッシャ+シャリタツの寿司構築は依然強力なものの、ちゃんと勝ちに行く場合は毎ターンのたべのこし回復を無駄にしない為に合体ヘイラッシャの「まもる」を頻繁に使うことになる他、ミラーを始めとしてTODを狙う試合も多発する。
他にも壁+ウインバレルのような交代を駆使したサイクルパーティは安定感があって魅力的だし、個人的には「ほろびのうた」パーティ等も好きなのだが、同様に1試合に掛かる時間が長い。

これらは効率良くレートを稼ぎたい・限られた時間で結果を出したい私にとっては致命的なので選択肢から除外し、上手くコンボが決まれば爆速で試合を終えられる(最速で初手で相手2匹を上から倒して2ターン目に降参される)パーティを選択した。

セカポケの予選の形式は19:00-24:00の間に2敗する前に規定数勝利(一次予選は3勝、二次予選は4勝)したら予選抜けという条件だったが、私の場合は子供の寝かしつけを含む家事を全て終えてから潜る為開始時刻が早くても23:00頃(子供次第で前後するし場合によって中断にもなる)だったので、1試合に時間を掛け過ぎると終了時刻までに規定数勝利が間に合わないという背景があった。
短期決戦を狙えるパーティを使うことで小一時間で予選抜けをギリギリ達成出来たので、目的に合ったパーティ選択が出来ていたと思う。


⑤2+2+2の強力な複数の並び
本ルールで構築を組む上で、強い2匹の並びを複数取り入れることを意識した。
イエッサン+グレンアルマの並びの強さは言わずもがなだが、テツノドクガ+ハバタクカミも「アシッドボム」から高い素早さと火力で制圧する動きが強く、相性の良い並びだ。
そこにバンギルガンを追加することで強い2匹の並びが3通りからなるパーティ構成となり、相手目線で警戒しなければならない戦術が増える。
選出段階で多くの選択肢を突き付けることで何を出すか、何から出すかを絞りにくくしたり、メインギミックへの警戒を薄くすることが出来る。


【実績】

●セカポケ二次予選
4-0で三次予選権利獲得

●セカポケ三次予選
スイスドロー7-1で予選抜け(10位/764名)

プレーオフトーナメント3連勝でFブロック優勝
決勝大会出場権獲得

●ランクマッチ ダブル
2/12(日)時点で18位(レート1922)達成


【環境考察】

まずはシリーズ2になってパラドックスポケモン達が追加となり環境がどのように変わったか整理した上で軸を選択した。


パラドックス追加による素早さ競争激化
パラドックスポケモン達の持つ特性+ブーストエナジーにより、登場した瞬間から素早さが1.5倍になるキャラクターが増えた。
この持ち物は従来のこだわりスカーフとは異なり技固定がない為柔軟な立ち回りが可能で、汎用性が高い。

特に素早さの高い下記2匹の加入によって、環境の素早さラインは上昇する。
・テツノツツミ:S206→(+1)でS309
・ハバタクカミ:S205→(+1)でS307

S(+2)のくだけるよろいグレンアルマを軸としたパーティは素早さ競争の激化について行くのが難しく、通用しなくなるのでは?というのが初期の予想だった。


②意外にも刺さりが良いイエアルマ
実際にテツノツツミやハバタクカミを使用してみた感想として、イエッサン+グレンアルマが重かった。
理由としては下記。

・特殊技をサイコシードイエッサンの「このゆびとまれ」で吸われると辛い
・全体技もあるが威力は高くない上に、グレンアルマに半減される
・ワイドフォースが普通に痛い(ツツミはタスキないとワンパン、カミもツーパン)
・トリルでの切り返しが辛い

ツツミカミが流行ったとしてもイエアルマはまだまだやって行ける見込みがあると分かったので、引き続き軸とした。


【構築経緯】

①イエッサン+グレンアルマ続投
上記の通り、イエアルマの並びはパラドックス達が流行しても問題なく使えると判断した。
それどころか特殊主体のツツミやカミには非常に強く、テツノカイナやイダイナキバ、テツノドクガの弱点を突けるエスパー技は前以上に環境に刺さっている。


②新たな起動役考察
グレンアルマのじゃくてんほけん+くだけるよろい起動役もせっかくなら一新することに。
コノヨザルで気になっていた点は一度控えに戻った後の仕事が「いのちがけ」か火力の低い「インファイト」ぐらいしかなく、アタッカー性能が低いこと。
またA無振りでもそれなりにAが高いので「とんぼがえり」のダメージも割と大きいことも気になる。

特殊アタッカーでAが低い「とんぼがえり」持ちとしてテツノドクガ、「クイックターン」持ちとしてテツノツツミが新たな候補として浮上した。

それぞれのメリット、デメリットは下記。

■テツノツツミ
○こごえるかぜで素早さサポート+タスキ削りが可能
○グレンアルマをテラスタルさせずに「クイックターン」で弱点を突ける
○持ち物による素早さ上昇なしでも先手を取れる範囲が広い
○ヘイラッシャに強め(水半減+高防御、フリーズドライが飛行や草、ドラゴンテラスにまで一貫)
×技スペースがカツカツで交代技を入れると汎用性が著しく下がる
×アイテムが難しい(ブーストエナジーが一番強いが交代技との相性が悪く、スカーフを持たせた場合固定して強い技に欠ける)
×ハイドロポンプが命中不安
×コンボが有名で読まれやすい

■テツノドクガ
○とんぼがえりのダメージが非常に低い(テツノツツミよりAが低い)
○アシッドボムが超優秀で特殊主体のパーティと相性が良い
○テツノツツミより強い全体技を覚え、一度引っ込んだ後もスイーパーとして活躍出来る
○ブーストエナジーがメジャーな為、初手でブーストエナジーが発動しないことで相手が先制「とんぼがえり」の択を警戒しにくい
(=初見殺しギミックが読まれにくい)
◯炎打点でドドゲザンに強く、テラスタルを誘える(テラス後にワイドフォースが通る場合がある)
×グレンアルマとタイプ、攻撃範囲が少し被っている

今回は初見殺し性能と一度引っ込んだ後の性能を重視してテツノドクガ@こだわりスカーフを採用。


③ハバタクカミ
これも個人的に注目の新ポケモンで、悪に弱いグレンアルマを使う上で重宝するフェアリー打点となる。
ニンフィアとは選択だが、素で速いことや「シャドーボール」でサーフゴーやウインディ等も殴れる点は優秀。
でんこうせっか」での起動が狙えなくなるが、グレンアルマの悪テラス以外の可能性を模索出来るとも言える。

スカーフドクガの「アシッドボム」+ハバタクカミの攻撃で一掃を狙う動きが先発からでも後発からでも非常に強い組み合わせだと感じたので、これも軸の1つとしたい。


④基本選出の課題
ここまでの4匹(イエッサン/グレンアルマ/テツノドクガ/ハバタクカミ)を基本選出とし、残り2匹を色々模索した。

現状の課題点は

(1)Sブーストのトドロクツキ、テツノツツミ入り
(2)ヤミカラスファイアロー入り
(3)イエアルマミラー(+コータスのトリパが特に重い)
(4)悪タイプ全般への打点
(5)壁パーティ
(6)保険起動手段

あたりだったので、これらを解決出来るポケモンの組み合わせを探した。


⑤補完枠の選定と調整
(1)Sブーストのトドロクツキ、テツノツツミ入り
ブーストエナジーを持たせて素早さが上がったトドロクツキやテツノツツミに対しては、スカーフドクガの「とんぼがえり」によるコンボ始動がほぼ不可能になる(上からドクガやアルマを倒されたり「おいかぜ」「こごえるかぜ」を通される為)。
これらのポケモンを上からワンパン出来るポケモンを探したとろ、「インファイト」持ちのすなかきルガルガンが目に留まった。
特にバンギラスルガルガンを並べることで

・トドロクツキの飛行テラスタルへの牽制
・飛行テラスされたとしても追撃の岩技で迅速処理出来る
・悪技/飛行技しかないトドロクツキにそもそもバンギラスが強い
きあいのタスキも自然とケア出来る

というメリットがあり、これらが出て来なかったとしても強い展開を作って行ける。


(2)ヤミカラスファイアロー入り
上記同様先制で「おいかぜ」して来るヤミカラスファイアロー入りについてもコンボ選出・始動が難しい。
しかしながらバンギルガンであればこれらに「いわなだれ」で弱点を突ける為「おいかぜ」を貼られるのと引き換えに数的有利を取って裏で逃げ切るプランを立てやすく、また「おいかぜ」があっても砂ルガンより遅いポケモンも多いので常に「いわなだれ」怯みによる行動不能の可能性を押し付けられる。これはターン数に限りのある素早さ操作に対しては非常に有効だ。


(3)イエアルマミラー(+コータスのトリパが特に重い)
グレンアルマ以外に「ワイドフォース」が一貫しており、自身のグレンアルマもテラスを切るとエスパーを等倍で通してしまう為、イエアルマのミラーが厳しい。特にコータス等の入ったトリル型には一度素早さ優位を取られた場合に耐え凌ぐのが難しかったので対策が欲しかった。
バンギラスは相手のイエアルマの「ワイドフォース」の一貫を切りつつ悪技で一貫してイエアルマの弱点を突いたり「いわなだれ」で「このゆびとまれ」を無視して隣を殴りに行ける(追加効果でトリルを止めに行くことも可能)。
コータスに対しても天候を取れて味方全体の耐久を確保出来、ルガルガンの相方としてだけでなく単体でこれらの役割対象に出して行けるポケモンであることが採用の大きな決め手だった。


(4)悪タイプ全般への打点
バンギラスの「けたぐり」、ルガルガンの「インファイト」で悪タイプへの打点を確保出来るようになり、相手のトドロクツキやバンギラス、ドドゲザン等の処理を狙える。
相手がテラスタルを切って格闘技を受けに来た場合は「ワイドフォース」が一貫するようになる。


(5)壁パーティ
基本選出が全員特殊なので「ひかりのかべ」「ソウルクラッシュ」のオーロンゲ等は結構辛い相手だった。
「アシッドボム」でも一応対策となる側面もあるが、もう少し対策要素を入れないと取り巻きや立ち回り次第では厳しい。
また物理アタッカーを採用しないと「リフレクター」を貼る必要がなくオーロンゲの自由な行動や物理無視の選出・立ち回りを許してしまう。その為補完枠は物理アタッカーを採用したかった。
今回はバンギラスに「りゅうのまい」を採用することでイエッサンの「このゆびとまれ」と併せてある程度の壁対策とすることとした。
イエッサンのぼうじんゴーグルバンギラスのクリアチャームのお陰でオーロンゲ+ウインディモロバレルと言ったサイクルパーティに対して無償で「りゅうのまい」を積み続けて崩しに行けたり、壁ターンを稼げる。


(6)保険起動手段
もう1つぐらいグレンアルマのじゃくてんほけんを自発的に発動する手段が欲しかったので、ルガルガンに「じならし」を採用した。
「アクセルロック」等も選択肢だったが、今回はバンギラスとの並びでより強い動きを狙えたり、素早さ操作サポートが可能な「じならし」に軍配。


これにより補完枠の採用と大体の構成が決まり、現在の6匹の形となった。
以下に個別解説を行う。


【個別解説】

■テツノドクガ@こだわりスカーフ クォークチャージ 草
ねっぷう アシッドボム エナジーボール とんぼがえり

●配分
控え目155-67-81-211-130-162
0-0-4-252-0-252

特にひねらずCSぶっぱ。
最速スカーフコノヨザル入りにコンボを阻止されたくないので、個人的にS157以上はマスト。
スカーフ込みでS(+3)ヘイラッシャより速いことも非常に大事なので、低くてもS146は欲しい。
味方殴りのダメージを抑える為にA0は必須。

●技構成
・ねっぷう
優秀な全体攻撃のメインウェポン。高い特攻からのスイープも強い為、単なるコンボ始動要員以上の活躍を見込める。

・アシッドボム
攻撃しつつ特防を2段階下げられる最強のサポート技。パーティ全体との相性が非常に良く、加速したグレンアルマ、ハバタクカミとの並びで広い縛り範囲を実現出来る。サポート役のイエッサンですら決定力になり得るのは強み。
威力は低めだが攻撃技である為、最悪隣を倒されてもアシボ連打で自身が相手を倒しに行ける点が「うそなき」等との大きな差。

エナジーボール
比較的この枠は自由度が高く色々なサブウェポンを試した。炎単体打点の「オーバーヒート」や「ほのおのまい」、悪を強く意識した「マジカルシャイン」や「むしのさざめき」、イエアルマ対策の「むしのていこう」等を検討し、最終的にヘイラッシャやテツノツツミ、キョジオーン、バンギラス等に通る草技とした。

・とんぼがえり
グレンアルマのじゃくてんほけんコンボ始動に欠かせない技。低い攻撃力でグレンアルマへのダメージを抑えられるのが強い。

●テラスタイプ:草
地面4倍が痛いので地面半減以下のテラスタイプから選び、「エナジーボール」のリーチを伸ばせる草とした。
水も半減に出来るので雨やテツノツツミ等に無理やり抗う選択肢が生まれたり、「キノコのほうし」無効でモロバレルに更に強くなれる。
ヘイラッシャに対して切ると「ウェーブタックル」「じしん」半減となる点も評価。

●持ち物
ブーストエナジーで素早さを上げるにはCをかなり下げる必要がある点、発動後控えに戻ると素早さ上昇がリセットされる為「とんぼがえり」との相性が悪い点からブーストエナジーは不採用。
こだわりスカーフにすることで控え目C特化の火力を維持したままコンボ始動要員になれるのが強み。
技固定のデメリットに関しては元々技範囲が狭いのでゴリ押しに頼ることが多くそこまで気にならない。
むしろブーストエナジーと異なり発動しないことかから初速が読まれず、コンボがバレにくいメリットもある。



■グレンアルマ@じゃくてんほけん くだけるよろい 草
ねっぷう ワイドフォース はどうだん まもる

●配分
控え目169-58-121-194-101-118
68-0-4-252-4-180

・A152(+2)ヘイラッシャのW「じしん」耐え
・A201イダイナキバのW「じしん」耐え
・A191トドロクツキの「じごくづき」15/16耐え
・C189シャリタツのW「だくりゅう」15/16耐え
・C194サザンドラの「りゅうせいぐん」耐え
・C(+2)「はどうだん」で176-121チョッキ砂バンギラス確定
・S(+2)でスカーフ最速コノヨザル(S234)抜き
・S準速ペリッパー抜き

火力を最大にしつつ、「このゆびとまれ」で吸えない全体技を指標として最低限の耐久調整を施した。
素早さは相手のスカーフコノヨザルに怯えずに済む点、素でペリッパーの上を取れる利便性からS118としたが、スカーフシャリタツ抜き程度に留めるのも選択肢の一つ。
S+2で味方のスカーフドクガより遅いことで「アシッドボム」→グレンアルマ攻撃と出来るので、素早さは上げ過ぎないのがコツ。

●技構成
・ねっぷう
タイプ一致全体技。エスパー半減の鋼タイプに抜群を取れるのが強力。

・ワイドフォース
イエッサン♀と組むことでタイプ一致威力120にフィールド補正も乗る壊れ性能の全体技。
「ねっぷう」と異なり命中安定なので、基本はこの技をいかに一貫させるかを意識して立ち回る。本パーティで最も押す回数が多くなる主砲。

はどうだん
エスパー無効の悪タイプへの有効打。特に炎も半減するトドロクツキやバンギラスを意識して採用。ドドゲザンの4倍弱点も突ける。

・まもる
エースとなる為必須。並びを調整して「このゆびとまれ」のサポートや味方殴りからのコンボ起動を待つ。

●テラスタイプ:草
主な役割対象は
モロバレル入り
②寿司
③追風地震(ファイアロー+イダイナキバ)

モロバレル入り
最近増えたモロバレル入りに対して、悪テラス「キノコのほうし」を通されると一気にエースが機能停止になる為、「キノコのほうし」無効の草タイプになりながらじゃくてんほけんを起動することにして対策とした。

②寿司
ヘイラッシャに対して非常に強くなれるのが草テラス。
「ウェーブタックル」「いっちょうあがり」を対面で耐えてくだけるよろいを発動して攻撃回数を稼げる他「このゆびとまれ」無視の「じしん」のダメージを抑えられるため合体前に多少消耗しても問題なく殴り合えるようになる。

地震
イダイナキバやガブリアス等の「じしん」に対しても強くなる。

元の弱点である水・地面を半減にする為相性補完としても悪くない選択で、同様に悪・ゴースト半減になれる悪と遜色ない優秀な耐性テラスだと感じた。



■イエッサン♀@ぼうじんゴーグル サイコメイカー フェアリー
サイコキネシス このゆびとまれ てだすけ トリックルーム

●配分
図太い177-**-128-115-126-91
252-0-252-0-4-0

・HB特化

●技構成
サイコキネシス
半端なサブウェポンで悪タイプを殴るよりも単純な火力を求めてタイプ一致エスパー技。主に合体後ヘイラッシャを削る場合に重宝する。キョジオーンの「ワイドガード」に触れずにキョジオーンを削り切れるのも採用理由の1つ。「アシッドボム」を受ければサポート役とは思えない火力を出せるようになる。

このゆびとまれ
味方のエースアタッカー達の行動回数を稼ぐサポート技。どのアタッカーと並んでも仕事が出来る。
攻撃を自分に引き寄せて倒して貰うことで任意の並びを作れる点も強力。

・てだすけ
味方の全体技の制圧力を引き上げる最強技。

トリックルーム
素早さブーストエナジーや「おいかぜ」へのカウンターだけでなく、ガチトリパに対するトリル返しにも使えて便利な素早さ操作技。

●テラスタイプ:フェアリー
弱点である悪と虫を半減にして無理やり行動回数を稼ぐのが強い場面で使う。使用機会は非常に稀だが、「トリックルーム」をどうしても決めたい場合や、1ターン生存しつつ「このゆびとまれ」を複数回決めれば優位に立てる場合等が当てはまる。

●持ち物:ぼうじんゴーグル
モロバレル入りに対するガンメタとして採用。草グレンアルマとの並びで「キノコのほうし」が両方に通らなくなり、安定して仕事させずに処理出来る。特にドクガアルマの味方「とんぼがえり」からイエッサンを出す動きで、左右どちらにモロバレルの悪テラスタル「キノコのほうし」を撃たれても大丈夫なのが偉い。
また、地味ながらバンギラスと並べた時に耐久が削れずに居座れるメリットもある。



■ハバタクカミ@いのちのたま こだいかっせい フェアリー
シャドーボール マジカルシャイン ムーンフォース まもる

●配分
臆病130-**-76-187-155-205
0-0-4-252-0-252

控え目の火力も魅力だが、環境に数が多い為ミラーで上を取れる可能性を捨てたくないこと、控えめを使っていた頃に陽気の合体ヘイラッシャに上から殴られて負けたことから臆病最速を選択。
ちなみにHP130だと珠ダメ効率が悪いので、決勝大会ではHP個体値の低い129調整の個体にした。
(三次予選を抜けてから急遽友人に厳選依頼した)

●技構成
シャドーボール
通りの良いメインウェポン。炎や毒、鋼と言ったフェアリー耐性持ちに通るのが偉い。

マジカルシャイン
便利な範囲技。この技を高い素早さから放てるのが非常に魅力的。速いニンフィアのような使用感。

ムーンフォース
ワイドガード」を意識して単体技も採用。単純に威力が高いので倒し切りたい時はこちらを使う。

・まもる
大事に扱うため採用。トリパや追風パへの時間稼ぎを考えると優先度は高い。

●テラスタイプ:フェアリー
基本上から殴るタイプのポケモンなので、耐性テラスではなく一致テラスで縛り範囲を拡大出来るようにした。
特に全体技である「マジカルシャイン」を火力強化して制圧する為フェアリーテラス。

●持ち物:いのちのたま
突破力を上げて相手を倒し切りたいのでいのちのたま。
反動が痛いのでフェアリープレートがあれば採用したかった。
ブーストエナジーで火力を上げるのは臆病最速では不可能なのが歯がゆい。



バンギラス@クリアチャーム すなおこし 悪
いわなだれ ダメおし けたぐり りゅうのまい

●配分
意地っ張り175-204-131-**-120-113
0-252-4-0-0-252

・S(-1)最速ガブリアス抜き

ルガルガンの「じならし」や「りゅうのまい」とのシナジーを考えて素早さ振り切り。

●技構成
いわなだれ
全体技でダメージ効率が良い上に追加効果が強過ぎるメインウェポン。

・ダメおし
味方の攻撃後に追撃すると威力が60から120に倍化する点を買ってこの技を採用。「かみくだく」では実現出来ない縛り範囲を獲得し、不意に相手を倒す動きが強い。パーティのアタッカー全員がバンギラスより速くて全体技持ちなので、あらゆる並びから狙いやすい。

・けたぐり
グレンアルマが苦手な悪対策。バンギラスミラー、ドドゲザン、トドロクツキ等に撃つ。

りゅうのまい
壁対策の1つ。無理矢理仕込んでるので通常なら「まもる」が無難。イエッサンとの並びで安定して積みに行ける。
味方が相手を両縛りしている盤面やバンギラスが絶対やられない盤面で使えると非常に強力。

●テラスタイプ:悪
「ダメおし」のリーチを伸ばせる為採用。地面弱点がなくなることで味方「じならし」のダメージも抑えられる。

●持ち物:クリアチャーム
特性「いかく」や「ワイドブレイカー」で火力が落ちない他、ルガルガンとの並びで「じならし」に巻き込んでも素早さが下がらない点が最重要。
この持ち物を持たせることで「じならし」で相手のみ素早さを下げつつ行動出来る為、S169以下のポケモンを一手で上から縛る動きが実現可能となる。
一応飛行テラスでも同様の動きは可能だが、この持ち物ならテラスを切らずに出来るのが利点。



ルガルガンきあいのタスキ すなかき 格闘
いわなだれ インファイト じならし まもる

●配分
意地っ張り151-183-85-**-85-164
4-252-0-0-0-252

・「インファイト」で181-91トドロクツキ確定
・「インファイト」で131-134テツノツツミ11/16で1発(砂ダメ込み確定)
・「すなかき」で最速S(+1)テツノツツミ抜き

意地っ張りでも素早さは足りているので火力重視。

●技構成
いわなだれ
最強の全体技。高い素早さにより上から放てるのでダメージよりも怯みが期待出来る。

インファイト
主に悪タイプを意識した打点。トドロクツキとテツノツツミの弱点を突けるのが優秀。

・じならし
後続へ向けた素早さ操作サポート、バンギラスとの並びでの「ダメおし」コンボ、グレンアルマとの並びでのコンボと用途が多い。

・まもる
狙われやすい為採用。「ねこだまし」等でタスキを削られないことが大事。

●テラスタイプ:格闘
インファイト」の瞬間火力を上げて縛り範囲を拡大する。
「いかく」が入ってもトドロクツキやテツノツツミを縛れる。
地味に「ふいうち」を半減可能になる点も優秀。

●持ち物:きあいのタスキ
特性すなかきは砂ダメージを食らわないという仕様の為何タイプにテラスタルしても自分のタスキが潰れないのは偉い。


【選出/立ち回り】

①鎧アルマ高速ビート
先発:テツノドクガ+グレンアルマ
後発:イエッサン+ハバタクカミ

最大パワーが出る本パーティの基本選出。
何かの拍子でレンタルが表に出ても良いように敢えてチーム名を「すなぐみ」としてバンギルガンを一番上に配置して砂パに偽装していたが、砂はあくまで補完としての採用で基本はこの選出。

味方「とんぼがえり」からイエッサン出し+草テラス「ワイドフォース」で相手を一掃する。
テツノドクガ、ハバタクカミ自体のスイープ性能も高い為ある程度グレンアルマを雑に扱っても息切れしにくい。
「とんぼがえり」で一度控えに戻ったテツノドクガが再度降臨後に「アシッドボム」で更に火力を伸ばすサポートになれたり、「ねっぷう」で自身がスイープを狙える。

ちなみに寿司構築に対しても草グレンアルマがある程度攻撃回数を稼げる為、問題なく基本選出で戦えるのが本構築の強み。
加速したグレンアルマとドクガカミの特殊技ゴリ押しで合体寿司は倒し切れるし、取り巻きに対しても上から制圧を狙える。適宜イエッサンのサポートを挟んで攻撃回数を稼ぐ。
鋼テラスタルやおんみつマントヘイラッシャには注意して立ち回る必要があるが、前者は炎技を通せば良く、後者はたべのこし回復がないので「アシッドボム」に頼らずとも手数で押し切れる。

バンギルガンの選出誘導によりこれら基本選出に弱い格闘タイプや「いかく」持ちが選出されていたり、逆に苦手な素早さブーストのテツノツツミ等が初手に出て来にくい等のシナジーもあり、コンボ成功率は想像よりかなり高かった。


②砂選出
先発:バンギラスルガルガン
後発:イエッサン+グレンアルマ

裏選出。相手にトドロクツキや素早さブーストと思わしきテツノツツミがいた場合(基本選出でコンボが狙えない場合)、バンギルガンの刺さりが良い場合はこの選出。
テツノツツミ程度ならイエアルマでも対処可能なので、バンギルガンの刺さり具合を見て選択したい。

このバンギルガンは「いわなだれ」連打による運ゲーの押し付けよりも「じならし」+クリアチャーム「ダメおし」による数的有利を狙うコンボが強い。
これによりS169以下のポケモンはいきなりバンギラスに先制されて威力120「ダメおし」を食らうことになる。
悪テラスタルで「じならし」の弱点を消して被ダメージを抑えつつ「ダメおし」のリーチを伸ばせる。
具体的には無振りガブリアス(183-115)程度なら確定で倒せる。
Wじならし:28-33
悪テラスダメおし:160-190
合計:188-223

例えばガブリアスを「れいとうパンチ」で狙ってもテラスタルで2倍に抑えられたり半減にされる場合があるが、「ダメおし」は一貫性があり受けられにくい。ウインディ等に交代されても通る。

また、ルガルガンが残った場合は「じならし」からグレンアルマのじゃくてんほけんと「くだけるよろい」の発動へと繋げることが出来るのも面白いポイント。
バンギルガンで雑に削ったり数的有利を取る動きが裏の「ねっぷう」「ワイドフォース」を一貫させる動きに繋がりやすい点、バンギルガンの苦手な格闘を裏でカモれて、イエアルマの苦手な悪をバンギルガンで処理出来る点からもこれらの戦術は互いに相性が良い。


③vs壁パ
先発:イエッサン+バンギラス
後発:テツノドクガ+ハバタクカミ

オーロンゲで壁を貼りつつサイクルを回して来るor積み技を狙って来る並びに対する選出。
ウインディの「いかく」をクリアチャームで無効化出来る点、モロバレルの「キノコのほうし」をぼうじんゴーグルイエッサンで完封している点、サイコメイカーのお陰でオーロンゲの「でんじは」やテツノカイナの「ねこだまし」も無効化している点から相手から妨害をほとんど受けずに「りゅうのまい」を複数積みに行ける。
じっくりとした試合展開になり裏が出る頃には砂は切れているので、後発はルガルガンではなく特殊エース2匹。
バンギの圧力で「ひかりのかべ」を貼る暇を与えずにオーロンゲを処理出来ていればそのまま一掃出来るし、壁があったとしても「アシッドボム」で突破口を開ける。



④vsトリパ(イエアルマコータス系)
先発:ハバタクカミ+グレンアルマ
後発:イエッサン+バンギラス

上記はセカポケ三次予選、ブロック決勝の試合。

ガチガチのトリパ、特にイエアルマコータス入りに対してはバンギラスを出したい。
「ワイドフォース」や「ふんか」が一貫しないように気をつけつつ並びを作って行く。
バンギは裏から投げるのも強いが、初手に出すことで「いわなだれ」怯みでトリルを止めに行く動き、「マジカルシャイン」+「ダメおし」で残数有利を取りに行く動きも強い。
グレンアルマの特性がバレないように立ち回ることでコータスの「ふんか」を躊躇わせる動きも重要。
イエッサンは隙があれば「トリックルーム」返しを狙って行く。
トリルを決められたとしても何とか5ターン凌いでしまえばほぼ勝ちなので立ち回りで頑張る。


⑤vs追風パ
先発:バンギラスルガルガン
後発:イエッサン+グレンアルマ

先制で「おいかぜ」をされるとドクガアルマのコンボは狙えないので別選出。
大体の場合イダイナキバ等が入っているのでバンギルガンは刺さりが悪いが、「おいかぜ」ヤミカラスファイアローを迅速処理して2回目以降の「おいかぜ」を貼らせない点、上からの「いわなだれ」で相手のアタッカーが怯めば一気に有利になる点からこの先発。
裏から出すイエッサンの「トリックルーム」で上手く切り返すか、相手の攻撃でグレンアルマのくだけるよろい発動から「おいかぜ」の切れた相手の上を取りに行ければ勝てる。



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