ユウキのめざめるパワー(氷)

ポケモンバトル考察

【WCS2022】すいすいヌケザシオーガFeb.【S27最終15位,33位/INC Feb.最高1871】

こんにちは、ユウキです。
今更ですが、先月のINC Feb.及びランクマシーズン27の使用構築を紹介します。
INC Mar.で予選を抜けたパーティの原型となるため、まずはこちらの構築記事を読んで頂きたいと考え、分けて書くことにしました。


★目次

【パーティ】

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【戦績】

●INC Feb.(メイン)
勝敗:33勝10敗
勝率:76.7%
レート:最高1871/最終1816
順位:最終140位/327327名

●INC Feb.(サブ)
勝敗:36勝9敗
勝率:80%
レート:最高1849/最終1830
順位:最終106位/327327名

INCでは1868から及び1871から、勝てば予選抜けという試合を落としてしまい残念ながら圏外で終了。
詳しいレポートは下記記事参照。
yuki-rotom.hatenablog.com


●ランクマシーズン27(メイン)
勝敗:69勝31敗
勝率:69%
レート:最高/最終1929
順位:最終15位

●ランクマシーズン27(サブ)
勝敗:85勝36敗
勝率:70.2%
レート:最高1964/最終1910
順位:最終33位

ランクマで試運転段階から高順位をキープし、2ROM1900以上でシーズンを終えた。


【コンセプト】

①ミラーに強いザシオーガ
ザシアン+カイオーガの王道となる組み合わせを自身が使いつつも、相手のザシオーガに強い要素を採用することでミラーで差をつける構築。

・ザシアン、カイオーガから打点を持たれないヌケニン
・「すいすい」でザシアンの上を取れ、水技1/4のキングドラ
・「きょじゅうざん」半減でカイオーガにも強いチョッキボルトロス


ヌケニンを最大限に活かす構築
ヌケニンを構築の軸として、大きく3通りの勝ちパターンを用意した。

(A)ヌケニン仁王立ちエンド
(B)ヌケニン囮ビートダウン
(C)選出誘導


(A)ヌケニン仁王立ちエンド
ヌケニンに打点がありそうなポケモンから優先的に倒してしまえば相手がヌケニンを倒せなくなるため勝ち、という最もスタンダードなプラン。
ザシアンやカイオーガを始めとしてヌケニンに一切打点がないポケモンは案外多く、それらを簡単に詰ませられるのが強み。

ただし気を付けたいのが相手がヌケニンを倒せないがこちらも相手を崩し切るのに時間がかかる場合。残数不利を取った場合・同数の場合はTODで負けになるため、ヌケニンで倒すのに手間取るポケモンや回復ソース持ちは優先して倒し切って、逃げ切れるようにする。


(B)ヌケニン囮ビートダウン
ヌケニンへの打点がなくなることを恐れた相手の選出・立ち回りを逆手にとってアドバンテージを重ねて勝ちを狙うプラン。
(A)を狙いながらも途中で(B)に切り替えて行く等、同じ選出でも柔軟に立ち回って行けるのが本構築の強みの1つ。
最終的にヌケニンが倒れようともこちらがそれ以上のリターンを得られていれば問題ないという考えで、ヌケニンをある程度雑に扱って行く。
相手がヌケニンを倒すために「ダイジェット」や「ダイアイス」を撃つ(大体がタイプ不一致だったり隣が氷半減だったりで大ダメージにはならない)のを気にせず、「ポルターガイスト」や「かげうち」で攻撃に専念することで、ダメージレースで有利を取ることが出来る。


(C)選出誘導
ヌケニンをパーティに入れている強みとして、相手の選出が読みやすくなる点が挙げられる。
基本的にヌケニンに打点があるかどうかは見せ合いの段階である程度分かるが、極端に打点持ちが少ないパーティの場合(2匹ぐらいしかいない場合)はすぐにそれらは出されることが予想出来る。
こちらはそのポケモン達を処理するルートが想像出来れば(A)の勝ち筋を狙った出し方をすれば良いし、逆に打点持ちを出させた上でヌケニンを出さない選出の方が強そうであれば出さない場合もある。
いずれにしても選出段階から有利なゲームとなる。


【構築経緯】

①環境予想と構築の方向性
INCで勝ち切るためには、現環境のトップメタであるザシアン・カイオーガに強い構築を組むことが必須であると考えた。
事前にランクマで得たデータから試算した結果、最低でもどちらかが採用されたパーティとマッチングする確率は8~9割近くなると予想された。
(実際にINC Feb.で戦った90戦近くのデータから算出しても予想通りの結果だった)
この2匹に強い構築を組めれば有利マッチが増え勝率を稼げるようになるため、「ザシオーガガンメタ構築」を目指すこととした。


②軸の選定
まずザシアン・カイオーガ両方に強い伝説枠を採用するアプローチを考えた。
グラードンは両方に有利な要素を持つが扱いが難しく、天候を取られるとオーガが非常に苦しい。ディアルガも一見両方に強そうだが、ザシアンにはダイスチルを積んでもダイマ終了後に「せいなるつるぎ」で処理される上、特防の高いカイオーガの処理にも手こずるため実はさほど有利ではなかった。

そもそもザシアンもカイオーガも様々な並びで使われており、千差万別の取り巻きがいる。それらのサポートや妨害を潜り抜けてザシアン・カイオーガを倒せるポケモンがいるのかと考えた時、そんな便利なポケモンがいれば既に使われているし、禁止伝説1匹で簡単に対策出来るならそもそもこの2匹がトップメタにはなっていないという当たり前の結論に至った。

そこで一般枠に目を向けたところ、ザシアンとカイオーガにタイマンで勝てるヌケニンに大きな可能性を感じた。
従来の「あらゆる取り巻きを想定してザシアン・カイオーガを倒しに行く」アプローチと比べて、ヌケニンであれば「ザシアンとカイオーガの取り巻きの一般枠さえ倒せば勝ち」という特殊なアプローチが可能であり、実現のハードルは前者より低いように感じた。
以上からヌケニンを軸として、ヌケニンを全力で活かす方向性で構築をスタートした。


③組ませる伝説その1
ヌケニンを最大限に強く使うため、ヌケニンに打点を持つポケモンを優先して倒せるような取り巻きを選定する。
現在使用率が高いポケモンヌケニンに確実に打点があるキャラは上から順に

ガオガエン、化身ボルトロス(まけんき)、黒バドレックス、霊獣ランドロスグラードンイベルタル あたりである。

ガオガエンランドロスグラードンの弱点を突ける点、また「あめふらし」で砂や霰の天候ダメージからヌケニンを守れる点から、まずはカイオーガと組ませることにした。


④組ませる伝説その2
特殊アタッカーの伝説を採用したので、相方の伝説はバランス的にも物理が良い。
カイオーガヌケニンが苦手なゴリランダー、フシギバナナットレイカミツルギイベルタル等に強いザシアンがすんなり入った。

結果的に自身がトップメタと言われるザシアン+カイオーガの並びを握ることとなった。
この2匹の相性の良さについては今更言うまでもないが、ここにヌケニンが加わることで最大の課題であるミラーマッチにおいて差をつけられるのは大きなメリットに感じる。
「このルールはザシオーガを一番強く(上手く)使えた人が勝つ」という意見も良く目にするため、構築のアプローチとしては悪くなさそうである。


ダイマ枠その1
カイオーガダイマックスしても強いが、非ダイマックス時の「しおふき」の性能の高さを考えると別にダイマックスエースを用意しても良さそうだ。
候補に挙がったのはカイオーガとの組み合わせで高速展開が狙える「すいすい」ガマゲロゲ

・「すいすい」により超高速から高打点を叩き込める
・「ダイジェット」+「しおふき」の動きが狙える
カイオーガ、ザシアンに一貫するレジエレキに一方的に強い
カイオーガ、ザシアンが苦手寄りなディアルガにも強い
カイオーガ対策としてメジャーな「よびみず」トリトドンに草打点を持てる
・相手のザシアンを上からワンパン可能
・「きょじゅうざん」半減

このように多くのシナジー、強い要素を持っている。
カイオーガに加えてもう1匹水タイプを採用することで「あめふらし」と「ダイストリーム」を絡めた雨の維持が容易になる。これにより雨パとしても強くなる上、ヌケニンが天候ダメージでやられるパターンを減らせそうなのも良い。

カイオーガ/ガマゲロゲ/ヌケニン/ザシアンを基本選出として構築を固めて行く。


ダイマ枠その2
カイオーガガマゲロゲが最も苦手とするのがゴリランダー。
ゴリランダーは使用率上位でかなりマッチングすることが想定される上、ヌケニンにも「はたきおとす」や「キョダイコランダ」でしっかり打点があるため要対策である。
そこで、ガマゲロゲが出せない場合の代わりのエースを検討する。目を付けたのは化身ボルトロス

・特性「まけんき」でザシアンやヌケニンの打点を削ぐ「いかく」に強い
 =ヌケニン対策で出て来るガオガエンランドロスを餌に出来る
・ゴリランダーのメインウェポン半減、サブウェポンでも抜群を取られない
・一致「ダイジェット」がカイオーガやザシアン等との並びでも優秀
・「バークアウト」とつげきチョッキイベルタルに強い
・「きょじゅうざん」半減

このようにゴリランダー入りに対して有効に立ち回れそうな他、エースとしての資質も充分である。


⑦補完枠
最後にもう少し補強したい対ゴリランダーやザシアン、黒バドレックス、対グラードンフシギバナ等の晴れパ、白バドレックス入りのトリパに対する立ち回りの幅を広げるべくガオガエンを採用。
ヌケニンに対するゴースト技、悪技への受け先にもなれる優秀な耐性と、「ねこだまし」による詰め性能が光る。


こうして決まった6体で試運転をしたところ、これまで試したどの構築よりも高い勝率でグングンとレートを伸ばし、瞬間1位を取ったりそのまま上位をキープ出来たため確かな手応えを感じた。
これがINC Feb.本番1週間前。
そこからはこの構築を本命として練習を重ね、構築の課題を探して行った。


⑧すいすい枠の変更
ガマゲロゲに関して、以下のような課題が見つかった。
・レジエレキに単体では強いが、最速エレキを抜けないせいで結局仕事される
フシギバナやゴリランダー等の草タイプが見えただけで出せなくなる
 →見せポケ化。グラードンフシギバナリザードン等が重い
・不意の草技でDM中にワンパンされる(例:黒バドのリフスト、リザのソラビ等)

そこで、これらを解決してくれる可能性があるキングドラを試すことにした。

・最速レジエレキを抜ける
・草等倍なので草を見ても選出できる
 →基本選出率の向上。晴れパへの選出パターン増加。

これまではゴリランダーを見ただけでカイオーガガマゲロゲが出せず基本選出と裏選出が逆転している状態だったが、キングドラの採用により基本選出を幅広く出せるようになり、勝率も安定したため、これを最終形とした。

尚、余談ではあるがガマゲロゲの代役を探す際に他の「すいすい」アタッカー枠としてカマスジョーも候補に挙がったが、高い火力と素早さ、「ダイアーク」はとても魅力的なものの、草弱点と耐久の低さが厳しいと考えて没となった。
後にINC Feb.最終1位を取ったmarcofieroさんのパーティにカマスジョーが採用されていると知った時は「もう少し考察して試してみるべきだったか・・・?」と悔しい気持ちになったが、カマスジョーの選出率は低そうだったので、あくまで基本選出にするならキングドラの方が強いという結論は変わらない。


【個別解説】

カイオーガ@しんぴのしずく あめふらし
しおふき こんげんのはどう かみなり れいとうビーム
臆病175-**-111-202-160-156
0-0-4-252-0-252

努力値配分
・S(+1)で最速ザシアン、黒バド等を抜くため臆病

●技構成
・しおふき
最強の全体技。この技をいかに上から通すかが、カイオーガを使えるルールにおける共通テーマ。本構築ではキングドラボルトロスの「ダイジェット」に乗せて上から放つ場面が多い。

こんげんのはどう
HPが削れた際の水技として。基本は他にダイマを回すことが多いため、水技は2種必要と判断。

・かみなり
カイオーガミラーやカメックスへの打点。「ダイサンダー」が撃てるとモロバレル入りが楽になるため採用。
ヌケニンを採用しているとは言え相手のオーガに一方的に不利を取る型は弱いと考え、電気技は切れなかった。

れいとうビーム
草タイプ、ドラゴンタイプへの打点。大事にするための「まもる」も欲しいが、技範囲を狭めることで殴れない敵が出て来る方が困ると判断して泣く泣くフルアタ。
技スペースが5個欲しいと無限に思った。

●持ち物
ノーリスクで一番撃つ水技の威力を増せるしんぴのしずく。「しおふき」のリーチが伸びる上にダイマックス時も恩恵があるのが嬉しい。
フルアタなのでチョッキも面白そうだったが、後述のボルトロスに持たせているため断念。



キングドラ@いのちのたま すいすい
ハイドロポンプ りゅうせいぐん ぼうふう こごえるかぜ
臆病151-**-115-147-115-150
4-0-0-252-0-252

努力値配分
・S(+1)で最速ザシアン、黒バド等を抜くため臆病

●技構成
ハイドロポンプ
「ダイストリーム」の威力を重視してこの技を採用。素で撃った際に良く外したのであまり信用していないが、「だくりゅう」「ねっとう」よりはダイマックス中のリターンが大きいと判断。

りゅうせいぐん
ドラゴンタイプへの打点。ダイマせずに高威力を放てる点が優秀で、パルキアゼクロム等に一方的にダイマを強要しつつ「りゅうせいぐん」で削りを入れて他にダイマを回す動きも強かった。

・ぼうふう
「ダイジェット」の媒体。S300から味方のカイオーガやザシアンを加速させる動きがとにかく強い。純粋に草タイプへの打点としても優秀で、技範囲の拡大に貢献している。
ダイマ時に雨下必中となるのも偉く、詰めの場面で良く選択した。ついでに追加効果も強い。

・こごえるかぜ
主に「ダイジェット」の代替技として非ダイマ時に撃つ。この技が非常に強く、キングドラが初手で狙われなさそうな場合にダイマターンを節約しつつ素早さ操作をしたり、ダイマ終了後も腐らずに上からの素早さ操作が出来る点が優秀。
特に試合序盤に「ダイジェット」を積んでおけば雨が切れた終盤にも上から「こごえるかぜ」→味方ザシアンで相手の上を取るという展開が狙えるため、終始素早さ優位を取ることが出来た。

カイオーガとの並びでは一般的にグドラダイマがメジャーなため、猫騙しは大抵オーガ方向に飛んで来る。それを読んで「こごえるかぜ」をしながらオーガダイマで相手を破壊する立ち回りも稀に狙ったが、それだけで勝ちが決まるくらい強かった。

●持ち物
火力が心許ないので満遍なく強化できるいのちのたま。
これでも伝説に対しては水技以外は火力不足を感じるが、一般枠を圧倒するには充分。



ヌケニンきあいのタスキ ふしぎなまもり
ポルターガイスト かげうち サイドチェンジ こらえる
寂しがり1-156-45-**-35-92
0-252-0-0-0-252

努力値配分
・B個体値0+下降補正
・A156「かげうち」でH155-B45ヌケニン確定

このルールではメタモンの使用率が比較的高く、ヌケニンをコピーされる展開もたまにあるため対策として防御最低値。
相手がスカーフでこちらのタスキが残っていれば一方的に勝てる。

●技構成
ポルターガイスト
威力110のメインウェポン。ゴースト技は一貫しやすく、打点として純粋に非常に強力。この技の習得のお陰でヌケニン自身がかなりの攻撃性能を手に入れたため、ビートダウン展開に組み込みやすくなった。
命中後に相手のアイテムが判明する追加効果により、手に入れた情報アドバンテージを活かして最適な立ち回りを選択出来るのが強かった(とつげきチョッキが判明した方に次ターン集中のリスクがなくなったり、「しおふき」で固定したスカーフカイオーガのHPを削った後に放置する選択肢を取れたり)。
ただしアイテム消費後の相手には攻撃が失敗する仕様には注意。時折この仕様に困る場面もあったが、忘れて撃ってしまう等のプレミがなければ問題ない範囲。

・かげうち
便利な先制技。素早さに関係なく上を取れるため対追風パ、トリパで役に立った。
ビートダウン展開でも非常に強力で、この技で相手を縛ることで味方の行動保証が得られる場面があるので「サイドチェンジ」よりも安定した試合運びが出来る。

・サイドチェンジ
味方と自分の位置を瞬時に入れ替える超凶悪技。大半の技をスカせるヌケニンがこの技を使うことで上手く行けば絶大なアドバンテージを得られる。
相手の攻撃から味方を守るために撃つ場合、自身に飛んで来る飛行技や炎技を味方に受けてもらって自身の延命を狙う場合、そしてその両方を兼ねる場合が存在するため、用途は多岐に渡る。
ヌケニンの「サイドチェンジ」の真に強い所は一度見せるだけで相手に「安定択」が存在しなくなること。
読み合いの域を超えたじゃんけんになりがちで嫌われることも多いが、「サイドチェンジ」を使うか使わないかの単純な二択だけではなくこちらの選択肢は非常に多いため、50%より有利な勝負が仕掛けられるのが強み。

ヌケニンが場に出ている状況だけで考えても
(1)ヌケニンを退いて裏で有効打を受ける
(2)「こらえる」でダイマターンを枯らして最小限の被害で食い止める
(3)タスキを盾にして「ポルターガイスト」+「かげうち」で対面処理を狙う
等、「サイドチェンジ」を選ばずに展開するパターンも多々存在するため相手側からしてみれば相当厄介だろう。

ヌケニンが場に出ていない場面ではヌケニン交代もケアしなければならないため、試合序盤~ヌケニンが倒れる瞬間までの全てのターンで相手の取れる選択肢の幅を狭めつつ試合の主導権を握り続けられる。
また相手が勝手に「サイドチェンジ」読みで自爆する可能性すらあり、トータルで見てもこちらに分の良い勝負に持ち込める。

・こらえる
ヌケニンを延命したい場合に使う技。「まもる」との大きな差は

(1)「ダイジェット」や「ダイバーン」等のダイマ技に対して「まもる」だと貫通ダメージで倒れるorタスキが潰れてしまうが、「こらえる」だと無償で済む(タスキも残る)
(2)悪ウーラオスの「あんこくきょうだ」に対して延命出来る

という点。特にダイマックス技を実質無力化出来る点が強力で、ダイマックス技が飛び交う中でも3ターン生存出来る確率がグンと上がる。

一方で「まもる」で防げる補助技を食らってしまう点には注意が必要。「ちょうはつ」や「あくび」はまだしも「おにび」や「やどりぎのタネ」は当たると即死するため、これらを持つ相手の前では慎重に行動することが求められる。

●持ち物
あらゆる弱点技持ちの前で1回は行動保証が得られるきあいのタスキ
天候ダメージで倒されるパターンも多いためそれらを無力化出来るぼうじんゴーグルとは選択だが、基本的にはタスキの方が発動機会が多い。
実際に発動するかどうかは別として、安心して動かせる=強気なプレイングが可能になる点も非常に大きい。ヌケニンへの打点を持っているのか微妙な相手(レジエレキやゴリランダー等)の前でもタスキが残っていれば堂々と動けるのは安心感がある。黒バドレックスにもタイマンで勝てるようになるのは嬉しい。



■ザシアン@くちたけん ふとうのけん
きょじゅうざん じゃれつく せいなるつるぎ まもる
意地っ張り189-244-136-**-136-178
172-252-4-0-4-76

努力値配分
・「せいなるつるぎ」で166-152カミツルギ15/16で1発
・「せいなるつるぎ」で202-123ガオガエンまで1発
・「じゃれつく」で332-120パルキア10/16で1発
・A156「Dかわらわり」+A244(+1)「きょじゅうざん」で394-131(92-4)レジギガスまで確定

・A244(+1)「きょじゅうざん」耐え
・A222(+1)「きょじゅうざん」+「でんこうせっか」耐え
・A222「きょじゅうざん」+A222(-1)「きょじゅうざん」耐え
・A161(-1)ガマゲロゲの珠「Dじだんだ」耐え

・C222パルキアの「Dだいちのちから」15/16耐え
・C222カイオーガの雨W「しおふき」耐え
・C217黒バドレックスのW「アストラルビット」2発97.3%耐え
・C244Wキュレムの珠「だいちのちから」15/16耐え
・C152レジエレキの珠「D10まんボルト」15/16耐え

・S味方の最速ボルトロス-1
・S最速カミツルギ+1

ヌケニンやその他にとって邪魔なポケモンを早急に処理するための火力特化、ザシアン自身の行動回数確保のための耐久重視を両立させた配分。
パーティが特性に頼り切りなせいでレジギガスマタドガスが重いため、味方ボルトロスとの素早さ関係を調整し、1ターンでダイマレジギガスを倒せるようにした。
ヌケニンのお陰でミラーでの行動順を放棄することをある程度正当化出来るのがありがたい。

●技構成
・きょじゅうざん
ダイマックスに対して威力200となる壊れ技。インチキ過ぎる性能のお陰で最悪こちらがダイマックスを上手く使えなくても勝てる。

・じゃれつく
カイオーガと組む上で重くなるパルキアゼクロムを始めとするドラゴン勢に対する貴重な有効打。命中不安なのでなるべく撃たないよう心掛ける。

せいなるつるぎ
カイオーガの苦手なディアルガカミツルギナットレイへの打点。仮想敵の「ダイスチル」や「てっぺき」を考えると「インファイト」よりも防御無視の「せいなるつるぎ」の方が優先度が高い。
格闘技がないとポリゴン2に「ふしぎなまもり」をトレースされた瞬間負けになるため、この構築に格闘技は必須。

・まもる
ザシアンを大事にする立ち回りが重要なため採用。トリパや追風に対しても時間を稼げるよう「みがわり」より「まもる」。



ボルトロスとつげきチョッキ まけんき
ワイルドボルト そらをとぶ かわらわり イカサマ
陽気165-156-91-**-101-179
84-164-4-0-4-252

努力値配分
・「Dそらをとぶ」で207-111ゴリランダー15/16で1発
=「Dワイルドボルト」で207-111カイオーガ15/16で1発

・A222「きょじゅうざん」2発耐え
・C222カイオーガの雨W「しおふき」2発耐え
・C222カイオーガの「てだすけ」雨「Dしおふき」15/16耐え

・S最速

●技構成
ワイルドボルト
カイオーガ等へのメインウェポン。反動はあるが威力が高いので「かみなりパンチ」よりこちらを優先させた。

そらをとぶ
「ダイジェット」の媒体となるメインウェポン。カイオーガやザシアンを加速させる。
素で撃つと2ターン掛かるため使いにくい技のイメージがあるが、実はヌケニンと組む上では素でも強い技となる。1ターンの無敵時間を利用して「キョダイベンタツ」や「ダイアイス」を「サイドチェンジ」の択ゲーを挟まず確実に避けることで技を失敗させ、定数ダメージの発生を抑えられればヌケニンが延命出来るようになる。

かわらわり
「ダイナックル」用の格闘技。ザシアンやガオガエンの攻撃を強化出来ると強力。
素で威力が高い「ばかぢから」とは悩んだが、壁オーロンゲを自然に対策出来る点を買ってこちらを採用。実際に壁を破壊する場面もあり正解だった。

イカサマ
「ダイアーク」で隣のカイオーガの「しおふき」のリーチを伸ばすために採用。黒バドレックスやルナアーラへの打点としても。
悪技の候補としては「かみくだく」も挙げられるが、伝説戦で攻撃が高いポケモンが多いため素で撃つ場合にダメージを見込める点や、ソルガレオや日食ネクロズマじゃくてんほけんを敢えて起動してから「イカサマ」で強打する立ち回りを狙える点からこちらを採用。

●持ち物
カイオーガ等の特殊アタッカー相手に行動回数を稼ぐためとつげきチョッキ
火力は最低限となるが、このポケモンは特性も含めて場に居座ることが大事であり、居座りながら味方にバフを与えるサポート的な立ち位置のため耐久を重視した。



ガオガエン@オボンの実 いかく
ねこだまし フレアドライブ DDラリアット すてゼリフ
意地っ張り177-177-110-**-110-112
52-204-0-0-0-252

努力値配分
・「フレアドライブ」で176-136ザシアン確定
・「フレアドライブ」で207-115ゴリランダー確定
・「フレアドライブ」で332-152カミツルギ75%で1発
・「フレアドライブ」で219-112モロバレル(A244+1きょじゅうざん耐え)13/16で1発

・A244「せいなるつるぎ」耐え
・C167フシギバナの「Dだいちのちから」耐え

・S(+1)で最速100族抜き
・S(+2)で最速黒バドレックス抜き

一般的なクッションとしてのガオガエンとは異なり非常に攻撃的な配分。
ボルトロスと並べることが多かったため「ダイジェット」1,2回で色んな相手を抜けた方が強い盤面が作れると判断して準速としたところ、相手の想定を崩せて強かった。
これでも最低限の耐久力はあり使いやすかった。

●技構成
ねこだまし
相手のサポーターに仕事をさせずにこちらの展開を通すために採用。先発エルフーンの「おいかぜ」を止めつつ「ダイジェット」展開したり、オーロンゲに対してザシアン+ガオガエンで仕事をさせずに処理を狙ったりと用途は多い。
フシギバナの「ねむりごな」のケアも可能になる。

フレアドライブ
威力の高いメインウェポン。晴れに対してタダ乗りして一貫させやすいのも強い。カイオーガヌケニンの苦手とする草タイプへの役割遂行にも必須。

・DDラリアット
黒バドレックス等へ撃つ悪技。「てっぺき」や「ダイスチル」の防御上昇を無視出来る点、威力が85と「じごくづき」や「かみくだく」より5高い点を買って採用。

すてゼリフ
放置されそうな盤面や自身が決定力を出せない盤面で有効な技。相手の交代に対して当てることで有利サイクルを回せる。

●持ち物
一番発動機会が多いと感じたオボンの実。シュカの実で回している時もあったが、「フレアドライブ」の反動も含めてオボンの実の方が発動しやすかった。


【選出】

①雨展開
先発:カイオーガキングドラ
後発:ヌケニン+ザシアン

最もパワーが高い基本選出。雨キングドラの高い素早さを活かして上から攻撃を通して行く。
後発ヌケニンが初手不利対面の退き先となれる他、「サイドチェンジ」でエースを守る盾の役目を担ったり、最終的な詰ませを狙えたりと非常に便利。
勿論普通に殴っても「ポルターガイスト」+「かげうち」のリーチの長さでスイープ性能も高い。


②対ギガスドガ
先発:ボルトロス+ザシアン
後発:カイオーガヌケニン

初手「Dかわらわり」+「きょじゅうざん」でDMレジギガスを確定で葬る。この動きを初手から可能にするために素早さ順をボルトロス>ザシアンと調整している。
相手の伝説枠は大体ザシアン黒バドかザシアンオーガなので、両方に有利に立ち回れる後発ヌケニン
マタドガスの「おにび」対策でカイオーガは連れて行きたい。
カイオーガに「ダイジェット」を1回乗せると裏まで一貫させやすいため、その展開も意識して動かす。
ちなみにマタドガスが場にいるとヌケニンの「ふしぎなまもり」は発動しないので注意。マタドガスの処理も優先したい。


トルネオーガ+カミツルギ(+ザシアン)
先発:ボルトロスガオガエン
後発:ヌケニン+ザシアン

相手のヌケニンへの打点がトルネロスカミツルギの飛行技だけであることが多いためヌケニンを有効に使える。
初手トルネオーガの行動を「ねこだまし」で制限しつつ、カイオーガと対面したガオガエンヌケニンへ下げてダイストリームを一応ケアしつつHP温存。
ボルトの「ダイジェット」+「かげうち」でトルネロスを倒しつつ裏のカミツルギガオガエンボルトロスでいなしてから「せいなるつるぎ」等で処理すれば勝ち。


トルネオーガ+モロバレル(+ザシアン)
先発:ボルトロスカイオーガ
後発:ヌケニン+ザシアン

相手にカミツルギがいない場合は無理してガオガエンを出さずにカイオーガで「しおふき」への耐性を上げておく方が良い場合がある。
また、モロバレルに対してもバコウと雨が重なると行動を許してしまう可能性があるため、高打点持ちを2匹並べて「キノコのほうし」を押させないよう立ち回る。
最悪「ダイサンダー」でも催眠対策は可能だが、ボルトロス自身は浮いているためフィールドの恩恵を受けられないことに注意。


【課題点】

①「いたずらごころ」オーロンゲ対策が甘かった
全くの無対策という訳ではなく、最低限の対策として以下3通りを考えていた。

(1)ザシアン+ガオガエンの「ねこだまし」+「きょじゅうざん」で行動させずに倒す
(2)カイオーガキングドラを並べて「でんじは」をされなかった方にダイマを切る
(3)「でんじは」無効、「こわいかお」を撃たれにくい「かわらわりボルトロス

しかしながら実際にはこれらの対策では上手く行かない場合もあった。

(1)の出し方をしても相手側はそれをケアして後発にガオガエンを仕込んでいたりするため、こちらもそれを読んだ行動が求められた。ガオガエンバック読みでザシアンをボルトロスに下げて「まけんき」を発動する動きを決められると非常に強いが、相手依存になってしまう(相手が何も考えずオーロンゲを切って来たら裏目)行動である上、結局オーロンゲの処理は遅れるので後発が「でんじは」を食らう可能性は残る。

(2)の出し方・立ち回りを実際には多く狙ったように思う。
カイオーガキングドラもどちらをダイマさせても強いこと、そしてオーロンゲが止められるのは1ターンに1匹までという制限を利用し、初手で「しおふき」「こんげんのはどう」+「ハイドロポンプ」等を雑に選んでオーロンゲの処理を狙いつつ、無事に残った方を2ターン目以降でダイマさせる作戦だ。
ただ、INCで1871から予選抜けを賭けた対戦で「ハイドロポンプ」と「こんげんのはどう」を外してオーロンゲの処理が遅れて負けた。
また「ひかりのかべ」オーロンゲは下手すると初手で処理し切れないため、更に仕事をされる結果になる可能性がある。

(3)のボルトロスで壁オーロンゲまで対策しているつもりだったものの、実際はダイマ中は「かわらわり」は使えない上にガオガエンとの並びでオーロンゲを早急処理出来る火力もないため、壁ロンゲにはローリスクでダイマターンを3ターンで凌がれてしまうこと自体が損だった。ダイマ終了後に「かわらわり」を当てられたとしても、こちらのダイマで相手の頭数を充分に減らせないまま相手の後発ダイマで打開される展開がきつかった。
また、「まけんき」のお陰で「こわいかお」は撃たれにくいとは言え相方の火力が高ければそのままボルトロスを処理出来るため、結局は対策になっていない。「でんじは」は無効なもののくろいてっきゅうやこうこうのしっぽ「トリック」も普通に通してしまうし、ボルトロス以外への「でんじは」も防げない。
INCでは上記オーロンゲに負けた次の1854からの試合でまたオーロンゲ入りとマッチング。ボルトザシアンの並びでザシアンに「でんじは」を貰いつつ「ダイジェット」を2回積んだものの、ザシアンが2回連続で痺れて動けず相手のダイマレシラムに「きょじゅうざん」を当てられず敗北した。レシラムさえ倒せればヌケニンで詰められる並びだったのでどちらか1回でも動いていれば、という無念が残った。
対戦数がまだ残っていたためここで勝てていればまだチャンスはあったが、この連敗でボーダー争いから脱落してしまった。

オーロンゲ以外にもヤミラミに負けた試合があったり、相手のボルトロスが「まけんき」だと思ったら「いたずらごころ」で「こわいかお」+「じゃれつく」でダイマキングドラをワンパンされて負ける試合もあった。
逆に上記負けの経験から「いたずらごころ」をケアして日和った立ち回りをしたら「まけんき」ボルトロスの「ダイジェット」が飛んできて裏目となりそのまま制圧されてしまうパターンもあり、頭を抱えていた。
全体的に「いたずらごころ」対策の甘さから負けを呼び込んでしまっていたため、改善が必須と感じた。


②晴れパが重い
グラードンリザードン(フシギバナ)を見るとヌケニンはまず選出不可能。
グラードン自体が高い物理耐久を持ち突破が厳しく、地面技が一貫気味なため相手の攻撃も辛い。
雨パーティは晴れパーティに強いと見せかけて実はそうでもないので、あまり当たりたくはなかった。
事前のランクマではあまりマッチングするタイプの構築ではなかったため多少重くても立ち回りで頑張ればいいや、と対策をそこまで強化していなかった。

しかし蓋を開けてみると、特に最終日夜あたりから強い人がこぞって晴れパで潜り出した印象。それまでランクマ等では回さずに温めておいたのか・・・
INC Feb.の上位30位にもリンヤさん、カ・エールさんの晴れパがランクインしており、どちらもレンタルパーティを公開していたことから更に晴れパ使いが増えることが予想され、対策の必要性が増した。


ディアルガ、Wキュレムが重い
相手の攻撃が基本的に受からない上に、エルフーンやオーロンゲ等の素早さ操作要員と組まれているとこちらが上を取れないため辛い。
ダイマターンを必死に枯らしてからザシアンで切り返すしかないが、その間に大きな被害を受ける。「ダイアイス」や「ターボブレイズ」を考慮するとヌケニンだけでもターンを凌ぎ切るのが難しいため、毎回魂を賭けながら読みを通していた。
Wキュレムは天敵ではあったものの使用者が少ないため何とかなっていたが、INC Feb.でワイルドさんが結果を残してレンタルを公開したことで増えることが予想され、こちらも対策の必要性が増した。


これらを踏まえて構築を改善し、次のINCへと備えて行った。
詳細は次回更新予定の記事に記す。



* * *



今回の記事は以上になります。
長文でしたが最後までお読み頂きありがとうございました!
ご意見、ご感想、ご質問等があればコメント欄やTwitter(@yuki_rotom)にお願いします!
次はINC Mar.で予選突破を果たした構築記事を更新予定ですので、お待ち下さい。
ではではノシ

【WCS2022】INC Feb.レポート

こんにちは、ユウキです。
もう一週間経ちますが、INC Feb.に参加された皆さん、お疲れ様でした。
今回は豪華景品によって過去最大の参加者数となり、予選抜けを賭けたボーダー争いもかつてない激戦となっていました。本当にヤバかった。
「いかに荒れた大会だったのか」と、「予選抜けを目指した一児の父親トレーナーの取り組み」について記録しておきます。

 

【今回の大会について】
★大会概要
参加者数:327327名(マスターカテゴリ)

※日本人上位30名にPJCS2022の参加権利付与
※海外勢も上位200名?には世界大会参加権利に必要なCP付与

日本人が真面目に取り組むのは勿論、海外勢もある程度ガチでやって来る大会。
尚、海外勢はそれなりに上位に入ればOKということや他にも大会があることから、日本人と比べてチキって保存する必要がなくガンガンTOPを目指して潜って行っても問題ない。
この背景もあり、今回の大会上位2名は海外勢で、異例の1大会で2名のレート1900越えが記録された。


★参加者数について
同様に全国大会への切符を賭けた昨年の「PJCS2021予選」は参加者34146名で、今回はその10倍近い参加者が押し寄せた形となる。
色違いのガラルフリーザーが参加賞となっていたためある程度増えるのは予想していたが、ここまで劇的に増えるとは予想出来なかった。

ちなみに同様に色違いのカプ系が参加賞として配布された2019年の大会ですら参加者は4~7万人程度。当時はめちゃくちゃ参加者数が増えて荒れた記憶があるが、それが可愛く見えて来るレベル。


★レートについて
参加者数が増えると初心者が増える関係で上位のレートが上がり、結果的に上位○○名のボーダーも跳ね上がる。
過去の大会における30位のレートを下記の表にまとめてみた。これを見れば今回の大会の異常さが一目瞭然だろう。

f:id:yuki_rotom:20220227112606p:plain

 


【結果】
自信のある構築で2ROMで取り組めたが、残念ながらあと1勝足りずに予選抜けを逃した。

■メイン
勝敗:33勝10敗
勝率:76.7%
最高1871/最終1816 140位

■サブ
勝敗:36勝9敗
勝率:80%
最高1849/最終1830 106位

 

【対戦消化の記録】
2ROMで約90戦をどのようなペースで消化したのかについて記録。
特に家庭持ちで2ROMで潜りたい人の参考になれば。


★DAY1 2/18(金)
23:00~1:00 サブ15戦 14-1 1674
1:30 就寝

 

★DAY2 2/19(土)
10:00 起床 8.5h睡眠
20:00~23:00 サブ15戦 26-4 1779
サブ30戦の伝説使用率や勝率を分析→改善点探した上でメイン登録
0:30 メイン9戦 9-0 1637
2:00 就寝

 

★DAY3 2/20(日)
10:30 起床 8.5h睡眠
11:50~12:30 メイン3戦 12-0 1692
昼食
15:40 メイン続き開始
18:20 メイン22-2 1810
19:40 メイン25-4 1822
21:00  メイン28-6 1829 暫定55位
21:20 メイン29-6 1842 暫定45位 当初1840あればボーダーと予想していたので困惑
21:40 メイン30-6 1854 暫定17位

暫定でボーダーに入りひとまず喜んでいた。
嬉しい気持ちで妻と談笑しながら休憩。
メインは一旦これで保存し、サブロムへ移行。

22:20 サブ26-4 1779スタート
23:20  サブ28-7 1755 酷い運負けが続く 3連急所は流石に勝てないw
0:50 サブ34-8 1823 集中して持ち直す
1:20 サブ36-8  1849  暫定55位 最後勝てばワンチャン?
1:30 サブ36-9 1830で45戦終了。あとはメインに全て託す

サブロムやりながらちょくちょくメインの順位確認はしていた。

22:17 21位
23:13 29位
0:21 39位
1:50 43位

ボーダーの30位から外れてしまったため仕方なくもう1戦潜る。
1807との魂の1戦に無事勝利!

2:00 メイン31-6 1868 暫定19位

「流石にこれで足りただろう」と思いしばらく様子見。
精神も体もかなり疲れてきていたのでもう潜りたくない・・・

2:22  21位
2:44 20位
2:55 21位
2:57  22位
3:02 23位
3:07  24位
3:20 25位
3:22 27位

このペースじゃ朝9:00までもたないな、と意を決して再度潜る。
1770相手。これ勝てば結構抜けが見えるぞ!2回目の魂の1戦!
しかし正解択さえ選べてれば勝てた試合に負けて絶望。俺は弱い・・・

(後に計算して分かったがこれで勝てていたとしてもボーダーには微妙に届いていないのがある意味救い。一生夢に出ると思った)

3:30  31-7 1848
3:40  32-7 1862 
3:50  33-7 1871 暫定25位

絶望の淵から2連勝で持ち直す!俺は強い!!
1871あれば流石に足りるよな・・・?
小腹が減ったためちょっと休憩しながらちょくちょく順位確認

4:09 25位
4:29 25位
4:37  26位

このペースじゃ多分足りないので、意を決してあと1勝を目指して潜る。俺は安心して寝るんだ!
1828相手に本日三度目の魂の1戦。緊張感で震える。
有効な技外し2回で運負け(涙) 悪夢だ・・・

4:50  33-8  1854  暫定55位

しかし対戦数はまだ4戦残っているので諦めず次へ。
1718相手に、倒せば勝ちのダイマエースに電磁波2連痺れで巨獣斬当てられず運負け。
もはやここまでか。

5:00  33-9  1832  

残り3戦全部勝てばワンチャンと思って諦めずに潜る。
猫持ちの前でタスキバナがヤンキー「ねむりごな」選んで来るし2回とも命中して負け。終わった。

5:30  33-10  1816
残り勝っても無理なので就寝。疲労困憊。

 

★DAY4 2/21(月)
7:00 起床
7:30 朝食後に子供を保育園へ送り帰宅

有給を取っていたので帰宅後泥のように夕方まで睡眠。

 

【総評】
①DAY1は潜り損とも言い切れない
一般的にレートのシステム上、複数日程の大会の初日は潜り損と言われる。
序盤は強い人も弱い人も1500なので旨味が少なく、最終日なら皆のレートが育ったところを刈り取れるからだ。
実際に今回もDAY2深夜から始めたメインロムの方がレートの伸びが良かったし、昨年予選を抜けた際にもDAY3夜から始めたメインロムで予選を抜けた。

しかしながら2ROMをフルで消化しようと計画しているのなら、初日は潜った方が良い。
というか初日に潜らずに土日(月)だけで90戦やろうとしたら圧倒的に時間が足りない。
同居家族がおらず仕事も用事もなければその作戦も可能かもしれない(それでも厳しい計画)が、時間にそこまで余裕がない家庭持ちのトレーナーが2ROMやろうとするのであればそんなことを言っている暇はない。
上記のやり方でギリギリ達成可能な試合数だということを念頭にペース配分をしてみて貰えると良いと思う。

また、今回のように参加賞が豪華な大会ではかなりの数の参加賞目当て勢がいる。
初日夜の15戦中4戦くらいは伝説0~1匹の記念参加勢だったし、伝説2匹でも明らかにダブルバトルを普段やってなさそうな人が散見され、楽して勝ち数を稼げた。
14-1で1674はレート自体は大したことがないが(メインの12-0で1692と比べたら分かるが、やはり後から始めた方がレートの伸びは良い)、DAY2深夜に始めたメインでは序盤からまともなダブル勢としかマッチせず、初日ほど楽は出来なかった。

あとは先に試合消化しておくと精神的に楽なので、早めに片方だけでもやっておくことをお勧めしたい。仮に最終日の昼の時点で90戦残っていたらちょっとアクシデントや体調不良等があった瞬間に計画が破綻するリスクがあり、そういうプレッシャーやストレスが勝率に悪影響を及ぼす可能性もかなりあると思うので。

 

②家族の協力が不可欠
今回、土曜日は日中・夕方に妻が予定があったので私が子守りをしていたが、その代わり日曜日は食事の時間を除いて全ての時間をポケモン対戦に専念させてもらえた。朝もゆっくり寝させてもらい、充分な睡眠を取った上で対戦に臨むことが出来た。
予め家族に協力依頼をしておかないとこのような立ち回りは不可能であり、実際に協力してくれた家族には大変感謝している。

また、今年から各インターネット予選大会の日程が事前に公開されるようになったのも非常に大きな追い風となった。
今まではざっくり「2月と4月と5月にネット予選やるよ。詳細はまた後程!」みたいな告知しかないままギリギリまで待たされ、開催1ヶ月を切ってから本日程が発表という流れが当たり前だった。
インターネット予選のある月はなるべく予定は入れないようにしていたのに、よりによって外せない用事が入っている週に被ってしまい大会に全力を注げないまま参加するパターンや、大会のために家族に謝って予定をずらすパターン等があり、大変だった。

早めに日程が分かっていることで予定を立てやすく、家族への協力依頼もしやすくなったのでそこは改善してくれて良かったと思う。

 

③次の日の有給も欲しい
まず前提として、インターネット大会の開催時刻はUTCが基準である。
海外にも多くのプレイヤーがいるためこのこと自体は分からなくはないが、日本の全国大会の予選を兼ねた大会でもこの形式なのは正直おかしい。
真面目にやる人のほとんどは日本人なのに、変わらずUTC基準なせいで毎回多くの参加者が悲鳴をあげている。

具体的に言うと日本における月曜の朝8:59に大会が終了するのが恒例となっているが、普通に考えて学生でも社会人でもこの時間に対戦をするのには困難が付きまとう。
剣盾からは順位が可視化されたせいで大会終盤にボーダーが跳ね上がる展開は避けられず、余程レートを爆盛りしない限りは前の日の夜に1位を取ったとしても終了時までには抜かれてしまいボーダーから外れてしまう。
すなわち予選を抜けるためには時間ギリギリまで大会に参加出来るように予定を調整しなければならず、リアルを多少犠牲にしないとそもそもガチで予選抜けを争う土俵にすら立てないのが現状。

ここで昨年の予選で実際にボーダー争いを経験した際の話。
日曜深夜に対戦を重ねてボーダー圏内にこぎつけ、次の日に仕事があるため明け方4時頃就寝。しかし朝起きた時に怪しい順位になっており、子供を保育園に連れて行って一時帰宅した頃にはほぼ圏外に。
急遽仕事に行く時間を遅らせてもらう電話を入れて、覚悟を決めて魂の1戦をして無事勝利して予選抜け。9:00まで順位を見守ってから出社した。

しかしこの時の精神的負担は半端ではなく、冗談抜きで吐きそうなストレスを感じた。
「仕事も家庭もある上で予選抜けを目指すのはこうも辛い戦いなのか。もうこんな思いはなるべくしたくない」と考え、ガチで取り組むのであれば月曜は予め仕事を休みにしておきたいとその時固く誓った。
実際に今年は昨年の反省を活かして初めて月曜に有給申請をした上で大会に臨んだのだが、次の日仕事がないというだけで精神的にかなり救われたし、肉体的にも一晩中極限状態で戦った後は反動で一日倒れていたので、休みにして正解だった。
今後もちゃんと予選抜けを目指すのであれば可能な限り休みを取って臨みたいが、そもそも月曜朝8:59終了ではなく日曜23:59終了にしてくれればこんな悩みとはオサラバなので、公式の参加者に優しい対応を祈っている。


④精神の疲弊対策
今回はボーダーのいたちごっこが激し過ぎた結果「これで勝てば予選抜けだろう」という魂の1戦が1回では済まず、3回ぐらいはぬか喜びと落胆を繰り返した。
魂の1戦における精神の摩耗は半端ではなく、それを複数回繰り返す羽目になったことでかつてない疲労具合だった。事前に立てた目標を達成したのにまだ足りないと分かった時のショックは大きかったので、見通しが甘いと裏切られる回数も多くなり余計にしんどいと分かった。
(今回は自分の見通しが甘かったとは思えない程誰もが予想出来ない展開ではあったが)

今回の参加賞であるフリーザーは3鳥の中では一番使用率が低いキャラなので、次のサンダーやファイヤーでは参加者が更に増えてボーダーも上がる可能性が濃厚である。
実際にどうなるかは分からないが、今回分かったことを踏まえ、更に厳しい覚悟をして次の3月の予選大会に臨みたい。

 

 

* * *

 

 

以上、最後までお読み下さりありがとうございました。
この苦しい記憶を後で読み返した時に笑えるよう、3月は頑張って予選を抜けたいですね。
ではまたノシ

【WCS2022】初期環境考察

こんにちは、ユウキです。
ついにWCS2022のルールが発表されましたね。
INC~PJCS予選の詳細日程も公表されたことで、VGC界隈は例年以上にモチベーションの高いプレイヤー達で賑わっています。
私も勿論その1人なので、2月のシリーズ12実装に先駆けて連日開催されている仲間大会に参加して初期環境を調査しています。
本記事にて使用率トップのポケモンについてデータをまとめたので、良ければ参考にしてみて下さい。

 

 

【使用率】

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上位4匹の顔ぶれはずっと固定。
トップメタのザシアン、そのザシアンと相性の良い伝説枠であるカイオーガを中心に以下のような力関係で環境が回っている。

 

ザシアンが強い
→ザシアンの弱点を突ける炎・地面の価値が高い
→その2タイプに弱点を突けるカイオーガが強い
→ザシアン、カイオーガに上から高打点がありS操作も出来るレジエレキ
カイオーガ、レジエレキに強い草タイプ(ゴリランダー、モロバレルエルフーンetc)
→草タイプに強いガオガエンやザシアン

 

また、パワーの高い伝説枠を暴れさせるため、特性「いたずらごころ」を利用したサポート枠も非常に人気。
ボルトロス、オーロンゲ、エルフーンの3匹が安定して上位にランクインしており、様々なサポートを絡めていかに自身の伝説枠の攻撃を通すかというゲーム性になっていることが伺える。

 

 

【個別考察】
ザシアン

●概要
本ルールにおける文句なしのトップメタ。
ダイマックスに強い「きょじゅうざん」の存在に加え、特性込みの高い火力、トップクラスの素早さと優秀なタイプであらゆるパーティに出して行ける。

●技構成

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基本的に「きょじゅうざん/まもる/格闘技」までほぼ固定。
格闘技は「せいなるつるぎ」+「インファイト」で合計85%前後を推移しており、大体は持っていると考えるべき。
耐久を自ら下げたくない点や「てっぺき」「ダイスチル」持ちへの安定した打点となる点から「せいなるつるぎ」が「インファイト」の3倍以上採用されている。

「じゃれつく」の所持率も6割以上と比較的高い。
パルキアゼクロムといった鋼半減のエースも立ち回る際に注意が必要。モロバレル等のフェアリー半減の盾枠とセットだと動きやすい。
海外の大規模大会でパルキアが優勝したことでパルキアの強さに注目が集まり、それに従って「じゃれつく」の採用率も徐々に数字を伸ばしている。

対タスキや「おいかぜ」パ等の痒い所に手が届く「でんこうせっか」は10%前半を推移している。採用率は低いものの存在を忘れているとプランが崩壊するため、頭の片隅には入れておきたい。

少し前に話題になった「ふういん」に関しては当初は圏外だったものの、ザシアンの使用率が安定して1位である現在の環境においては有効な場面を作りやすいため、ネタの域を超えた運用が見込まれる。
しかしながら単純に使いこなすのが難しい点、そして自身のザシアンの技スペースがカツカツになり何かを犠牲にしなければならない点からそこまで増えはしないと予想される。

 

ガオガエン

●概要
一般枠最強のサポート性能。
特性「いかく」で物理全般を弱体化し、「ねこだまし」「すてゼリフ」で盤面をコントロールして行く。

●持ち物

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「シュカのみ」が安定してトップ。ザシアンのせいで環境に地面技が蔓延っていること(特にディアルガパルキアフシギバナ等のサブウェポンに「だいちのちから」が入りやすい)から発動機会が多い。ザシアンとガオガエンの同居も多いため、一貫する地面に対して「いかく」と「シュカのみ」を盾に最低限のサイクルを回す場面も。

次点で「オボンのみ」「ピンチベリー」等の回復ソース。それぞれを合計すればシュカ以上で、単純に行動回数の増加を狙えるため強力なアイテム。ピンチベリーは同じ効果でどれにするかが割れるためランク外にも少しいる可能性があり、実際の所持率はもっと高いはず。

ぼうじんゴーグル」「イトケのみ」の緩やかな使用率上昇傾向は気になるところ。
ゴーグルはモロバレルフシギバナに行動を阻害されないのは偉いポイント。
イトケに関してはやはりトップメタのカイオーガ意識で、受けが成立しにくいこのポケモンと対面した際に1回動けるかどうかで盤面が大きく変わる。

少数だが「じゃくてんほけん」型の存在も無視出来ない。ダイマックス前提の型である可能性が高いが、案外高い攻撃力に加えて「きょじゅうざん」半減なので気付いてからでは手遅れになる。
ただでさえ採用率が高いポケモンなので初見で見破るのは困難だが、「なみのり」持ち等の怪しい並びを見たら警戒したい。高耐久で弱点技を誘いやすく、味方による能動的な発動だけでなく相手の攻撃に対するカウンターとしての発動も狙えるため、必ずしも怪しげな並びにのみ採用されるアイテムではないことに注意が必要。

 

f:id:yuki_rotom:20220129031405p:plainカイオーガ

●概要
元祖・GSの王。ザシアンが登場し、かつての王ゼルネアスが環境から消えたのは追風か。
雨「しおふき」の高い制圧力はそのままに、ゲンシカイキが廃止となったので水技の通りが良くなり、更に「ダイストリーム」で交代を挟まずに天候を取り返せるためグラードンに今まで以上に有利になった。
「きょじゅうざん」を半減出来るのがあまりにも偉い。

●持ち物

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とつげきチョッキ」「タイプ強化アイテム(しんぴのしずく等)」「こだわりスカーフ」の3種の神器がほとんどで、この3つの合計だけで8割以上を占める。
以前の竜王戦ルールの際はそんなに多くない印象だった「とつげきチョッキ」が今のトレンドで、特殊相手に高い撃ち合い性能を誇り根強い人気がある。
同様に人気なのが水技のタイプ強化アイテムで、ノーリスクでメインウェポンの火力を底上げ出来る上、「とつげきチョッキ」や「こだわりスカーフ」とは異なる「まもる」を絡めた柔軟な動きが実現しやすい点が魅力。

 

レジエレキ

●概要
突如ガラルに出現した最速のスピードスター。
非常に高い素早さからの「エレキネット」は「おいかぜ」「トリックルーム」に次ぐ素早さ操作の新たな概念として環境を大きく変えた。半端なポケモンは「おいかぜ」をしてもすぐ抜き返されてしまう。
電気技の火力も高く、ザシアン・カイオーガに上から一貫する電気打点を持てるためその手の構築に「ひらいしんライチュウが採用されることも。

●性格

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レジエレキの特長として、他のポケモンと比べて性格の自由度が高めな点が挙げられる。
特殊型がメイン(75~85%程度)ではあるが、ACが同値なので一部物理型や両刀型も存在する。
サポート性能重視で最速を含む素早さ上昇性格が多く存在する(72~79%程度)一方で、素早さに補正を掛けずともザシアンや黒バドレックスを抜けるため火力に特化した型もいる。

 

f:id:yuki_rotom:20220129031301p:plain化身ボルトロス

●概要
特性「まけんき」によりガオガエンや霊獣ランドロスの「いかく」で攻撃を上げられる物理アタッカー。タイプ一致ダイジェットの使い手で、ダイマックスアタッカーとしての性能が高い。ザシアンの「きょじゅうざん」半減、ガオガエンを餌に出来る、火力を削がれない物理電気打点がカイオーガに刺さる、ゴリランダーの攻撃に強い等、トップメタの連中に軒並み強いのが偉い。ただしダイマなしでの攻撃技がやや使いづらいのがネック。
また、特性「いたずらごころ」からの「でんじは」「こわいかお」「かいでんぱ」「にらみつける」「ちょうはつ」等によるサポート性能にも優れるため、伝説枠を全力で通す動きに貢献しやすい。


●特性

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特性「まけんき」と「いたずらごころ」で対処法が全く異なる上、初見でどちらの特性か分からないのが非常に厄介で、このポケモンの強力さに拍車をかけている。
当初は7割近くが「まけんき」のダイマアタッカー型だったが、最近になって「いたずらごころ」のサポート性能の高さに注目が集まり、使用率を伸ばしている点に留意したい。

 


* * *

 

 

今回の記事は以上となります。最後までお読み下さりありがとうございました!

本当は流行ってる並びとか戦術についてもまとめたいですが、文章量が膨大になりそうなので一旦簡易的な更新で。

続きは時間に余裕があれば書きますが、多分2月はINCの調整に追われていることでしょう。予選抜け目指して頑張ります!