ユウキのめざめるパワー(氷)

ポケモンバトル考察

【レジェンドオブラウンド】バクアイベルサイクル【最終8位/R1815】

こんばんは、ユウキです。
レジェンドオブラウンドに参加された皆さん、お疲れ様でした。
マッチングした皆さんは対戦ありがとうございました。
考察段階から実戦に至るまでとても楽しめる大会でした。
今回使用したパーティを紹介します。



【パーティ】
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【戦績】
●レジェンドオブラウンド
勝敗:36勝9敗
勝率:80.0%
最高:レート1835 4位
最終:レート1815 8位
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公式のインターネット大会で初の1桁順位!
1位も狙えるんじゃないかと夢を見ながら潜れたのは良い思い出になった。



【コンセプト】
①高耐久ポケモン達によるサイクル
マーシャドーを強く使わせない
③デバフによる詰ませと起点作り


①高耐久ポケモン達によるサイクル
ムゲンダイナ、イベルタル、日食ネクロズマの3匹を軸にしたサイクルパーティ。
伝説戦は非常にパワーが高い環境になるため力押しオンリーな構築も一定数あり、それらを数値と耐性でしっかり受け切ることで安定した勝ちを生み出せる。
時間稼ぎが得意なポケモンが多いため、殴るだけのパーティと比べて壁パーティやトリパ等に対しても強いのが特長。


マーシャドーを強く使わせない
攻撃系の積みポケモンはタスキやスカーフマーシャドーをケアしないと使いにくい環境だが、防御系の積みポケモンである「コスモパワー」ムゲンダイナはマーシャドーにコピーされても問題ない。
火力UPアイテムのないマーシャドーへの受けが成立するムゲンダイナ、イベルタルを採用することで相手のマーシャドーを強く使わせない構築になっている。


③デバフによる詰ませと起点作り
ムゲンダイナの「マジカルフレイム」とイベルタルの「バークアウト」、ランドロスの「いかく」等のデバフ要素を盛り込んだ。

・相手のダイマックスを弱く切らせる
・単体で相手を詰ませる勝ち筋になる
・詰め切るのが無理でも裏のネクロズマに繋いで積みの起点を作れる

という動きが本パーティの真髄。



【構築経緯】
①ムゲンダイナ
耐久戦術を軸にするにあたり、まず高い耐久性能と優秀な耐性のムゲンダイナを採用。

・「コスモパワー」での誤魔化し性能が高い
・殴るだけの構築を簡単に詰ませられる
マーシャドーに弱くない積みエース
・高い素早さからの「マジカルフレイム」によるサポート性能
・「どくどく」で面倒な要塞系(耐久イベル、ホウオウ、ルギア等)を崩せる
・特性「プレッシャー」でPP枯らしが狙える
・アタッカー型も一定数いる

という強みから、詰ませやサポートを行える。
ダイマックス出来ないというよりもダイマックスを必要とせずに性能が完結している点が強く、取り巻きのパワーを上げられる。


イベルタル
次に採用を決めたのはイベルタル。ムゲンダイナの弱点となる地面(グラードンランドロス)、エスパー(黒バドレックス等)に強い。
基本コンセプトに沿ってイベルタルも耐久型での採用としたが、このポケモン自体は一般的には珠持ちのダイマアタッカーの印象が強いため、相手目線での認識とのずれを勝ち筋に繋げられるのも強みの1つ。

・黒バド、グラードン対策
・「はねやすめ」「デスウイング」で高い耐久性能
・ムゲンダイナが苦手なディアルガダイマを枯らせる
・アタッカー型を警戒させての「バークアウト」が強い
 =ダイマックスを誘って枯らす性能がムゲンダイナ以上に高い


③日食ネクロズマ
ここまでザシアン、氷タイプ、ゼルネアスが一貫しているため日食ネクロズマを採用。
高耐久と優秀な耐性でサイクル加入出来るだけでなく、「りゅうのまい」から全抜きエースになれる点が強い。

・ザシアンに繰り出せる
・白バド、Wキュレム、ゼルネアスへの切り返し
・「マジカルフレイム」「バークアウト」からの「りゅうのまい」が強い
・DM適正が最高のエース


マーシャドー
相手の積みエースへの切り返し手段の1つとして採用。
このポケモンは選出画面に存在するかしないかで相手側の取れる選択肢が大幅に変わってくる(いないと特定のポケモンに積まれ放題になる)ため、実際に出すかは置いておいて相手の戦術を狭めるためにも是非入れておきたい。

・「コスモパワー」ムゲンダイナを突破する積みエースへのカウンター
 (竜王戦ルールのメタモンのようなイメージ)
・非ダイマで高い対面性能
・腐りにくい攻撃範囲


カイオーガ
ここまでザシアン対策をほぼ日食ネクロズマに一任しているが、ザシアンがカイオーガやホウオウ、黒バドレックス、イベルタル等と組んでいると結局辛いことがあるためまとめて相手に出来るカイオーガを第二のエースとして採用。
ムゲンダイナが雨ザシアンに「マジカルフレイム」が全く入らず「つるぎのまい」の起点にされたり、日食ネクロズマが雨だと「あさのひざし」回復量が減ったりそもそもカイオーガとの撃ち合いが厳しいため、ザシアン+カイオーガに対しては別ルートを用意することに。

・「きょじゅうざん」半減でザシアンをほぼワンパン可能
・日ネクロが通りにくいホウオウ、グラードン、日ネクロに強いアタッカー
カイオーガ、黒バド、イベルとの撃ち合い意識のチョッキ
・環境に強い草タイプがいない&電気タイプも多くない等タイマン性能が高い


ランドロス
最後にカイオーガや日食ネクロズマのお供として優秀な耐性を持ち、その他のサイクルパーツとも相性の良い並びを形成しつつ構築に不足している要素を埋めることが出来るランドロスを採用。
ザシアン+カイオーガ入りに対して味方カイオーガとの組み合わせである程度有利サイクルを回せる。

・地面の一貫切り(ムゲンダイナ、日食ネクロとの並び)
・電気の一貫切り(カイオーガイベルタルとの並び)
・威嚇要員
・ステロ要員
・ザシアンを上から殴れる枠


以上で6匹が決定した。
以下、各ポケモンについて詳細を述べる。



【個別解説】
■ムゲンダイナ@くろいヘドロ
どくどく マジカルフレイム コスモパワー じこさいせい
臆病247-**-116-166-144-168
252-0-4-4-228-20

努力値配分
・B(+1)でA222(+1)ザシアンの「きょじゅうざん」が受かる
・C222カイオーガの「れいとうビーム」2発耐え(くろいヘドロ1回込)
・C222カイオーガの雨「しおふき」+D(+1)で「Dれいとうビーム」耐え
・C202(-1)パルキアの白玉「あくうせつだん」+D(+1)で同攻撃耐え(くろいヘドロ1回込)
・C222(-1)ディアルガの珠「Dりゅうせいぐん」14/16耐え
・S最速パルキア+1

Dに寄せた配分としているのはメインエースの日食ネクロズマが苦手とするカイオーガへの繰り出しを意識して。不利対面を取っても後出しから処理が狙える。
B方面はザシアンとは真正面からは撃ち合わずネクロに逃げるので1回積んだら「つるぎのまい」がないザシアンを返り討ちに出来るだけあれば充分と判断。

●技構成
・どくどく
回復手段を持つイベルタル、ホウオウ、ルギア等への崩し手段。不意の要塞化で詰むことがないように採用していることが重要。
パーティ全体を耐久に寄せているためダメージソースとしても優秀で、裏のイベルタルネクロズマが回復連打しているだけで相手を倒せる状況を作れる。

・マジカルフレイム
追加効果が本体の炎技。高めの素早さからこの技でデバフを撒くことでイベルタルカイオーガ等のダイマックスを凌ぎ切れる。裏の日食ネクロズマの起点作りとして優秀。

・コスモパワー
自身が詰め筋となれる優秀な積み技。「つるぎのまい」等の明確な崩し手段がない相手は一度有利対面を取って積んだだけでゲームエンドに持って行けるだけの性能がある。

じこさいせい
HP管理のために必須。PPが多いのが偉い。

●持ち物
耐久戦術をするならくろいヘドロ一択。



イベルタル@たべのこし
バークアウト デスウイング イカサマ はねやすめ
臆病233-135-123-152-132-143
252-0-60-4-108-84

努力値配分
・A244(+1)ザシアンの「ワイルドボルト」14/16耐え
・A177マーシャドーの「インファイト」2発耐え(残飯なしで)
・A194マーシャドーの「インファイト」2発92%耐え(残飯1回込み)
・C202カイオーガの雨「しおふき」耐え
・C183イベルタルの珠「Dデスウイング」+C(-1)同攻撃を残飯1回込で高確率耐え
・S準速90族+1

耐久にガッツリ割くことで多くの相手に対する誤魔化し性能を手に入れた。
素早さ調整によりある程度相手の持ち物や型を判別出来る。
チョッキカイオーガ等に対して物理「ダイアーク」を撃つ場面もあったので攻撃個体値はVとした。

●技構成
・バークアウト
このポケモン最強の技。特に初手で対面しやすい珠ディアルガや珠イベルタル、チョッキオーガ等の特殊アタッカー全般のダイマターンを枯らせる点が強く、何度も相手を無力化した。相手は珠イベルタルダイマックスを警戒して高確率でダイマを切って来るため、この動きが決まるだけで実質3vs2でこちらだけダイマックス権を残して有利に展開出来る。単体で詰め切れずとも、ムゲンダイナ同様裏の日食ネクロズマ等に繋げる使い方も強い。

デスウイング
回復も兼ねられる優秀な飛行技。マーシャドーへの遂行技。
火力は無振りだが一致「ダイジェット」は強く、上を取ることで詰ませられる相手が増える場合に有力な勝ち筋になる。

イカサマ
「バークアウト」との相性が抜群の攻撃技。特殊アタッカーを「バークアウト」で無力化すると相手はたまらず物理アタッカーに交代して来るため、交代際に刺すことでサイクルが非常に有利になる。
特にザシアンを半分削れるのは破格の性能で、この技を見せることで「つるぎのまい」を抑制し、日食ネクロズマでのサイクルを回しやすく出来る。
伝説戦は攻撃種族値が高いポケモンが多いため全体的に通りが良く、タイプ一致+ダークオーラが乗るのでカイオーガディアルガ等の特殊アタッカーにもかなりのダメージを見込める。
ザシアンやグラードン等に撃った時のダメージ割合が相手の配分を予測する判断材料になるのも偉い。

・はねやすめ
優秀な再生回復。「ダイサンダー」「ダイアイス」持ちに対して弱点を消しつつ回復出来るのが偉い。

●持ち物
耐久を底上げすることでダイマターン枯らしで役に立ったり、「はねやすめ」を撃つ回数を抑えて隙を少なく出来るたべのこし。



■日ネクロズマじゃくてんほけん
メテオドライブ じしん りゅうのまい あさのひざし
腕白204-178-180-**-130-112
252-4-132-0-4-116

努力値配分
・「Dじしん」でB(-1)199-136ザシアン14/16で1発
・A(+2)「じしん」で199-136ザシアン15/16で1発

・A222(+1)ザシアンの「インファイト」2発耐え
・A222(+3)ザシアンの「きょじゅうざん」2発耐え
・A194マーシャドーの「シャドースチール」2発耐え
・C216ムゲンダイナの「かえんほうしゃ」2発耐え

・S(+1)で最速パルキア抜き
・S(+2)で最速フェローチェ抜き

基本はザシアンに対する物理受けの役割を重視した配分。
多くの相手に「りゅうのまい」1回から崩しを狙えるように素早さを多めに配分したため物理耐久はカツカツ。しかしながらうまくダイマックスを絡めて耐久を上げることが出来ると詰められる範囲が格段に増える。

●技構成
メテオドライブ
タイプ一致のメインウェポン。役割対象のWキュレム、白バド、ゼルネアスへの遂行技。
とにかく一致「ダイスチル」が強過ぎるため物理相手は負ける気がしない。「イカサマ」「ふいうち」イベルタルでも止まらない。

・じしん
鋼技との補完に優れたサブウェポン。「ダイアース」での特殊耐久補強が強い。カイオーガパルキアディアルガ等の多くの特殊アタッカーに等倍以上で入るのも偉い。
ザシアンに対する遂行技でもある。

りゅうのまい
優秀な積み技。1回でザシアンや黒バドを抜ける「ボディパージ」や詰ませ性能の高い「コスモパワー」も魅力だが、火力を上げて相手の耐久ポケモンを突破しに行く動きを重視してこちらを採用。

あさのひざし
役割維持のために必須の回復技。「りゅうのまい」を複数回狙う動きにも繋げられる。
つきのひかり」の方が微妙にエフェクトが長くTODに向くらしいということをPPを増やした後に知ったのでこちら。太陽のイメージに合っているので・・・

●持ち物
ザシアンを処理しやすくなるゴツゴツメットと迷ったが、単体で最も勝ち筋に貢献するアイテムとしてじゃくてんほけんダイマックスありのこのポケモンはこの型が一番強い。



マーシャドーきあいのタスキ
インファイト シャドースチール かげうち れいとうパンチ
陽気166-177-100-**-110-194
4-252-0-0-0-252

●技構成
・れいとうパンチ
他でケアが効きにくいジガルデ意識での採用。ジガルデを「ダイアイス」でワンパンして勝てた試合があったので採用して正解だった。
一応ランドロスイベルタルにも手が伸びる。ムゲンダイナに対しても高打点となるが突破は難しい。

●持ち物
ザシアンに強いこだわりスカーフもありだが、運用難易度が高いため素直にタスキ。
無難に強く出せる場面を選ばなかったが、ステルスロック持ちがいると腐るため高レート相手では信用出来ないアイテムとなっていた。



ランドロスこだわりスカーフ
じしん いわなだれ とんぼがえり ステルスロック
陽気177-177-118-**-101-157
100-92-60-0-4-252

努力値配分
・A244ザシアンの「きょじゅうざん」+「でんこうせっか」耐え
・A202(-1)グラードンの珠「Dストーンエッジ」2発耐え
・C197ムゲンダイナの珠「ダイマックスほう」耐え
・S最速90族+1

耐久を多めに配分してある程度後出しが可能にした。これにより初手以外でもサイクル加入しやすくなる。
素早さはすぐ下に最速カイオーガがいるので最速は必須と考えた。
どうせザシアンは皆耐久振ってると思い攻撃はかなり削ったが攻撃不足を感じる場面も割とあった。このルールでは種族値の低さは否めなかったが、それでもタイプと特性が偉過ぎて活躍していた。

●技構成
いわなだれ
ホウオウやイベルタルへの打点。命中、怯み重視でこちらにしたが一度だけ非ダイマ状態でダイマホウオウに撃って耐えられた場面があったので「ストーンエッジ」の方が良かったかもしれない。

ステルスロック
構築のどこかしらに入れておきたいと思っていたので採用。この技があるとマーシャドーやルギア入りへの選出の選択肢が増える。
スカーフアタッカーは「ダイウォール」があると強いので補助技が1つ欲しかったというのもある。
スカーフ「ステルスロック」も3回ぐらい選択した上にしっかり機能したし「ダイウォール」も3回撃ったので採用は正解だった。
フルアタでいいなら「そらをとぶ」「ばかぢから」あたりも選択肢。

●持ち物
1匹はザシアンに先制出来るポケモンが欲しかったのでこだわりスカーフ。最速カイオーガやホウオウ等を抜いていることから役に立つ場面は多く、序盤の様子見から終盤の高速スイーパーとして幅広く活躍した。



カイオーガとつげきチョッキ
しおふき ねっとう かみなり れいとうビーム
控え目199-**-110-222-160-119
188-0-0-252-0-68

努力値配分
・DM時C202カイオーガの「Dかみなり」+EF「Dかみなり」2発耐え
・D(-1)マーシャドーを「Dれいとうビーム」+霰ダメで68.7%
・S(+2)で最速スカーフランド抜き調整(118)の日食ネクロ抜き
・S20振りジガルデ抜き

特攻最大にすることでザシアンやマーシャドーワンパンの可能性を高めつつ素早さに多めに配分。
特にチョッキカイオーガミラーで上を取っていることが多く、役立った。
耐久に関しては割と削ってしまったが不足を感じる場面はほぼなかったのでこれで正解だった。

●技構成
・ねっとう
HPが削れた場面での削り手段として。命中安定に加え追加効果が強いので「ねっとう」を選択。
れいとうビーム
ドラゴンへの打点として。ダイマックス前提の「ふぶき」とも迷ったがチョッキ型は様子見で居座りながら攻撃を押す場面も多いので安定感重視で。

●持ち物
スカーフカイオーガイベルタル、黒バドレックスとの撃ち合いを意識してとつげきチョッキ。最悪パルキアディアルガ、ゼルネアスとも撃ち合う覚悟が出来るのは強い。
ダイマックスするカイオーガの中ではチョッキが最もタイマン性能が高いと感じた。
物理耐久はランドロスでカバー可能。



【選出】
スタンダードなパーティなので決まった選出というのがなく、毎回相手の微妙に異なる並びに対して出し方を変えていた。
選出がある程度パターン化されている展開パが好きな人間からすると選出段階でのプレイヤー負担が凄く、めちゃくちゃ頭を使ったので疲れた。

最近のランクマでムゲンダイナサイクルを愛用しているため慣れているつもりだったが、ランクマでは伝説枠1匹をしっかりマークしておけば残りの一般枠にはそんなに崩される心配はないし、ダイマックスもないので受け崩しの手段は限られ、選出は割と楽なことが多い。
一方このルールは全員がサイクル破壊して来る可能性があるので全く隙を見せられず、選出難易度が跳ね上がる。
全員しっかり受かる選出が出来れば理想だが、枠が足りないことがほとんどなので初手の出し負けをケア出来ない選出をしてしまうと即負けになる。
いかに初手で出し負けないか、出し負けてもケアが可能な裏を用意出来るか、試合終盤までの勝ちのルート(受け切って詰ませる、どこかで受けられなくなったら崩しに転じる、受けを放棄してある程度対面的に動くetc)をイメージ出来るかを意識して選出した。


●基本選出
ムゲンダイナ/イベルタル/日食ネクロズマ

当初想定していた基本のサイクル選出(のはずだったもの)。
カイオーガはムゲンダイナで受け、黒バドはイベルタルで受け、ザシアンは日ネクロで受けるサイクル。
「マジカルフレイム」「バークアウト」+再生回復で相手のDMを枯らす。
全員受け切れずとも、デバフを撒いた状態でネクロに繋いで「りゅうのまい」の起点にして崩して行く。


●対面寄り選出
イベルタル/カイオーガ/ランドロス

実際に多かった選出。
ザシアン+カイオーガ+αの並びが多過ぎたのでムゲンダイナ+日食ネクロズマの選出がかなり抑制されてしまった。
イベルタルディアルガ等の初手ダイマを枯らす役割を任せることが多く、実際うまく選出読みが決まり序盤の流れを作ってくれた。
チョッキカイオーガランドロスの組み合わせは相手のカイオーガに非常に強く、カイオーガ対面で「かみなり」や「ダイサンダー」読みランドロス交代、ランドロスへの水技読みで「とんぼがえり」で削りながらカイオーガに交代等で相手のこだわり固定やダイマターン枯らしを行えると非常に楽になる。
勿論ザシアンに対しても「ワイルドボルト」無効のランドロスも併せて隙を見せない並びとなっているため、ザシアン+カイオーガを見たらこの並びを絡めてうまく立ち回りで対処していた。


★選出回数/45戦
ムゲンダイナ 13
イベルタル 33
日食ネクロズマ 24
マーシャドー 5
カイオーガ 32
ランドロス 28

ムゲンダイナから組み始めた割に全然選出が出来なかった。雨ザシアンが多かったこと、思った以上にグラードンディアルガパルキア他ドラゴンが多かったことが原因か。
良く考えればパルキアゼクロム、レシラム、キュレム等には「ダイマックスほう」があれば有利ではあるが今回はドラゴンはネクロズマで相手にすることにしていたため不採用としており、それが選出機会の減少に繋がっていたかもしれない。

イベルタルカイオーガランドロスの選出が飛びぬけて多く、実際この3匹の相性も良かった。
特にイベルタルが一番多く、このポケモンの誤魔化し性能の高さを軸に柔軟な試合運びが出来た。この型のイベルタルは使用者がいないせいか読まれにくく、間違いなく今回のMVP。
マーシャドーはルール発表当初は高い評価をしていたが終盤は対策が進んでおり全然通る気がせず、ほとんど見せポケと化していた。選出画面にいることが一番大事なので採用したことは間違いではなかったし、あまり強くないポケモンを出した方が負けるのがこのルールの真理なのでこれで良かった。
逆にランドロスは事前段階では全然評価しておらずあまり出せないと思っていたが、蓋を開けてみればネクロズマ以上に出している大活躍ぶりだった。数値は確かに不足気味だが、貴重な電気・地面耐性と「いかく」、スカーフによる素早さが選出の穴を綺麗に埋めてくれることが多く、終盤はかなり信頼していた。


ダイマックス回数
イベルタル 3/33=9%
日食ネクロズマ 10/24=42%
マーシャドー 1/5=20%
カイオーガ 17/32=53%
ランドロス 4/28=14%
合計35回/45戦

カイオーガ、日食ネクロズマダイマックス率が高いのは概ね構築段階の想定通り。
補完のつもりのカイオーガの方が多くなってしまったのは環境に雨ザシアンがあまりに多かったから。
イベルタルは選出率トップだがダイマックスに依存せずに高い性能を持っているのが数字にも出ている。

また、45戦中10戦はダイマックスなしで勝っているというのが驚きだった。
ムゲンダイナやイベルタルネクロズマの詰ませ性能の高さに加え、デバフにより相手の先行ダイマックスを弱く切らせる動きがうまく決まった結果、こちらがダイマックスすることなく試合を終えていたということが良くわかる。
パーティコンセプトがしっかり機能していたと言える。



【負け試合分析】
構築負け2
選出負け1
プレミ・択負け3
運負け3

耐久戦術を軸にすると急所や凍結等の運負けがかさむと思ったが、ムゲンダイナは選出回数が少なかったのでそこまで運負けは多くなかったのは幸い。
代わりにイベルタルの選出が多く「バークアウト」が初手で外れて負けた試合があって以降は毎回祈りながら撃っていた(心臓に悪かった)。
全体的に難しい環境でありながら致命的な選出ミスも少なく、集中してやれていた。



【雑感】
・当初の想定からは少し軸がずれてしまったものの、サイクルという観点は悪くなかった
イベルタルダイマなしで強い型というのが新鮮だった
・禁止伝説のパワーが高過ぎて600族が低種族値扱いなのが恐ろしい
・高種族値努力値配分計算、やりたいことを沢山両立出来るので考えるのが楽しい
・上位に展開系の構築もいたのでもう少し時間があれば触ってみたかった
竜王戦ルールとは違った贅沢な使い方(起点作りグラードンとか)が開拓されていて面白かった
・バトルは迫力あるし、とにかくお祭り感があって楽しいルールだった



* * *



今回の記事は以上となります。
長文になりましたが、最後までお読み頂きありがとうございました。
ご意見、ご感想、ご質問等があればコメント欄やTwitter(@yuki_rotom)に遠慮なくお願いします!
ではまたノシ

【剣盾シングル】壁ゼルネ+バトンエーフィ【S21最高R2065/最終529位,R1958】

こんばんは、ユウキです。
S21お疲れ様でした。対戦して下さった皆さん、ありがとうございました。
今回、瞬間ではありますが自身の剣盾最高レートを更新することが出来ました!
使用していたパーティを紹介します。



【パーティ】
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【戦績】
●シングルランクマッチ シーズン21
最高26位 レート2065(8/27〜9/1深夜)
最終529位 レート1958


●サブロム
最高147位 レート2025(8/31)
最終1143位 レート1884
※54-15(勝率78.3%)でレート2000到達


8/27時点でメインロムで自身の剣盾最高レートである「2065」を達成。
そこから保険のサブロムを開始して高い勝率で2000を超えたものの、最終日の夜に勝ち切れず。
メインはキープしていたが9/1の深夜に暫定順位が100位を超えたため、最終2桁順位を目指して潜った結果溶かしてしまった。
最終100位台自体は取ったことがあり価値を感じておらず、未達成である最終2桁を目指した結果なので後悔はない。



【コンセプト】
①壁ゼルネアス軸
②積みリレー
③バトンエーフィ


①壁ゼルネアス軸
クレッフィ+ゼルネアスで確かな手応えを感じたので壁ゼルネアスを構築の軸にした。
クレッフィが隙を見せる展開全てに強い「ちょうはつ」オーロンゲ始動とした。


②積みリレー
ゼルネアス以外にも相性の良い積みエースを複数用意し、積みリレーの形を取った。ゼルネアス+ウルガモスボーマンダの攻撃範囲の補完が美しい。


③バトンエーフィ
どうしてもエースが通しにくい特定の構築(化身ボルトロス+ザシアン+ウオノラゴンやカバルドン+ザシアン等)に対する勝ち筋としてバトンペンドラー+エーフィを採用。



【構築経緯】
原型の構築は自身がシーズン序盤で使用していた以下の壁ゼルネアス。
これをベースに、より展開力を上げた構築に組み直すことを目指した。


●参考
gamewith.jp



①壁役オーロンゲ
クレッフィ展開は「まきびし」が非常に強い反面、「ちょうはつ」がないことによる隙が大きい。
攻撃面の積み技だけならヌオーやメタモンでケア可能な場面もあるが、以下の課題を抱えていた。

・「みがわり」
・防御面を含む「てっぺき」「めいそう」「コスモパワー」等の積み技
・「あくび」展開
・「ほえる」「ふきとばし」「ほろびのうた」等の起点回避技
・上からの「いたずらごころ」「ちょうはつ」

そこで、これらを解決可能な「ちょうはつ」持ちオーロンゲを壁始動役にして構築をスタートした。


②エースのゼルネアス
壁下で「ジオコントロール」を積んだゼルネアスが非常に高い性能を持っているため真っ先にエースとして採用。
いかにゼルネアスを通すかを考えて取り巻きを決めて行く。


③補完エース1 ウルガモス
オーロンゲ、ゼルネアスに一貫している鋼技を半減する補完の積みエースとしてウルガモスを採用。特にザシアンを対面から起点にして行ける点は貴重な性能で、この構築になくてはならない存在。


④補完エース2 ボーマンダ
ゼルネアス、ウルガモスを止めて来るヒードランを始めとした炎タイプに強いエースとしてボーマンダを採用。
特にウルガモスストッパー(ヒードランバンギラス、ウオノラゴン)+ザシアンの並びに一貫して強い点を評価している。
炎+ザシアンに一貫するアタッカーとしては元々は地面タイプが本命で、地面枠として事前に色々検討していた。
つるぎのまい」カムラランドロス、「ビルドアップ」残飯ランドロス、「こうそくスピン」ドリュウズ等を試したが課題があり、

・「りゅうのまい」で攻撃と素早さを安定して上げられる
・ゴリランダーやエルフーン等の草にも打点がある
・タスキウーラオスで簡単に止まらない

という要素からボーマンダとした。
ちなみに「りゅうのまい」を覚える地面タイプとしてフライゴンも候補だったが、「ダブルウイング」の火力が全然違うのでボーマンダになった。


ペンドラー+エーフィ
ここまでで課題だったのが、汎用性がありつつコンボ耐性が高いザシアン+起点回避ポケモンの組合せ。

・「ちょうはつ」化身ボルトロス
・「ほえる」スイクン
・「ふきとばし」カバルドン

また、エースでの全抜きが難しいムゲンダイナ入り等のガッチガチの受けサイクルも苦戦を強いられるため、これらをまとめて対策出来るメンタルハーブペンドラー+エーフィを採用。




【個別】
■オーロンゲ@ひかりのねんど いたずらごころ
ちょうはつ イカサマ リフレクター ひかりのかべ
図太い202-**-123-**-101-80
252-0-212-0-44-0

・A222(+1)ザシアンの「きょじゅうざん」+「でんこうせっか」@リフ 238/256耐え
・A200ハッサムのこだわりハチマキ「バレットパンチ」耐え
・A142ミミッキュの珠「じゃれつく」+「かげうち」2連最高乱数以外耐え

・C166ムゲンダイナの「ヘドロウェーブ」13/16耐え
・C166ムゲンダイナの「ヘドロばくだん」耐え
・C192ギルガルドのラスターカノン15/16耐え
・C161カプ・レヒレの「ムーンフォース」15/16耐え
・C189トゲキッスの「マジカルシャイン」耐え

●技構成
イカサマ
当初は「ソウルクラッシュ」だったが、しざよ君の提案を受けて採用したところ超強かったので今ではこれしか考えられない。
伝説戦は攻撃が高いポケモンが多く、かなり威力が出せる。
つるぎのまいポケモン全般へのカウンター、ザシアンや日食ネクロズマ等の鋼伝説への大幅な削りとして優秀。上手く決まれば裏のゼルネアスやエーフィが通しやすくなる。
また「いかく」からの交代連打でダメージを抑えつつ壁ターンを枯らしに来る相手に対しても有効で、ランドロスに「いかく」無関係で削りを入れられる。

「ソウルクラッシュ」が有効になる特殊アタッカーはゼルネもウルガも元々得意で起点対象なので、これらが苦手寄りな物理アタッカーを倒したり削ったり出来る「イカサマ」の方が構築とマッチしていると言える。

この超優秀な攻撃技をタイプ一致で撃てるというのも、クレッフィと比べたオーロンゲの利点であると感じた。



■ゼルネアス@パワフルハーブ
ムーンフォース ドレインキッス 10まんボルト ジオコントロール

配分①
控えめ201-**-139-201-118-128
0-0-188-252-0-68

・A244(+1)ザシアンの「きょじゅうざん」+「でんこうせっか」耐え@リフレクター
・C全振り
・S準速75族+1

元々の配分はこれを想定していたが、王冠とミント未使用の不手際により、メインロムがレート2036になるまでは

寂しがり201-**-125-181-118-128
0-0-188-252-0-68

という意味不明な個体を使っていた。
60戦以上使ってて気付かなかったのも問題だが、これで勝ててしまっていたのも驚きだった。
物理耐久はこのくらいで不足を感じていなかったので、控えめ眼鏡オーガに先制ジオコン出来た方が強そうという考えでメインロムの2036以降及びサブロムでは以下の配分に変更した。

配分②控え目201-**-123-201-118-144
0-0-60-252-0-196

・A244(+1)ザシアンの「きょじゅうざん」耐え@リフレクター
・C全振り
・S準速91族+1

最速ドランの挑発の上からジオコンを積めるのも副産物としては大きい。

●技構成
・10まんボルト
元は「みがわり」だった枠を変更。ドヒドイデ入りをゼルネアス単体で崩せるようにすることで構築にゴチルゼル等の専用対策を割かなくて良くなるのが最大の利点。選出枠の圧縮にも繋がり、オーロンゲ+ゼルネアス+サブエースの選出が汎用的になる。
ドヒドイデを倒すだけならエスパー技も選択肢に入るが、地味に対処に困るホウオウやテッカグヤへの打点としても優秀だったり、ヒードラン等の鋼に等倍で入る点を買った。
ついでに最悪麻痺狙いで勝ち筋を増やすことも可能。



ウルガモス@カゴの実 ほのおのからだ
ほのおのまい ギガドレイン ねむる ちょうのまい
控え目160-**-105-187-126-150
0-0-156-116-4-236

・A222(+1)ザシアンの「きょじゅうざん」+「でんこうせっか」249/256耐え
・A200ウーラオスの「あんこくきょうだ」耐え
・S(+1)で最速黒バド抜き
・S準速ウーラオス+1

●技構成
・ほのおのまい
命中安定、威力安定のメインウェポン。50%で特攻が上がるため撃ち合いに強く、相手を倒す際にボーナスが貰えると止まりにくさに磨きが掛かる。ヌケニンへの有効打となる点も偉い。

ギガドレイン
カプ・レヒレやヌオー、ラグラージ等の水タイプへの打点。回復ソースとしても優秀で、相手を倒しながらHPを確保出来る。

・ねむる
回復ソース。物理は「ほのおのからだ」、特殊は「ちょうのまい」で補えるため壁も込みで幅広い相手に複数回の行動が狙える。相手のゼルネアスに対して勝ちやすくしたり、たべのこしのないヒードランを無理やり突破するのにも使える。

●持ち物
「ねむる」との組み合わせで回復出来るカゴの実。壁や「ちょうのまい」の耐久上昇を盾にして複数回「ちょうのまい」を積みつつHPを確保して全抜きを狙う。
サイクルを回す動きにも対応しており、ザシアンへの複数回の後投げも可能になる。
クレッフィ+ゼルネアス時代は「ステルスロック」対策のあつぞこブーツで採用していたが、「ちょうはつ」オーロンゲを入れることで他のアイテムを持てるようになるのが強い。



ボーマンダ@いのちのたま じしんかじょう
ドラゴンクロー ダブルウイング じしん りゅうのまい
陽気171-187-100-**-100-167
4-252-0-0-0-252

●技構成
・ドラゴンクロー
癖のないメインウェポン。主にウオノラゴンやムゲンダイナ等のドラゴンタイプに撃ったり詰めの場面で撃つため、命中安定・行動固定なしのこの技とした。

・ダブルウイング
タイプ一致の連続技。タスキエースバーンやウーラオス、「ばけのかわ」ミミッキュ等で止まらない点が非常に優秀。
地面技との相性補完に優れ、「みがわり」エルフーン等にも有利を取れる。
ヌケニンへの打点としても有効。

・じしん
ザシアン、ヒードランバンギラス等への安定した打点。1回舞うとザシアンを上から倒せるようになる点が偉い。グラスフィールドで半減されるものの、ゴリランダーに圧倒的に強いのがランドロスドリュウズ等の地面タイプと比べて優秀な点。



ペンドラー@メンタルハーブ かそく
てっぺき じしん みがわり バトンタッチ
陽気163-120-141-**-89-150
220-0-252-0-0-36

・「じしん」で199-136ザシアン確定3発
・S+1で最速ザシアン抜き
・S準速ウーラオス+1

●技構成
・じしん
唯一の攻撃技。「ちょうはつ」対策というよりは削りとしての側面が大きく、特に「つるぎのまい」ザシアンやミミッキュ等に殴り合いを挑んで勝てる点が優秀。
地味にヒードランウツロイド等のメインエースが苦手なポケモンへの有効打になっている点も見逃せない。

・みがわり
裏にエーフィがいるため補助技は撃たれにくいが、充分に積む前に受けたくない補助技をシャットアウト出来る優秀な技。特に「あくび」や「やどりぎのタネ」等を防げると楽になる。
物理アタッカーとの対面では「てっぺき」後の物理攻撃技に対しても相手の交代に対しても「みがわり」が残せる。「みがわり」を残せれば「バトンタッチ」時のエーフィのHP消耗を抑えられる。
対特殊アタッカーでも上から「みがわり」を数回撃つことで「かそく」の回数を稼ぎつつエーフィに繋ぐことが出来るようになる。

●持ち物
化身ボルトロスの「ちょうはつ」対策のメンタルハーブ。あまり有効になる場面はないが、ボルトロス(+カバルドンスイクン)でコンボパーティを対策したつもりになっているパーティをエーフィとのセットで一方的にハメられる点を買って採用。
たまにヒードランバルジーナ等の「ちょうはつ」やエルフーンの「アンコール」も無効化してくれるため、コンボ要員として安定感が増す。
実質手ぶらでもパターンに入る試合ではきっちり仕事をこなしてくれた。
「ちょうはつ」対策が他で出来ているなら、「つるぎのまい」ザシアンにもタイマンを挑んで安定して勝てるようになるオボンやピンチベリーが最有力候補。



■エーフィ@ゴツゴツメット マジックミラー
アシストパワー マジカルシャイン めいそう あさのひざし
図太い172-**-123-150-116-130
252-0-252-0-4-0

●技構成
マジカルシャイン
悪タイプへの打点。サザンドラバルジーナブラッキー等の悪タイプを見ても選出を躊躇わずに済む点が大きいと考えて採用。

●持ち物
対ザシアン最終兵器のゴツゴツメット。理想的な展開であれば不要だが、相手のザシアンに「つるぎのまい」があるとペンドラー+エーフィが押されてしまう展開となり、「めいそう」を積む隙がないまま負ける可能性がある。
そんな時にエーフィがゴツメなら「あさのひざし」連打でもジリ貧にならず、しっかりザシアンを削って行けるため勝てるようになる。
また、攻撃技が「ちきゅうなげ」のラッキーやハピナスにも押し勝てる可能性が高くなる。


【選出】
●基本選出
オーロンゲ/ウルガモス/ゼルネアス

壁を貼ってからウルガゼルネで積みリレー。
一般的な構築は大体この選出で対応可能(ザシアン、黒バド、カイオーガetc)。
鋼を起点にウルガで舞ってゼルネで締める展開や、先にゼルネを展開してナットレイ等で止められたらウルガで起点にして行く展開を使い分けて行く。
ウルガモスの「ほのおのからだ」でザシアンを焼いたり、リフレクターが残った状態でHP満タン近くを維持出来ればゼルネアスでもザシアンを含めて全抜きが狙える。
ウルガモス、ゼルネアスにそれぞれ回復ソースがあるためサイクル的な動きも可能。ゼルネアスで「ジオコントロール」せずにザシアン交代に対して「ムーンフォース」で削り、ウルガモスを投げてザシアンを一旦退かせ、次以降のサイクルで「ジオコントロール」+「ムーンフォース」で崩しに行く等の選択肢も生まれる。


●対鋼+ウルガストッパー、対ヌケニン
オーロンゲ/ウルガモス/ボーマンダ

強い物理鋼タイプ(ザシアン、日ネクロ、ギルガルド等)+ウルガモスストッパー(ヒードランバンギラス、ウオノラゴン、ラッキー、タスキウーラオス、チョッキGヤドキング等)の組合せに対する選出。
特にザシアンの他にヒードラン、ラッキー等のゼルネアスでも突破が難しいポケモンがいた場合はボーマンダに頼る形が無難。
大抵はゼルネアスへのマークからザシアン等から入られるため、ザシアンを起点にウルガモスを展開し、ウルガモスを止められたらその後ボーマンダを展開する。
ボーマンダが「りゅうのまい」「じしん」でザシアンを倒せるため、この展開でまとめて貫いて行ける。

ヌケニン入りもゼルネを出すと詰まされる危険性が高いのでこの2匹をエースにする選出が無難。


●対ザシアン以外(イベル等)
オーロンゲ/ゼルネアス/ボーマンダ

ザシアンがいない構築に対してはこのような選出も可能。
大半のポケモンはゼルネアスで起点に出来、鋼枠がハッサムヒードランギルガルド等ならボーマンダでも崩しに行くことが出来る。ガラルヤドキング等の毒タイプもマンダの射程圏内。
タスキ持ちでメジャーなエースバーンやウーラオス、「ばけのかわ」ミミッキュ等で止まらない「ダブルウイング」ボーマンダの抜き性能が光る。


●対鋼2
オーロンゲ/ペンドラー/ゼルネアス

相手の鋼枠以外がゼルネアスに弱く、鋼枠さえゼルネアスで倒せれば全抜き出来そうな並びに対する選出。
ペンドラーで無理やりザシアンを削るか倒す、もしくは「てっぺき」を充分に積んでからゼルネアスに繋ぐことでまとめて倒せるようになる。
「てっぺき」バトンの天敵であるウーラオスに対してエーフィは選出が厳しいが、ゼルネアスなら余裕を持って耐えた後に「ドレインキッス」で養分にして行ける点が優秀。


●対ボルトザシアン、カバザシアン、受け回し
オーロンゲ/ペンドラー/エーフィ

壁を貼ってから「てっぺき」と「かそく」をエーフィに繋いで全抜きする。
「ちょうはつ」はメンタルハーブで、「ほえる」「ふきとばし」「でんじは」は「マジックミラー」で対策可能なので半端なコンボ対策では止まらない。
つるぎのまい」ザシアンが苦手寄りだが「イカサマ」「じしん」ゴツゴツメットを駆使することで殴り勝てるようになっている。
つるぎのまい」ザシアンレベルでもハメられるので大抵の鋼タイプ入りサイクルはこれで崩せる。
他のエースを通すのが難しいと感じた場合はエーフィに頼る形となる。



【課題】
ウツロイド
エーフィ以外全員一致弱点を突かれるので一番無理なポケモン
数が少ないので切ったが、最終日に3回くらい当たって土下座していた。

■天然ピクシー
これも数が少ないので切っているが、一度だけボーマンダで貫いて勝てた。

これらを対策するなら地面枠として型破りドリュウズを入れる等の案もあり、一時期それで回していたが、ボーマンダペンドラー+エーフィの方がパワーがあり広く勝てるため没としていた。
メンハペンドラーエーフィの仮想敵である化身ボルトロスも見たところかなり数が減っていたので、流行に合わせて色々変えて行く余地はあると思う。



* * *



今回の記事は以上となります。最後までお読み頂きありがとうございました!
ご意見、ご感想、ご質問等があればコメント欄やTwitter(@yuki_rotom)に遠慮なくお願いします!
ではまたノシ

【剣盾シングル】レジェンドオブラウンド 幻ポケモン考察

こんばんは、ユウキです。
新たなインターネット大会「レジェンドオブラウンド」が発表されましたね。
普段使えない「幻のポケモン」が使える珍しいルールなので、剣盾のダイマックスあり環境におけるこれらのポケモンの評価・考察をしてみました。
良ければ参考にしてみて下さい。



【大会概要】
日程:9/10(金)9:00~9/13(月)8:59
ルール:シングルバトル ※伝説・幻のポケモンのみ使用可能
持ち時間:7分
試合時間:20分
試合数上限:1日15戦 計45戦



【幻キャラランク】

※ポケソルの画像一覧にビクティニがなかったので上には載せてないけどDランク

S マーシャドー 
A ボルケニオン マギアナ メルメタル 
B ジラーチ ゲノセクト ディアンシー
C ミュウ ケルディオ ザルード
D セレビィ ビクティニ ゼラオラ

S 禁止伝説込でもトップメタに食い込む
A 尖った性能で明確な強みがある
B ある程度の可能性を感じる
C ギリギリ採用の余地あり
D 使う理由を見つけるのが難しい



【個別評価】
■ミュウ 評価:C
タイプ:エスパー
種族値:100-100-100-100-100-100(計600)
特性:シンクロ

元祖幻のポケモン
全ての技マシン・技レコード・技教えで技を覚えられるため技構成の自由度が非常に高いのが特長。
今作から「りゅうのまい」習得により自身のアタッカー性能が上がった。「バトンタッチ」で引き継げる能力上昇のバリエーションも増えた。
初見で何をして来るか読めないのが最大の強み。



セレビィ 評価:D
タイプ:草・エスパー
種族値:100-100-100-100-100-100(計600)
特性:しぜんかいふく

弱点がかなり多い上に器用貧乏な種族値が足を引っ張り、強い運用をこれまで見たことがあまりない。
草タイプ自体は少ない上にカプ・ブルルカミツルギ、ザルードは物理なので特殊草を採用したい場合は候補になるか(シェイミは未解禁)。



ジラーチ 評価:B
タイプ:鋼・エスパー
種族値:100-100-100-100-100-100(計600)
特性:てんのめぐみ

タイプが非常に優秀。
特性により「アイアンヘッド」が60%怯みで撃てるのが強く、スカーフ型や「でんじは」を絡めた型が多い。素の火力はあまり高くなく、ダイマで怯みをケアされてしまうと強みを発揮出来ないのが惜しい。

専用技:はめつのねがい
威力140 命中100 鋼特殊
2ターン後に攻撃する。鋼版強化「みらいよち」。特殊型なら強いが、怯みが強力な物理型が主流となるだろう。



ビクティニ 評価:D
タイプ:炎・エスパー
種族値:100-100-100-100-100-100(計600)
特性:しょうりのほし

自分と味方の命中が1.1倍になるという微妙特性。一応「Vジェネレート」が必中になり「しねんのずつき」も命中99になる等の恩恵はある。
そこそこ高いHPで「いのちがけ」を覚えるため鉄砲玉としては優秀だが、それ以上の性能を見込むとなると荷が重い。

専用技:Vジェネレート
威力180 命中95 炎物理
攻撃後に防御、特防、素早さが1段階ずつ下がる。
破格の威力を持つがデメリットも大きく、素早さが下がるのが特に痛いため上から連打するのは難しい。

専用技2:かえんだん
威力100 命中100 炎特殊
30%で火傷状態にする。強化版「ふんえん」。特殊型なら採用の余地あり?



ケルディオ 評価:C
タイプ:水・格闘
種族値:91-72-90-129-90-108(計580)
特性:ふくつのこころ

特殊版水ウーラオス種族値は特殊テラキオン
インファイト」主体の物理格闘より技威力が低い点、特性や「ダイナックル」の恩恵を受けられない点が残念。
特殊アタッカーながら物理打点を持っているため実質両刀のようなイメージ。替えは効かない性能をしているため、どうしても特殊水格闘が使いたい場合は候補になるか。

専用技:しんぴのつるぎ
威力85 命中100 格闘特殊
相手の防御を使ってダメージを計算する。格闘版強化「サイコショック」。
これによりハピナスやラッキー等の特殊受けで止まらない特殊アタッカーとなれるのが強みだが、今回のルールでは極端にBDの開きがある受けポケモンがいないため活躍の機会は少ない。



ゲノセクト 評価:B
タイプ:鋼・虫
種族値:71-120-95-120-95-99(計600)
特性:ダウンロード

両刀アタッカー。特性により臨機応変に攻められ、高いACを両方活かしやすい。
ザシアンのメインウェポン2つへの耐性+「インファイト」「ワイルドボルト」等倍+「でんこうせっか」半減はかなり偉いポイント。早いハッサム
スカーフで中途半端な素早さを補いつつ一致「とんぼがえり」でサイクルに加わる動きが強いだろう。

専用技:テクノバスター
威力120 命中100 ノーマル特殊
持たせた「カセット」によりタイプが変わる。
選択肢は電気/炎/水/氷の4種。威力は高いものの持ち物固定になるデメリットが痛い。水技が欲しければ。



ディアンシー 評価:B
タイプ:岩・フェアリー
種族値:50-100-150-100-150-50(計600)
特性:クリアボディ

強化版メレシー。高耐久だがザシアンが使えるルールでの鋼4倍がかなり痛く、行動回数は思ったよりは稼げなさそう。
ステロや壁、トリルと「ミストバースト」による自主退場を絡めた起点作り役が出来るのは貴重。

専用技:ダイヤストーム
威力100 命中95 岩物理
攻撃後に50%で自分の防御が2段階上昇。
追加効果がかなり壊れている技。威力、命中も岩技の中ではトップクラスの安定感。「ボディプレス」も覚えるため高防御とB上昇をしっかり活かせる。



ボルケニオン 評価:A
タイプ:水・炎
種族値:80-110-120-130-90-70(計600)
特性:ちょすい

独特のタイプと特性の組合せで、面白い範囲を見られるのが特長。
カプ・レヒレの水技無効+フェアリー耐性やザシアンの「きょじゅうざん」1/4に「じゃれつく」半減、炎や氷1/4等が強み。種族値配分も含めて若干ヒードランっぽい雰囲気。
ダイストリームとダイバーンの噛み合いが致命的に悪いせいでダイマックス適正は低めなのが惜しい。どちらかに寄せた運用をすれば普通に強そう。

専用技:スチームバースト
威力110 命中95 水特殊
30%で火傷する強化版「ねっとう」。技性能としてはかなり壊れている部類で、物理全般に大きな負担を掛けられる。この技をどれだけ撃てるかが活躍の肝と言えるだろう。



マギアナ 評価:A
タイプ:鋼・フェアリー
種族値:60-95-115-130-115-65(計600)
特性:ソウルハート

クレッフィ、ザシアンと同じ超優秀なタイプと特性「ソウルハート」による全抜き性能が売り。
「ビーストブースト」「くろのいななき」と異なり、自分の攻撃でなくても相手が倒れれば発動するというのが面白いポイントで、「どくびし」等と組み合わせて耐久しながら相手が倒れるのを待つ戦術も可能。
補助技が非常に優秀で、「てっぺき」「めいそう」「ギアチェンジ」等の積み技に加え「バトンタッチ」「トリックルーム」と器用に動ける。

専用技:フルールカノン
威力130 命中90 フェアリー特殊
使用後に特攻が2段階下がる。「りゅうせいぐん」等のフェアリー版。



マーシャドー 評価:S
タイプ:ゴースト・格闘
種族値:90-125-80-90-90-125(計600)
特性:テクニシャン

本ルールの台風の目となるであろう幻ポケモン
ゴースト+格闘は攻撃範囲の相性補完に優れる。
無駄のない物理エースの種族値、特性「テクニシャン」+「かげうち」による対面性能の高さが特長。「でんこうせっか」無効も偉いポイント。
物理アタッカーとしては最高峰のダイマックス適正もあり、ダイホロウのBダウンやダイナックルのA上昇で突破力を増して行ける。

専用技:シャドースチール
威力90 命中100 ゴースト物理
相手の能力上昇を奪ってから攻撃。
この効果が非常に強く、ザシアンや白バドレックス、各種バフ技全般に強く出られる。



ゼラオラ 評価:D
タイプ:電気
種族値:88-112-75-102-80-143(計600)
特性:ちくでん

ポケモンユナイトで私が愛用しているポケモン
ドラパルト以上の速さを活かしたいが、自分より速い強力なキャラ(レジエレキ、フェローチェ、黒バドレックス、ザシアン)が多いのが難点。
両刀可能な種族値をしているが、火力は中途半端なので注意。レジエレキというライバルにどう差をつけるかが大きな課題となり、レジエレキにはない格闘打点を中心に頑張るしかないが、ランドロスグラードンで止まるのが残念。

専用技:プラズマフィスト
威力100 命中100 電気物理
そのターンに撃たれたノーマル技を電気技に変える。
特性「ちくでん」なので、先制出来れば実質ノーマル技無効の耐性を得られる。伝説戦でノーマル技を主力にするキャラがあまりいないのが残念。



■メルメタル 評価:A
タイプ:鋼
種族値:135-143-143-80-65-34(計600)
特性:てつのこぶし

重火力鈍足物理アタッカー。非常に高い物理耐久が特長。
専用技と特性が非常に強く、種族値配分も無駄が少なく数値の高さを実感しやすいポケモン
素早さの遅さをどう補うかがネックとなるものの、可能性はかなり感じる。

専用技:ダブルパンツァー
威力60 命中100 鋼物理
2回連続攻撃し、それぞれ30%の確率で怯ませる(実質51%怯み)。
素早さが非常に低いので「トリックルーム」下でないと怯み効果は狙いにくいものの、トゲキッスに迫る凶悪性能。
ダイマックスで怯みを無効化されるため怯み主体の戦術は通しにくいが、特性「てつのこぶし」補正が掛かるため単純に威力が高い(実質144)連続技として有用。



■ザルード 評価:C
タイプ:草・悪
種族値:105-120-105-70-95-105(計600)
特性:リーフガード

映画での活躍が記憶に新しい父ちゃん。
物理アタッカーとしては比較的無駄のない種族値で強そうだが、カミツルギのような爆発的な強さはない。全抜きは狙わず、スカーフ「とんぼがえり」と耐性等を駆使してサイクルに組み込むポケモンだろうか。
グラードンと組まない限りは特性がほぼ死んでるのが悲しいし、わざわざ組ませる程の性能でもない。

専用技:ジャングルヒール
自分と味方のHPが1/4回復、状態異常回復。
シングルではまず使わない技。



* * *



今回は以上となります。最後までお読み頂きありがとうございました!
これまで開催された大会の中でも特にお祭り感が強くて楽しそうですね!
ご意見、ご感想、ご質問等があればコメント欄やTwitter(@yuki_rotom)に遠慮なくお願いします!
ではまたノシ