ユウキのめざめるパワー(氷)

ポケモンバトル考察

【WCS2023】このゆびとまれ要員まとめ

晦日ですね。2022年も大変お世話になりました。
SVに入ってから初記事となります。今作でもよろしくお願いします!
今回はWCS2023に先駆け、ダブルバトルにおける重要な位置づけとなる「このゆびとまれ」要員について情報をまとめました。

 

 

このゆびとまれ要員一覧】
・イッカネズミ 74-75-70-65-75-111
パチリス   60-45-70-45-90-95
・イエッサン♀ 70-55-65-95-105-85


パルデア地方の現時点の「このゆびとまれ」習得可能ポケモンは3種のみと少ない。


尚、「いかりのこな」要員は別途紹介予定。「このゆびとまれ」は草タイプや特性「ぼうじん」や「ぼうじんゴーグル」持ちに無効化されない為、基本的には「いかりのこな」の上位互換となる。

今作から草タイプ以外もテラスタルで草タイプになることで「いかりのこな」を無視して来る可能性がある為、相対的に「このゆびとまれ」の価値は上がったと言える。

選択肢は少ないものの強力なキャラばかりなので、個別に掘り下げて行く。

 

【個別解説】
■イッカネズミ

種族値:74-75-70-65-75-111
特性:フレンドガード/ほおぶくろ/テクニシャン

●概要
今作から新登場の「このゆびとまれ」要員で、最注目ポケモン
種族値だけ見れば素早さが高くて後は平凡といった印象だが、専用技の「ネズミざん」の攻撃性能があまりにも壊れている為高速高火力アタッカーとして超強力。

「ネズミざん」は威力20の連続技で最大ヒット数が10回。元の命中は90で1発毎に命中判定があり、外れない限りは最大までヒットする仕様の為、「こうかくレンズ」を持たせることで高確率(90.4%)で10発当てられるようになる。
特性「テクニシャン」も込みで威力300となり、その火力指数は陽気ですら全盛期(親子愛1.5倍時)のメガガルーラの特化「すてみタックル」以上。
それを高い素早さから繰り出せる為、多くのノーマル等倍ポケモンを上から縛れる。

(参考)
A127テクニシャンネズミざん10発:57150
A194おやこあいすてみタックル:52380

上から相手1匹を縛る行為そのものが実質的に味方の行動補佐になる為、単なる「このゆびとまれ」要員よりも攻め寄りな動きでアドバンテージを得られる。
サポーターと言うよりはノーマル技で打点を持てない相手を並べられても仕事を失いにくいアタッカーとしての運用も可能という見方も出来る。

一方で特性「フレンドガード」で完全にサポートに専念する型も強い。攻撃性能は犠牲になる代わりに、場にいるだけで味方が受けるダメージを常時0.75倍にカット出来る壊れ特性。
加えて従来のピッピのようにサポート専門のキャラではなくアタッカー型もあり得るため、初見で型が分からない点がこのポケモンの強さ、対処のしにくさを押し上げている。
地味に堅く、「このゆびとまれ」3種族の中で物理耐久は最高。

「ネズミざん」を採用せずとも「いかりのまえば」や「ちょうはつ」「でんじは」「アンコール」「おさきにどうぞ」等で器用な動きも出来る為、サポート性能にも隙がない。

また、あまり開拓が進んでいないがもう一つの専用技「おかたづけ」は「りゅうのまい」に「ステルスロック」「どくびし」等の設置技や「みがわり」解除というオマケがついており、こちらも壊れ技。単純に破壊性能が上がるだけでも強い上、上手いタイミングで使えると相手の事前のサポート行動を無意味に出来る点も面白い。

既に今作のダブルバトル環境の使用率上位に食い込んでおり、今後も活躍が期待される。

●並び

アイコン

最近ではコノヨザルとの並びが有名かつ強力。
このゆびとまれ」+「ビルドアップ」のみならず、「ふくろだたき」を味方に撃つことで「ふんどのこぶし」の威力を一気に50→250に増すコンボもあり、瞬間火力も出せるのが強み。

●育成例
①アタッカー型
陽気AS@こうかくレンズ テクニシャン
ネズミざん/このゆびとまれ/アンコール/まもる
②サポーター型
陽気HS@オボンの実 フレンドガード
ふくろだたき/このゆびとまれ/でんじは/まもる

●主な習得技
○攻撃技
ネズミざん
いかりのまえば
ふくろだたき
フェイント

○デバフ技
あまえる
つぶらなひとみ
くすぐる
うそなき

○素早さ操作
ローキック
でんじは
おさきにどうぞ

○その他
てだすけ
アンコール
ちょうはつ
おかたづけ
にほんばれ
あまごい
すりかえ

 


パチリス

種族値:60-45-70-45-90-95
特性:にげあし/ものひろい/ちくでん

●概要
WCS2014世界王者のセジュン選手が使用していたことで有名なポケモン
特性「ちくでん」で電気技を無効化しつつ回復出来るため、電気弱点のポケモンと組ませることで真価を発揮する。
このような特定のタイプを無効化する特性はテラスタルで悪用出来、例えば飛行タイプにテラスタルすれば元タイプの弱点である「じしん」を無効化しつつ、飛行の弱点の1つを消せたりもする。
従来通り「ほっぺすりすり」による素早さ操作と「いかりのまえば」による火力の低さを補う動きが可能。
「あまえる」「かいでんぱ」と物理・特殊両方の火力デバフ技を覚えるのも強みの一つ。
ただし環境に存在する電気タイプがロトム系統とタイカイデン、個体数の少ないハラバリーくらいなので特性「ちくでん」が活きる場面があまりないのが難点。電気打点を吸える旨味を見出せない場合は他に劣ってしまう可能性もあるため、採用する場合は構築段階からしっかり考えたい。

●並び

特定の並びが流行っている、という程見かける訳ではないが、やはり電気弱点と組ませてこそ光るポケモンなのでパチリスギャラドスが鉄板か。
このゆびとまれ」+「りゅうのまい」から一気に攻めて行きたい。

●育成例
慎重HD@オボンの実 ちくでん
ほっぺすりすり/このゆびとまれ/いかりのまえば/まもる
●主な習得技
○攻撃技
いかりのまえば

○デバフ技
あまえる
つぶらなひとみ
うそなき
かいでんぱ
しっぽをふる

○素早さ操作
ほっぺすりすり
マッドショット

○その他
てだすけ
アンコール
ひかりのかべ
にほんばれ
あまごい
エレキフィールド

 


■イエッサン♀

種族値:70-55-65-95-105-85
特性:マイペース/シンクロ/サイコメイカ

剣盾で登場して以来高い人気を誇っていたポケモン
特性「サイコメイカー」によるサイコフィールドの展開が非常に強く、パーティの先制技耐性の付与、及び「いたずらごころ」による補助技のシャットアウトがありがたい。

前作からの主な変化点は大きく2つ。
まずは「ワイドフォース」の没収。威力120のタイプ一致全体技としてサポート枠ながら破格の攻撃性能を発揮していたが、今作からは習得不可に。残念ではあるが、それを補って余りある強化が入った。

その大きな強化が「トリックルーム」獲得。
ただしレイド産個体限定で習得しており技マシンでは習得出来ない為、それがバグなのか仕様なのかは議論を呼んでいた。
現時点でランクマッチにて使用可能な為仕様という見方が多くなっているが、日本の公式からの声明は特にない。(海外の公式大会では使用が認められたらしい)
昔で言うPDW産「ふいうち」ニドクインのような特殊な限定技、という扱いだろうと考えられる。
※「ふいうち」は本来ニドクインの対となるニドキングのみ習得可能で、今回の「トリックルーム」も従来はイエッサン♂のみ習得可能な技なので立ち位置は似ている。

この技を覚えることでサポート要員としての幅が増え、トリパにおける「トリックルーム」始動要員、スタンダード構築の「トリックルーム」返しや「ふういん」要員としても扱えるように。

●並び

今作「ワイドフォース」を唯一使えるグレンアルマという新たな相棒を得た。
このゆびとまれ」+「トリックルーム」からガンガン攻めて行ける組み合わせとして人気が高い。
この戦術の弱点となる全体技連打に対しても、グレンアルマが「ワイドガード」を習得することで隙が少ない並びとなっている。

●育成例
①サポート型
図太いHB@サイコシード サイコメイカ
サイコキネシス/このゆびとまれ/てだすけ/まもる
②トリル型
呑気HB@防塵ゴーグル サイコメイカ
サイコキネシス/このゆびとまれ/てだすけ/トリックルーム

●主な習得技
○攻撃技
サイコキネシス
マジカルシャイン
ねこだまし

○デバフ技
あまえる
なかよくする

○素早さ操作
トリックルーム(レイド限定)

○その他
てだすけ
いやしのはどう
いやしのねがい
ふういん
スキルスワップ
リフレクター
ひかりのかべ

 


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以上、最後までお読み頂きありがとうございました。
それでは皆様、良いお年を!